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五幕 無常迅速
五.
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「いやぁ、しかし、神族ってのは本当にデカいんだな」
鳥に虎の子、豹に獅子、大蛇に狼、肉食獣には近寄らないが鹿に馬にその他諸々といった面々をひとまずそれぞれの小屋に戻した後、雑草や蔦の巻き付いた廃屋の中に一行を案内しながら、颱良は改めて感心したようにそう告げる。玄関――だったであろうもの――を潜る際に、レイが思い切り頭をぶつけたのを見ての発言だ。
「綿津見の兄貴もデカいなぁって思ったけど、レイの兄貴はそれ以上ありそうだもんな。俺は俺で精霊界で一番デカいんじゃないかと思ってるけどさ……あぁ、まぁ、それは言い過ぎか。それはともかく、その比じゃないっていうか。やっぱ俺らって小さいのな」
そう言う颱良の身長は目算で一八〇リベイト前後だと思われる。棠鵺よりそれなりに高いが、レイよりはずっと低い。ただ、これまで市街を歩きながら見てきた中では、本人の言う通り、確かに一番高いだろう。颱良が「小さい」と言いながら視線を送ったのは琅果で、レイもまた、彼の動きにつられるように彼女を見た。
「確かに。たまに見失う」
「もう、颱良もレイ兄もうるさいなぁ! あたしはまだ成長期なの! きっとこれからもう少し伸びると思うよ!」
「もう少し伸びると思うよってところが意外と謙虚なんだよなぁ」
琅果の髪をわしゃわしゃと撫でながらそう笑う颱良の手を、琅果は煩わしげに払う。
「まぁ? 精霊族が小さいのは事実だし? そこは流石にあたしも悪足掻きしないっていうか?」
「でも、小さいことは別に悪いことじゃないし、琅果はそのままでも可愛いと思うよ」
つんと唇を尖らせる琅果に、棠鵺が優しく微笑みかける。
「だよね、そうだよね! ほら、二人とも棠鵺くんを見習って!」
「そういえば、タイラ……お前、スィールと知り合いなのか?」
「え、レイ兄そういう話の変え方するの?」
琅果は憤りよりも困惑の色を顕わにレイを問い詰める。しかし本人には片手で「まぁまぁ」と言わんばかりに制止され、結局相手にされない。
「スィール……?」
「綿津見」
「あぁ! 綿津見の兄貴な!」
レイは首を縦に振る。
「知り合ったのは最近だけど、知り合いではあるぜ」
「そうか……」
ということは、スィールは割と最近精霊界に来たことがあるということだ。そして、少なくとも颱良という人物と交流を持っている。その事実をどう受け止めるべきなのか――レイの脳裏に、別れ際に放たれた彼の言葉が反芻する。
彼が精霊界に居ると言っていたもの。それは易々と口にするのは憚られるような、禁忌に触れる存在である。そのことを颱良に確認するのは流石に軽率だろうか。
目の前で未だに不服そうにしている琅果と、そんな彼女を宥めている棠鵺に一瞬視線を移し、一度思考をリセットする。少なくとも、今ここで聞くような話ではない。
「何か気になることでも?」
「気になること……はあるが、まだ思考が整理できない。まとまったら聞かせてくれ」
「聞かれる内容が分からないと否定も肯定もしにくいけどな! でも、答えられることなら何でも答えるよ。それが今の精霊界の状況を変えるきっかけになるかもしれないし」
「気になることって言ったらさぁ」
二人の会話に割って入ったのは琅果である。感情の切り替えが異常に早いのか、それとも棠鵺の宥め方が上手いのか。いずれにしても、琅果は先程と同じく、怒りという感情を早々に切り離し、あっけらかんとした調子でレイを見上げた。
「さっき、街で何か気になることがあるとか言ってなかった?」
「あぁ、言ってたな」
「そのことについて、聞いても良いかな?」
「聞かれること自体は全然構わないが、とりあえず落ち着いて話せる状況を作った方がいいんじゃないか?」
廃屋に入ってからもそのままずっと立ちっぱなしである。もっと言えば、青龍門の検問所を出てから体感にして半日弱、ずっと座っていないのだ。せめて大事な話くらいはきちんと落ち着いてからした方が良いのではないか、とのことで、三人はレイのその提案を受け入れる。
そうして颱良に案内されたのは、辛うじて天井と呼べるものがある、四方をきちんと壁に囲まれた部屋であり、取り敢えず数日間の宿とする分には問題ないだろうと思える場所だった。
屋外にいる時はそれほど気にならなかったが、この廃屋の内部は随分と黒い。全体的に老朽化し、植物が生えたり、砂ぼこりに曝されたりしていたために気付きにくくなってはいるが、どうやらこの屋敷では大昔に火事があったらしい。恐らく机だったと思われるもの、恐らくガラスが燃えて溶けて固まったのであろうもの、恐らく鉄製の柵のようなものだったはずのねじ曲がった金属など、そこかしこに火の形跡が見て取れた。
どうせどこに座っても汚れてしまうのだろうと、各々座れそうな場所を適当に探して腰を下ろす。一息ついて、四人がそれぞれ落ち着いたことを確認した矢先、「きゅ~」という、何かの鳴き声のような音が聞こえた。
「ご、ごめん! なんか落ち着いたらお腹空いちゃって……」
その正体は琅果の腹の虫だ。無視というよりは子猫の鳴き声のようではあったが。
「そりゃそうだよな、ずっと飲まず食わずだったんだもんな! 気付かなくて悪かった。今なんか用意するよ。っても、大したものは出せないんだけど……」
「食べられるなら何でも良いよ! なんなら動物のご飯用のお肉でも全然大丈夫だよ!」
「いや、それは流石にちょっとどうかと思うけど……ってか、妖族と神族って肉食良いんだっけ?」
種族によっては食べられないものもあるのではないか――と思っての颱良の発言ではあったが、レイも棠鵺も「特に問題ない」ということをそれぞれ身振り手振りで伝える。
「まぁ、それでも餌用の肉は出さないけどな。ちょっと待っててくれ。すぐに持ってくる」
――と言って廃屋から出て行ってから数分、颱良はその両腕にたっぷりの果物を抱えて戻って来た。
「とりあえずこれで我慢して欲しい」
言いながら、颱良はそれを円のように座っている三人のちょうど中央の辺りに置いた。
「ありがとうー!」
言うが早いか、琅果は目の前に置かれたやや赤みの強い橙色の柑橘に手を伸ばす。そのボツボツとした硬い表皮に琅果の爪が突き立てられた瞬間、部屋中に馥郁たる香が充満する。疲れ切った体にはそれだけでも十分に癒しだ。その香が鼻腔をついた瞬間、棠鵺もまたずっと張っていた両の肩から、すっと力が抜けていった。
「お二人も遠慮なくどうぞ。こんなもので悪いけど、でも精霊界の果物は多分他のどこの果物よりも美味いと思うから、きっと食べて後悔はしないぜ」
そう言ってずずっと差し出されてしまっては断るわけにはいかない。不思議と未だに空腹を覚えない胃は何も訴えてこないが、それでもその瑞々しい見た目と芳醇な香りに目と口が欲している。棠鵺は「それじゃあ、頂きます」と、一粒の小さな苺に手を伸ばした。
咀嚼した瞬間、弾けるように流れだす果汁が口内を華やかな甘みと酸味で満たしていく。柔らかくもしっかりとした歯応えの合間合間にやってくるプチプチとした食感がなんだか楽しい。一粒でやめておこうと思ったものの、予想外の美味しさにあと一つ、あと一つと手を伸ばしてしまう。
「すごく美味しいですね!」
完全に止める時機を逃してしまっている棠鵺に、颱良は満足げに頷いている。対してレイはというと、琅果が選んだそれとはまた違った柑橘――こちらは黄みが強い――を手に取り、まじまじと見つめたり、匂いを嗅いだりしつつ、未だそれを口に入れる気配はなかった。その様子を横目で見つつも、別に無理強いすることでもないかと、颱良は何も言わなかった。
鳥に虎の子、豹に獅子、大蛇に狼、肉食獣には近寄らないが鹿に馬にその他諸々といった面々をひとまずそれぞれの小屋に戻した後、雑草や蔦の巻き付いた廃屋の中に一行を案内しながら、颱良は改めて感心したようにそう告げる。玄関――だったであろうもの――を潜る際に、レイが思い切り頭をぶつけたのを見ての発言だ。
「綿津見の兄貴もデカいなぁって思ったけど、レイの兄貴はそれ以上ありそうだもんな。俺は俺で精霊界で一番デカいんじゃないかと思ってるけどさ……あぁ、まぁ、それは言い過ぎか。それはともかく、その比じゃないっていうか。やっぱ俺らって小さいのな」
そう言う颱良の身長は目算で一八〇リベイト前後だと思われる。棠鵺よりそれなりに高いが、レイよりはずっと低い。ただ、これまで市街を歩きながら見てきた中では、本人の言う通り、確かに一番高いだろう。颱良が「小さい」と言いながら視線を送ったのは琅果で、レイもまた、彼の動きにつられるように彼女を見た。
「確かに。たまに見失う」
「もう、颱良もレイ兄もうるさいなぁ! あたしはまだ成長期なの! きっとこれからもう少し伸びると思うよ!」
「もう少し伸びると思うよってところが意外と謙虚なんだよなぁ」
琅果の髪をわしゃわしゃと撫でながらそう笑う颱良の手を、琅果は煩わしげに払う。
「まぁ? 精霊族が小さいのは事実だし? そこは流石にあたしも悪足掻きしないっていうか?」
「でも、小さいことは別に悪いことじゃないし、琅果はそのままでも可愛いと思うよ」
つんと唇を尖らせる琅果に、棠鵺が優しく微笑みかける。
「だよね、そうだよね! ほら、二人とも棠鵺くんを見習って!」
「そういえば、タイラ……お前、スィールと知り合いなのか?」
「え、レイ兄そういう話の変え方するの?」
琅果は憤りよりも困惑の色を顕わにレイを問い詰める。しかし本人には片手で「まぁまぁ」と言わんばかりに制止され、結局相手にされない。
「スィール……?」
「綿津見」
「あぁ! 綿津見の兄貴な!」
レイは首を縦に振る。
「知り合ったのは最近だけど、知り合いではあるぜ」
「そうか……」
ということは、スィールは割と最近精霊界に来たことがあるということだ。そして、少なくとも颱良という人物と交流を持っている。その事実をどう受け止めるべきなのか――レイの脳裏に、別れ際に放たれた彼の言葉が反芻する。
彼が精霊界に居ると言っていたもの。それは易々と口にするのは憚られるような、禁忌に触れる存在である。そのことを颱良に確認するのは流石に軽率だろうか。
目の前で未だに不服そうにしている琅果と、そんな彼女を宥めている棠鵺に一瞬視線を移し、一度思考をリセットする。少なくとも、今ここで聞くような話ではない。
「何か気になることでも?」
「気になること……はあるが、まだ思考が整理できない。まとまったら聞かせてくれ」
「聞かれる内容が分からないと否定も肯定もしにくいけどな! でも、答えられることなら何でも答えるよ。それが今の精霊界の状況を変えるきっかけになるかもしれないし」
「気になることって言ったらさぁ」
二人の会話に割って入ったのは琅果である。感情の切り替えが異常に早いのか、それとも棠鵺の宥め方が上手いのか。いずれにしても、琅果は先程と同じく、怒りという感情を早々に切り離し、あっけらかんとした調子でレイを見上げた。
「さっき、街で何か気になることがあるとか言ってなかった?」
「あぁ、言ってたな」
「そのことについて、聞いても良いかな?」
「聞かれること自体は全然構わないが、とりあえず落ち着いて話せる状況を作った方がいいんじゃないか?」
廃屋に入ってからもそのままずっと立ちっぱなしである。もっと言えば、青龍門の検問所を出てから体感にして半日弱、ずっと座っていないのだ。せめて大事な話くらいはきちんと落ち着いてからした方が良いのではないか、とのことで、三人はレイのその提案を受け入れる。
そうして颱良に案内されたのは、辛うじて天井と呼べるものがある、四方をきちんと壁に囲まれた部屋であり、取り敢えず数日間の宿とする分には問題ないだろうと思える場所だった。
屋外にいる時はそれほど気にならなかったが、この廃屋の内部は随分と黒い。全体的に老朽化し、植物が生えたり、砂ぼこりに曝されたりしていたために気付きにくくなってはいるが、どうやらこの屋敷では大昔に火事があったらしい。恐らく机だったと思われるもの、恐らくガラスが燃えて溶けて固まったのであろうもの、恐らく鉄製の柵のようなものだったはずのねじ曲がった金属など、そこかしこに火の形跡が見て取れた。
どうせどこに座っても汚れてしまうのだろうと、各々座れそうな場所を適当に探して腰を下ろす。一息ついて、四人がそれぞれ落ち着いたことを確認した矢先、「きゅ~」という、何かの鳴き声のような音が聞こえた。
「ご、ごめん! なんか落ち着いたらお腹空いちゃって……」
その正体は琅果の腹の虫だ。無視というよりは子猫の鳴き声のようではあったが。
「そりゃそうだよな、ずっと飲まず食わずだったんだもんな! 気付かなくて悪かった。今なんか用意するよ。っても、大したものは出せないんだけど……」
「食べられるなら何でも良いよ! なんなら動物のご飯用のお肉でも全然大丈夫だよ!」
「いや、それは流石にちょっとどうかと思うけど……ってか、妖族と神族って肉食良いんだっけ?」
種族によっては食べられないものもあるのではないか――と思っての颱良の発言ではあったが、レイも棠鵺も「特に問題ない」ということをそれぞれ身振り手振りで伝える。
「まぁ、それでも餌用の肉は出さないけどな。ちょっと待っててくれ。すぐに持ってくる」
――と言って廃屋から出て行ってから数分、颱良はその両腕にたっぷりの果物を抱えて戻って来た。
「とりあえずこれで我慢して欲しい」
言いながら、颱良はそれを円のように座っている三人のちょうど中央の辺りに置いた。
「ありがとうー!」
言うが早いか、琅果は目の前に置かれたやや赤みの強い橙色の柑橘に手を伸ばす。そのボツボツとした硬い表皮に琅果の爪が突き立てられた瞬間、部屋中に馥郁たる香が充満する。疲れ切った体にはそれだけでも十分に癒しだ。その香が鼻腔をついた瞬間、棠鵺もまたずっと張っていた両の肩から、すっと力が抜けていった。
「お二人も遠慮なくどうぞ。こんなもので悪いけど、でも精霊界の果物は多分他のどこの果物よりも美味いと思うから、きっと食べて後悔はしないぜ」
そう言ってずずっと差し出されてしまっては断るわけにはいかない。不思議と未だに空腹を覚えない胃は何も訴えてこないが、それでもその瑞々しい見た目と芳醇な香りに目と口が欲している。棠鵺は「それじゃあ、頂きます」と、一粒の小さな苺に手を伸ばした。
咀嚼した瞬間、弾けるように流れだす果汁が口内を華やかな甘みと酸味で満たしていく。柔らかくもしっかりとした歯応えの合間合間にやってくるプチプチとした食感がなんだか楽しい。一粒でやめておこうと思ったものの、予想外の美味しさにあと一つ、あと一つと手を伸ばしてしまう。
「すごく美味しいですね!」
完全に止める時機を逃してしまっている棠鵺に、颱良は満足げに頷いている。対してレイはというと、琅果が選んだそれとはまた違った柑橘――こちらは黄みが強い――を手に取り、まじまじと見つめたり、匂いを嗅いだりしつつ、未だそれを口に入れる気配はなかった。その様子を横目で見つつも、別に無理強いすることでもないかと、颱良は何も言わなかった。
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