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◇◆◇ 閑話 コノハが逃げた後で

26 ギルドサイド

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 ギルド内で。
 マスターはギルドの受付嬢からあることを聞いた。

 「……コノハがいなくなった?」
 「そうみたいですよ、マスター」

 この報告を受けたのはコノハがギルドにやって来て、白髪染め((薬じゃないよ魔道具だよ!!:コノハ談)(絶対薬だろう:マスター談)←平行線)を押し付けられた翌々日だった。

 「……………成る程、逃げ出したか……」
 「え?」

 マスターはずっとあの日から疑問に思っていたことがある。

 今までは(不本意だが)魔道具の『完成品(仮)』を仮とは知らずに渡されていたが、今回の白髪染めは完成品である。
 (仮)などはつかない。
 それに超性能がいいチート
 
 マスターはたまに「白髪が………」とぼやいていたが、いつものコノハなら「ふーん、頑張って☆」とか何とか言ってなにもしないはずだ。
 彼女は面倒事が嫌いなので、わざわざ白髪染めを作るなんて事はしないのだ。
 断言できる。

 だが、彼女はわざわざで作って持ってきた。
 本物の完成品で。

 今考えると、あれは『ありがとう』という気持ちだったのかも知れない。

 彼女は一応お人好し。なんだかんだ礼儀はなってる。

 …………マスターへの態度は礼儀がなって………いるのか?

 それは置いといて。

 コノハなら逃げ出すかもとは思っていた。
 彼女にとって国王に目をつけられるとこがどれだけ嫌だったか…………

 「まあ、あいつならそうするだろう」
 「はぁ………」

 コノハが消えてもマスターは特に心配はしていなかった。
 というかコノハをどうにかしようと考えたヤツのほうが心配である。
 彼女はその辺の奴らバカよりも普通に強いので。

 「ていうかどうするんですか?この指名依頼……………」
 「………そうだなぁ…………」

 コノハには大量の指名依頼が届いていた。
 そのなかには貴族からも多く、断れば面倒なことになるのは間違いない。

 「面倒な置き土産しやがって…………」
 
 『だってマスターだし!!』

 とコノハの   声   決まり文句が聞こえたような気がしてマスターはまたため息を吐いた。

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