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第四話
しおりを挟むこれ、絶対おかしい!どう考えたってあの魔獣のせいだ。そうじゃなきゃ説明がつかない。段々と熱すぎて意識が朦朧としてくる。魔法も効かない。あぁ、嫌だな。お風呂で死ぬ、とか…………。
「シスター……そ…ろ……頃..かな?」
「シスター、起きてください!」
「ん?んぅ、まだ寝る…。」
誰かの声に少しだけ意識が浮上する。朧げながらも体の熱さはマシになったように感じた。
「シスター、またあの熱に犯されたいんですか?」
その言葉に急に頭が冴えて目の前の状況に言葉が出なくなる。声の正体は昨日の男の子だったようで目の前にいる。本当に目の前に。むしろ近すぎるくらいに。
「あ、やっと起きた。大丈夫そう?」
「これは一体どういう状況…………裸?」
ようやく理解が追いついてきたような気がする。いつのまにかベッドに仰向けで
【裸】
で横になっていて上から
【裸】
のあの子にのられてる……。え?はだか……。まずいじゃん!!やばい、このままだと仕事失う!誰かに見られたら終わる……。
「どいてくれない?えっと」
「レオだよ、自分で助けておいて名前も聞かずに行っちゃうんだもん。ちょっとあわてんぼうすぎない?」
「……レオ、これは一体どういう状況?それに今すぐ退きなさい。私はまだ職を失うわけにはいかないの。」
「退いていいの?僕が退いたらまた熱くなるよ?それにこのままだとシスター死んじゃうよ?」
そう言いながらレオが私の上から降りる。その瞬間に見えたものは見なかったことにして。そして私はレオの言っていたことが本当だと身に染みてわかった。すぐにまた体が熱くなり始めたのだ。
「あーあ、助けてほしい?シスター。」
その言葉を放ったレオはまるで汚い世界を知っている大人のように冷酷な顔をしていた気がした。
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