3 / 145
壊れたおもちゃたち
ウボクの国
しおりを挟む
「起きろ慎二。」
翌朝、腐れ縁の言葉を聞き。
ハッと目を覚ます。
どうやらあのまま甲板で寝てしまっていたらしい。
俺は魔具が作り出した偽物の感情で、彼に愛想笑いを返した。
呪具の銃鬼が開けた穴を魔具の凛月が埋める。
それが俺の日常。
今、俺を心配した顔で見下ろしているのが坂田槍馬。
ソウマだ。
「こんなところで寝るんじゃねえよ。」
「わりい。飲みすぎちまってな。」
「お前も俺もまだ15だっつうの。」
腐れ縁が、すかさず俺のジョークにツッコミを入れる。
「慎二!! 槍馬!! 隊長の招集だよ。早く。」
遠くで俺を読んでいるのは、洲崎美奈だ。
俺の……もう一人の幼なじみ。
そういうことにしておこう。
俺たちは甲板を降りて、ウボクの地に足を踏み入れる。
そこには、あちこちにウボク人の死体が転がっていた。
ウボク上陸に対する高揚感が、一瞬にして警戒心へと変わった。
俺たちは、五十メートル先に仁王立ちしている七宝隊長を目指した。
俺はふとあることに気づく。
"死体の向きがバラバラだ。彼らは何をしていたのだろう。"
聖の襲撃に右往左往していたのか?
"この開けた場所で不意打ちを?"
ウボク民たちは、麓から海まで逃げてきたのかも知れない。
"なら死体は一定方向を向くはずなのでは?"
これは
"よく見ると、外傷の位置があべこべだ。"
これは
"死体に刻まれたルーンが発動する。"
これは罠だ。
空から、巨大な火の鳥が滑空してきた。
それにいち早く気づいた羽々斬
が未知術を発動する。
---防風---
俺たちの周りに風のシールドが展開され、火の鳥をかき消した。
例田の索敵に、魔力反応が引っかかり、その旨を隊長へと告げる。
「全方向から、多数の魔術反応、五十、百、いや、もっとです。」
七宝隊長はため息をつくと、俺たちに命じた。
「総員、戦闘準備。出来るだけ中央に固まって、鏡子の八咫鏡から出ないようにするんだ。」
八咫鏡、鏡子珪が所持している魔具の未知術の一つ。
この鏡に触れた魔術は、光のように元の場所へと跳ね返る。
防風が消えると、次には八咫鏡が展開された。
風の虎、水の蛇、氷の槍を八咫鏡が弾き返した。
その猛攻の隙間から垣間見た一人の青年。
腰にレイピアと短剣を下げ、マントを羽織った青年。
その青年はまるで憐れむように俺を俺たちを見下していた。
その表情を、他の契約者たちがどう受け取っていたかは分からない。
だが、俺は彼に憎悪した。
俺の復讐を、俺の全てを否定されたようで。
それだけならまだいい。
問題は、その相手が聖だというわけだ。
「ぶっ殺してやる。」
後ろで誰かが俺を咎めているかも知れない。
だが、そんなことは俺にはどうでも良かった。
今はこの湧き上がる黒い感情をに支配され、目の前の憎き聖を斬り殺すこと、それだけだ。
それだけが俺を救ってくれる。
「カーミラ様をお守りしろ!! 」
躍起になった聖たちの声が聞こえる。
陣から飛び出した俺は、良い的であろう。
彼らの詠唱が聞こえる。
だが、その詠唱では間に合わない。
俺は崖の上で佇んでいるレイピア野郎つけて急降下した。
「凛月ゥッ」
俺は腰から取り出した魔具の名前を叫んだ。
銃鬼とは正反対の眩しいほどの白色。
角の生えたチャクラムと、そこから伸びる鎖に繋がっている小太刀。
俺は右手にチャクラム、左手に小太刀を持ち、身体を乗せて、地上のレイピア野郎に斬りかかる。
が、俺の刃は空を斬り、地面に突き刺さる。
衝撃で崖が崩れた。
<背後で感じる強烈な殺意>
咄嗟に身体を逸らす。
なんてスピードだ?
スピード?
いやそうじゃない。
瞬間移動したのだ。
おそらく座標移動の類い。
俺の背中を冷たい刃が撫でる。
そして反対に体が熱を帯びる。
奴の突き攻撃を、空中で回転しながら避ける。
そして地上に着地し、奴を蹴り上げると、左手から小太刀を離し、腰の呪具、銃鬼を取り出す。
左手のそのハンドガンを左側頭に押し当てると、躊躇なくトリガーを引く。
---疾風---
脳内でパルスが走り、体が軽くなる。
銃鬼を放り投げると、再び左手で小太刀を構えて、蹴り飛ばしたレイピア野郎へと突進する。
---雷刃---
稲妻を帯びた刃が、神速でスライドし、奴の喉笛へと迫る刃に俺は引きつけられる。
だがしかし、迸る稲妻が奴の肌に触れるか触れないかの寸前で、奴は姿を消してしまう。
刹那、背中で強烈な衝撃をが走る。
衝撃はズンズンと大きくなっていくと、やがて鈍い痛みが襲ってきた。
「蹴り飛ばされたか。」
俺は転がりながら、受け身を取る体勢に入り、宙返り、左手で地面を捉えた。
そこへ、詠唱が終わった聖たちの神聖魔術が飛んでくる。
俺はすかさず、小太刀を地面に突き刺し、チャクラムのコイルを操作する。
フレミングの法則により、小太刀に繋がれた鎖がコイルから勢いよく飛び出し、俺は宙に飛び上がった。
"複数人相手するには、視野が足りない。"
人間有効視野は20~30度ほど。特異体質である俺ですら、聖に囲まれ、全ての攻撃を把握した状態で、レイピア野郎と応戦することは難しいであろう。
ならば
俺には奥の手がある。
早口で詠唱を開始する。
正直間に合うかどうか分からない。
聖たちは第二撃への詠唱を開始していた。
十三部隊は……
聖の接近部隊が陣に紛れ込み、乱戦状態に陥っているらしい。
____The thing seen in this world is slower than me……
世界は色を失い、俺の二対の眼には赤と、それより先の「色」のみが残った。
と同時に、聖たちが一斉に神聖魔力を解放する。
火の鳥、風の虎、雷の竜、氷の刃、水の蛇……
身体が再び重力によって引き戻される。
俺は重力に身を任せて、チャクラムと小太刀を構えた。
そして、火の鳥を水平斬りで真っ二つにし、次に来る風の虎を斬り下ろしで消し去る。
斬り上げ、髪の毛が少し痺れる。
一回転
ひんやりと鋭利な感覚を肌で感じると、再び水平斬り、そして、蛇の頭に、小太刀を突き刺す。
着地すると、間髪入れずに走り出す。
俺のいた場所に無数の神聖魔術が着弾する。
後方から来る攻撃は全て、己の強化された敏捷力で振り抜き、前から来る神聖魔術を、二振の武器で切り刻んでいく。
そこにレイピア野郎の追撃が加わる。
彼は、高速で移動する俺に遅れることなく、左右に転移を繰り返すと、すかさず、レイピアで俺の懐を突いてくる。
俺は視力強化で、限界まで引き上げられた動体視力を、使い、その攻撃を避ける。
右
十一時の方向、火の刃
左
四時の方向、鈍色の鈍器。
奴のレイピアだ。
白刃
水龍
降りかかる雷。
押し寄せる濁流
風の鳥
炎の槍
自分でも驚くぐらい正確に捌き切った。
が、攻撃に転ずる隙がまるで無い。
小太刀を左手から離し、右手のチャクラムと、その鎖で、凛月をムチのように扱うこともできるが、執拗に接近戦を仕掛けてくるレイピア野郎のせいで、小太刀を捨てることが出来ない。
俺の体力が尽きるか、
聖たちの魔力が尽きるか、
どちらが先に限界へと達するかは、火を見るより明らかであった。
(聖の一人が、何者かに斬り倒される。)
俺はそれを横目で見た。
また一人、二人、三人。
二つの黒い風は、俺の前で交差すると、砂煙を上げながら止まった。
「ったく、一人で突っ込んでいくには良いけど、部隊を危険に晒すなよな。今回ので、軍法会議間違いなしだぞオマエ。」
腐れ縁のソーマだ。
体勢を立て直した隊長が、こっちに人をよこしたのであろう。
「他の人たちはどうでも良いけど、凛月ちゃんにヒケ傷1つでもつけたら。」
「殺しますよ。」
と。新潟鋏子
十三部隊の反撃が始まった。
翌朝、腐れ縁の言葉を聞き。
ハッと目を覚ます。
どうやらあのまま甲板で寝てしまっていたらしい。
俺は魔具が作り出した偽物の感情で、彼に愛想笑いを返した。
呪具の銃鬼が開けた穴を魔具の凛月が埋める。
それが俺の日常。
今、俺を心配した顔で見下ろしているのが坂田槍馬。
ソウマだ。
「こんなところで寝るんじゃねえよ。」
「わりい。飲みすぎちまってな。」
「お前も俺もまだ15だっつうの。」
腐れ縁が、すかさず俺のジョークにツッコミを入れる。
「慎二!! 槍馬!! 隊長の招集だよ。早く。」
遠くで俺を読んでいるのは、洲崎美奈だ。
俺の……もう一人の幼なじみ。
そういうことにしておこう。
俺たちは甲板を降りて、ウボクの地に足を踏み入れる。
そこには、あちこちにウボク人の死体が転がっていた。
ウボク上陸に対する高揚感が、一瞬にして警戒心へと変わった。
俺たちは、五十メートル先に仁王立ちしている七宝隊長を目指した。
俺はふとあることに気づく。
"死体の向きがバラバラだ。彼らは何をしていたのだろう。"
聖の襲撃に右往左往していたのか?
"この開けた場所で不意打ちを?"
ウボク民たちは、麓から海まで逃げてきたのかも知れない。
"なら死体は一定方向を向くはずなのでは?"
これは
"よく見ると、外傷の位置があべこべだ。"
これは
"死体に刻まれたルーンが発動する。"
これは罠だ。
空から、巨大な火の鳥が滑空してきた。
それにいち早く気づいた羽々斬
が未知術を発動する。
---防風---
俺たちの周りに風のシールドが展開され、火の鳥をかき消した。
例田の索敵に、魔力反応が引っかかり、その旨を隊長へと告げる。
「全方向から、多数の魔術反応、五十、百、いや、もっとです。」
七宝隊長はため息をつくと、俺たちに命じた。
「総員、戦闘準備。出来るだけ中央に固まって、鏡子の八咫鏡から出ないようにするんだ。」
八咫鏡、鏡子珪が所持している魔具の未知術の一つ。
この鏡に触れた魔術は、光のように元の場所へと跳ね返る。
防風が消えると、次には八咫鏡が展開された。
風の虎、水の蛇、氷の槍を八咫鏡が弾き返した。
その猛攻の隙間から垣間見た一人の青年。
腰にレイピアと短剣を下げ、マントを羽織った青年。
その青年はまるで憐れむように俺を俺たちを見下していた。
その表情を、他の契約者たちがどう受け取っていたかは分からない。
だが、俺は彼に憎悪した。
俺の復讐を、俺の全てを否定されたようで。
それだけならまだいい。
問題は、その相手が聖だというわけだ。
「ぶっ殺してやる。」
後ろで誰かが俺を咎めているかも知れない。
だが、そんなことは俺にはどうでも良かった。
今はこの湧き上がる黒い感情をに支配され、目の前の憎き聖を斬り殺すこと、それだけだ。
それだけが俺を救ってくれる。
「カーミラ様をお守りしろ!! 」
躍起になった聖たちの声が聞こえる。
陣から飛び出した俺は、良い的であろう。
彼らの詠唱が聞こえる。
だが、その詠唱では間に合わない。
俺は崖の上で佇んでいるレイピア野郎つけて急降下した。
「凛月ゥッ」
俺は腰から取り出した魔具の名前を叫んだ。
銃鬼とは正反対の眩しいほどの白色。
角の生えたチャクラムと、そこから伸びる鎖に繋がっている小太刀。
俺は右手にチャクラム、左手に小太刀を持ち、身体を乗せて、地上のレイピア野郎に斬りかかる。
が、俺の刃は空を斬り、地面に突き刺さる。
衝撃で崖が崩れた。
<背後で感じる強烈な殺意>
咄嗟に身体を逸らす。
なんてスピードだ?
スピード?
いやそうじゃない。
瞬間移動したのだ。
おそらく座標移動の類い。
俺の背中を冷たい刃が撫でる。
そして反対に体が熱を帯びる。
奴の突き攻撃を、空中で回転しながら避ける。
そして地上に着地し、奴を蹴り上げると、左手から小太刀を離し、腰の呪具、銃鬼を取り出す。
左手のそのハンドガンを左側頭に押し当てると、躊躇なくトリガーを引く。
---疾風---
脳内でパルスが走り、体が軽くなる。
銃鬼を放り投げると、再び左手で小太刀を構えて、蹴り飛ばしたレイピア野郎へと突進する。
---雷刃---
稲妻を帯びた刃が、神速でスライドし、奴の喉笛へと迫る刃に俺は引きつけられる。
だがしかし、迸る稲妻が奴の肌に触れるか触れないかの寸前で、奴は姿を消してしまう。
刹那、背中で強烈な衝撃をが走る。
衝撃はズンズンと大きくなっていくと、やがて鈍い痛みが襲ってきた。
「蹴り飛ばされたか。」
俺は転がりながら、受け身を取る体勢に入り、宙返り、左手で地面を捉えた。
そこへ、詠唱が終わった聖たちの神聖魔術が飛んでくる。
俺はすかさず、小太刀を地面に突き刺し、チャクラムのコイルを操作する。
フレミングの法則により、小太刀に繋がれた鎖がコイルから勢いよく飛び出し、俺は宙に飛び上がった。
"複数人相手するには、視野が足りない。"
人間有効視野は20~30度ほど。特異体質である俺ですら、聖に囲まれ、全ての攻撃を把握した状態で、レイピア野郎と応戦することは難しいであろう。
ならば
俺には奥の手がある。
早口で詠唱を開始する。
正直間に合うかどうか分からない。
聖たちは第二撃への詠唱を開始していた。
十三部隊は……
聖の接近部隊が陣に紛れ込み、乱戦状態に陥っているらしい。
____The thing seen in this world is slower than me……
世界は色を失い、俺の二対の眼には赤と、それより先の「色」のみが残った。
と同時に、聖たちが一斉に神聖魔力を解放する。
火の鳥、風の虎、雷の竜、氷の刃、水の蛇……
身体が再び重力によって引き戻される。
俺は重力に身を任せて、チャクラムと小太刀を構えた。
そして、火の鳥を水平斬りで真っ二つにし、次に来る風の虎を斬り下ろしで消し去る。
斬り上げ、髪の毛が少し痺れる。
一回転
ひんやりと鋭利な感覚を肌で感じると、再び水平斬り、そして、蛇の頭に、小太刀を突き刺す。
着地すると、間髪入れずに走り出す。
俺のいた場所に無数の神聖魔術が着弾する。
後方から来る攻撃は全て、己の強化された敏捷力で振り抜き、前から来る神聖魔術を、二振の武器で切り刻んでいく。
そこにレイピア野郎の追撃が加わる。
彼は、高速で移動する俺に遅れることなく、左右に転移を繰り返すと、すかさず、レイピアで俺の懐を突いてくる。
俺は視力強化で、限界まで引き上げられた動体視力を、使い、その攻撃を避ける。
右
十一時の方向、火の刃
左
四時の方向、鈍色の鈍器。
奴のレイピアだ。
白刃
水龍
降りかかる雷。
押し寄せる濁流
風の鳥
炎の槍
自分でも驚くぐらい正確に捌き切った。
が、攻撃に転ずる隙がまるで無い。
小太刀を左手から離し、右手のチャクラムと、その鎖で、凛月をムチのように扱うこともできるが、執拗に接近戦を仕掛けてくるレイピア野郎のせいで、小太刀を捨てることが出来ない。
俺の体力が尽きるか、
聖たちの魔力が尽きるか、
どちらが先に限界へと達するかは、火を見るより明らかであった。
(聖の一人が、何者かに斬り倒される。)
俺はそれを横目で見た。
また一人、二人、三人。
二つの黒い風は、俺の前で交差すると、砂煙を上げながら止まった。
「ったく、一人で突っ込んでいくには良いけど、部隊を危険に晒すなよな。今回ので、軍法会議間違いなしだぞオマエ。」
腐れ縁のソーマだ。
体勢を立て直した隊長が、こっちに人をよこしたのであろう。
「他の人たちはどうでも良いけど、凛月ちゃんにヒケ傷1つでもつけたら。」
「殺しますよ。」
と。新潟鋏子
十三部隊の反撃が始まった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる