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その3
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常連の田中さんが、カウンターで餃子を食べながらビールを飲んでいる。
「大将、さっき確定申告に行って来たんだけどよお、あんまり頭に来たから言ってやったんだ。
「国民は増税、政治家は脱税かよ? ふざけんな! 税金なんか払わねえぞ!」ってな?
そしたら税務署の奴が言うんだよ。
「刑事罰と行政処分を受けることになりますよ」と脅しやがる。
じゃあ政治家は死刑だよな? ったくよお! どうなってんだこの日本は!
ビール、もう1本」
「10年以下の懲役、または500万円以下の罰金。あるいはその両方。
過少申告加算税、不納付加算税、延滞税、無申告加算税、重加算税、利子税などが加わる場合もありますからね?」
ラオチュウは麺を茹でながら答えた。
「だってよお、不明、不明、不明って申告してんだぜ。
あの八王子のチンピラ国会議員、安倍場派の腰巾着、安牛田の野郎」
「ホントそうですよねえ。ボクも許せませんよ、裏金だなんて」
ショウ・コウシュがビールを持ってやって来た。
「ショウちゃんも嫌いか? あの安牛田の奴」
「だいっ嫌いですよ、だってアイツ、ボクの笹をとりあげようとしたんですから」
「それはお前が「パンダ・パーティ」を主催して受け取った「裏笹」だろう?」
「エヘヘ、テヘペロ」
ショウ・コウシュは可愛らしく舌を出した。
「いいじゃねえか、裏笹くれえ。
でも裏金は駄目だぜ裏金は。
使い途が言えねえのは言えねえような所にも配っているからだ」
「どんなところへです? 田中さん」
「たとえばゴルゴとか・・・」
「ゴルゴってあの、「命」とかをカラダで表現したり、お尻から火を吹きそうな激辛料理を食べる人ですか!
「まあそんなところだ」
「ブート・ジョロキアとかなんじゃらスコーピオンとか高そうですもんね?
なるほどなるほど、だから恥ずかしくて言えないんですね? 裏金の使い途」
「それから選挙や街頭演説の妨害のためにその筋の「組」に払ったりとかもあるからな?」
「えっ、幼稚園にもですか!」
「何でだ?」
「だって「桃組」とか「うさぎ組」とかにでしょう?」
「・・・」
「いいからお前は皿でも洗ってろ」
「はーい」
「大将、さっき確定申告に行って来たんだけどよお、あんまり頭に来たから言ってやったんだ。
「国民は増税、政治家は脱税かよ? ふざけんな! 税金なんか払わねえぞ!」ってな?
そしたら税務署の奴が言うんだよ。
「刑事罰と行政処分を受けることになりますよ」と脅しやがる。
じゃあ政治家は死刑だよな? ったくよお! どうなってんだこの日本は!
ビール、もう1本」
「10年以下の懲役、または500万円以下の罰金。あるいはその両方。
過少申告加算税、不納付加算税、延滞税、無申告加算税、重加算税、利子税などが加わる場合もありますからね?」
ラオチュウは麺を茹でながら答えた。
「だってよお、不明、不明、不明って申告してんだぜ。
あの八王子のチンピラ国会議員、安倍場派の腰巾着、安牛田の野郎」
「ホントそうですよねえ。ボクも許せませんよ、裏金だなんて」
ショウ・コウシュがビールを持ってやって来た。
「ショウちゃんも嫌いか? あの安牛田の奴」
「だいっ嫌いですよ、だってアイツ、ボクの笹をとりあげようとしたんですから」
「それはお前が「パンダ・パーティ」を主催して受け取った「裏笹」だろう?」
「エヘヘ、テヘペロ」
ショウ・コウシュは可愛らしく舌を出した。
「いいじゃねえか、裏笹くれえ。
でも裏金は駄目だぜ裏金は。
使い途が言えねえのは言えねえような所にも配っているからだ」
「どんなところへです? 田中さん」
「たとえばゴルゴとか・・・」
「ゴルゴってあの、「命」とかをカラダで表現したり、お尻から火を吹きそうな激辛料理を食べる人ですか!
「まあそんなところだ」
「ブート・ジョロキアとかなんじゃらスコーピオンとか高そうですもんね?
なるほどなるほど、だから恥ずかしくて言えないんですね? 裏金の使い途」
「それから選挙や街頭演説の妨害のためにその筋の「組」に払ったりとかもあるからな?」
「えっ、幼稚園にもですか!」
「何でだ?」
「だって「桃組」とか「うさぎ組」とかにでしょう?」
「・・・」
「いいからお前は皿でも洗ってろ」
「はーい」
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