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開拓地村編
第29話 決着の刻
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アルバートは負傷した腕を庇いながらリックに応戦する。幸い剣を持っている右腕ではなかったので、剣が震えなくなるということはなかった。
だが……明らかに動きが鈍っている。アルバートの剣による攻撃もリックに見切られて剣で軽く受け流されてしまう。
「はぁ……はぁ……やべえなチクショウ」
結論から言えばこの勝負はどうやってもアルバートが勝つ。そういう勝負だったのだ。アルバートが暗黒の力を解放して通称ジェノサイドモードに移行すれば、リックの力を大きく上回る。だが、アルバートはそれをしなかった。
「俺様はなあ! 殺しを楽しみたいんだ。お前ほどの強い奴を意識が失っている間に殺しちまうなんてもったいねえことはできねえ。俺様はなあ! まだ自分と同格以上の相手を殺したことがねえんだ。50年前はみんな俺より弱い愚図揃いだったぜえ。それはそれで楽しかったが……やっぱり、血沸く戦いの末に強敵を殺すのは更に格別だろうよ!」
アルバートは腕が負傷して圧倒的に不利な状況ながらも果敢にリックに立ち向かった。だが、利き手ではないとはいえ、腕の負傷による影響は予想外に大きく、戦闘能力が著しく低下したアルバートはリックに一太刀も浴びせることができなかった。
上段攻撃、中段攻撃、下段攻撃。あらゆる角度から攻めてみても全てリックに攻撃を見切られている。そして、リックは負傷しているアルバートの腕を無情にも掴んだ。
アルバートは声を上げそうになった。しかし、それを堪える。
「っ……! 痛くないね。そんなもんか?」
意識も感情もない暗黒騎士相手に煽るアルバート。リックの意思の原動力は、通常時に彼が倒したいと願っていた者を殺すこと。リックはそのために必要な最適行動を取るだけ。
リックは右手に最大限の力を込めて、アルバートの負傷している腕を握りつぶそうとする。しかし、アルバートは苦しみの声をあげない。
「ははは……どうだ? つまんねえだろ。これから殺そうっていう相手が悲痛の声もあげない。命乞いもしない。その癖反抗する意思をまだ見せようとしている。やっぱり殺しのだいご味っていうのは、死にたくない人間が恐怖で顔をゆがませているところを見るところなんだよな。ぶっちゃけ、それが見られれば殺す必要はないくらいだ。ただ、見逃した時の安堵の顔。それがやっぱりムカつく。だから、俺は恐怖を味わっている顔を死に顔で固定するために殺すのさ。それなのに、俺様みたいな態度取られたらつまんねえよなあ? 俺様だったらムカついて殺すくらいにな」
リックにアルバートのように殺しを楽しむような感情はない。それは通常のリックでもジェノサイドモードのリックでも同じだ。今のリックに宿っている感情はただ1つ。標的を殺し更に強くなりたい。そこに愉悦の感情は必要ない。
「そろそろか……痛みが限界を突破しそうな感覚。生前俺が死ぬ直前に味わったものだ。この痛みが来るときは大抵ロクでもないことが起こる前兆だな」
なにかが引き千切られる音がした。生々しい乾いた音がアルバートの耳に入る。地面に重たいなにかが落ちる音がする。アルバートは自分の腕を視覚で見てない。見なくても音と痛覚でわかることだ。その感覚が告げている。このエドガーの肉体にはもう左腕がないと。
アルバートはリックから距離を取ろうとする。しかしフラフラとしてまともに動くことが出来ない。
「はあ……はあ……腕を1本失うと……バランス感覚が狂ってまともに動けなくなる。噂では聞いていたが本当のようだな。他人の体で試したことはあったが、あれは痛覚でおかしくなったのか、恐怖でおかしくなったのか区別がつかねえから実験は失敗だった。だが、自分の身で確かめたのなら……それはもう確かなことだ。もう1度死ぬ前に学習できたぜ」
アルバートは残った右腕でリックに斬りかかる。しかし、平衡感覚を失ったアルバート。まともに攻撃が当たるはずもなく、その場に膝をついて倒れてしまう。
「まだだ。まだやれる。こんな楽しい戦いを簡単に終わらせてたまるか!」
アルバードは必死の想いで剣を振るった。その剣がリックの剣とぶつかる。重なり合うブラッドブリンガー。しかし、一方のブラッドブリンガーに込められた力は余りにも弱弱しかった。アルバートはもう戦う力は残ってない。それでも、彼は戦う意思を捨てなかった。
「ははは……悔しいなあ。この肉体でさえなければもっとやれただろうに……次はもっとシリアルキラーなネクロマンサーに拾われることを祈ろうかな。できれば俺以上の屑であって欲しいぜ」
アルバートは最後の力を振り絞って立ち上がった。そして、ブラッドブリンガーを床に思いきり突き刺した。
「最後の……否、最期の一撃を食らえ!」
リックの前方の地面からブラッドブリンガーの刃が飛び出てきた。これはリックも使った暗黒騎士の技だ。リックはその攻撃に直撃する。攻撃を受けて仰け反る。仰け反るがそれだけだった。強固な鎧に包まれたリックに、負傷しきったアルバートの一撃は響かなかった。
アルバートはその様子を見て、自嘲気味に乾いた笑いを零すのであった。その笑いがなにを意味するのか。それはアルバート自身にしかわからないことだ。
「もう終わりだな……はは、さあ、殺せよ。リック……」
アルバートはそのまま、手を広げて仰向けになって寝転んだ。僅かに残った左腕。世間一般から見れば痛々しい傷だ。もう抵抗の意思を示さない。死を完全に受け入れているのだ。
リックはブラッドブリンガーを静かにアルバートの心臓に突き刺した。
◇
今日は僕の15歳の誕生日だ。僕の父親と母親はなぜか、僕の存在をいないものとして扱っている。下の弟と妹は可愛がる癖に……どうして兄弟の中で僕だけ差別されるのかわからなかった。けれど、それも今日で終わるはずだ。僕が魔術師のスキルを身に付けて高名な魔術師になれば、きっと父上と母上も僕を見返してくれるはずだ。魔術師でなくても他の魔術系のスキルが発現するはず。なにせ、僕はずっと魔術の修行に明け暮れていたのだから。
「我が名はエドガー。我にスキルを授けたまえ……」
「あなたに与えられたスキルはネクロマンサーです。死霊の魂を物体に宿すことができるスキルです」
僕はその言葉を聞いた時に耳を疑った。ネクロマンサー? それは魔族の血を引くものにしか発現しないスキルのはずだ。え? だって、僕は人間の父上と母上から生まれた子供のはず。どうして……
違う。僕は魔族じゃない。それに魔族は50年前に滅んだはずだ。生き残りなんているわけがない。
僕はもう頭がパニックになってどうしたらいいのか分からなくなった。僕は僕のルーツを知りたい。父上と母上のどちらかが魔族なのか? だとしたら弟と妹も魔族なのか? いや、違う……父上と母上の露骨な僕に対する差別。もしかしたら、僕は2人の子供ではないのかもしれない。じゃあ、僕は一体誰の子供なんだ?
僕は家に帰った。家には父上がいた。
「エドガー。今日はスキルを得たんだよな?」
「はい父上」
「それで、貴様のスキルはなんだった……?」
「父上……僕がスキルを答える前に、1つ僕から質問してもいいですか?」
「なんだ? 貴様に質問に質問で返すように教育した覚えはない」
「大切なことなんです」
「まあいい。言ってみろ」
僕は息を呑んだ。物凄く緊張している。これを言ったら間違いなく僕たちの関係性は壊れてしまうだろう。しかし、言わざるを得なかった。
「父上。僕は本当に人間なんですか?」
だが……明らかに動きが鈍っている。アルバートの剣による攻撃もリックに見切られて剣で軽く受け流されてしまう。
「はぁ……はぁ……やべえなチクショウ」
結論から言えばこの勝負はどうやってもアルバートが勝つ。そういう勝負だったのだ。アルバートが暗黒の力を解放して通称ジェノサイドモードに移行すれば、リックの力を大きく上回る。だが、アルバートはそれをしなかった。
「俺様はなあ! 殺しを楽しみたいんだ。お前ほどの強い奴を意識が失っている間に殺しちまうなんてもったいねえことはできねえ。俺様はなあ! まだ自分と同格以上の相手を殺したことがねえんだ。50年前はみんな俺より弱い愚図揃いだったぜえ。それはそれで楽しかったが……やっぱり、血沸く戦いの末に強敵を殺すのは更に格別だろうよ!」
アルバートは腕が負傷して圧倒的に不利な状況ながらも果敢にリックに立ち向かった。だが、利き手ではないとはいえ、腕の負傷による影響は予想外に大きく、戦闘能力が著しく低下したアルバートはリックに一太刀も浴びせることができなかった。
上段攻撃、中段攻撃、下段攻撃。あらゆる角度から攻めてみても全てリックに攻撃を見切られている。そして、リックは負傷しているアルバートの腕を無情にも掴んだ。
アルバートは声を上げそうになった。しかし、それを堪える。
「っ……! 痛くないね。そんなもんか?」
意識も感情もない暗黒騎士相手に煽るアルバート。リックの意思の原動力は、通常時に彼が倒したいと願っていた者を殺すこと。リックはそのために必要な最適行動を取るだけ。
リックは右手に最大限の力を込めて、アルバートの負傷している腕を握りつぶそうとする。しかし、アルバートは苦しみの声をあげない。
「ははは……どうだ? つまんねえだろ。これから殺そうっていう相手が悲痛の声もあげない。命乞いもしない。その癖反抗する意思をまだ見せようとしている。やっぱり殺しのだいご味っていうのは、死にたくない人間が恐怖で顔をゆがませているところを見るところなんだよな。ぶっちゃけ、それが見られれば殺す必要はないくらいだ。ただ、見逃した時の安堵の顔。それがやっぱりムカつく。だから、俺は恐怖を味わっている顔を死に顔で固定するために殺すのさ。それなのに、俺様みたいな態度取られたらつまんねえよなあ? 俺様だったらムカついて殺すくらいにな」
リックにアルバートのように殺しを楽しむような感情はない。それは通常のリックでもジェノサイドモードのリックでも同じだ。今のリックに宿っている感情はただ1つ。標的を殺し更に強くなりたい。そこに愉悦の感情は必要ない。
「そろそろか……痛みが限界を突破しそうな感覚。生前俺が死ぬ直前に味わったものだ。この痛みが来るときは大抵ロクでもないことが起こる前兆だな」
なにかが引き千切られる音がした。生々しい乾いた音がアルバートの耳に入る。地面に重たいなにかが落ちる音がする。アルバートは自分の腕を視覚で見てない。見なくても音と痛覚でわかることだ。その感覚が告げている。このエドガーの肉体にはもう左腕がないと。
アルバートはリックから距離を取ろうとする。しかしフラフラとしてまともに動くことが出来ない。
「はあ……はあ……腕を1本失うと……バランス感覚が狂ってまともに動けなくなる。噂では聞いていたが本当のようだな。他人の体で試したことはあったが、あれは痛覚でおかしくなったのか、恐怖でおかしくなったのか区別がつかねえから実験は失敗だった。だが、自分の身で確かめたのなら……それはもう確かなことだ。もう1度死ぬ前に学習できたぜ」
アルバートは残った右腕でリックに斬りかかる。しかし、平衡感覚を失ったアルバート。まともに攻撃が当たるはずもなく、その場に膝をついて倒れてしまう。
「まだだ。まだやれる。こんな楽しい戦いを簡単に終わらせてたまるか!」
アルバードは必死の想いで剣を振るった。その剣がリックの剣とぶつかる。重なり合うブラッドブリンガー。しかし、一方のブラッドブリンガーに込められた力は余りにも弱弱しかった。アルバートはもう戦う力は残ってない。それでも、彼は戦う意思を捨てなかった。
「ははは……悔しいなあ。この肉体でさえなければもっとやれただろうに……次はもっとシリアルキラーなネクロマンサーに拾われることを祈ろうかな。できれば俺以上の屑であって欲しいぜ」
アルバートは最後の力を振り絞って立ち上がった。そして、ブラッドブリンガーを床に思いきり突き刺した。
「最後の……否、最期の一撃を食らえ!」
リックの前方の地面からブラッドブリンガーの刃が飛び出てきた。これはリックも使った暗黒騎士の技だ。リックはその攻撃に直撃する。攻撃を受けて仰け反る。仰け反るがそれだけだった。強固な鎧に包まれたリックに、負傷しきったアルバートの一撃は響かなかった。
アルバートはその様子を見て、自嘲気味に乾いた笑いを零すのであった。その笑いがなにを意味するのか。それはアルバート自身にしかわからないことだ。
「もう終わりだな……はは、さあ、殺せよ。リック……」
アルバートはそのまま、手を広げて仰向けになって寝転んだ。僅かに残った左腕。世間一般から見れば痛々しい傷だ。もう抵抗の意思を示さない。死を完全に受け入れているのだ。
リックはブラッドブリンガーを静かにアルバートの心臓に突き刺した。
◇
今日は僕の15歳の誕生日だ。僕の父親と母親はなぜか、僕の存在をいないものとして扱っている。下の弟と妹は可愛がる癖に……どうして兄弟の中で僕だけ差別されるのかわからなかった。けれど、それも今日で終わるはずだ。僕が魔術師のスキルを身に付けて高名な魔術師になれば、きっと父上と母上も僕を見返してくれるはずだ。魔術師でなくても他の魔術系のスキルが発現するはず。なにせ、僕はずっと魔術の修行に明け暮れていたのだから。
「我が名はエドガー。我にスキルを授けたまえ……」
「あなたに与えられたスキルはネクロマンサーです。死霊の魂を物体に宿すことができるスキルです」
僕はその言葉を聞いた時に耳を疑った。ネクロマンサー? それは魔族の血を引くものにしか発現しないスキルのはずだ。え? だって、僕は人間の父上と母上から生まれた子供のはず。どうして……
違う。僕は魔族じゃない。それに魔族は50年前に滅んだはずだ。生き残りなんているわけがない。
僕はもう頭がパニックになってどうしたらいいのか分からなくなった。僕は僕のルーツを知りたい。父上と母上のどちらかが魔族なのか? だとしたら弟と妹も魔族なのか? いや、違う……父上と母上の露骨な僕に対する差別。もしかしたら、僕は2人の子供ではないのかもしれない。じゃあ、僕は一体誰の子供なんだ?
僕は家に帰った。家には父上がいた。
「エドガー。今日はスキルを得たんだよな?」
「はい父上」
「それで、貴様のスキルはなんだった……?」
「父上……僕がスキルを答える前に、1つ僕から質問してもいいですか?」
「なんだ? 貴様に質問に質問で返すように教育した覚えはない」
「大切なことなんです」
「まあいい。言ってみろ」
僕は息を呑んだ。物凄く緊張している。これを言ったら間違いなく僕たちの関係性は壊れてしまうだろう。しかし、言わざるを得なかった。
「父上。僕は本当に人間なんですか?」
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