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1 俺は自由だァ!
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「ブローディ・アジャックス」
煌びやかな中にも厳かな雰囲気をもつ王宮の謁見の間で、だるそうに王座にもたれかかる初老の男性が声を張る。その名を示す声の先に傅く男は、「はっ」と低くよく通る声を発し、首を上げた。
灰色の髪を後ろに撫でつけ、やや切れ長の目には藍色の瞳。細身の顔に鼻下には整えられたグレイの髭。ダンディという言葉がしっくりとくる中年の男だ。
謁見の間に詰めている騎士、官僚達は固唾をのんでなりゆきを見守っている。
「王宮内に蔓延するそなたの醜聞、話が耳にも届いておる。そなたの、騎士団の副団長の任を解く。如何なる異議も認めん」
謁見の間に響く声色は、辺りに漂う拒否の空気を鎮圧する。王座を見据えるブローディと呼ばれた中年の男性は口を真っすぐに結び、その言葉を噛みしめていた。
「確と、承りました」
ブローディがその藍色の瞳をゆっくりと瞼で隠し、静かに首を垂れると謁見の間には安堵の息が充満する。
「下がれ」
「はっ」
ブローディはスクッと立ち上がり、王座を見る事無く踵を返した。
謁見の間を出たブローディは、その筋肉質な腕に筋を浮かべるほど拳を握りしめる。その様子に扉の衛士達はブローディが猛り狂うのではないかと唾を飲み、慄き呻き声を上げた。
肩を震わせているブローディは万感の思いで天を仰ぐ。
――これで……
心の中で両手を天に突き上げ、ブローディは力の限り叫ぶ。
――これで、俺は、自由だぁぁぁァァ!
ブローディの脳内には祝福のファンファーレが高らかに鳴り響いた。
ブローディは官僚たちとすれ違う王宮の廊下を、スキップしたい気持ちを押さえ床に足を打ち付けて歩く。そんなブローディを見たものは必ず彼を振り返った。
身の丈二メートルに近い長身の男が細身で整った顔の額に筋を浮かべ、頬をぴくぴくと痙攣させながら歩く気配は宛ら獣だ。
副団長の任を解かれ自由を得たブローディは、歓喜の叫びを堪えるために眉間に皺をよせ、勝手に緩んでいく頬を意志の力で何とか痙攣に抑えているのだ。
――長かった。いや、長すぎたッ!
十七歳で騎士になり、二十七歳で副団長に抜擢され早二十年。
脳筋で頭が働かない騎士達をまとめ上げ、自らの研究を第一に優先する我儘な魔術師団との折衝をこなし、賄賂の額にしか興味を示さない堕落した大臣たちと睨み合い、隣国に赴いても女の尻ばかりを追いかけ剰え他国の王女にまで魔の手を伸ばした王子達を叱り、凡才で優柔不断で事なかれ主義の主君の背中を怯えない程度にやんわりと押し続けた二十年だった。
妻には仕事優先と断ぜられ棄てられた。子も無く、残されたものは侯爵という身分といくばくかの領地だけだ。
我慢の犠牲と釣り合うものではない。
――だがそれも今日で終わる。終わるのだッ!
ブローディは右の口角をつりあげたが、前方にいる人物を視界にとらえると落ち着かせるように小さく息を吐いた。
「ブローディ副団長!」
小走りで駆けて来たのは真っ黒な癖毛を盛大に揺らす騎士服の若い女性だ。ブローディは仕方が無いという感じで声をかける。
「おぅカミラ。ご苦労さんだな。それとな、俺はもう副団長じゃねえから」
カミラと呼ばれた小柄な女性はブローディの前に来て足を止め、グッと見上げてくる。
「そ、そんなぁ!」
ブローディの肩にも届かない身長のカミラが精一杯腕を伸ばし、胸倉を掴んでくる。
黒ぶちの眼鏡が絶望的に地味に見せているが、その眼鏡を取ると実は美人だということは殆ど知られていない。おまけに騎士にしては小さい背丈が隠しているが、女性としての器量は人並外れていた。
「未成を年連れまわすなどと破廉恥な事件を引き起こしたのはアルフレッド団長であります! 副団長は、無関係であります! クビになるいわれはないのであります!」
「カミラ、声が大きい。事実はそうだが、時としてそんなもんはひん曲げられちまうことだってあるんだ」
