出て行こうとしたら幼馴染の騎士様たちに囚われました

汐凪吟

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第四話

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おそらく寝返りを打とうとした体が痛すぎて意識が覚醒する。
「い"った......。」
「おいカイル、リンが起きたぞ!リン、悪かった。体は大丈夫か?」
「み、ず」
「水か?ほら、飲めるか?」
 ハルがすぐに水を差し出してくる。冷たすぎずちょうどいい温度だ。
「ありがと。」
「リーン!ごめん、ごめん!謝るから許して!僕を捨てないで!ちゃんと話も聞くから!どっかに行かないでー。」
 ドアがすごい勢いで開けられたかと思うとカイルが捨てられる前の犬のような顔をして話している。目には涙が浮かんでいる。
「???ちょっと待って状況がよくわかんないんだけど……?」
「あぁ、それは」
 
 えっと、ハルが言ってくれたことをまとめると
 私が出て行こうとした
    ↓
 カイルが捨てられると思って大暴走の末監禁強姦
    ↓
 庭先でカイルに襲われてる時に訓練後で興奮してるハル参戦
    ↓
 私が抱き潰される
    ↓
 お風呂で清めて今に至る

ってことらしい。
「ん?」
「リンもう出ていかないよね?僕たち捨てないよね?リンに捨てられたら僕たち控えめにいって死ぬと思うから、ね?」
 なんか圧が......。
「私、ここにいたほうがいいの?私みたいな女がいると二人がお嫁さん取れないんじゃないかって思って出て行こうとしたんだけど...いつまでもお世話になるわけにもいかないしって思って。」
「「え?」」
「......どうやら俺たちはとんだ勘違いをしてたようだな。リン、はっきり言う。俺らは嫁を取るつもりはない。お前がきてくれるんなら話は別だが俺たちはお前のことが好きなんだ。」
 今度は私がはてなを浮かべる番でした。
「僕たちリン以外の女はいらないよ?まず勃たないし。」
「そうだな。」
 「勃たっ?!」
 ハルは男前騎士として大人気なのに?カイルは癒し系騎士として大人気なのに?ふの......。いや、めちゃめちゃ身をもって思い知らされてるわ、すっごい大きかった......。
「リーン?何エロい顔してんのー?あ、もしかして想像しちゃった?えっちだなぁ。」
 その言葉に顔に熱が集まってくる。
「カイル、からかうな。」
「はーい。」
「ふ、二人は私のことが好きなの?」
こくりと頷かれる。
「この国は一妻多夫は許されてるから大丈夫だよ。もちろんリンは片方だけなんていう残酷なこと、しないよね?」
 カイル......貴方癒し系騎士様だよね?
 
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