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過保護な幼なじみ シンデレラルート編
第8話「夢みたいだ」
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シンデレラside
僕は昔から彼が…、ヒビキが好きだった…
明るく優しい彼の笑顔は、まるで太陽のようだった
素直な普通の子供のはずなのに、時折見せる大人びた表情にも僕はとても惹かれていった…
僕のヒビキに対する気持ちは幼なじみとして抱いた友情から、愛する人へ抱く愛情に変わっていった
そして年頃になれば愛情に加え、色欲を抱くようになってしまった…
どれだけ抱きしめたかったか…、甘く甘く…、ドロドロに抱き潰したいと思ったことか…!!
だけど、この欲望を彼に伝えれば確実に嫌われてしまう。気持ち悪がられ、友人でさえもいられなくなる…
それが怖くて堪らなくて、僕はこの恋心をずっと心の中に閉まって生きてきた
伝えることの許されないこの気持ちを、打ち明け相談することが出来たのは…小さな友人のネズミたちだけだった…
叶うはずのない恋をしてしまった…
何度涙を流したことか…。何度諦めようとしたことか…
だけど、諦めるなんて出来なかった
王子になって沢山の女性に言い寄られても、僕の気持ちは彼が好きなままだった
とてもとても辛いのに…、彼に会っては行けないと思っていたのに、運がいいのか悪いのか…僕は市場でヒビキと会ってしまった
別にすごく久々に会う訳でもないのに、とても緊張してしまって僕は彼を家まで送るなんて言い出してしまっていた
(あぁ…、一緒にいたらこの気持ちを尚更諦められなくなるじゃないか…。僕は何をやってるんだ……)
内心自分に呆れながらも、横に並んで歩くヒビキを見て僕は確かに幸福感を抱いていた
僕の方が背が高いから見下ろす形になってしまう
必然的に彼が僕を見上げることになる
上目遣いになっててすごく可愛いな……
そんな考えを悟られないように、ニヤケないように気をつけながら僕は彼を家まで無事送り届けた
さぁ、もう大丈夫だ
名残惜しいけれど、これ以上一緒にいたら自分を抑えられなくなってしまう
ヒビキと彼のお母さんに「それじゃあ」と笑顔で挨拶をするが、ヒビキのお母さんに呼び止められてしまう…
「悪いんだけど、ヒビキと一緒に草原に薬草を取りに行ってくれないかしら?」
「はい。いいですよ」
頼まれてしまっては断ることは出来ない…
うーん、ヒビキと一緒にいられるからツイてるような、でも切なくなるからツイてないような……
「シンデレラ!薬草どれくらい集まった?」
「え…!?あ、あぁ…、結構集まったよ」
ぼーっとしながら薬草を集めていると急に愛らしい声で呼びかけられて思わず驚いてしまった…
「俺も結構集めたから、これで大丈夫だな!」
「そうだね」
「じゃあ、そろそろ帰ろう!俺もうクタクタだよ~…」
「僕もクタクタだな……。だからヒビキ………、お願いしてもいい?」
「ん?何?」
僕は何を考えているんだ…
2人きりという状況に抑えが効かなくなったのか…?
それともあの愛らしい声に気持ちが昂ったのか…?
それとも風に吹かれた儚げな彼にただ単に魅了されたのか…?
なにが原因かわからないけど、僕は自分でも馬鹿だと思う言葉を口にしていた
「眠くなっちゃったから膝枕してくれないかい?」
「へ………?」
彼はキョトンとしている…
そんな顔もとても可愛い……
段々と彼の顔は赤くなっていき、それから小さな声で「い、いいけど……」と了承してくれた
僕はバクバクしている心臓の音を気づかれないようにと祈りながら、彼の膝…というか太ももの上に頭を乗せて寝転ぶ
とても柔らかくて…心地がいい……
ふと彼の顔を見れば恥ずかしそうに顔を赤らめている。だがその表情に嫌悪の色はなかった…
それに僕は安心して、愛しい人の体温と匂いを感じながら眠りについてしまった
ふと僕は目を覚ました…。風が気持ちいい……
あぁ、なんて心地がいいんだろう…
この温もりにまだ包まれていたい…
まだまだ眠くて僕はまた意識を手放そうとした…。がそんな眠気はすぐに消し飛ぶことなった
「ちょっとなら…いい…よね…」
そんな小さな呟きが聞こえたと思えば、とても優しい手つきで僕の頭が撫でられる…
それに驚いて僕は声を出しそうになったが、必死に抑えた
ヒビキが僕を髪を触っている
かと思えばつぎは頬に触れてきた、優しい手つきで少しくすぐったい……
これ以上触られたら僕の理性が持たない…
「……ヒビキ…?」
「あ、ごめん…!起こしちゃった…?」
「大丈夫だよ……」
彼は顔を真っ赤にしながらとてもアタフタしてる
そんな顔をされたら余計我慢出来なくなりそうだ…
それからのことは……、あぁ…!言うのも恥ずかしい……!!
僕はなんてことを言ってしまったんだ!!
勢いで告白をしてしまって、フラれて……
でも、諦めきれなくてキスしてくれだなんて無茶な頼みをしてしまった…
確実に気持ち悪がられているだろうな…
彼はうーんと唸ってから、口を開いた
「い、1回だけなら…」
恥ずかしそうに戸惑いながら、小さな声で答えてくれた
その返事を聞いた僕の気持ちは、誰にも想像がつかないくらい昂って、喜びに舞い上がっていたんだ…!こんな気持ちは初めてだ…!!
それから僕は無我夢中で彼の柔らかい唇にかぶりついた
恥ずかしげもなく欲望を剥き出しにして、彼の口内を暴れ回った……
ヒビキの顔を見れば目の端に涙をためて、頬を真っ赤にしてとてもとても愛らしくて、欲情的で……
僕の理性は更に崩れていった……
(あぁ…夢みたいだ……。また魔法使いが僕に幸運をくれたのかな…?)
なんて考えながら僕は更に彼をドロドロにしていった……
僕は昔から彼が…、ヒビキが好きだった…
明るく優しい彼の笑顔は、まるで太陽のようだった
素直な普通の子供のはずなのに、時折見せる大人びた表情にも僕はとても惹かれていった…
僕のヒビキに対する気持ちは幼なじみとして抱いた友情から、愛する人へ抱く愛情に変わっていった
そして年頃になれば愛情に加え、色欲を抱くようになってしまった…
どれだけ抱きしめたかったか…、甘く甘く…、ドロドロに抱き潰したいと思ったことか…!!
だけど、この欲望を彼に伝えれば確実に嫌われてしまう。気持ち悪がられ、友人でさえもいられなくなる…
それが怖くて堪らなくて、僕はこの恋心をずっと心の中に閉まって生きてきた
伝えることの許されないこの気持ちを、打ち明け相談することが出来たのは…小さな友人のネズミたちだけだった…
叶うはずのない恋をしてしまった…
何度涙を流したことか…。何度諦めようとしたことか…
だけど、諦めるなんて出来なかった
王子になって沢山の女性に言い寄られても、僕の気持ちは彼が好きなままだった
とてもとても辛いのに…、彼に会っては行けないと思っていたのに、運がいいのか悪いのか…僕は市場でヒビキと会ってしまった
別にすごく久々に会う訳でもないのに、とても緊張してしまって僕は彼を家まで送るなんて言い出してしまっていた
(あぁ…、一緒にいたらこの気持ちを尚更諦められなくなるじゃないか…。僕は何をやってるんだ……)
内心自分に呆れながらも、横に並んで歩くヒビキを見て僕は確かに幸福感を抱いていた
僕の方が背が高いから見下ろす形になってしまう
必然的に彼が僕を見上げることになる
上目遣いになっててすごく可愛いな……
そんな考えを悟られないように、ニヤケないように気をつけながら僕は彼を家まで無事送り届けた
さぁ、もう大丈夫だ
名残惜しいけれど、これ以上一緒にいたら自分を抑えられなくなってしまう
ヒビキと彼のお母さんに「それじゃあ」と笑顔で挨拶をするが、ヒビキのお母さんに呼び止められてしまう…
「悪いんだけど、ヒビキと一緒に草原に薬草を取りに行ってくれないかしら?」
「はい。いいですよ」
頼まれてしまっては断ることは出来ない…
うーん、ヒビキと一緒にいられるからツイてるような、でも切なくなるからツイてないような……
「シンデレラ!薬草どれくらい集まった?」
「え…!?あ、あぁ…、結構集まったよ」
ぼーっとしながら薬草を集めていると急に愛らしい声で呼びかけられて思わず驚いてしまった…
「俺も結構集めたから、これで大丈夫だな!」
「そうだね」
「じゃあ、そろそろ帰ろう!俺もうクタクタだよ~…」
「僕もクタクタだな……。だからヒビキ………、お願いしてもいい?」
「ん?何?」
僕は何を考えているんだ…
2人きりという状況に抑えが効かなくなったのか…?
それともあの愛らしい声に気持ちが昂ったのか…?
それとも風に吹かれた儚げな彼にただ単に魅了されたのか…?
なにが原因かわからないけど、僕は自分でも馬鹿だと思う言葉を口にしていた
「眠くなっちゃったから膝枕してくれないかい?」
「へ………?」
彼はキョトンとしている…
そんな顔もとても可愛い……
段々と彼の顔は赤くなっていき、それから小さな声で「い、いいけど……」と了承してくれた
僕はバクバクしている心臓の音を気づかれないようにと祈りながら、彼の膝…というか太ももの上に頭を乗せて寝転ぶ
とても柔らかくて…心地がいい……
ふと彼の顔を見れば恥ずかしそうに顔を赤らめている。だがその表情に嫌悪の色はなかった…
それに僕は安心して、愛しい人の体温と匂いを感じながら眠りについてしまった
ふと僕は目を覚ました…。風が気持ちいい……
あぁ、なんて心地がいいんだろう…
この温もりにまだ包まれていたい…
まだまだ眠くて僕はまた意識を手放そうとした…。がそんな眠気はすぐに消し飛ぶことなった
「ちょっとなら…いい…よね…」
そんな小さな呟きが聞こえたと思えば、とても優しい手つきで僕の頭が撫でられる…
それに驚いて僕は声を出しそうになったが、必死に抑えた
ヒビキが僕を髪を触っている
かと思えばつぎは頬に触れてきた、優しい手つきで少しくすぐったい……
これ以上触られたら僕の理性が持たない…
「……ヒビキ…?」
「あ、ごめん…!起こしちゃった…?」
「大丈夫だよ……」
彼は顔を真っ赤にしながらとてもアタフタしてる
そんな顔をされたら余計我慢出来なくなりそうだ…
それからのことは……、あぁ…!言うのも恥ずかしい……!!
僕はなんてことを言ってしまったんだ!!
勢いで告白をしてしまって、フラれて……
でも、諦めきれなくてキスしてくれだなんて無茶な頼みをしてしまった…
確実に気持ち悪がられているだろうな…
彼はうーんと唸ってから、口を開いた
「い、1回だけなら…」
恥ずかしそうに戸惑いながら、小さな声で答えてくれた
その返事を聞いた僕の気持ちは、誰にも想像がつかないくらい昂って、喜びに舞い上がっていたんだ…!こんな気持ちは初めてだ…!!
それから僕は無我夢中で彼の柔らかい唇にかぶりついた
恥ずかしげもなく欲望を剥き出しにして、彼の口内を暴れ回った……
ヒビキの顔を見れば目の端に涙をためて、頬を真っ赤にしてとてもとても愛らしくて、欲情的で……
僕の理性は更に崩れていった……
(あぁ…夢みたいだ……。また魔法使いが僕に幸運をくれたのかな…?)
なんて考えながら僕は更に彼をドロドロにしていった……
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