36 / 81
◇◆◇ 閑話 コノハが逃げた後で
26 ギルドサイド
しおりを挟む
ギルド内で。
マスターはギルドの受付嬢からあることを聞いた。
「……コノハがいなくなった?」
「そうみたいですよ、マスター」
この報告を受けたのはコノハがギルドにやって来て、白髪染め((薬じゃないよ魔道具だよ!!:コノハ談)(絶対薬だろう:マスター談)←平行線)を押し付けられた翌々日だった。
「……………成る程、逃げ出したか……」
「え?」
マスターはずっとあの日から疑問に思っていたことがある。
今までは(不本意だが)魔道具の『完成品(仮)』を仮とは知らずに渡されていたが、今回の白髪染めは完成品である。
(仮)などはつかない。
それに超性能がいい。
マスターはたまに「白髪が………」とぼやいていたが、いつものコノハなら「ふーん、頑張って☆」とか何とか言ってなにもしないはずだ。
彼女は面倒事が嫌いなので、わざわざ白髪染めを作るなんて事はしないのだ。
断言できる。
だが、彼女はわざわざ自分で作って持ってきた。
本物の完成品で。
今考えると、あれは『ありがとう』という気持ちだったのかも知れない。
彼女は一応お人好し。なんだかんだ礼儀はなってる。
…………マスターへの態度は礼儀がなって………いるのか?
それは置いといて。
コノハなら逃げ出すかもとは思っていた。
彼女にとって国王に目をつけられるとこがどれだけ嫌だったか…………
「まあ、あいつならそうするだろう」
「はぁ………」
コノハが消えてもマスターは特に心配はしていなかった。
というかコノハをどうにかしようと考えたヤツのほうが心配である。
彼女はその辺の奴らよりも普通に強いので。
「ていうかどうするんですか?この指名依頼……………」
「………そうだなぁ…………」
コノハには大量の指名依頼が届いていた。
そのなかには貴族からも多く、断れば面倒なことになるのは間違いない。
「面倒な置き土産しやがって…………」
『だってマスターだし!!』
とコノハの 声 が聞こえたような気がしてマスターはまたため息を吐いた。
マスターはギルドの受付嬢からあることを聞いた。
「……コノハがいなくなった?」
「そうみたいですよ、マスター」
この報告を受けたのはコノハがギルドにやって来て、白髪染め((薬じゃないよ魔道具だよ!!:コノハ談)(絶対薬だろう:マスター談)←平行線)を押し付けられた翌々日だった。
「……………成る程、逃げ出したか……」
「え?」
マスターはずっとあの日から疑問に思っていたことがある。
今までは(不本意だが)魔道具の『完成品(仮)』を仮とは知らずに渡されていたが、今回の白髪染めは完成品である。
(仮)などはつかない。
それに超性能がいい。
マスターはたまに「白髪が………」とぼやいていたが、いつものコノハなら「ふーん、頑張って☆」とか何とか言ってなにもしないはずだ。
彼女は面倒事が嫌いなので、わざわざ白髪染めを作るなんて事はしないのだ。
断言できる。
だが、彼女はわざわざ自分で作って持ってきた。
本物の完成品で。
今考えると、あれは『ありがとう』という気持ちだったのかも知れない。
彼女は一応お人好し。なんだかんだ礼儀はなってる。
…………マスターへの態度は礼儀がなって………いるのか?
それは置いといて。
コノハなら逃げ出すかもとは思っていた。
彼女にとって国王に目をつけられるとこがどれだけ嫌だったか…………
「まあ、あいつならそうするだろう」
「はぁ………」
コノハが消えてもマスターは特に心配はしていなかった。
というかコノハをどうにかしようと考えたヤツのほうが心配である。
彼女はその辺の奴らよりも普通に強いので。
「ていうかどうするんですか?この指名依頼……………」
「………そうだなぁ…………」
コノハには大量の指名依頼が届いていた。
そのなかには貴族からも多く、断れば面倒なことになるのは間違いない。
「面倒な置き土産しやがって…………」
『だってマスターだし!!』
とコノハの 声 が聞こえたような気がしてマスターはまたため息を吐いた。
0
お気に入りに追加
185
あなたにおすすめの小説
くノ一その一今のうち
武者走走九郎or大橋むつお
ファンタジー
お祖母ちゃんと二人暮らし、高校三年の風間その。
特に美人でも無ければ可愛くも無く、勉強も出来なければ体育とかの運動もからっきし。
三年の秋になっても進路も決まらないどころか、赤点四つで卒業さえ危ぶまれる。
手遅れ懇談のあと、凹んで帰宅途中、思ってもない事件が起こってしまう。
その事件を契機として、そのは、新しい自分に目覚め、令和の現代にくノ一忍者としての人生が始まってしまった!
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜
ガトー
ファンタジー
まさに社畜!
内海達也(うつみたつや)26歳は
年明け2月以降〝全ての〟土日と引きかえに
正月休みをもぎ取る事に成功(←?)した。
夢の〝声〟に誘われるまま帰郷した達也。
ほんの思いつきで
〝懐しいあの山の頂きで初日の出を拝もうぜ登山〟
を計画するも〝旧友全員〟に断られる。
意地になり、1人寂しく山を登る達也。
しかし、彼は知らなかった。
〝来年の太陽〟が、もう昇らないという事を。
>>>
小説家になろう様・ノベルアップ+様でも公開中です。
〝大幅に修正中〟ですが、お話の流れは変わりません。
修正を終えた場合〝話数〟表示が消えます。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
かの世界この世界
武者走走九郎or大橋むつお
ファンタジー
人生のミス、ちょっとしたミスや、とんでもないミス、でも、人類全体、あるいは、地球的規模で見ると、どうでもいい些細な事。それを修正しようとすると異世界にぶっ飛んで、宇宙的規模で世界をひっくり返すことになるかもしれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる