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第五章 スカウト
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【ティニディス】がエビ煎餅と麩菓子を食べ終わるのを待ってから、【吟撫】達三姉妹は、再び、近くの公園に行った。
公園では【叶羽 勇至狼(かなう ゆうしろう)】が素振りをしていた。
重たい鉄の棒による素振りは【吟撫】達が一度、通りかかる前からやっていたので、少なくとも、【千回】以上はやっている事は確かだろう。
それを見た【瞳良】は、
「うわっ……
汗臭そう……」
とつぶやいた。
それを示すかの様に【勇至狼】の身体からは湯気が出るほど火照り、汗びっしょりだっった。
【吟撫】が声をかける。
「凄い汗ですね。
良かったらどうですか?」
と言って、家を出るときに持ってきた【清涼飲料水】を差し出す。
【勇至狼】は、
「……すみません。
気持ちはありがたいのですが、俺はあなた達から施しを受ける理由がありません。
だから、受け取る訳には行きません。
気持ちだけありがたく頂戴します。
気を悪くされたらすみません。
ですが、これは俺が強くなるために……自分のためにやっている事。
自分を罰しているのです。
不甲斐ない自分を。
だから、それを受け取ったら俺にとって、それはご褒美となってしまう。
だから、受け取れないんです。
申し訳ありません」
と言って詫びた。
【吟撫】は、
「そう……ですか……?
では、仕方ありませんね。
……その……少しお話をしても良いですかね?」
と言った。
【勇至狼】は、
「えぇ。
かまいませんよ。
俺なんかで良いのなら……」
と言った。
【勇至狼】は【吟撫】達に言い寄る【男】達の様にガツガツしていない。
顔を赤らめている事から察するに、【吟撫】達に対して興味が無いと言う訳では無いようだ。
【吟撫】は、
「何で、そんなに頑張っているんですか?」
と聞いた。
【勇至狼】は、
「言ったら笑われるかも知れませんけど……
俺には……夢があるんです。
叶えたい夢が……」
と言った。
【吟撫】は、
「夢?
どんな?
良かったら教えてくださいませんか?」
と聞いた。
「……知ってるんです。
俺が廻りの人間から笑われているってこと。
弱いくせに、正義感振りかざして無様な醜態さらしているって。
でもね。
どうしても譲れない事があるんですよ。
どうしてもね」
「どうしても?」
「えぇ。
どうしても。
俺にはね……
姉が居たんです。
俺と違って、センスがあって。
強くて、優しくて……
親にはよく言われていたんですよ。
お前と姉ちゃん。
(性別が)逆だったら良かったのに……ってね」
「……そうなんですか……」
「うちの親は冒険家でね。
冒険して宝を取ってくるのを仕事としています。
姉ちゃんもそんな親に憧れて、冒険者の道を選んだんです。
だけどね。
両親と一緒に死んだって連絡が入って……
……それっきりなんですよ。
俺はその時、まだ若いからって言われて留守番してた。
内心、若かったから行かなくて済んだって安心していた。
だけど、冒険者協会から、両親と姉の死を聞かされて……
何で行かなかったんだって、後悔した。
俺も行くべきだった。
俺が行っていれば、もしかしたら……
そんな訳ないのに。
俺が行っていても俺も死んだだけだったと思うけど、それでも、何で参加しなかったんだって後悔してね。
だから、少しでも強くなろうと思って毎日、鍛えているんですよ。
バカでしょ?
俺自身もそう思っています。
今更やっても、家族は戻ってこないのに。
それでも……
それでも、やらずには居られなかった。
やるしかなかった。
身体をいじめ抜いて、鍛えている間だけは、自分の事を許せるんですよ。
家族と一緒に行かなかった事への言い訳としてね。
俺はまだ鍛えている途中だったからってね。
だけど、ご存じかも知れませんけど、負けてばっかりで。
つい、この間も、不良生徒にボコボコにされて……
みっともないっすよね。
ははっ……
恥ずかしいな……」
と言った。
【吟撫】は、
「……あなた、わざと負けてましたよね?
私、見てました。
あなた、本当は強いでしょ?
少なくとも、あんなつるまなければ何も出来ないような不良に負けるような人じゃない」
と言った。
本当は見ていない。
見ていたのは【琴花】だ。
【琴花】は【勇至狼】を弱いと評価していた。
だが、公園で素振りをしていた【勇至狼】を見た【吟撫】は彼を弱いとは思わなかった。
【継続は力なり】――その言葉を体現する様に、【勇至狼】の【力】は確実に強くなっていた。
だが、むやみに相手を傷つけたくないという優しい思いが、彼の【暴力】を制御していた。
【吟撫】はそう、評価した。
【勇至狼】は、
「はははっ。
買いかぶりっすよ。
そんなの……
俺は弱いっすよ」
と言った。
【吟撫】は、
「本当に弱い人間は自分のこと弱いって言いませんよ。
何より、あなたの目、死んでません。
ご両親とお姉さん。
ご家族が行った冒険に行きたい。
そう思っているんですか?」
と聞いた。
【勇至狼】は、
「そりゃ、出来ればね。
だけど、親や姉が駄目だった冒険が俺に何とかなる訳がない。
だから……」
と言った。
【吟撫】は、
「だから、何です?
行くんですか?
行かないんですか?」
と言った。
つい、熱くなってしまった。
【勇至狼】は、
「い、行きたい……です……」
と言った。
【吟撫】は、
「……という事ですね。
わかりました。
【ティニディス】。
彼は合格?
それとも不合格?
どっち?」
と言った。
すると、【子イヌ】に化けてついてきていた、【ティニディス】は、
『う~む。
少し意気地がない所があるからのぅ。
まぁ、ギリギリ及第点ってところか。
他にも候補が居るかも知れんからな。
まだ、同化は出来んな。
補欠合格ってところか……』
と言った。
【勇至狼】は、
「い、犬がしゃべった……?」
と言って驚いた。
【吟撫】は、
「ようこそ、こちら側の世界へ。
【叶羽 勇至狼(かなう ゆうしろう)】君。
私達はあなたをパートナーとして認めます。
一緒に冒険をしましょう」
と言った。
【勇至狼】は、
「な、何を言って……んだ?
い、意味が……」
と言うと【吟撫】は、
「はっきり言って、私達も冒険がしたい。
だけど、【男手】が足りなかった。
でも、あなたを見て、ピンと来たわ。
あなたを私達のパーティーに招待します。
一緒にリベンジしましょ。
リベンジしたら、今度は私達と一緒に、【トゥエルフス・ワールド(第十二の世界)】か【ファイナル・ワールド(最終の世界)】を冒険しましょ。
【ティニディス】の宿主としてね」
と言った。
【勇至狼】は、
「え?
え?
え?
【ティニディス】?
何を言って?」
と聞いた。
【吟撫】は、
「わかんない人ね。
察しなさい。
私達が認めたって事よ。
あんたの事を。
あ、そうそう。
自己紹介がまだだったわね。
私は、【吟撫】。
【葦永 吟撫】よ。
こっちは、姉の【琴花】。
そっちは、妹の【瞳良】。
私達三姉妹があんたの冒険をサポートする。
あんたには無理でも、私達があんたの不可能を可能にするわ。
あんたは胸を張って、冒険について来なさい。
良いわね?」
と言った。
【勇至狼】は、
「は、はい……」
と言った。
コロッと態度を一変させた【吟撫】の押しの強さに圧倒されて思わず返事をしてしまったのだった。
こうして、【吟撫】達三姉妹と【ティニディス】は【勇至狼】をスカウトしたのだった。
公園では【叶羽 勇至狼(かなう ゆうしろう)】が素振りをしていた。
重たい鉄の棒による素振りは【吟撫】達が一度、通りかかる前からやっていたので、少なくとも、【千回】以上はやっている事は確かだろう。
それを見た【瞳良】は、
「うわっ……
汗臭そう……」
とつぶやいた。
それを示すかの様に【勇至狼】の身体からは湯気が出るほど火照り、汗びっしょりだっった。
【吟撫】が声をかける。
「凄い汗ですね。
良かったらどうですか?」
と言って、家を出るときに持ってきた【清涼飲料水】を差し出す。
【勇至狼】は、
「……すみません。
気持ちはありがたいのですが、俺はあなた達から施しを受ける理由がありません。
だから、受け取る訳には行きません。
気持ちだけありがたく頂戴します。
気を悪くされたらすみません。
ですが、これは俺が強くなるために……自分のためにやっている事。
自分を罰しているのです。
不甲斐ない自分を。
だから、それを受け取ったら俺にとって、それはご褒美となってしまう。
だから、受け取れないんです。
申し訳ありません」
と言って詫びた。
【吟撫】は、
「そう……ですか……?
では、仕方ありませんね。
……その……少しお話をしても良いですかね?」
と言った。
【勇至狼】は、
「えぇ。
かまいませんよ。
俺なんかで良いのなら……」
と言った。
【勇至狼】は【吟撫】達に言い寄る【男】達の様にガツガツしていない。
顔を赤らめている事から察するに、【吟撫】達に対して興味が無いと言う訳では無いようだ。
【吟撫】は、
「何で、そんなに頑張っているんですか?」
と聞いた。
【勇至狼】は、
「言ったら笑われるかも知れませんけど……
俺には……夢があるんです。
叶えたい夢が……」
と言った。
【吟撫】は、
「夢?
どんな?
良かったら教えてくださいませんか?」
と聞いた。
「……知ってるんです。
俺が廻りの人間から笑われているってこと。
弱いくせに、正義感振りかざして無様な醜態さらしているって。
でもね。
どうしても譲れない事があるんですよ。
どうしてもね」
「どうしても?」
「えぇ。
どうしても。
俺にはね……
姉が居たんです。
俺と違って、センスがあって。
強くて、優しくて……
親にはよく言われていたんですよ。
お前と姉ちゃん。
(性別が)逆だったら良かったのに……ってね」
「……そうなんですか……」
「うちの親は冒険家でね。
冒険して宝を取ってくるのを仕事としています。
姉ちゃんもそんな親に憧れて、冒険者の道を選んだんです。
だけどね。
両親と一緒に死んだって連絡が入って……
……それっきりなんですよ。
俺はその時、まだ若いからって言われて留守番してた。
内心、若かったから行かなくて済んだって安心していた。
だけど、冒険者協会から、両親と姉の死を聞かされて……
何で行かなかったんだって、後悔した。
俺も行くべきだった。
俺が行っていれば、もしかしたら……
そんな訳ないのに。
俺が行っていても俺も死んだだけだったと思うけど、それでも、何で参加しなかったんだって後悔してね。
だから、少しでも強くなろうと思って毎日、鍛えているんですよ。
バカでしょ?
俺自身もそう思っています。
今更やっても、家族は戻ってこないのに。
それでも……
それでも、やらずには居られなかった。
やるしかなかった。
身体をいじめ抜いて、鍛えている間だけは、自分の事を許せるんですよ。
家族と一緒に行かなかった事への言い訳としてね。
俺はまだ鍛えている途中だったからってね。
だけど、ご存じかも知れませんけど、負けてばっかりで。
つい、この間も、不良生徒にボコボコにされて……
みっともないっすよね。
ははっ……
恥ずかしいな……」
と言った。
【吟撫】は、
「……あなた、わざと負けてましたよね?
私、見てました。
あなた、本当は強いでしょ?
少なくとも、あんなつるまなければ何も出来ないような不良に負けるような人じゃない」
と言った。
本当は見ていない。
見ていたのは【琴花】だ。
【琴花】は【勇至狼】を弱いと評価していた。
だが、公園で素振りをしていた【勇至狼】を見た【吟撫】は彼を弱いとは思わなかった。
【継続は力なり】――その言葉を体現する様に、【勇至狼】の【力】は確実に強くなっていた。
だが、むやみに相手を傷つけたくないという優しい思いが、彼の【暴力】を制御していた。
【吟撫】はそう、評価した。
【勇至狼】は、
「はははっ。
買いかぶりっすよ。
そんなの……
俺は弱いっすよ」
と言った。
【吟撫】は、
「本当に弱い人間は自分のこと弱いって言いませんよ。
何より、あなたの目、死んでません。
ご両親とお姉さん。
ご家族が行った冒険に行きたい。
そう思っているんですか?」
と聞いた。
【勇至狼】は、
「そりゃ、出来ればね。
だけど、親や姉が駄目だった冒険が俺に何とかなる訳がない。
だから……」
と言った。
【吟撫】は、
「だから、何です?
行くんですか?
行かないんですか?」
と言った。
つい、熱くなってしまった。
【勇至狼】は、
「い、行きたい……です……」
と言った。
【吟撫】は、
「……という事ですね。
わかりました。
【ティニディス】。
彼は合格?
それとも不合格?
どっち?」
と言った。
すると、【子イヌ】に化けてついてきていた、【ティニディス】は、
『う~む。
少し意気地がない所があるからのぅ。
まぁ、ギリギリ及第点ってところか。
他にも候補が居るかも知れんからな。
まだ、同化は出来んな。
補欠合格ってところか……』
と言った。
【勇至狼】は、
「い、犬がしゃべった……?」
と言って驚いた。
【吟撫】は、
「ようこそ、こちら側の世界へ。
【叶羽 勇至狼(かなう ゆうしろう)】君。
私達はあなたをパートナーとして認めます。
一緒に冒険をしましょう」
と言った。
【勇至狼】は、
「な、何を言って……んだ?
い、意味が……」
と言うと【吟撫】は、
「はっきり言って、私達も冒険がしたい。
だけど、【男手】が足りなかった。
でも、あなたを見て、ピンと来たわ。
あなたを私達のパーティーに招待します。
一緒にリベンジしましょ。
リベンジしたら、今度は私達と一緒に、【トゥエルフス・ワールド(第十二の世界)】か【ファイナル・ワールド(最終の世界)】を冒険しましょ。
【ティニディス】の宿主としてね」
と言った。
【勇至狼】は、
「え?
え?
え?
【ティニディス】?
何を言って?」
と聞いた。
【吟撫】は、
「わかんない人ね。
察しなさい。
私達が認めたって事よ。
あんたの事を。
あ、そうそう。
自己紹介がまだだったわね。
私は、【吟撫】。
【葦永 吟撫】よ。
こっちは、姉の【琴花】。
そっちは、妹の【瞳良】。
私達三姉妹があんたの冒険をサポートする。
あんたには無理でも、私達があんたの不可能を可能にするわ。
あんたは胸を張って、冒険について来なさい。
良いわね?」
と言った。
【勇至狼】は、
「は、はい……」
と言った。
コロッと態度を一変させた【吟撫】の押しの強さに圧倒されて思わず返事をしてしまったのだった。
こうして、【吟撫】達三姉妹と【ティニディス】は【勇至狼】をスカウトしたのだった。
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