「ロリコンは、三十路にもなって困った性癖のアルフレッド団長であって、ブローディ副団長はダンディーなジェントルマンであります! 酷い濡れ衣であります!」
カミラはもさっとした黒ぶち眼鏡の奥の黒い瞳を潤ませ、ブローディに訴えてくる。色々な想いが詰まったカミラの眼差しがブローディの胸をチクチクと刺してくるが、だからと言って現状は変わらない。
「ま、そろそろ引退かなって考えてたからさ。渡りに船だったんだよ」
ギシリと軋む胸を堪え、ブローディは苦笑いでカミラの頭を撫でてやる。周囲にいる者が二人を見てくるが、その視線には棘は無い。むしろ仲の良い親子を見ているような微笑ましいものを見る視線だ。それも当然で、ブローディは四十七歳でカミラは二十三歳だ。二人には親子ほどの歳の差があるのだ。
「そーゆーことだ。お前は若いんだから、ちゃんとした奴を捕まえろ。じゃ達者でな、カミラ」
ブローディは最後にポンポンとカミラの頭を触れ、王宮の廊下を歩いて行く。引かれそうな後ろ髪は気合で断ち切った。
「ブローディ……副団長……」
カミラの泣きそうな声は、聞こえなかったことにした。
最後の仕事も終わった頃には陽は傾き過ぎ、辺りは薄暗くなっていた。そんな薄暮の中、ブローディは愛馬と共に屋敷に帰ってきた。
王都の貴族街の端にブローディの屋敷はこじんまりと建っている。赤レンガを用い白樺の木で飾られており、どこか乙女チックな雰囲気を漂わせているのは出て行った元妻の趣味だ。ブローディ的には住めれば良かったからそのままにしてある。
「はぁぁァァ、ようやく肩の荷が下りたよ」
屋敷につくなりブローディは騎士服の上着を、居間のソファに放り投げた。そのままそのソファに腰掛け背もたれに体を預け特大の息を吐く。
「長きにわたりお疲れ様でした」
アジャックス家に仕える家令が投げ捨てられた騎士服を回収した。ブローディよりも明らかに年上の彼は黒い折襟の上着、白いシャツに黒いタイをつけた老紳士だ。
先代からブローディ家に仕え始め、そろそろ引退しても良い時期でもある。
「っとに長すぎて自慢の渋いグレイの髪に白いのが混ざるようになっちまったぞ」
「ふふ、わたくしめも髪がだいぶ白くなってしまいました」
家令は微笑みながら半分程度が白くなってしまった髪を撫でつける。黒にメッシュが入ったようで非常にダンディだ。ブローディと並んでも引けを取らないダンディっぷりだった。
「四十年も勤めりゃそりゃ歳も食うわなぁ」
「あっという間に感じますが、寄る年波には勝てません」
「あぁ、俺もここを引き払って領地に籠るつもりだ。お前はどうする? 残りの人生好きにしていいぞ?」
ブローディはこの働き者の家令を自由にさせるつもりだった。
領地は侯爵という爵位に比べ大きくない。社交界とは縁を切れば一人で切り盛りも可能だ。もちろん彼には今までの働きに応じた報酬を渡す予定だ。余生を楽しむには十分足りるだろう額になるはずだ。
「わたくしが居なくても大丈夫だと?」
家令はにこやかな笑みを浮かべつつ、分りやすく拒否を示す。働き者の家令はまだ働くつもりらしい。
「はんっ、折角穏やかな老後をくれてやろうとしてるのに」
「旦那様を見ている方が余程愉快な老後かと」
「年寄りの冷や水になるんじゃねえのか?」
「旦那様が新たな奥方様をお迎えするまでは墓の下に入る訳にはまいりません」
家令がきっぱりと言い切るとブロ-ディは顔を顰める。妻に棄てられてからブローディは後妻を取ろうとはしなかった。縁談が来ても表面上は多忙を理由に断っていた。実際に忙しかったわけだが。
「元の奥方様への未練などもう微塵もないでしょうに」
「俺は棄てられたんだ。未練なんてある訳ねえだろよ」
「未練はあのお嬢様、ではないのですか?」
家令が意味深な眼差しを向けてくるとブローディは更に顔を苦くする。
「……あいつはもっと若い男に目を向けるべきだ」
ブローディは背もたれに後頭部を押し付け深いため息をつく。脳裏には暴れん坊な黒い髪に色気のない眼鏡のあの女性が浮かび上がる。
――まったく。なんでアイツはおっさんしか見ねえんだ。
「年貢を滞納すると痛い目にあいますよ?」
「収める年貢なんてないぞ」
呆れ顔のブローディが両手をあげて降参したその時、屋敷の玄関のドアノッカーが来客を知らせた。
煌びやかな中にも厳かな雰囲気をもつ王宮の謁見の間で、だるそうに王座にもたれかかる初老の男性が声を張る。その名を示す声の先に傅く男は、「はっ」と低くよく通る声を発し、首を上げた。
灰色の髪を後ろに撫でつけ、やや切れ長の目には藍色の瞳。細身の顔に鼻下には整えられたグレイの髭。ダンディという言葉がしっくりとくる中年の男だ。
謁見の間に詰めている騎士、官僚達は固唾をのんでなりゆきを見守っている。
「王宮内に蔓延するそなたの醜聞、話が耳にも届いておる。そなたの、騎士団の副団長の任を解く。如何なる異議も認めん」
謁見の間に響く声色は、辺りに漂う拒否の空気を鎮圧する。王座を見据えるブローディと呼ばれた中年の男性は口を真っすぐに結び、その言葉を噛みしめていた。
「確と、承りました」
ブローディがその藍色の瞳をゆっくりと瞼で隠し、静かに首を垂れると謁見の間には安堵の息が充満する。
「下がれ」
「はっ」
ブローディはスクッと立ち上がり、王座を見る事無く踵を返した。
謁見の間を出たブローディは、その筋肉質な腕に筋を浮かべるほど拳を握りしめる。その様子に扉の衛士達はブローディが猛り狂うのではないかと唾を飲み、慄き呻き声を上げた。
肩を震わせているブローディは万感の思いで天を仰ぐ。
――これで……
心の中で両手を天に突き上げ、ブローディは力の限り叫ぶ。
――これで、俺は、自由だぁぁぁァァ!
ブローディの脳内には祝福のファンファーレが高らかに鳴り響いた。
ブローディは官僚たちとすれ違う王宮の廊下を、スキップしたい気持ちを押さえ床に足を打ち付けて歩く。そんなブローディを見たものは必ず彼を振り返った。
身の丈二メートルに近い長身の男が細身で整った顔の額に筋を浮かべ、頬をぴくぴくと痙攣させながら歩く気配は宛ら獣だ。
副団長の任を解かれ自由を得たブローディは、歓喜の叫びを堪えるために眉間に皺をよせ、勝手に緩んでいく頬を意志の力で何とか痙攣に抑えているのだ。
――長かった。いや、長すぎたッ!
十七歳で騎士になり、二十七歳で副団長に抜擢され早二十年。
脳筋で頭が働かない騎士達をまとめ上げ、自らの研究を第一に優先する我儘な魔術師団との折衝をこなし、賄賂の額にしか興味を示さない堕落した大臣たちと睨み合い、隣国に赴いても女の尻ばかりを追いかけ剰え他国の王女にまで魔の手を伸ばした王子達を叱り、凡才で優柔不断で事なかれ主義の主君の背中を怯えない程度にやんわりと押し続けた二十年だった。
妻には仕事優先と断ぜられ棄てられた。子も無く、残されたものは侯爵という身分といくばくかの領地だけだ。
我慢の犠牲と釣り合うものではない。
――だがそれも今日で終わる。終わるのだッ!
ブローディは右の口角をつりあげたが、前方にいる人物を視界にとらえると落ち着かせるように小さく息を吐いた。
「ブローディ副団長!」
小走りで駆けて来たのは真っ黒な癖毛を盛大に揺らす騎士服の若い女性だ。ブローディは仕方が無いという感じで声をかける。
「おぅカミラ。ご苦労さんだな。それとな、俺はもう副団長じゃねえから」
カミラと呼ばれた小柄な女性はブローディの前に来て足を止め、グッと見上げてくる。
「そ、そんなぁ!」
ブローディの肩にも届かない身長のカミラが精一杯腕を伸ばし、胸倉を掴んでくる。
黒ぶちの眼鏡が絶望的に地味に見せているが、その眼鏡を取ると実は美人だということは殆ど知られていない。おまけに騎士にしては小さい背丈が隠しているが、女性としての器量は人並外れていた。
「未成を年連れまわすなどと破廉恥な事件を引き起こしたのはアルフレッド団長であります! 副団長は、無関係であります! クビになるいわれはないのであります!」
「カミラ、声が大きい。事実はそうだが、時としてそんなもんはひん曲げられちまうことだってあるんだ」
「ロリコンは、三十路にもなって困った性癖のアルフレッド団長であって、ブローディ副団長はダンディーなジェントルマンであります! 酷い濡れ衣であります!」
カミラはもさっとした黒ぶち眼鏡の奥の黒い瞳を潤ませ、ブローディに訴えてくる。色々な想いが詰まったカミラの眼差しがブローディの胸をチクチクと刺してくるが、だからと言って現状は変わらない。
「ま、そろそろ引退かなって考えてたからさ。渡りに船だったんだよ」
ギシリと軋む胸を堪え、ブローディは苦笑いでカミラの頭を撫でてやる。周囲にいる者が二人を見てくるが、その視線には棘は無い。むしろ仲の良い親子を見ているような微笑ましいものを見る視線だ。それも当然で、ブローディは四十七歳でカミラは二十三歳だ。二人には親子ほどの歳の差があるのだ。
「そーゆーことだ。お前は若いんだから、ちゃんとした奴を捕まえろ。じゃ達者でな、カミラ」
ブローディは最後にポンポンとカミラの頭を触れ、王宮の廊下を歩いて行く。引かれそうな後ろ髪は気合で断ち切った。
「ブローディ……副団長……」
カミラの泣きそうな声は、聞こえなかったことにした。
最後の仕事も終わった頃には陽は傾き過ぎ、辺りは薄暗くなっていた。そんな薄暮の中、ブローディは愛馬と共に屋敷に帰ってきた。
王都の貴族街の端にブローディの屋敷はこじんまりと建っている。赤レンガを用い白樺の木で飾られており、どこか乙女チックな雰囲気を漂わせているのは出て行った元妻の趣味だ。ブローディ的には住めれば良かったからそのままにしてある。
「はぁぁァァ、ようやく肩の荷が下りたよ」
屋敷につくなりブローディは騎士服の上着を、居間のソファに放り投げた。そのままそのソファに腰掛け背もたれに体を預け特大の息を吐く。
「長きにわたりお疲れ様でした」
アジャックス家に仕える家令が投げ捨てられた騎士服を回収した。ブローディよりも明らかに年上の彼は黒い折襟の上着、白いシャツに黒いタイをつけた老紳士だ。
先代からブローディ家に仕え始め、そろそろ引退しても良い時期でもある。
「っとに長すぎて自慢の渋いグレイの髪に白いのが混ざるようになっちまったぞ」
「ふふ、わたくしめも髪がだいぶ白くなってしまいました」
家令は微笑みながら半分程度が白くなってしまった髪を撫でつける。黒にメッシュが入ったようで非常にダンディだ。ブローディと並んでも引けを取らないダンディっぷりだった。
「四十年も勤めりゃそりゃ歳も食うわなぁ」
「あっという間に感じますが、寄る年波には勝てません」
「あぁ、俺もここを引き払って領地に籠るつもりだ。お前はどうする? 残りの人生好きにしていいぞ?」
ブローディはこの働き者の家令を自由にさせるつもりだった。
領地は侯爵という爵位に比べ大きくない。社交界とは縁を切れば一人で切り盛りも可能だ。もちろん彼には今までの働きに応じた報酬を渡す予定だ。余生を楽しむには十分足りるだろう額になるはずだ。
「わたくしが居なくても大丈夫だと?」
家令はにこやかな笑みを浮かべつつ、分りやすく拒否を示す。働き者の家令はまだ働くつもりらしい。
「はんっ、折角穏やかな老後をくれてやろうとしてるのに」
「旦那様を見ている方が余程愉快な老後かと」
「年寄りの冷や水になるんじゃねえのか?」
「旦那様が新たな奥方様をお迎えするまでは墓の下に入る訳にはまいりません」
家令がきっぱりと言い切るとブロ-ディは顔を顰める。妻に棄てられてからブローディは後妻を取ろうとはしなかった。縁談が来ても表面上は多忙を理由に断っていた。実際に忙しかったわけだが。
「元の奥方様への未練などもう微塵もないでしょうに」
「俺は棄てられたんだ。未練なんてある訳ねえだろよ」
「未練はあのお嬢様、ではないのですか?」
家令が意味深な眼差しを向けてくるとブローディは更に顔を苦くする。
「……あいつはもっと若い男に目を向けるべきだ」
ブローディは背もたれに後頭部を押し付け深いため息をつく。脳裏には暴れん坊な黒い髪に色気のない眼鏡のあの女性が浮かび上がる。
――まったく。なんでアイツはおっさんしか見ねえんだ。
「年貢を滞納すると痛い目にあいますよ?」
「収める年貢なんてないぞ」
呆れ顔のブローディが両手をあげて降参したその時、屋敷の玄関のドアノッカーが来客を知らせた。
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