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師の元へ
贖罪の街
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「ジェブ!! 今よ。」
彼女のその声で、ふと我に返る。ソレから、自身が剣を大きく振りかぶって、アンチマテリアへと剣を振り下ろさんとしていることに気づき、次の瞬間、黒い影は一刀両断されて、跡形も無く崩れ去った。
俺はポーカーフェイスで立ち上がり、ヨーコとハイタッチしようとする。
が、彼女が、俺の右手から自身の右手を逃すと、そのまま俺の額にデコピンする。
「戦闘中にボーッとしない。」
戦闘中に考え事ができるようになったのは、よく言えば、戦力が増えたことで、余裕が出来たとも考えられる
だがしかし、問題はそこでは無い。
「悪い。考え事をしていた。」
もうすぐ、また俺の知り合いが住んでいる。
いや、この際、はぐらかさずに言おう。
俺の師が住んでいる街に着く。
俺の剣の師匠。
そしてエンジュの祖父だ。
「ジェブ。また怖い顔してる。」
エーコが心配そうに俺を見た。
「悪い。怒っているわけじゃ無いんだ。」
「怖いの? 」
余りにもエーコが俺の心の中の核心を突いてくるもんだから、絶句してしまった。
正確には少し違う。
弁明させてくれ。
人間の感情が十割同じモノで支配されていることは逆に少ない。
大抵、複数の種類の感情が自身の精神を作り出しているモノだろう
逆に今、自分は師匠に怯えている自分を軽蔑しているぐらいだ。
俺の心の大部分をしめているのは……
『エンジュを守れなかった自責の念と後ろめたさ』である。
俺はエンジュの両親を守れなかった。
だから、彼女だけは絶対に守ると師に誓った。
その為なら、この手がどれだけ汚れても構うものかと心に誓っていた。
でもその誓いも、彼女にとっては、なんの役にも立たなかったわけだ。
俺のこのドス黒い血で汚れた手も、片方が斬り落とされたことが、せめてもの救いである。
俺は街の前で持ち物検査を終えると、指名手配されている二人組の男女について根掘り葉掘り聞かれて、シカトしてから街へと入った。
この街も、エネルギー戦争の犠牲になった都市の一つだ。
だが……
街中の至る所で、新エネルギーを批判するようなプロパガンダが貼り付けられ、男たちはソレに煽動されるかのように活気付いていた。
「ここでも、戦争の影響が。」
吐き気がする。
あの時、エンジュの両親を助けられなかった自分に対して
と
ここにいる学ばないバカどもに対してだ。
「この街も、いずれ火の海になるでしょうね。」
「ああ、またそうなるだろうな。このストリートを抜けた先の町外れに俺の知り合いが住んでいる。」
「はぁ。今度はどんな曲者が出てくるのかしら。」
「……… 」
俺の剣の師匠であり、エンジュの祖父でもある。
彼女の祖父母は運良く戦火を逃れ……というか、師匠が自身の妻を守りきり、先の戦争でも生き残ることができた。
師匠は俺のことを信用して、俺にエンジュのことを任せてくれた。
一度間違えた俺に。
俺は重い足をどうにか動かしながらも、彼女の家へと足を運ぶ。
二回ノックして、家のドアが開くと同時に、俺は吹き飛ばされて、向かいの家の外壁へと激突した。
犬の散歩をしていた女性がびっくりして、腰を抜かしている。
俺は彼女に軽く謝ると、間髪入れずに、俺を吹き飛ばした張本人様が、俺の胸ぐらを掴む。
「手紙を見た。貴様がどれほどのことをしたか理解しているな。」
もちろん、彼にはエンジュが死んでしまったことを話している。
近々、ちゃんとした説明をする旨を添えて。
「貴様がどのような言い訳を考えてきたかは知らんが。お前は一度失敗した。」
「そしてお前は二度目の同じ過ちを犯した。」
「その上でお前は、機械人間の女とアンチマテリアを連れて、のうのうと旅を続けている。」
もちろんヨーコとエーコのことは、師匠に話していない。
彼は、彼女たちを一目見ただけで、その素性を見抜いたのだ。
「だが、我が娘たちを救えなかったのは、ワシの責任でもある。」
「そして、エンジュをお前に預けたことについても……だ。」
「ワシは、自分に慧眼があることを自負している。」
「だからこそ自分が見えないモノに対して、先入観を持ちがちだ。」
「一から十まで説明してもらうぞ、我が弟子よ。」
「爺さん。もうやめておやり。」
奥から、師匠の奥さんが脚を震わせながら出て来た。
「マダム。申し訳ない。ゆっくり休んでいて下さい。」
「お父さんも事情は言わなくても分かっている。なんせこんな世界になっちまったんじゃ。」
「あんたは私たちの孫同然じゃからね。ゆっくりしておくと良いよ。」
そう言うとマダムは脚を震わせながら、また部屋に帰って行った。
師匠はため息を吐くと、咳払いをし、俺のことをじっと見た。
「ソレで? お前はなぜ俺のところにまたノコノコとやって来た。まざか贖罪をするためだけじゃないだろうな? 俺はお前にそんなことは教えていない。」
「ワストを殺しに行く。」
「…… 」
「奴は今の俺でも容易に殺せるだろう。」
そう言って俺は彼に左腕を見せた。
「アンチマテリアとやり合う力が欲しい。」
「…… 」
「仇をうってケジメをつけるつもりか? 」
「ソレでお前は救われるつもりだな。」
「こんなことをして救われるとは思っていない。だけど。亡くなった命は二度と元には戻らない。」
「だからこそ、過去にケジメをつけたい。」
「エンジュのためだけじゃないアイツにも、俺にも他に仲間がいた。」
「そいつらの為にも」
「ワストを必ずこの手で殺す。」
「復讐なんかじゃない。せめて、もう過ちを犯さないように。コレが間違え続けた俺の答えだ。アンタも理解できるだろう。」
「………分かった。お前に新しい力を授けよう。」
ソレから師匠はヨーコの目をじっと見た。
「……なるほどな。成り行き……か。お前さんの事情も理解した。一次エネルギー陣営には怨恨があるが…… 」
「私怨を優先するには惜しい人材だ。」
「よろしい。お前もブラックと一緒に修行を受けなさい。」
ヨーコはキョトンとした顔をする。
「私は私は? 」
エーコが師匠を上目遣いで見た。
「ワシはアンチマテリアの戦い方を知らん。知っているのは人間の戦い方だ。」
彼女は顔を膨らませてから。
「つまらない。私市場に行ってくる。」
聞き耳を立てていたのか、マダムが窓から顔を出した。
「市場に行くのかい? ならお使いを頼まれておくれ。」
彼女のその声で、ふと我に返る。ソレから、自身が剣を大きく振りかぶって、アンチマテリアへと剣を振り下ろさんとしていることに気づき、次の瞬間、黒い影は一刀両断されて、跡形も無く崩れ去った。
俺はポーカーフェイスで立ち上がり、ヨーコとハイタッチしようとする。
が、彼女が、俺の右手から自身の右手を逃すと、そのまま俺の額にデコピンする。
「戦闘中にボーッとしない。」
戦闘中に考え事ができるようになったのは、よく言えば、戦力が増えたことで、余裕が出来たとも考えられる
だがしかし、問題はそこでは無い。
「悪い。考え事をしていた。」
もうすぐ、また俺の知り合いが住んでいる。
いや、この際、はぐらかさずに言おう。
俺の師が住んでいる街に着く。
俺の剣の師匠。
そしてエンジュの祖父だ。
「ジェブ。また怖い顔してる。」
エーコが心配そうに俺を見た。
「悪い。怒っているわけじゃ無いんだ。」
「怖いの? 」
余りにもエーコが俺の心の中の核心を突いてくるもんだから、絶句してしまった。
正確には少し違う。
弁明させてくれ。
人間の感情が十割同じモノで支配されていることは逆に少ない。
大抵、複数の種類の感情が自身の精神を作り出しているモノだろう
逆に今、自分は師匠に怯えている自分を軽蔑しているぐらいだ。
俺の心の大部分をしめているのは……
『エンジュを守れなかった自責の念と後ろめたさ』である。
俺はエンジュの両親を守れなかった。
だから、彼女だけは絶対に守ると師に誓った。
その為なら、この手がどれだけ汚れても構うものかと心に誓っていた。
でもその誓いも、彼女にとっては、なんの役にも立たなかったわけだ。
俺のこのドス黒い血で汚れた手も、片方が斬り落とされたことが、せめてもの救いである。
俺は街の前で持ち物検査を終えると、指名手配されている二人組の男女について根掘り葉掘り聞かれて、シカトしてから街へと入った。
この街も、エネルギー戦争の犠牲になった都市の一つだ。
だが……
街中の至る所で、新エネルギーを批判するようなプロパガンダが貼り付けられ、男たちはソレに煽動されるかのように活気付いていた。
「ここでも、戦争の影響が。」
吐き気がする。
あの時、エンジュの両親を助けられなかった自分に対して
と
ここにいる学ばないバカどもに対してだ。
「この街も、いずれ火の海になるでしょうね。」
「ああ、またそうなるだろうな。このストリートを抜けた先の町外れに俺の知り合いが住んでいる。」
「はぁ。今度はどんな曲者が出てくるのかしら。」
「……… 」
俺の剣の師匠であり、エンジュの祖父でもある。
彼女の祖父母は運良く戦火を逃れ……というか、師匠が自身の妻を守りきり、先の戦争でも生き残ることができた。
師匠は俺のことを信用して、俺にエンジュのことを任せてくれた。
一度間違えた俺に。
俺は重い足をどうにか動かしながらも、彼女の家へと足を運ぶ。
二回ノックして、家のドアが開くと同時に、俺は吹き飛ばされて、向かいの家の外壁へと激突した。
犬の散歩をしていた女性がびっくりして、腰を抜かしている。
俺は彼女に軽く謝ると、間髪入れずに、俺を吹き飛ばした張本人様が、俺の胸ぐらを掴む。
「手紙を見た。貴様がどれほどのことをしたか理解しているな。」
もちろん、彼にはエンジュが死んでしまったことを話している。
近々、ちゃんとした説明をする旨を添えて。
「貴様がどのような言い訳を考えてきたかは知らんが。お前は一度失敗した。」
「そしてお前は二度目の同じ過ちを犯した。」
「その上でお前は、機械人間の女とアンチマテリアを連れて、のうのうと旅を続けている。」
もちろんヨーコとエーコのことは、師匠に話していない。
彼は、彼女たちを一目見ただけで、その素性を見抜いたのだ。
「だが、我が娘たちを救えなかったのは、ワシの責任でもある。」
「そして、エンジュをお前に預けたことについても……だ。」
「ワシは、自分に慧眼があることを自負している。」
「だからこそ自分が見えないモノに対して、先入観を持ちがちだ。」
「一から十まで説明してもらうぞ、我が弟子よ。」
「爺さん。もうやめておやり。」
奥から、師匠の奥さんが脚を震わせながら出て来た。
「マダム。申し訳ない。ゆっくり休んでいて下さい。」
「お父さんも事情は言わなくても分かっている。なんせこんな世界になっちまったんじゃ。」
「あんたは私たちの孫同然じゃからね。ゆっくりしておくと良いよ。」
そう言うとマダムは脚を震わせながら、また部屋に帰って行った。
師匠はため息を吐くと、咳払いをし、俺のことをじっと見た。
「ソレで? お前はなぜ俺のところにまたノコノコとやって来た。まざか贖罪をするためだけじゃないだろうな? 俺はお前にそんなことは教えていない。」
「ワストを殺しに行く。」
「…… 」
「奴は今の俺でも容易に殺せるだろう。」
そう言って俺は彼に左腕を見せた。
「アンチマテリアとやり合う力が欲しい。」
「…… 」
「仇をうってケジメをつけるつもりか? 」
「ソレでお前は救われるつもりだな。」
「こんなことをして救われるとは思っていない。だけど。亡くなった命は二度と元には戻らない。」
「だからこそ、過去にケジメをつけたい。」
「エンジュのためだけじゃないアイツにも、俺にも他に仲間がいた。」
「そいつらの為にも」
「ワストを必ずこの手で殺す。」
「復讐なんかじゃない。せめて、もう過ちを犯さないように。コレが間違え続けた俺の答えだ。アンタも理解できるだろう。」
「………分かった。お前に新しい力を授けよう。」
ソレから師匠はヨーコの目をじっと見た。
「……なるほどな。成り行き……か。お前さんの事情も理解した。一次エネルギー陣営には怨恨があるが…… 」
「私怨を優先するには惜しい人材だ。」
「よろしい。お前もブラックと一緒に修行を受けなさい。」
ヨーコはキョトンとした顔をする。
「私は私は? 」
エーコが師匠を上目遣いで見た。
「ワシはアンチマテリアの戦い方を知らん。知っているのは人間の戦い方だ。」
彼女は顔を膨らませてから。
「つまらない。私市場に行ってくる。」
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