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第15話 背徳
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ホテルの部屋には遥の喘ぎ声が彷徨っていた。
もう終電の時刻はとっくに過ぎてしまっている。
遙は時間を忘れ、光一郎の妻であることも紅葉の母親であることも忘れて無我夢中で霧島に抱かれていた。
遥は何度も霧島から突かれ、いくら絶頂を迎えようと冴島は容赦なく遥を攻め続けた。
遥から溢れ出た蜜が、クチュクチュと淫らな音を立てていた。
遥のピンと尖った乳首を冴島に激しく吸われ、時折やさしく甘噛みされた。
激しいオルガスムスの中でも冴島はその出し入れを繰り返した。
遥は狂ったように冴島の名を叫び続けた。
頭の中が真っ白になり、意識が飛んだ。
エクスタシーで身体の痙攣が止まらない。
こんな体を貫く快感は経験したことは今までなかった。
まだ小刻みな痙攣が収まらぬまま、冴島が遥を優しく抱きしめた。
「愛しているよ、遥」
いつの間にか冴島は私のことを呼び捨てにしていた。
「キスして・・・」
再び濃厚な口づけが再開され、ふたりは眠ることなく性行為を続け、朝を迎えた。
酔いも醒め、現実に引き戻された。
不思議な事に、光一郎からの安否を尋ねる電話もラインも来なかった。
私は残業だったと言訳をするためにシャワーは使わす、脱ぎ捨てた少し派手な下着を身に着け、身支度を整えた。
「ご主人、大丈夫?」
「心配しないで、何とかするから」
冴島に後ろから抱き締められた。
「もう絶対に遥を忘れることが出来なくなってしまった。
帰したくない、このままずっと一緒にいたい」
私は冴島の手に触れ、
「今度の金曜日、子供を連れて実家に帰る予定だから、その時にはまた会える?」
「ああ、何とかするよ」
「もう一度、キスして」
そしてキスが終わると、私はパウダールームでメイクと髪を整えた。
口紅はきちんと引いたが、ファンデはわざと荒くした。
残業が終わり、打ち上げで飲みに行ってそのまま早苗の家に泊ったという筋書きにした。
遥は始発の新宿湘南ラインに乗り、家路を急いだ。
家に着くと真っ先に寝室に駆け込み、光一郎に詫びた。
「ごめんなさい、そのまま飲みに行って、気付いたら早苗のマンションにいたの、本当に御免なさい」
「ああ、遥・・、おはよう・・・、心配したよ、あんまり遅いから・・・」
光一郎は寝ぼけたままそう言った。
「もう髪もボサボサで、ファンデも落ちちゃってもう最悪、シャワーを浴びたらすぐに朝ご飯の支度をするわね? ごめんなさい、許してね」
そう言って私は光一郎に軽くキスをした。
「愛しているわ、光一郎」
人はやましいことがあると、相手に過度にやさしくなるものだ。
私は熱いシャワーを浴びながら深い溜息を吐いた。
(なんとか切り抜けたわ)
入念にカラダを洗い、私は身支度を整えるとすぐに朝食の準備に取り掛かった。
さっきまでの冴島との情事の記憶を払拭するために。
朝のニュースでは、今日の天気は晴れのち雨との予報だった。
パジャマのまま光一郎が起きてきた。
「珈琲でも淹れる?」
「いいよ、自分でやるから。顔洗って来る」
光一郎は洗濯機に放り込まれた遥のショーツを拾い上げ、匂いを嗅いだ。
光一郎は自分の顔が映る洗面台の鏡に軽く拳を当て、
「お人好しだな? お前は?」
鏡の中の光一郎は寂しく笑っていた。
もう終電の時刻はとっくに過ぎてしまっている。
遙は時間を忘れ、光一郎の妻であることも紅葉の母親であることも忘れて無我夢中で霧島に抱かれていた。
遥は何度も霧島から突かれ、いくら絶頂を迎えようと冴島は容赦なく遥を攻め続けた。
遥から溢れ出た蜜が、クチュクチュと淫らな音を立てていた。
遥のピンと尖った乳首を冴島に激しく吸われ、時折やさしく甘噛みされた。
激しいオルガスムスの中でも冴島はその出し入れを繰り返した。
遥は狂ったように冴島の名を叫び続けた。
頭の中が真っ白になり、意識が飛んだ。
エクスタシーで身体の痙攣が止まらない。
こんな体を貫く快感は経験したことは今までなかった。
まだ小刻みな痙攣が収まらぬまま、冴島が遥を優しく抱きしめた。
「愛しているよ、遥」
いつの間にか冴島は私のことを呼び捨てにしていた。
「キスして・・・」
再び濃厚な口づけが再開され、ふたりは眠ることなく性行為を続け、朝を迎えた。
酔いも醒め、現実に引き戻された。
不思議な事に、光一郎からの安否を尋ねる電話もラインも来なかった。
私は残業だったと言訳をするためにシャワーは使わす、脱ぎ捨てた少し派手な下着を身に着け、身支度を整えた。
「ご主人、大丈夫?」
「心配しないで、何とかするから」
冴島に後ろから抱き締められた。
「もう絶対に遥を忘れることが出来なくなってしまった。
帰したくない、このままずっと一緒にいたい」
私は冴島の手に触れ、
「今度の金曜日、子供を連れて実家に帰る予定だから、その時にはまた会える?」
「ああ、何とかするよ」
「もう一度、キスして」
そしてキスが終わると、私はパウダールームでメイクと髪を整えた。
口紅はきちんと引いたが、ファンデはわざと荒くした。
残業が終わり、打ち上げで飲みに行ってそのまま早苗の家に泊ったという筋書きにした。
遥は始発の新宿湘南ラインに乗り、家路を急いだ。
家に着くと真っ先に寝室に駆け込み、光一郎に詫びた。
「ごめんなさい、そのまま飲みに行って、気付いたら早苗のマンションにいたの、本当に御免なさい」
「ああ、遥・・、おはよう・・・、心配したよ、あんまり遅いから・・・」
光一郎は寝ぼけたままそう言った。
「もう髪もボサボサで、ファンデも落ちちゃってもう最悪、シャワーを浴びたらすぐに朝ご飯の支度をするわね? ごめんなさい、許してね」
そう言って私は光一郎に軽くキスをした。
「愛しているわ、光一郎」
人はやましいことがあると、相手に過度にやさしくなるものだ。
私は熱いシャワーを浴びながら深い溜息を吐いた。
(なんとか切り抜けたわ)
入念にカラダを洗い、私は身支度を整えるとすぐに朝食の準備に取り掛かった。
さっきまでの冴島との情事の記憶を払拭するために。
朝のニュースでは、今日の天気は晴れのち雨との予報だった。
パジャマのまま光一郎が起きてきた。
「珈琲でも淹れる?」
「いいよ、自分でやるから。顔洗って来る」
光一郎は洗濯機に放り込まれた遥のショーツを拾い上げ、匂いを嗅いだ。
光一郎は自分の顔が映る洗面台の鏡に軽く拳を当て、
「お人好しだな? お前は?」
鏡の中の光一郎は寂しく笑っていた。
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