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4.推し!!

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 あれから、私は今まで以上にレイさんに注目するようになった。

 レイさんはやはり推し(れい君)なのでは…、という思いが消えないのだ。
 立ち姿も、歩く姿も、ごくごく稀に見せる笑顔も、何もかもが推しとかぶって見えてしまう。
 他の令嬢より若干ぶっきらぼうにも聞こえる言葉遣いも、あまり女性らしくなく、男だったからなのではと思えてくる。

 社会勉強のために親に連れて行かれた夜会で、レイさんの踊る姿を見かけたが、あのターンはまさに推し……!
 レイさんは、私と同じ転生者なのだ!

 れい君も自分も死んで、ヨーロッパっぽい意味のわからない世界に転生させられて、無意味に過ごしていた日々に光がさすような心地だった。
 今世でも推しを推せという神さまのお告げなのだ……!


 なんだか大事なことを忘れている気もするが、推しが今世も尊いのだから問題無し。
 天啓を得た今の私は、そんな能天気なことを考えていたのだった。

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