腐男子の俺がBL世界に転生ってマジすか

過保護な幼なじみ シンデレラルート編

第6話「はじめてーのー」

この状況はキャパオーバーだよ！！


だって、目の前にはめちゃめちゃイケメンな顔！
しかも、なんか告られた！

いやいやいやいや…、これはどういう事だ？
本来シンデレラが恋するのはシアンのはず……。バグかなんかか？


「ヒビキ…？」

「ふぁい！？」


パニックになっていたら、シンデレラが少し心配そうに呼びかけてきた。
びっくりして変な声出た……
はっず………


「ねぇ、ヒビキ。返事を聞かせてくれないかな…？」

「え…？」

「ヒビキは僕のこと好き？」

「え、いや…、それは……」

彼の言う「好き」は友情としてではなく、恋愛としてだろう…
いくら俺が馬鹿でもそれくらいは分かる…

「嫌いじゃ…ない。むしろ好きだよ。でも、それは友人として…だけど…」

「そっか……。僕は君の事が恋愛対象として好きなんだ…。愛してる…」

うぉおおおぉお！？
そんな切なそうな表情で、そのセリフは反則では！？

ちょっと…いや、かなりキュンときた！！萌える！！！


「僕…、ずっと伝えるのが怖かったんだ…。嫌われたらどうしよう…、口も聞いてくれなくなったらどうしようって…」

シンデレラは震える声で自身の思いを明かし始めた。
そんな悲しそうな顔されると、ちょっと胸が痛むと同時に、イケメンの泣きそうな顔非常に萌える…。ぐへへ……

って、いけねー…
ここは幼なじみとしてシンデレラを泣かせるわけにはいかない！


「シンデレラ。俺は君を嫌いになったりしないよ。どんな事があっても」

「ほ…、ほんと…？」

「もちろん！大事な幼なじみだもん！まぁ…、告白には答えられないけd

「じゃあお願い聞いてくれる？」


いや今俺のセリフに若干被せなかった…？

「え…、いいけど…。何？」

「キス…してもいいかな…？」

「え、えーーー！？」


な、な、な、なんやて！？！？
き、キス！？

「き、キス！？え、えっと、ちょっと…」

「お願い…。それでもう君への想いは諦めるから…！」


そ、そんな涙目で俺を見ないでくれ……
イケメンなのに、めちゃくちゃ可愛いんだ………

「う、う～～ん……」


俺はすごーく悩んだ末、覚悟を決めた。


「い、1回だけ……ね…」

「いいのかい…！？」

「う、うん…」

「ありがとう…！」


うわーぉ、シンデレラの笑顔が眩しい…！！
まぁ、とりあえずこれで俺への想いは終わらせて…、なんとかシアンへ好意を向けさせるようにしないとな……！！

「ヒビキ……」

「ひゃっ！」

び、びっくりした…
シンデレラが両手で俺の頬にそっと触れた…
綺麗な手だと思ってたけど、手のひらもまたなんか触られてて気持ちいいな…

なんて考えてたら、シンデレラの顔がすごーく近くにあった。
し、心臓がめちゃめちゃバクバクいってる……

「もし、止めて欲しかったら僕を思い切り突き飛ばしてね…？」


そう言って彼は俺の唇を奪ってきた。




ひょぉあぁあああぁぁあ！？！？
く、唇が！や、やらかい！！

てか…、顔が…、顔が！近い！！
まつ毛…、な、長い！！
なんかすごい綺麗…！目の前が！！

や、やばい鼻血出そう！！！！！