13 / 15
第九話
しおりを挟む「ラウ?これはあの時の再現かい?うちにそんな材料あったかなぁ?」
ルーンがそう思うのも無理はないだろう。結局あのあと料理してトマトを使った結果赤くなったのだ。
「これは、ミネストローネだよ!」
「でも普通のミネストローネに肉は入ってないと思うんだけど……。まぁいいや、いただきます。」
入れたのはトマトなんだから血の味はしないはず。トマトは血の味はしない。今回は血は混入してない。まず血の味をするものを入れてない。だから大丈夫なはず!
「……うん。美味しいよ。前の時と同じくらい美味しい。栄養がありそう。」
前言撤回しよう。やっぱりおかしいのは私じゃなくてルーンだ!だって普通の人は栄養で良し悪しを判断しないもん。ちょっとだけ凹んだのはここだけの秘密だ……。えいよう…………。
「ごちそうさまでした。今の時間は十九時か。どうする?お風呂入るなら沸かすけど?それとも模擬戦でもする?あ、僕のドレスラウに着せるのもいいね。多分サイズあるはずだよ。なかったとしても魔法で調整すればいいし。」
あまりの勢いにちょっと引……。いや逃げようとしてしまった。
「私、お風呂入りたい。」
ルーンに捕まったら大変な目に会うのは目に見えてる。それに今日くらいは鍛錬はしない方がいいだろうし。一応私にだって今日が初夜だっていう自覚はあるんだ。多分。
「わかった。ちょっと沸かしてくるね。」
「ラウ、お風呂沸いたよー。」
「はや!」
さっきお風呂入る話してから一分くらいしか経ってないよ?!え?なに、神業?本当に公爵子息?
「僕は私室にあるシャワー使うからラウは本浴場に行っておいで。出たら寝室に集合だ。場所は案内したから覚えてるよね。服忘れないでね。流石に僕は人の鞄を漁って服は届けられないからね。あ、でも他人じゃなくてもう妻だから別にだいじょ、いやなんでもない。」
あ、ついつい剣を抜いてしまった。全く……。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

さようなら、わたくしの騎士様
夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。
その時を待っていたのだ。
クリスは知っていた。
騎士ローウェルは裏切ると。
だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。

【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏☆コミカライズ中
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)

図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました
鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。
素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。
とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。
「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」

【完】瓶底メガネの聖女様
らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。
傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。
実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。
そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

ホストな彼と別れようとしたお話
下菊みこと
恋愛
ヤンデレ男子に捕まるお話です。
あるいは最終的にお互いに溺れていくお話です。
御都合主義のハッピーエンドのSSです。
小説家になろう様でも投稿しています。

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる