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第60話 ベッドの下にいるのは……?
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ミラが電撃の魔法で邪霊を攻撃する。感電して動けなくなった隙にクララが魔力を込めた拳を叩きこむ。そうしたコンビネーションプレイをした後に二人は息を切らした。
「……結構、キツくなってきたな」
「うん。ダンジョンは普通何回かに分けて攻略するのが定石。そろそろ、私たちのマナも尽きてきているかも」
二人の様子を見てアルドは奥歯を噛みしめた。マナを持たないアルドはマナ切れを起こさないから体力の続く限り探索をすることができる。しかし、この二人はそうではない。マナが切れるとただのひ弱な女の子となり、戦う力を持てなくなってしまう。これは体力と違って根性でどうにかなるものでもない。
イーリスのことを考えるとこのまま探索を続けたい気持ちはある。けれども、この二人を危険に晒すわけにもいかない。攻略に時間制限がなければ、迷わず引き返すのであるが、イーリスがいつ危険な目に遭うのかわからない状況がアルドを焦られている。
「二人はもう限界なのか?」
「いや、正確に言うと限界ではないけれど、余力を持って撤退判断をしなければ、命に関わるからな」
ミラの言う通り、限界が来てしまった状態でダンジョンにいることほど危険なことはない。だから限界が来ない内に撤退する判断力が求められる。
「私の余力としては……この部屋を調べられる程度には残っているかな」
クララは目の前の扉をコンコンと叩いた。アルドの気持ちを汲めば少しでも探索を進めておきたいところである。もしかしたら、この部屋にイーリスがいるなんてこともありえない話ではないのだ。
「アタシもそれくらいは大丈夫そうだ」
「ありがとう二人共」
アルドはとある一室のドアを開けた。そこには古びたダブルベッドが配置してある。それ以外は、空の本棚。ひび割れた鏡、それと棚にある引き出しとイーリスがいそうな気配は全くない。
「この中に邪霊の気配はないか……」
ミラは顎に手を当てて考え事をしている。
「この部屋は安全そうだ。少し休めば探索は続けられるかもしれない」
「確かに。ちょっと古いけれどベッドがあるから、ここで横になって休めば早くマナが回復しそう」
ミラがベッドを調べる。特に罠のようなものはない。ミラとクララがベッドに腰かけて休もうとする。
「そうか。少し休めばまた探索が続けれるんだね。それじゃあ、僕は外で見張りをしているよ」
マナが尽きるという概念がないアルドは外に出て見張りをすることにした。アルドが部屋から出た後にクララは迷わずにベッドに仰向けで寝転ぶ。
「ふう」
「クララ。キミは良くそんな風にダンジョンのど真ん中で寛げるな」
「まあね。これくらい神経図太くないとディガーはやっていけないからね」
一応は、ディガーとしての経験はミラよりも長いクララは先輩風を吹かせる。
「そうだな。休める時に休んでおかないといざという時に力が出ないからな」
ミラもクララに賛同して、ベッドの上に寝転がった。この部屋の中には邪霊の気配がないし、アルドが外で見張っていてくれているから、気を張らずに休めるのがかなり助かっている。
「ねえ、ミラ。こんな都市伝説知ってる?」
「アタシは別に都市伝説とかには興味はない」
「まあまあ、そう言わずに。とある女の人が友人の家に泊ってね。一緒に寝ていたんだよ」
「今のアタシたちと似た状況だな」
「それで朝になって、女の人が仕事があるからと言って、友人の家を後にしたんだよ。友人の家だったし、鍵は持っていなかったから、出ていく時に鍵は開けっ放し。まあ、それでも大丈夫だろうと思っていたんだけどね……その友人は殺されちゃったの」
「不用心に施錠しないから、侵入者が入って来たのか?」
「……衛兵の人が友人の家を調査したところ、ベッドの下にある書置きが残されていたの」
『ベッドの下を調べなくて良かったな』
「友人を殺した犯人は鍵が開いていた部屋に侵入したんじゃなくて、ベッドの下に潜んでいた。もし、女の人がベッドの下を覗いていて犯人を目撃していたら……キャー怖い」
「いや、犯人はなんでそんなメモを残したんだよ」
「へ?」
「普通に考えてもみろ。そのメモが犯人の直筆だったら筆跡って証拠が残るだろ」
「確かに」
「それに、犯行の偽装工作は早い内に行う方が良いし、工作が終わったのなら立ち去った方が良い。なのに、そんなメモを用意している時間は――」
「あーあー聞こえない、聞こえない。ミラはすぐそうやって話の腰を折る。こういうのは真面目にツッコんだら負けなんだらね」
クララは面白くなさそうに頬を膨らませて不貞腐れてしまった。
「それに、このベッドの下になにかが潜んでいる可能性だってあるじゃん?」
「ないだろ。この部屋には邪霊の気配がなかった。きちんと神経を研ぎ澄ませて感知をすれば、邪霊がいるかどうかはなんとなく気配でわかる」
「それはそうだけど……」
「まあ、仮にベッドの下に何かが潜んでいたとしてもアタシは驚かない自信がある。長机の下に隠れていた邪霊に出会ったばかりだ。いくらなんでも同じパターンは芸がなさすぎる」
そう言いながらミラはベッドのシーツをめくって、下を覗き込んだ。ベッドの下には二つの光が見えて、その光と視線が合った。
「ぎゃあああ!」
ベッドの下にいる何かが叫ぶ。そして、その何かは這いずりながら、ベッドの下から抜け出した。出てきたのは、イーリスと年齢が近そうな少年だった。
「邪霊ではなさそうだな。人間。人間の子供」
ミラは腰を抜かしている少年をよく観察している。
「ご、ごめん。えっと怖がらせるつもりはなかったんだ」
クララは少年に警戒されないように気遣いながら、彼に話しかける。急に距離を詰めたりせずに、ゆっくりとじっくりと警戒心を解こうとする。クララも昔はダンジョンに置き去りにされたことがあり、その心細さは知っている。だからこそ、こうして少年に寄り添おうとしているのだ。
「別になにも取って食おうなんてつもりはない。アタシたちはむしろ逆。助けに来たんだ。そんな警戒しなくてもいいだろう」
「え、えっと……ぼ、僕は。誘拐されかけたけれど、抜け出せて……なんで抜け出せたのかはわからないけれど、あいつの洗脳……? が何かの拍子で解けたんだと思う」
要領を得ないまま話を続ける少年。だが、ミラには少年が言うアイツに覚えがあった。
「もしかして、キミが言っているアイツってのは、なんかやせ気味の女だったか?」
「う、うん。確かに。そんな感じの人だと思う。そいつの呼ぶ声に導かれて僕たち子供はこの屋敷に連れてこられたんだ。で、でも……途中で洗脳が解けて抜け出せたのはいいけれど、ここはダンジョンの中。邪霊がうようよいて、僕はずっとここに隠れていたんだ」
「そうなんだ。それは心細かったね。でも、よく一人でがんばったね。偉い」
「しかし、子供がいるとなると状況が変わったな。このまま、この子を放置するわけにもいかない。一旦、この子を親御さんのところに帰さないと」
「ま、待って……お、お姉さんたち。ここにいるってことは邪霊と戦える力を持っているってことだよね?」
「うん、そうだよ。私たちはディガーなんだ。だから、キミを安全に外に出してあげられるよ」
「ぼ、僕のことはいいよ。へ、平気! 怖くなんてないさ」
そう言いながらも少年の足はガクガクと震えていた。
「それよりも、他の子たちを助けたいんだ。そ、その……ぼ、僕の友達もあいつに連れ去られて。だからその……お願い! 友達を助けて!」
「もちろん、そのつもりでこの屋敷を訪れた」
「友達が閉じ込められている場所はわかっている。僕もあそこに閉じ込められる寸前にこっそりと抜け出せたわけだし」
「なんだって……?」
「うん、だから、僕がお姉さんたちを案内するよ。だからアイツをぶっ倒して!」
「……結構、キツくなってきたな」
「うん。ダンジョンは普通何回かに分けて攻略するのが定石。そろそろ、私たちのマナも尽きてきているかも」
二人の様子を見てアルドは奥歯を噛みしめた。マナを持たないアルドはマナ切れを起こさないから体力の続く限り探索をすることができる。しかし、この二人はそうではない。マナが切れるとただのひ弱な女の子となり、戦う力を持てなくなってしまう。これは体力と違って根性でどうにかなるものでもない。
イーリスのことを考えるとこのまま探索を続けたい気持ちはある。けれども、この二人を危険に晒すわけにもいかない。攻略に時間制限がなければ、迷わず引き返すのであるが、イーリスがいつ危険な目に遭うのかわからない状況がアルドを焦られている。
「二人はもう限界なのか?」
「いや、正確に言うと限界ではないけれど、余力を持って撤退判断をしなければ、命に関わるからな」
ミラの言う通り、限界が来てしまった状態でダンジョンにいることほど危険なことはない。だから限界が来ない内に撤退する判断力が求められる。
「私の余力としては……この部屋を調べられる程度には残っているかな」
クララは目の前の扉をコンコンと叩いた。アルドの気持ちを汲めば少しでも探索を進めておきたいところである。もしかしたら、この部屋にイーリスがいるなんてこともありえない話ではないのだ。
「アタシもそれくらいは大丈夫そうだ」
「ありがとう二人共」
アルドはとある一室のドアを開けた。そこには古びたダブルベッドが配置してある。それ以外は、空の本棚。ひび割れた鏡、それと棚にある引き出しとイーリスがいそうな気配は全くない。
「この中に邪霊の気配はないか……」
ミラは顎に手を当てて考え事をしている。
「この部屋は安全そうだ。少し休めば探索は続けられるかもしれない」
「確かに。ちょっと古いけれどベッドがあるから、ここで横になって休めば早くマナが回復しそう」
ミラがベッドを調べる。特に罠のようなものはない。ミラとクララがベッドに腰かけて休もうとする。
「そうか。少し休めばまた探索が続けれるんだね。それじゃあ、僕は外で見張りをしているよ」
マナが尽きるという概念がないアルドは外に出て見張りをすることにした。アルドが部屋から出た後にクララは迷わずにベッドに仰向けで寝転ぶ。
「ふう」
「クララ。キミは良くそんな風にダンジョンのど真ん中で寛げるな」
「まあね。これくらい神経図太くないとディガーはやっていけないからね」
一応は、ディガーとしての経験はミラよりも長いクララは先輩風を吹かせる。
「そうだな。休める時に休んでおかないといざという時に力が出ないからな」
ミラもクララに賛同して、ベッドの上に寝転がった。この部屋の中には邪霊の気配がないし、アルドが外で見張っていてくれているから、気を張らずに休めるのがかなり助かっている。
「ねえ、ミラ。こんな都市伝説知ってる?」
「アタシは別に都市伝説とかには興味はない」
「まあまあ、そう言わずに。とある女の人が友人の家に泊ってね。一緒に寝ていたんだよ」
「今のアタシたちと似た状況だな」
「それで朝になって、女の人が仕事があるからと言って、友人の家を後にしたんだよ。友人の家だったし、鍵は持っていなかったから、出ていく時に鍵は開けっ放し。まあ、それでも大丈夫だろうと思っていたんだけどね……その友人は殺されちゃったの」
「不用心に施錠しないから、侵入者が入って来たのか?」
「……衛兵の人が友人の家を調査したところ、ベッドの下にある書置きが残されていたの」
『ベッドの下を調べなくて良かったな』
「友人を殺した犯人は鍵が開いていた部屋に侵入したんじゃなくて、ベッドの下に潜んでいた。もし、女の人がベッドの下を覗いていて犯人を目撃していたら……キャー怖い」
「いや、犯人はなんでそんなメモを残したんだよ」
「へ?」
「普通に考えてもみろ。そのメモが犯人の直筆だったら筆跡って証拠が残るだろ」
「確かに」
「それに、犯行の偽装工作は早い内に行う方が良いし、工作が終わったのなら立ち去った方が良い。なのに、そんなメモを用意している時間は――」
「あーあー聞こえない、聞こえない。ミラはすぐそうやって話の腰を折る。こういうのは真面目にツッコんだら負けなんだらね」
クララは面白くなさそうに頬を膨らませて不貞腐れてしまった。
「それに、このベッドの下になにかが潜んでいる可能性だってあるじゃん?」
「ないだろ。この部屋には邪霊の気配がなかった。きちんと神経を研ぎ澄ませて感知をすれば、邪霊がいるかどうかはなんとなく気配でわかる」
「それはそうだけど……」
「まあ、仮にベッドの下に何かが潜んでいたとしてもアタシは驚かない自信がある。長机の下に隠れていた邪霊に出会ったばかりだ。いくらなんでも同じパターンは芸がなさすぎる」
そう言いながらミラはベッドのシーツをめくって、下を覗き込んだ。ベッドの下には二つの光が見えて、その光と視線が合った。
「ぎゃあああ!」
ベッドの下にいる何かが叫ぶ。そして、その何かは這いずりながら、ベッドの下から抜け出した。出てきたのは、イーリスと年齢が近そうな少年だった。
「邪霊ではなさそうだな。人間。人間の子供」
ミラは腰を抜かしている少年をよく観察している。
「ご、ごめん。えっと怖がらせるつもりはなかったんだ」
クララは少年に警戒されないように気遣いながら、彼に話しかける。急に距離を詰めたりせずに、ゆっくりとじっくりと警戒心を解こうとする。クララも昔はダンジョンに置き去りにされたことがあり、その心細さは知っている。だからこそ、こうして少年に寄り添おうとしているのだ。
「別になにも取って食おうなんてつもりはない。アタシたちはむしろ逆。助けに来たんだ。そんな警戒しなくてもいいだろう」
「え、えっと……ぼ、僕は。誘拐されかけたけれど、抜け出せて……なんで抜け出せたのかはわからないけれど、あいつの洗脳……? が何かの拍子で解けたんだと思う」
要領を得ないまま話を続ける少年。だが、ミラには少年が言うアイツに覚えがあった。
「もしかして、キミが言っているアイツってのは、なんかやせ気味の女だったか?」
「う、うん。確かに。そんな感じの人だと思う。そいつの呼ぶ声に導かれて僕たち子供はこの屋敷に連れてこられたんだ。で、でも……途中で洗脳が解けて抜け出せたのはいいけれど、ここはダンジョンの中。邪霊がうようよいて、僕はずっとここに隠れていたんだ」
「そうなんだ。それは心細かったね。でも、よく一人でがんばったね。偉い」
「しかし、子供がいるとなると状況が変わったな。このまま、この子を放置するわけにもいかない。一旦、この子を親御さんのところに帰さないと」
「ま、待って……お、お姉さんたち。ここにいるってことは邪霊と戦える力を持っているってことだよね?」
「うん、そうだよ。私たちはディガーなんだ。だから、キミを安全に外に出してあげられるよ」
「ぼ、僕のことはいいよ。へ、平気! 怖くなんてないさ」
そう言いながらも少年の足はガクガクと震えていた。
「それよりも、他の子たちを助けたいんだ。そ、その……ぼ、僕の友達もあいつに連れ去られて。だからその……お願い! 友達を助けて!」
「もちろん、そのつもりでこの屋敷を訪れた」
「友達が閉じ込められている場所はわかっている。僕もあそこに閉じ込められる寸前にこっそりと抜け出せたわけだし」
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