95 / 101
第92話 ハワード領のダンジョン
しおりを挟む
クララとミラはハワード領にて情報収集することにした。
「この辺で防具の素材を買い取っている女を見なかったか?」
「いや……知らんな。このハワード領でわざわざ素材を買うやつなんているのか?」
ミラが尋ねても市民たちは知らない様子だ。
「ねえ、この辺で防具の素材を売っている店を知らない?」
「この辺じゃ素材は売れないよ。まあ、転売目的で買う人間はいるだろうけどね。そういう人間は独自の交通ルートを持っているのさ」
「それじゃあ、防具を売っている人は?」
「んー……知らないよ」
「そうですか」
クララの方も収穫はなし。防具鍛冶の女は細々とやっているのか、全く足取りを見せない。
ミラとクララは一旦合流してお互いの情報を交換した。だが、2人とも有力な情報を掴めずにいた。
「うーむ……これはもうちょっとルーファウスから情報を引き出すべきだったか?」
防具鍛冶の手掛かりは女であること。それと、ハワード領に拠点を構えていることくらいしかない。
ハワード領にいる女性。それは該当人物が多すぎて絞りきることはできない。
「うーん。もしかして、防具鍛冶の女って素材を買ってないのかもしれない」
クララの何気ない発言。だが、ミラはそれにピンときた。
「買ってない。そうか。クリアされた後のダンジョンならば、安全に採掘することができる」
「ってことは、犯人はディガー?」
「まあ、今時、ディガーの女なんて腐るほどいるからな。アタシたちもそうだし」
男女の肉体差は確かにある。しかし、それはマナの使い方を知らない者同士の話である。女性でもマナの力を使って身体能力を強化すれば男性にも劣らない力を身に着けることはできる。それに比べたら元の身体能力は誤差みたいなものである。
事実、クララとミラは男性ディガーにも劣らぬ活躍をしている。
「うーん……それじゃあさ。私たちもクリアされたダンジョンに行ってみよう。そこなら情報が集まるかもしれない」
「あんまり気乗りしないな。自分がクリアしてないダンジョンを採掘するのは」
今までダンジョンをクリアすることを目的として活動してきただけに、他人がクリアしたダンジョンを狙うのはどうにも卑怯な気がしてならないミラ。
だが、他人がクリアしたダンジョンも採掘できるのは、ディガーに認められた正当な権利である。決して卑怯などではない。
そうしなければ、ダンジョンをクリアする実力がない者はいつまで経っても利益を得ることができなくなってしまう。利益が出なければ装備の更新もできないし、ディガー全体を強くすることを考えたら、決して悪くない風習ではある。
クララとミラは直近のクリアされたダンジョンに向かった。しかし、そこにはあまり人がいなかった。
ダンジョンの入り口で寝そべっている男性が2人に気づく。
「ん? アンタたち遅かったね。ここのダンジョンはもう大体採掘し終えたよ。今行っても残っているのはクズ素材だけじゃないかな」
男性はあくびをしてまた寝そべる。
「あの……あなたは何をしているんだ?」
「ん? 俺か? 採掘で疲れたから休憩してんのさ。俺はアーティスト。素材の一部には画材道具に使えるようなものもあってさ。クズ素材も見た目が鮮やかなら砕けば絵具になるってわけ。だから、みんなが取り残したクズ素材を集めてんのさ」
「廃材アートと言うやつか?」
「ああ。そうさ。そのままクズにするか廃材にするか。それは扱う人間によって変わる。どんなものも使いようよ。この世に無駄なものなんてないのさ」
深いようでそうでないような話を男性から聞いた2人は、ここにはもう防具鍛冶の手掛かりがないと諦めた。
「どうする? ミラ」
「うーん……」
ミラが考え込む。ダンジョンがクリアされていなければ、防具鍛冶は現れないと予想した。
「先んじてアタシたちがダンジョンをクリアすればいいんじゃないか?」
「うん。そうだね。誰かがダンジョンをクリアしてくれるのを待つだなんて私たちらしくないもん!」
2人の意見が一致した。2人はディガー協会に出向き、現在のダンジョンの位置を確認した。とりあえず、街から最寄りのダンジョンへと足を踏み入れる。
「この洞窟がダンジョンか」
「いかにもって感じだね」
「いいか? クララ。危なくなったらすぐに逃げよう。アタシたちはまだここのダンジョンがどれだけのレベルなのかを知らない」
「そうだね。でも、言うほど危険じゃないと思うな」
「ほう、その根拠は?」
「だって、リナルド伯って人が1人でダンジョンをクリアしているんでしょ? いくら強いからと言って1人でクリアできるようなレベルだとそこまで邪霊は強くはならないんじゃない?」
「まあ、それはそうだが、油断は禁物だ」
「うん。わかってるって。それじゃあ行こうか」
前衛のクララが最初に足を踏み入れる。そして、後衛のミラが続く。
「なんか……嫌な気が満ちている気がする」
「ああ。全身を針で刺されたようなひりつきはアタシも感じている」
「この洞窟特有の現象なのかな?」
「さあ?」
クララはミラが魔法で照らしてくれている灯りを頼りに洞窟内を進んでいく。
そして、クララの目の前に邪霊が現れた。巨大はミミズの邪霊。全長が2メートルほどもある。
「うへぇ、気持ち悪い。素手で殴るのは嫌だから魔法使っちゃおっと。アイシー!」
クララは氷の魔法をミミズの邪霊へとぶつけた。しかし、ミミズは氷塊をぶつけられてもまるでダメージを受けていない。
「ええ……私も魔法が通用しない?」
「信仰が低いタイプなのかもしれない」
「じゃあ、私が素手で殴らないとダメじゃん!」
早くもこの場にアルドがいないことを嘆くクララ。物理攻撃ならば、相手の信仰に関係なくダメージは通る。
物理主体のアルドは安定して戦える貴重な存在である。
「落ち着け。クララ。精霊魔法の特性を忘れたのか? 信仰が低い相手にはそれだ!」
魔法攻撃は、相手の信仰の高低によって効果が変動する。だが、精霊魔法は相手の信仰に関わらずに効果がある特性を持つ。
「そうだった。ピクシード!」
クララはバルカン砲のような攻撃をミミズの邪霊に向かって飛ばした。ピクシードがミミズの邪霊に命中するも、ミミズの邪霊はものともしない。
「困った。ミラ。精霊魔法も通用しない。これってもしかすると……」
「ああ。単純に“強い”ってやつだ」
ミミズの邪霊が暴れる。攻撃をされたと認識して、クララに向かって突進を仕掛ける。
「わわ」
クララは攻撃を回避した。そして去り際にミミズの脇に思い切り蹴りを入れた。
「てい!」
靴越しなら平気と見せかけて、それでもミミズのぐにゅって感触が伝わってきた。
「うへえ。気持ち悪い」
クララの打撃でもダメージをそんなに受けていない。
「クララ。選択肢が2つある。1つは合成魔法でこいつを倒せるかチャレンジすること」
合成魔法は放つのに時間がかかるものの、その分強力な攻撃を放てる。
「もう1つは逃げる。さあ、どっちお選ぶ?」
「無理。合成魔法打てるような隙がない」
「じゃあ、逃げるんだ」
クララとミラは尻尾を撒いて逃げ出そうとする。その時だった。
ヒュンと風切り音と共に、ミミズの邪霊が縦に真っ二つに切れた。
「えっ……!?」
ミラが背後を振り返るとそこには筋骨隆々で高そうな鎧を身にまとった戦士がいた。
「驚いた。まさかこの私以外にダンジョンに潜る者がいたとはな」
戦士はもう1度剣を振るう。ミミズが斬られてバラバラになる。
「あ、あなたは一体……」
「ん? 私を知らぬのか。なら、ハワード領の人間ではないな。ふむ……まあ、自己紹介をしよう。私の名は辺境伯のリナルド。この領地を任されている者だ」
「この辺で防具の素材を買い取っている女を見なかったか?」
「いや……知らんな。このハワード領でわざわざ素材を買うやつなんているのか?」
ミラが尋ねても市民たちは知らない様子だ。
「ねえ、この辺で防具の素材を売っている店を知らない?」
「この辺じゃ素材は売れないよ。まあ、転売目的で買う人間はいるだろうけどね。そういう人間は独自の交通ルートを持っているのさ」
「それじゃあ、防具を売っている人は?」
「んー……知らないよ」
「そうですか」
クララの方も収穫はなし。防具鍛冶の女は細々とやっているのか、全く足取りを見せない。
ミラとクララは一旦合流してお互いの情報を交換した。だが、2人とも有力な情報を掴めずにいた。
「うーむ……これはもうちょっとルーファウスから情報を引き出すべきだったか?」
防具鍛冶の手掛かりは女であること。それと、ハワード領に拠点を構えていることくらいしかない。
ハワード領にいる女性。それは該当人物が多すぎて絞りきることはできない。
「うーん。もしかして、防具鍛冶の女って素材を買ってないのかもしれない」
クララの何気ない発言。だが、ミラはそれにピンときた。
「買ってない。そうか。クリアされた後のダンジョンならば、安全に採掘することができる」
「ってことは、犯人はディガー?」
「まあ、今時、ディガーの女なんて腐るほどいるからな。アタシたちもそうだし」
男女の肉体差は確かにある。しかし、それはマナの使い方を知らない者同士の話である。女性でもマナの力を使って身体能力を強化すれば男性にも劣らない力を身に着けることはできる。それに比べたら元の身体能力は誤差みたいなものである。
事実、クララとミラは男性ディガーにも劣らぬ活躍をしている。
「うーん……それじゃあさ。私たちもクリアされたダンジョンに行ってみよう。そこなら情報が集まるかもしれない」
「あんまり気乗りしないな。自分がクリアしてないダンジョンを採掘するのは」
今までダンジョンをクリアすることを目的として活動してきただけに、他人がクリアしたダンジョンを狙うのはどうにも卑怯な気がしてならないミラ。
だが、他人がクリアしたダンジョンも採掘できるのは、ディガーに認められた正当な権利である。決して卑怯などではない。
そうしなければ、ダンジョンをクリアする実力がない者はいつまで経っても利益を得ることができなくなってしまう。利益が出なければ装備の更新もできないし、ディガー全体を強くすることを考えたら、決して悪くない風習ではある。
クララとミラは直近のクリアされたダンジョンに向かった。しかし、そこにはあまり人がいなかった。
ダンジョンの入り口で寝そべっている男性が2人に気づく。
「ん? アンタたち遅かったね。ここのダンジョンはもう大体採掘し終えたよ。今行っても残っているのはクズ素材だけじゃないかな」
男性はあくびをしてまた寝そべる。
「あの……あなたは何をしているんだ?」
「ん? 俺か? 採掘で疲れたから休憩してんのさ。俺はアーティスト。素材の一部には画材道具に使えるようなものもあってさ。クズ素材も見た目が鮮やかなら砕けば絵具になるってわけ。だから、みんなが取り残したクズ素材を集めてんのさ」
「廃材アートと言うやつか?」
「ああ。そうさ。そのままクズにするか廃材にするか。それは扱う人間によって変わる。どんなものも使いようよ。この世に無駄なものなんてないのさ」
深いようでそうでないような話を男性から聞いた2人は、ここにはもう防具鍛冶の手掛かりがないと諦めた。
「どうする? ミラ」
「うーん……」
ミラが考え込む。ダンジョンがクリアされていなければ、防具鍛冶は現れないと予想した。
「先んじてアタシたちがダンジョンをクリアすればいいんじゃないか?」
「うん。そうだね。誰かがダンジョンをクリアしてくれるのを待つだなんて私たちらしくないもん!」
2人の意見が一致した。2人はディガー協会に出向き、現在のダンジョンの位置を確認した。とりあえず、街から最寄りのダンジョンへと足を踏み入れる。
「この洞窟がダンジョンか」
「いかにもって感じだね」
「いいか? クララ。危なくなったらすぐに逃げよう。アタシたちはまだここのダンジョンがどれだけのレベルなのかを知らない」
「そうだね。でも、言うほど危険じゃないと思うな」
「ほう、その根拠は?」
「だって、リナルド伯って人が1人でダンジョンをクリアしているんでしょ? いくら強いからと言って1人でクリアできるようなレベルだとそこまで邪霊は強くはならないんじゃない?」
「まあ、それはそうだが、油断は禁物だ」
「うん。わかってるって。それじゃあ行こうか」
前衛のクララが最初に足を踏み入れる。そして、後衛のミラが続く。
「なんか……嫌な気が満ちている気がする」
「ああ。全身を針で刺されたようなひりつきはアタシも感じている」
「この洞窟特有の現象なのかな?」
「さあ?」
クララはミラが魔法で照らしてくれている灯りを頼りに洞窟内を進んでいく。
そして、クララの目の前に邪霊が現れた。巨大はミミズの邪霊。全長が2メートルほどもある。
「うへぇ、気持ち悪い。素手で殴るのは嫌だから魔法使っちゃおっと。アイシー!」
クララは氷の魔法をミミズの邪霊へとぶつけた。しかし、ミミズは氷塊をぶつけられてもまるでダメージを受けていない。
「ええ……私も魔法が通用しない?」
「信仰が低いタイプなのかもしれない」
「じゃあ、私が素手で殴らないとダメじゃん!」
早くもこの場にアルドがいないことを嘆くクララ。物理攻撃ならば、相手の信仰に関係なくダメージは通る。
物理主体のアルドは安定して戦える貴重な存在である。
「落ち着け。クララ。精霊魔法の特性を忘れたのか? 信仰が低い相手にはそれだ!」
魔法攻撃は、相手の信仰の高低によって効果が変動する。だが、精霊魔法は相手の信仰に関わらずに効果がある特性を持つ。
「そうだった。ピクシード!」
クララはバルカン砲のような攻撃をミミズの邪霊に向かって飛ばした。ピクシードがミミズの邪霊に命中するも、ミミズの邪霊はものともしない。
「困った。ミラ。精霊魔法も通用しない。これってもしかすると……」
「ああ。単純に“強い”ってやつだ」
ミミズの邪霊が暴れる。攻撃をされたと認識して、クララに向かって突進を仕掛ける。
「わわ」
クララは攻撃を回避した。そして去り際にミミズの脇に思い切り蹴りを入れた。
「てい!」
靴越しなら平気と見せかけて、それでもミミズのぐにゅって感触が伝わってきた。
「うへえ。気持ち悪い」
クララの打撃でもダメージをそんなに受けていない。
「クララ。選択肢が2つある。1つは合成魔法でこいつを倒せるかチャレンジすること」
合成魔法は放つのに時間がかかるものの、その分強力な攻撃を放てる。
「もう1つは逃げる。さあ、どっちお選ぶ?」
「無理。合成魔法打てるような隙がない」
「じゃあ、逃げるんだ」
クララとミラは尻尾を撒いて逃げ出そうとする。その時だった。
ヒュンと風切り音と共に、ミミズの邪霊が縦に真っ二つに切れた。
「えっ……!?」
ミラが背後を振り返るとそこには筋骨隆々で高そうな鎧を身にまとった戦士がいた。
「驚いた。まさかこの私以外にダンジョンに潜る者がいたとはな」
戦士はもう1度剣を振るう。ミミズが斬られてバラバラになる。
「あ、あなたは一体……」
「ん? 私を知らぬのか。なら、ハワード領の人間ではないな。ふむ……まあ、自己紹介をしよう。私の名は辺境伯のリナルド。この領地を任されている者だ」
21
お気に入りに追加
223
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる