11 / 35
10話 【アゲハ蝶】
しおりを挟む
「x=5という数字が出るから……」
暑い。
「このx=5を①の式に代入して……」
暑すぎる~!!
連立方程式って……
絶対に将来使わないじゃん!
私は決意した。
お弁当の時間になったらまた屋上のプールに行って涼もう。
もう、限界だ。
~~~
『ここでおハガキを一通……』
屋上のドアを開けるとあのラジオ番組が流れていた。
おっ
今日は様子が違う。
プールに目をやると
ケンタが水しぶきを上げながら
まるで水面を滑るように泳いでいた。
さすがは水泳部のエースだ。
ふと目の前を
ひらりひらりと
アゲハ蝶が飛んだ。
真っ黒な羽に乗っかっているのは
涼しげな空色と
ひまわりみたいな鮮やかな黄色。
その色合いと配色が凄く綺麗で
私は思わず見とれた。
その時、
「また七瀬かよ……」
プールサイドに上がったケンタがバスタオルでその短髪をゴシゴシ拭きながら呟いた。
「私がお昼休みに何しても勝手でしょ?」
「……まぁそうだけどさ。」
「素直でよろしい♪ ま、涼みに来たんだけどね。」
「……あっそ。」
そう言ってケンタはプールサイドに腰掛けてバッグからおにぎり取り出すとそれを一口食べた。
私はケンタの隣に座って両足をプールにつける。
やっぱサイコーだね、プールって。
その時、ケンタが口を開いた。
「なぁ七瀬。 吹奏楽、どうなん?」
急にどうした?
私はちょっとビックリした。
暑い。
「このx=5を①の式に代入して……」
暑すぎる~!!
連立方程式って……
絶対に将来使わないじゃん!
私は決意した。
お弁当の時間になったらまた屋上のプールに行って涼もう。
もう、限界だ。
~~~
『ここでおハガキを一通……』
屋上のドアを開けるとあのラジオ番組が流れていた。
おっ
今日は様子が違う。
プールに目をやると
ケンタが水しぶきを上げながら
まるで水面を滑るように泳いでいた。
さすがは水泳部のエースだ。
ふと目の前を
ひらりひらりと
アゲハ蝶が飛んだ。
真っ黒な羽に乗っかっているのは
涼しげな空色と
ひまわりみたいな鮮やかな黄色。
その色合いと配色が凄く綺麗で
私は思わず見とれた。
その時、
「また七瀬かよ……」
プールサイドに上がったケンタがバスタオルでその短髪をゴシゴシ拭きながら呟いた。
「私がお昼休みに何しても勝手でしょ?」
「……まぁそうだけどさ。」
「素直でよろしい♪ ま、涼みに来たんだけどね。」
「……あっそ。」
そう言ってケンタはプールサイドに腰掛けてバッグからおにぎり取り出すとそれを一口食べた。
私はケンタの隣に座って両足をプールにつける。
やっぱサイコーだね、プールって。
その時、ケンタが口を開いた。
「なぁ七瀬。 吹奏楽、どうなん?」
急にどうした?
私はちょっとビックリした。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる