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20XX/07/07(木)
a.m.8:30「木守家の人間・前」
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夏目大寿は一時間ほど舞い続けた。今は檜舞台を降りており、姿は見えない。おそらく裏で休んで体力を回復させているのだろう。彼女にとっては眠気と戦う時間に過ぎないが、緊張感の中で注目を浴び、その上で一時間も動いていれば、疲れ切ってしまうのも無理はない。
舞のあと、今は奉納相撲が行われている。用意されていた土俵の下には塩、昆布、するめ、勝栗、米、榧(かや)の実の六つの縁起物が鎮め物として埋められているそうだ。島長の興梠が子供たちを集め、どうのこうのと話しているのをそれとなく聞いて得た知識である。
欠伸を噛み殺す。舞を見終わったあとやることもなく、彼女はぼんやりと過ごしていた。スマホを触るわけにも行かない。木々の向こうの空を見上げて流れる雲を見たり、会場の隅で蟻の巣を探してみたり、なんの意味もないことをして時間を潰していた。
会場を見れば小・中学校時代の同級生の姿もある。けれど声を掛け合ったりはしない。学校にさえ通っていれば同年代の人間は親よりも長く一緒にいて、同じ時間を共有する間柄だ。つまり月島一風の異端さに最初に気付き、もっとも触れてきた人間が同級生の彼、彼女たちだった。
四家の一角、月島家の人間だから表立って疎外も攻撃もされなかったが、もしそうでなければどうなっていたか分からない。時として子供は残酷だ。そして集団になれば残虐性は増す。それが分かるからこそ、一風は自ら近付いたりしない。虎の尾を踏む気もなければ、虎穴に入るつもりもさらさらなかった。
気配を消すようにそれとなく静かに動いていると、正面から歩いてくる人物が目に入る。木守家の当主である鳴弓と、その息子の蓮譲(れんじょう)だ。七十代の鳴弓と四十代の蓮譲は、一風にしてみれば祖父世代、父親世代の人物で、直接的に関わったことはほとんどない。
(花籤花枝さんの元旦那と元義父……)
神々廻慈郎が環音螺島へ来ることになったきっかけは、彼の大学時代の後輩である花籤花枝が依頼してきたからだ。一年前のちょうど今頃に亡くなった娘、木守翠子の死の真相を解明してほしい。環音螺島から密航という形で逃げ出した彼女はそう言っていたらしい。
孫を亡くした祖父、娘を亡くした父――ふたりは翠子の死に事件性はなく、事故として片付けた。果たしてそれが本心かは分からない。ただ娘を亡くした母の気持ちに寄り添わず、逃亡されるに至ったのだけは事実だ。
何ごともなくすれ違おうと、一風は視線が合わないように気をつける。
「これは、月島のお嬢さん。おひとりですか?」
気をつけていたし、目も合わなかったのに、木守鳴弓に話しかけられてしまった。聞き取りやすい、どことなくゆっくりとした声だ。聞こえなかったフリをして無視することもできない。一風は当たり障りなく「ええ、そうなんです」と口元に笑みを張り付けて答えた。
「急遽、月島の当主として参加することになったと聞きました。何かと戸惑われることもあるでしょう。分からないことがあれば、なんでも聞いてくださいね」
「お気遣いいただき、ありがとうございます」
「いえいえ。夏目家を支える四家同士なのです。お礼を言われるようなことではありませんよ」
笑みを張り付けながら、一風は内心で困惑している。木守鳴弓はえらく好意的に接してくれていた。物腰柔らかで、彼よりも遥かに人生経験の少ない一風を委縮させないようにという気遣いを感じる。
(なんでだろう?)
荒唐無稽な話だが、島長の興梠鳥座は言っていた。
青池で起きた三人の子供の水難事故には、八雲の魚が関係していると考える島民が少なくない、と。木守家の彼らがそう思っているのだとしたら、こんなに和やかな雰囲気で声をかけてきたりしないはずだ。月島の魚の仕業だと、思っていないのだろうか。
鳴弓ではなく、その斜め後ろに控える蓮譲を盗み見た。彼も穏やかそうな顔に微笑を浮かべており、月島の人間を憎く思っているような表情はしていない。向けられる好意的な温かい視線と空気。
それを、素直には信じられない。
(木守家は、マインドコントロールに長けた家柄……まずは好意的に接して、わたしの警戒心を解こうとしている、とか?)
四家の人間は定期的に島の外部から伴侶を得ては、血の薄まった血族を島内の人間と結婚させる。それをせずに島内の人間同士ばかりで結婚していると、血が濃くなりすぎるからだ。血の繋がりが近い者同士で結婚し子供を作り続ければ、遺伝子学上、問題が発生する可能性が高くなる。端的に言えば先天性の病気や障害が起きやすくなるのだ。そうならないために、四家は島の人間の血が濃くなりすぎないように調整する役割を担っていた。
島外の人間を環音螺島の特殊な風習、価値観、考え方の中に捕らえる方法は、各家によってさまざまだ。木守家の場合、それは精神支配。長い歴史の中で研鑽を積み、さぞかし磨きがかかっていることだろう。
花籤花枝は、娘の死をトリガーにして木守家のマインドコントロール下から抜け出せた。逆を言えば、そのくらいの衝撃がなければ支配は解けないのだ。
「八雲くんが倒れてしまったと聞きました。彼はまだ若いのによくできた子です。今は診療所にいるのですか?」
「はい。鷲頭先生のところでお世話になっています」
「そうですか。近い内にお見舞いに行っても構いませんか? 今日のお話など聞かせてあげたいのです」
「え? 今日の、ですか?」
「いえね、彼が儀式の準備を張り切ってしていたと、この息子に聞きまして。めったにあることではないですし、八雲くんにとっては当主としての初仕事だったのでしょう……」
「父さん、当主ではなく当主代理ですよ」
蓮譲が初めて口を挟んだ。父親の鳴弓と同じ、少しゆったりとした穏やかな声音だった。似た親子なのか、人当たり良く見せるために似せている親子なのか。判断できるだけの材料はない。
「ああ、そうだったね。お嬢さん、失礼しました。当主の彩乃さん、お加減があまりよろしくないそうで……心配ですね。以前の彼女を知っている者としては、呪いに侵されているだなんて、到底信じられません……」
わたしも呪いだなんて信じていません、と、このタイミングで揚げ足を取るのはさすがにやめた。ただ肯定などできるはずもなく、曖昧な顔で口を閉じる。
「月島彩乃といえば同世代の人間をまとめ上げるほど、能力に秀でた子だったんですよ。うちの蓮譲も年上だというのによく泣かされて、子分のようにあとをついて回っていました」
「子供の頃の話ですよ」
「大人になっても頭が上がらなかったでしょう。意見を言いはしても、結局最後には彩乃さんの言う通りにしていたと記憶しているが」
「……忘れてください。彩乃さんの娘さんに聞かせるような話では……もういい歳したおじさんなんです。威厳を持たせてくださいよ」
「はは、すまないすまない」
のんびりした空気感で話す親子を疑う気持ちは消えないが、一風は自分の知らない母のことを聞き、なんとも言い難い妙な気分だった。
鷲頭から父の話を聞いた時と似ている。一風は嫌って出て行った島だが、父も母もこの島で生きていて、ふたりにはそれぞれの交友関係があったのだ。きっと知らないだけで、八雲にもあるのだろう。それは一風が見ようとはしなかったし、彼女の手にはないものだ。
(この島では生きていけない)
それだけの土台が自分にはないのだと、改めて、月島一風は理解した。
舞のあと、今は奉納相撲が行われている。用意されていた土俵の下には塩、昆布、するめ、勝栗、米、榧(かや)の実の六つの縁起物が鎮め物として埋められているそうだ。島長の興梠が子供たちを集め、どうのこうのと話しているのをそれとなく聞いて得た知識である。
欠伸を噛み殺す。舞を見終わったあとやることもなく、彼女はぼんやりと過ごしていた。スマホを触るわけにも行かない。木々の向こうの空を見上げて流れる雲を見たり、会場の隅で蟻の巣を探してみたり、なんの意味もないことをして時間を潰していた。
会場を見れば小・中学校時代の同級生の姿もある。けれど声を掛け合ったりはしない。学校にさえ通っていれば同年代の人間は親よりも長く一緒にいて、同じ時間を共有する間柄だ。つまり月島一風の異端さに最初に気付き、もっとも触れてきた人間が同級生の彼、彼女たちだった。
四家の一角、月島家の人間だから表立って疎外も攻撃もされなかったが、もしそうでなければどうなっていたか分からない。時として子供は残酷だ。そして集団になれば残虐性は増す。それが分かるからこそ、一風は自ら近付いたりしない。虎の尾を踏む気もなければ、虎穴に入るつもりもさらさらなかった。
気配を消すようにそれとなく静かに動いていると、正面から歩いてくる人物が目に入る。木守家の当主である鳴弓と、その息子の蓮譲(れんじょう)だ。七十代の鳴弓と四十代の蓮譲は、一風にしてみれば祖父世代、父親世代の人物で、直接的に関わったことはほとんどない。
(花籤花枝さんの元旦那と元義父……)
神々廻慈郎が環音螺島へ来ることになったきっかけは、彼の大学時代の後輩である花籤花枝が依頼してきたからだ。一年前のちょうど今頃に亡くなった娘、木守翠子の死の真相を解明してほしい。環音螺島から密航という形で逃げ出した彼女はそう言っていたらしい。
孫を亡くした祖父、娘を亡くした父――ふたりは翠子の死に事件性はなく、事故として片付けた。果たしてそれが本心かは分からない。ただ娘を亡くした母の気持ちに寄り添わず、逃亡されるに至ったのだけは事実だ。
何ごともなくすれ違おうと、一風は視線が合わないように気をつける。
「これは、月島のお嬢さん。おひとりですか?」
気をつけていたし、目も合わなかったのに、木守鳴弓に話しかけられてしまった。聞き取りやすい、どことなくゆっくりとした声だ。聞こえなかったフリをして無視することもできない。一風は当たり障りなく「ええ、そうなんです」と口元に笑みを張り付けて答えた。
「急遽、月島の当主として参加することになったと聞きました。何かと戸惑われることもあるでしょう。分からないことがあれば、なんでも聞いてくださいね」
「お気遣いいただき、ありがとうございます」
「いえいえ。夏目家を支える四家同士なのです。お礼を言われるようなことではありませんよ」
笑みを張り付けながら、一風は内心で困惑している。木守鳴弓はえらく好意的に接してくれていた。物腰柔らかで、彼よりも遥かに人生経験の少ない一風を委縮させないようにという気遣いを感じる。
(なんでだろう?)
荒唐無稽な話だが、島長の興梠鳥座は言っていた。
青池で起きた三人の子供の水難事故には、八雲の魚が関係していると考える島民が少なくない、と。木守家の彼らがそう思っているのだとしたら、こんなに和やかな雰囲気で声をかけてきたりしないはずだ。月島の魚の仕業だと、思っていないのだろうか。
鳴弓ではなく、その斜め後ろに控える蓮譲を盗み見た。彼も穏やかそうな顔に微笑を浮かべており、月島の人間を憎く思っているような表情はしていない。向けられる好意的な温かい視線と空気。
それを、素直には信じられない。
(木守家は、マインドコントロールに長けた家柄……まずは好意的に接して、わたしの警戒心を解こうとしている、とか?)
四家の人間は定期的に島の外部から伴侶を得ては、血の薄まった血族を島内の人間と結婚させる。それをせずに島内の人間同士ばかりで結婚していると、血が濃くなりすぎるからだ。血の繋がりが近い者同士で結婚し子供を作り続ければ、遺伝子学上、問題が発生する可能性が高くなる。端的に言えば先天性の病気や障害が起きやすくなるのだ。そうならないために、四家は島の人間の血が濃くなりすぎないように調整する役割を担っていた。
島外の人間を環音螺島の特殊な風習、価値観、考え方の中に捕らえる方法は、各家によってさまざまだ。木守家の場合、それは精神支配。長い歴史の中で研鑽を積み、さぞかし磨きがかかっていることだろう。
花籤花枝は、娘の死をトリガーにして木守家のマインドコントロール下から抜け出せた。逆を言えば、そのくらいの衝撃がなければ支配は解けないのだ。
「八雲くんが倒れてしまったと聞きました。彼はまだ若いのによくできた子です。今は診療所にいるのですか?」
「はい。鷲頭先生のところでお世話になっています」
「そうですか。近い内にお見舞いに行っても構いませんか? 今日のお話など聞かせてあげたいのです」
「え? 今日の、ですか?」
「いえね、彼が儀式の準備を張り切ってしていたと、この息子に聞きまして。めったにあることではないですし、八雲くんにとっては当主としての初仕事だったのでしょう……」
「父さん、当主ではなく当主代理ですよ」
蓮譲が初めて口を挟んだ。父親の鳴弓と同じ、少しゆったりとした穏やかな声音だった。似た親子なのか、人当たり良く見せるために似せている親子なのか。判断できるだけの材料はない。
「ああ、そうだったね。お嬢さん、失礼しました。当主の彩乃さん、お加減があまりよろしくないそうで……心配ですね。以前の彼女を知っている者としては、呪いに侵されているだなんて、到底信じられません……」
わたしも呪いだなんて信じていません、と、このタイミングで揚げ足を取るのはさすがにやめた。ただ肯定などできるはずもなく、曖昧な顔で口を閉じる。
「月島彩乃といえば同世代の人間をまとめ上げるほど、能力に秀でた子だったんですよ。うちの蓮譲も年上だというのによく泣かされて、子分のようにあとをついて回っていました」
「子供の頃の話ですよ」
「大人になっても頭が上がらなかったでしょう。意見を言いはしても、結局最後には彩乃さんの言う通りにしていたと記憶しているが」
「……忘れてください。彩乃さんの娘さんに聞かせるような話では……もういい歳したおじさんなんです。威厳を持たせてくださいよ」
「はは、すまないすまない」
のんびりした空気感で話す親子を疑う気持ちは消えないが、一風は自分の知らない母のことを聞き、なんとも言い難い妙な気分だった。
鷲頭から父の話を聞いた時と似ている。一風は嫌って出て行った島だが、父も母もこの島で生きていて、ふたりにはそれぞれの交友関係があったのだ。きっと知らないだけで、八雲にもあるのだろう。それは一風が見ようとはしなかったし、彼女の手にはないものだ。
(この島では生きていけない)
それだけの土台が自分にはないのだと、改めて、月島一風は理解した。
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