6 / 35
5話 【海を泳ぐ雲】
しおりを挟む
飛行機雲が
まるで
ラムネ色の海を泳いでるみたいに
ゆっくり。
ゆっくりとそのしっぽを伸ばす。
みんなが飛び込んだり
泳いだりする度に
まるで透明のビー玉みたいな水しぶきがたくさん舞って
なんだか見てるこっちまで
涼しくなったような気がした。
私は日陰で体育座りしながら
その様子をぼーっと見つめる。
いいなぁ
気持ちよさそうだなぁ。
~~~
1時間目の水泳の授業が終わって教室に戻ると
「おい! 七瀬っ!」
ヤンキーの小野田が声をかけてきた。
私、コイツ苦手なんだ。
「何か用?」
私が聞くと
小野田は馬鹿にするようにニヤニヤしながら
こう言った。
「何か用? じゃねーよ! 七瀬、オマエ生理なんだろ?」
は?
何コイツ。
「いや、私は……」
「いやいや誤魔化すなよ! 水泳の授業見学するってことはそーいうことだろ?」
やめてよ。
まじキモイって。
面白くないからやめな?
小野田はどんどん調子に乗る。
「ホラなんも言い返せねーじゃん! ねぇ何日目なの? 教えろよ!」
本当にやめてよ。
気が付くと涙が溢れて
私は近くの席のリカに付き添われて
保健室に行った。
まるで
ラムネ色の海を泳いでるみたいに
ゆっくり。
ゆっくりとそのしっぽを伸ばす。
みんなが飛び込んだり
泳いだりする度に
まるで透明のビー玉みたいな水しぶきがたくさん舞って
なんだか見てるこっちまで
涼しくなったような気がした。
私は日陰で体育座りしながら
その様子をぼーっと見つめる。
いいなぁ
気持ちよさそうだなぁ。
~~~
1時間目の水泳の授業が終わって教室に戻ると
「おい! 七瀬っ!」
ヤンキーの小野田が声をかけてきた。
私、コイツ苦手なんだ。
「何か用?」
私が聞くと
小野田は馬鹿にするようにニヤニヤしながら
こう言った。
「何か用? じゃねーよ! 七瀬、オマエ生理なんだろ?」
は?
何コイツ。
「いや、私は……」
「いやいや誤魔化すなよ! 水泳の授業見学するってことはそーいうことだろ?」
やめてよ。
まじキモイって。
面白くないからやめな?
小野田はどんどん調子に乗る。
「ホラなんも言い返せねーじゃん! ねぇ何日目なの? 教えろよ!」
本当にやめてよ。
気が付くと涙が溢れて
私は近くの席のリカに付き添われて
保健室に行った。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

降る、ふる、かれる。
茶茶
恋愛
一軍JKの優紀ゆあはクラスのボスの好きな人から告白されてしまい、ひどいいじめを受けるようになる。家にこもるようになり、毎日死にたい日々だった。そんな時に、youtubeで歌い手の無夢を見つける。心締め付けられるお話。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる