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第4話 物足りない行為
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功介がマンションに帰ると、美香が待っていた。
「遅いっ! 電話にも出ない、LINEもしないて何してたのよ!」
「ごめん、中々部長が放してくれなくてさあ」
功介に近づき、匂いを嗅ぐ美香。
「うっ、何なのこの変な匂い! おばさんの香水の匂いがする!」
「小早川部長の香水だよ、キツイ匂いだろう? 俺にまで移っちゃったな?」
功介は嘘を吐いた。
功介はこの香りにすっかり魅せられてしまっていたからだ。
「臭い臭い! 早くお風呂に入って来なさいよ! まるで頭からその香水をバケツで被ったみたい!」
美香の言う通り、功介は全身にポワゾンを浴びていた。
麗華の温もりと残り香が、カラダに沁みついている。
熱い湯舟に浸かりながら、麗華との情事を想い出していた。
今まで味わったことのない感触と快感。性愛とはあのような行為を言うのだろうか?
ポワゾンの、あの蛇のようにカラダを這いまわる舌、そしてそれに追従するやわらかな唇。
まるでその内部に別の手があるかのような、あの女性器の内部構造。
時に強く、時にやさしく、強弱を繰り返しながらペニスをより奥の子宮へと導いてゆく。
特にフェラチオのそれは、到底美香の及ぶものではなかった。
巧みな言葉攻め。私はポワゾンに翻弄され、何度も何度もその快感に打ち震えた。
まさに自分がポワゾンの飼い犬のようだった。
風呂から上がると、美香が誘って来た。
「功介、早く一緒に寝よう」
セミダブルのベッドに入ると、すぐに美香がキスをしてきた。
功介は落胆した。
(これじゃない、こんな青臭いキスじゃない。
ポワゾンのキスは)
いつもなら美香の口づけに応える功介だったが、今夜はそっけなくそれにつき合うフリをした。
美香のパジャマを脱がした。
ブラはつけてはいなかったが、白と水色のストライプのコットン・パンティを見た時、自分の股間が萎えてしまった。
麗華の身に付けていた、あの大人の白いサテン生地のお洒落なレースに彩られた下着とは、明らかに子供じみていたからだ。
ロリコン趣味の男ならいざ知らず、綿製のショーツほど男をがっかりさせる物はない。
薔薇の花が開くような、妖艶な麗華の反応とは異なり、美香の反応は固い蕾のままだった。
功介は遂にその行為を中断した。
「ゴメン、酒を飲み過ぎたせいか、あそこが言うことを訊いてくれないみたいだ。
指でイカせてあげるね?」
功介は美香の乳首を転がすように舐めながら、中指を1本だけ美香の蜜口に挿入し、優しく出し入れを繰り返した。
「痛くない?」
「大丈夫、もう少し強くていいかも」
功介は親指でクリトリスを摩りながら、入口付近のざらついた部分を執拗に攻め続けた。
すると、功介の背中に美香が強く腕を回し、
「あっ、イクかも・・・、イキそう!」
ガクガクと小刻みに痙攣し、美香はエクスタシーを迎えた。
功介は美香を優しく抱きしめ、いつの間にか眠ってしまった。
「功介? もう寝ちゃったの? もう! これからがいいところなのに! 功介のバカ!」
美香はそれだけでは満足できず、ひとりで自分を慰めた。
「遅いっ! 電話にも出ない、LINEもしないて何してたのよ!」
「ごめん、中々部長が放してくれなくてさあ」
功介に近づき、匂いを嗅ぐ美香。
「うっ、何なのこの変な匂い! おばさんの香水の匂いがする!」
「小早川部長の香水だよ、キツイ匂いだろう? 俺にまで移っちゃったな?」
功介は嘘を吐いた。
功介はこの香りにすっかり魅せられてしまっていたからだ。
「臭い臭い! 早くお風呂に入って来なさいよ! まるで頭からその香水をバケツで被ったみたい!」
美香の言う通り、功介は全身にポワゾンを浴びていた。
麗華の温もりと残り香が、カラダに沁みついている。
熱い湯舟に浸かりながら、麗華との情事を想い出していた。
今まで味わったことのない感触と快感。性愛とはあのような行為を言うのだろうか?
ポワゾンの、あの蛇のようにカラダを這いまわる舌、そしてそれに追従するやわらかな唇。
まるでその内部に別の手があるかのような、あの女性器の内部構造。
時に強く、時にやさしく、強弱を繰り返しながらペニスをより奥の子宮へと導いてゆく。
特にフェラチオのそれは、到底美香の及ぶものではなかった。
巧みな言葉攻め。私はポワゾンに翻弄され、何度も何度もその快感に打ち震えた。
まさに自分がポワゾンの飼い犬のようだった。
風呂から上がると、美香が誘って来た。
「功介、早く一緒に寝よう」
セミダブルのベッドに入ると、すぐに美香がキスをしてきた。
功介は落胆した。
(これじゃない、こんな青臭いキスじゃない。
ポワゾンのキスは)
いつもなら美香の口づけに応える功介だったが、今夜はそっけなくそれにつき合うフリをした。
美香のパジャマを脱がした。
ブラはつけてはいなかったが、白と水色のストライプのコットン・パンティを見た時、自分の股間が萎えてしまった。
麗華の身に付けていた、あの大人の白いサテン生地のお洒落なレースに彩られた下着とは、明らかに子供じみていたからだ。
ロリコン趣味の男ならいざ知らず、綿製のショーツほど男をがっかりさせる物はない。
薔薇の花が開くような、妖艶な麗華の反応とは異なり、美香の反応は固い蕾のままだった。
功介は遂にその行為を中断した。
「ゴメン、酒を飲み過ぎたせいか、あそこが言うことを訊いてくれないみたいだ。
指でイカせてあげるね?」
功介は美香の乳首を転がすように舐めながら、中指を1本だけ美香の蜜口に挿入し、優しく出し入れを繰り返した。
「痛くない?」
「大丈夫、もう少し強くていいかも」
功介は親指でクリトリスを摩りながら、入口付近のざらついた部分を執拗に攻め続けた。
すると、功介の背中に美香が強く腕を回し、
「あっ、イクかも・・・、イキそう!」
ガクガクと小刻みに痙攣し、美香はエクスタシーを迎えた。
功介は美香を優しく抱きしめ、いつの間にか眠ってしまった。
「功介? もう寝ちゃったの? もう! これからがいいところなのに! 功介のバカ!」
美香はそれだけでは満足できず、ひとりで自分を慰めた。
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