朽ちし桜と舞う巫女に、春よ呪詛の嘔を詠め

十和井ろほ

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禁忌

禁忌五項

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 一つ、反魂の禁。
 ――屍者を甦らせてはならない。それは自然の摂理に反する大罪である。

 一つ、魂喰みの禁。
 ――魂を喰らってはならない。それは生命の循環を妨げる大罪である。

 一つ、屍辱の禁。
 ――屍者を辱めてはならない。それは生命の根源たる気を穢す大罪である。

 一つ、神殺しの禁。
 ――神を殺してはならない。それは世界の秩序を崩し混乱へと誘う大罪である。

 一つ、異種交合の禁。
 ――他の種族と交わってはならない。それは自然界にあるべきでない生命を産み出す大罪である。

 以上を以って世界の禁忌とする。一つでも犯せし者は、魂もろともその肉體が腐り果て、生命の循環に二度と戻れぬまま、終わりのない永遠の苦しみを味わうであろう。(六界法典より)
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