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今日もかっこいいです、結婚して下さい
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「レオン様!大好きです、私と結婚して!」
7歳の時に初めてレオンに会ってからミュラーはレオンと会う度に笑顔で駆け寄り、結婚を申し込んでいた。
ミュラー・ハドソン7歳、レオン・アルファスト14歳。
初めての出会いはレオンの侯爵家でのお茶会、色彩様々な花々が咲き乱れる侯爵家の庭園での事であった。
まるで花の妖精かと見間違うほどの煌めく黄金の髪を風にたなびかせ、翡翠の如く輝く瞳を持つ中性的な美貌を持つその人物を見た時に、ミュラーは妖精は本当にいるのか、と心が高揚したのを覚えている。
蓋を開けてみれば、妖精と思い込んでいた人物は、アルファスト侯爵家の嫡男、レオンであり中性的な美貌を持つ人物が男性だったと言うことにとても驚いた。
初めて会ったその時、ミュラーはレオンに一目惚れしてしまった。
こんな素敵な人が自分の旦那さんになってくれたらどんなに嬉しいだろう。
花が綻ぶような笑顔で自分に笑いかけて欲しい、可愛いね、って言って欲しい。
だからミュラーは会ったその日に、レオンに告白したのだ。
嬉しそうににこにこと笑いながら自分に結婚の申し込みをする可愛らしい女の子に、レオンを含め周りの大人たちも微笑ましそうにしている。
「ありがとう」
レオンはふわりと微笑むと、ミュラーの頭をそっと撫でた。
自分の家で開催されたお茶会には、侯爵家や懇意にしている伯爵家、子爵家の夫人とその家の5歳~10歳程の子息、令嬢が招かれていた。
レオンは母に用事があり、8歳の弟と母が参加しているお茶会にその日たまたま顔を出していた。
母への用事が終わり、庭園を横切り邸へと戻ろうとした所、可愛らしい女の子に出会い、そこで突然結婚を申し込まれた。
にこにこと可愛らしい満面の笑顔で、小さな手にきゅっと袖の裾を握られそう言われて冷たく出来る人間がいるだろうか。
可愛らしいな、と思いそっと頭を撫でてあげて、お礼の言葉を伝えた。
そこに他意はなく、周りの大人達もにこやかに見ていた。
誰も本気にする事はなく、可愛らしい女の子の戯れ、そう見ていた。
本人であるレオンもそう思っていた。
それがまさか、10年も続くとは誰も思っていなかった。
「レオン様!今日もかっこいいです、大好きです結婚して下さい!」
「ありがとうミュラー、ミュラーも今日も可愛いね」
あれから10年。
今日もミュラーは懲りずにレオンへと結婚の申し込みをしている。
24歳になったレオンはアルファスト侯爵家を継ぎ、当主の執務室で領民からの嘆願を確認している。
ちらり、とミュラーへ視線を向けてレオンは微笑んでそう返した。
もはや見慣れた光景となったこの二人のやり取りに室内でレオンの補佐をしている弟のアウディは懲りないな、とこっそり嘆息した。
この10年間、ミュラーは飽きも懲りもせず、ずっと兄であるレオンを一途に愛し続けている。
可愛らしい印象だった女の子は月日が流れると誰もが見とれる立派な淑女へと成長した。
柔らかそうな細いアメジストの髪の毛をゆったりと編み込み、キラキラと金の瞳を輝かせ、ふっくらと柔らかそうな桜色の唇で兄に結婚を申し込んでいる。
(僕だったらすぐにOKしちゃうのになぁ)
柔らかそうな唇を眺めながら、その唇を自分の唇で塞いだらどんな反応をするんだろう、と不埒な事を考えていたら背筋にゾッと悪寒が走る。
(あっぶなー……、僕、態度に出てた?)
ひやり、と背筋を嫌な汗が伝う。
そっと兄、レオンの方へ視線を向けるとレオンはゾッとするような冷ややかな瞳でアウディを見つめていた。
すぐにアウディから視線を外すと、レオンは近くに寄ってきたミュラーの頭を撫でてからするり、と頬を一撫でしてまた書類へと視線を戻す。
そのレオンのつれない態度にミュラーはぷっくりと頬を膨らませると、そのままぎゅっと横からレオンに抱きついた。
その瞬間、バキン、と何かが割れる音が響く。
アウディが兄の右手に視線を移すと、兄の右手にあった万年筆が掌の中で無惨な姿になっているではないか。
その破片で掌を切ってはいないか、とハラハラと二人を見つめるがレオンとミュラーはその音に等気付かずそのまま会話を続けている。
「……ミュラー、淑女がこんなはしたない事をしてはいけないよ」
「私がこういった事をするのはレオン様だけです、レオン様以外の方の前ではしっかりと淑女らしくしてますもの」
ぷりぷりと唇を尖らせながら、更にミュラーはレオンにきゅう、と抱きつく。
座ったレオンのやや斜め上にあるミュラーの顔を、その尖った唇を無表情でじっと見つめるレオンに、アウディはサッと顔色を変えると急いで二人を引き剥がした。
「ミュラー!大人の男性にそんなに無防備に抱きついては駄目だよ!伯爵にまた怒られるよ!」
「……もうっ!お父様は本当に口煩くて嫌だわ!」
べりっとレオンからミュラーを引き剥がし、アウディはそっと息を吐き出す。
自分がいなかったらどうなっていた事か…
まだ成人前のミュラーに醜聞でも流れたら大変な事になる。
一月後、王都では17歳の成人を迎える子息・令嬢の舞踏会がある。
その日を迎えるとやっと大人の仲間入りとなり、婚約し合った貴族達も婚姻式を行えるようになる。
成人を迎える前に、万が一の事が起きたら大事だ。
ひっそりとバレないように周りに気をつけて「そういった事」をする婚約者達もいるが、ミュラーのレオンへの態度でバレないわけが無い。
絶対に一発でバレてしまう、とアウディはその自分の想像にぞぞぞっと背筋を震わせた。
「レオン様、まだ私と結婚してくれない?」
懇願するようなそのミュラーの言葉に、レオンは困ったように眉根を下げて微笑むと、もう一度頭を撫でて唇を開いた。
「さぁ、もう自分の邸へお戻り」
ミュラーは一瞬寂しそうな表情をしたが、すぐにその表情を消し去り、にこりと花開くように笑顔を見せると、
「レオン様、また遊びに来ますね!お仕事頑張って下さい」
と告げると、レオンの頬に触れるだけのキスを落としてそのまま執務室を出ていった。
7歳の時に初めてレオンに会ってからミュラーはレオンと会う度に笑顔で駆け寄り、結婚を申し込んでいた。
ミュラー・ハドソン7歳、レオン・アルファスト14歳。
初めての出会いはレオンの侯爵家でのお茶会、色彩様々な花々が咲き乱れる侯爵家の庭園での事であった。
まるで花の妖精かと見間違うほどの煌めく黄金の髪を風にたなびかせ、翡翠の如く輝く瞳を持つ中性的な美貌を持つその人物を見た時に、ミュラーは妖精は本当にいるのか、と心が高揚したのを覚えている。
蓋を開けてみれば、妖精と思い込んでいた人物は、アルファスト侯爵家の嫡男、レオンであり中性的な美貌を持つ人物が男性だったと言うことにとても驚いた。
初めて会ったその時、ミュラーはレオンに一目惚れしてしまった。
こんな素敵な人が自分の旦那さんになってくれたらどんなに嬉しいだろう。
花が綻ぶような笑顔で自分に笑いかけて欲しい、可愛いね、って言って欲しい。
だからミュラーは会ったその日に、レオンに告白したのだ。
嬉しそうににこにこと笑いながら自分に結婚の申し込みをする可愛らしい女の子に、レオンを含め周りの大人たちも微笑ましそうにしている。
「ありがとう」
レオンはふわりと微笑むと、ミュラーの頭をそっと撫でた。
自分の家で開催されたお茶会には、侯爵家や懇意にしている伯爵家、子爵家の夫人とその家の5歳~10歳程の子息、令嬢が招かれていた。
レオンは母に用事があり、8歳の弟と母が参加しているお茶会にその日たまたま顔を出していた。
母への用事が終わり、庭園を横切り邸へと戻ろうとした所、可愛らしい女の子に出会い、そこで突然結婚を申し込まれた。
にこにこと可愛らしい満面の笑顔で、小さな手にきゅっと袖の裾を握られそう言われて冷たく出来る人間がいるだろうか。
可愛らしいな、と思いそっと頭を撫でてあげて、お礼の言葉を伝えた。
そこに他意はなく、周りの大人達もにこやかに見ていた。
誰も本気にする事はなく、可愛らしい女の子の戯れ、そう見ていた。
本人であるレオンもそう思っていた。
それがまさか、10年も続くとは誰も思っていなかった。
「レオン様!今日もかっこいいです、大好きです結婚して下さい!」
「ありがとうミュラー、ミュラーも今日も可愛いね」
あれから10年。
今日もミュラーは懲りずにレオンへと結婚の申し込みをしている。
24歳になったレオンはアルファスト侯爵家を継ぎ、当主の執務室で領民からの嘆願を確認している。
ちらり、とミュラーへ視線を向けてレオンは微笑んでそう返した。
もはや見慣れた光景となったこの二人のやり取りに室内でレオンの補佐をしている弟のアウディは懲りないな、とこっそり嘆息した。
この10年間、ミュラーは飽きも懲りもせず、ずっと兄であるレオンを一途に愛し続けている。
可愛らしい印象だった女の子は月日が流れると誰もが見とれる立派な淑女へと成長した。
柔らかそうな細いアメジストの髪の毛をゆったりと編み込み、キラキラと金の瞳を輝かせ、ふっくらと柔らかそうな桜色の唇で兄に結婚を申し込んでいる。
(僕だったらすぐにOKしちゃうのになぁ)
柔らかそうな唇を眺めながら、その唇を自分の唇で塞いだらどんな反応をするんだろう、と不埒な事を考えていたら背筋にゾッと悪寒が走る。
(あっぶなー……、僕、態度に出てた?)
ひやり、と背筋を嫌な汗が伝う。
そっと兄、レオンの方へ視線を向けるとレオンはゾッとするような冷ややかな瞳でアウディを見つめていた。
すぐにアウディから視線を外すと、レオンは近くに寄ってきたミュラーの頭を撫でてからするり、と頬を一撫でしてまた書類へと視線を戻す。
そのレオンのつれない態度にミュラーはぷっくりと頬を膨らませると、そのままぎゅっと横からレオンに抱きついた。
その瞬間、バキン、と何かが割れる音が響く。
アウディが兄の右手に視線を移すと、兄の右手にあった万年筆が掌の中で無惨な姿になっているではないか。
その破片で掌を切ってはいないか、とハラハラと二人を見つめるがレオンとミュラーはその音に等気付かずそのまま会話を続けている。
「……ミュラー、淑女がこんなはしたない事をしてはいけないよ」
「私がこういった事をするのはレオン様だけです、レオン様以外の方の前ではしっかりと淑女らしくしてますもの」
ぷりぷりと唇を尖らせながら、更にミュラーはレオンにきゅう、と抱きつく。
座ったレオンのやや斜め上にあるミュラーの顔を、その尖った唇を無表情でじっと見つめるレオンに、アウディはサッと顔色を変えると急いで二人を引き剥がした。
「ミュラー!大人の男性にそんなに無防備に抱きついては駄目だよ!伯爵にまた怒られるよ!」
「……もうっ!お父様は本当に口煩くて嫌だわ!」
べりっとレオンからミュラーを引き剥がし、アウディはそっと息を吐き出す。
自分がいなかったらどうなっていた事か…
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絶対に一発でバレてしまう、とアウディはその自分の想像にぞぞぞっと背筋を震わせた。
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「さぁ、もう自分の邸へお戻り」
ミュラーは一瞬寂しそうな表情をしたが、すぐにその表情を消し去り、にこりと花開くように笑顔を見せると、
「レオン様、また遊びに来ますね!お仕事頑張って下さい」
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