【完結】偽りの聖女、と罵られ捨てられたのでもう二度と助けません、戻りません
「君が好きだよ」
と、そう言ったのは嘘だった。
「爵位なんて関係無い、俺は君の人柄に惹かれたんだ」
なんて言った癖に、結局あなたは私の家の爵位が低い事を嘲り、自分の爵位に釣り合う「恋人」を作っていた。
騙されて、まんまとこんな最低な男に恋をしてしまった自分が本当に愚かだ。
初めからこの男は、私が持つ「光属性魔法」を狙っていただけだったのに。
「学院を卒業したら結婚しよう」
なんて、どの口が言ったのか。
私、メニア・ハピュナーは学院の空き教室で、自分の婚約者が他の女性と口付け合っているのを見てしまい、その場に立ち尽くした。
と、そう言ったのは嘘だった。
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