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第二章 乗っ取られた国
41 王族として
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「これは………」
「全く同じだな」
「コノハさん、これ、どこで?」
コノハはこれまでのことを話す。
ついでにあの光る魔法陣について知っているかを聞いてみた。
「………聞いたことがないな。俺は第三王子だからあまり政治には関わらないし……」
「私も、ですね。上兄様達や父様なら知っているかも知れませんが……。正気に戻れば聞いてみましょうか?」
「全力で遠慮します」
即答した。これ以上王族と関わりを持ちたくないので。
国王とかもう会いたくない人物ナンバーワンである。
少し前のめりにコノハが答えたため少し引きながらメリアローズは言う。
「……まぁ、話を戻して。これも動物を使役する魔道具なのですか?」
「そうですね。これと同じなのでその可能性が高いと思います」
「ということは、教会が……」
「動物を使って何かしようと企んでいるのでしょうね。この場合は“視界”だから、おそらく監視、それも私の家まで来てるのですから『世界』の監視――ですかね。まぁ、推測の域を出ませんが」
暫し沈黙がおりる。
これで教会は誰が見ても黒、何かしているのは間違いない。
コノハは神の信仰心とか皆無なので教会が何していようが正直興味がない。
だが、ここにいる王族は別だ。
リトルーラ王国は宗教国家である。
子供の頃から神の大切さ、信仰心を教えられると聞いたことがある。
その神に近い教皇が国を貶めようと画策しているのだ。
(ショックなのかな?)
と思って二人を見たが、予想以上に何も思っていない。
思えば最初から教皇を疑っていた。
これは予想していたということだろうか。
そしてジークが真剣な声で言う。
「コノハ、頼む。この国をなんとかしてくれ!」
「え」
突然のことでコノハは驚いた。
「私からもお願いします!」
「………教会を潰すのいいんですか?」
コノハはそれが気がかりだった。
この国は神への信仰心が強い。教会を神に近づく聖域と考える人もいる。
それを潰すのだから、葛藤とかないのかと。
「確かに教会は神に近しい場所だ。しかし国民を危険に及ぼしているのは教会だ。そして我々は王族。国民を助けるのは王族の果たすべきことだからな」
「だからこそ、ほっておくことなど出来ません。たとえそれが教会を潰すことになっても」
「………そうですか」
コノハは彼らの決意を目の当たりにする。
『王族の果たすべきこと』―――それをしっかり分かっていることを。
コノハは最初から決めていた。
「―――分かりました。お手伝いしましょう」
「「本当!?」」
「出る杭は先に叩いておかないと。……ま、あのカラスが多少面倒だったので、主にそのうち報復しておきたいなぁって思ってたとこなんで」
というか十割がそれだったりする。
けっこうカラスが面倒だったので。
それがなければ一も二も無く「嫌です。面倒ですし」と即答していた。
そこでジークがふと。
「なぁ、お前いくつ?」
「え?八歳ですけど」
「「………………」」
「……………?なんですか?」
この会話の中に八歳児がいたと言う事実にやっと気付いた二人だった。
「全く同じだな」
「コノハさん、これ、どこで?」
コノハはこれまでのことを話す。
ついでにあの光る魔法陣について知っているかを聞いてみた。
「………聞いたことがないな。俺は第三王子だからあまり政治には関わらないし……」
「私も、ですね。上兄様達や父様なら知っているかも知れませんが……。正気に戻れば聞いてみましょうか?」
「全力で遠慮します」
即答した。これ以上王族と関わりを持ちたくないので。
国王とかもう会いたくない人物ナンバーワンである。
少し前のめりにコノハが答えたため少し引きながらメリアローズは言う。
「……まぁ、話を戻して。これも動物を使役する魔道具なのですか?」
「そうですね。これと同じなのでその可能性が高いと思います」
「ということは、教会が……」
「動物を使って何かしようと企んでいるのでしょうね。この場合は“視界”だから、おそらく監視、それも私の家まで来てるのですから『世界』の監視――ですかね。まぁ、推測の域を出ませんが」
暫し沈黙がおりる。
これで教会は誰が見ても黒、何かしているのは間違いない。
コノハは神の信仰心とか皆無なので教会が何していようが正直興味がない。
だが、ここにいる王族は別だ。
リトルーラ王国は宗教国家である。
子供の頃から神の大切さ、信仰心を教えられると聞いたことがある。
その神に近い教皇が国を貶めようと画策しているのだ。
(ショックなのかな?)
と思って二人を見たが、予想以上に何も思っていない。
思えば最初から教皇を疑っていた。
これは予想していたということだろうか。
そしてジークが真剣な声で言う。
「コノハ、頼む。この国をなんとかしてくれ!」
「え」
突然のことでコノハは驚いた。
「私からもお願いします!」
「………教会を潰すのいいんですか?」
コノハはそれが気がかりだった。
この国は神への信仰心が強い。教会を神に近づく聖域と考える人もいる。
それを潰すのだから、葛藤とかないのかと。
「確かに教会は神に近しい場所だ。しかし国民を危険に及ぼしているのは教会だ。そして我々は王族。国民を助けるのは王族の果たすべきことだからな」
「だからこそ、ほっておくことなど出来ません。たとえそれが教会を潰すことになっても」
「………そうですか」
コノハは彼らの決意を目の当たりにする。
『王族の果たすべきこと』―――それをしっかり分かっていることを。
コノハは最初から決めていた。
「―――分かりました。お手伝いしましょう」
「「本当!?」」
「出る杭は先に叩いておかないと。……ま、あのカラスが多少面倒だったので、主にそのうち報復しておきたいなぁって思ってたとこなんで」
というか十割がそれだったりする。
けっこうカラスが面倒だったので。
それがなければ一も二も無く「嫌です。面倒ですし」と即答していた。
そこでジークがふと。
「なぁ、お前いくつ?」
「え?八歳ですけど」
「「………………」」
「……………?なんですか?」
この会話の中に八歳児がいたと言う事実にやっと気付いた二人だった。
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