神の壜ー零

ぼっち・ちぇりー

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 ホントの始まり

敵に情けをかけるべからず

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 水竜は水中を移動して、かつて知ったる崖の下の洞窟にたどり着いた。
 『水泡』に包まれたリーンと共に水中から上がり、奥にある部屋へ向かうまでに、水竜は姿を変え、包まれていたリーンの『水泡』も消え、フールシアの腕の中にいた。
 そのまま奥にある、高さの低い巨大なベットの上に降ろされる。
「…。」
「さっきのは誰だ」
 ルークの事だ。
 いつも一人でいるから…。
 誰かが側にいることなんて無かったから、フールシアは訪ねて来るのだろう。
 何て答えればいい…。
 リーンはうつ向きながら、答えた。
「今、一緒に旅をしている仲間だ」
 本当の事だ…。
「そんな顔をして、ただの仲間なのか?」
 フールシアに顎を持たれ、上を向かされ視線が合う。
 どんな顔をしているかなんて、わからない…。
「まあ、いい…。おいおい聞かせてもらう…」
 そう言って『魔力の交合』をするために、フールシアは口付けてきた。
 自分でもわからない存在位置を、答えられる訳がない…。


 『魔力の交合』の後のたわむれが、気だるかった。
 ルークの叫び声と姿が、脳裏に焼き付いたまま消えてくれない…。
 リーンはフールシアのされるがままに、身体を明け渡していた。
「…気乗りしないみたいだな。…少し趣向を変えよう」
 フールシアが珍しくそんなことを言って、洞窟の外に向かって、『水泡』を放った。
 別段何が起こるわけでもなく、フールシアは背後からリーンを穿うがち突き上げる。
「んっっ…あっ…あっ…」
 フールシアはリーンの首筋に口付け、耳元で囁く。
「何か別の事を考えているな…」
「…。」
「ココにいる間は俺を見ろ…」
 そう言って両胸の突起をきつく摘ままれた。
「あああっっ…」
 なぜか分からないが、涙が溢れてきた。
 何で!どうして!
 もうどうしたら良いのかわからない…。

 フールシアに背後から抱えられ、楔を打ち込まれ、上下に動かせれ、動くたびリーンの髪が揺れ、声が上がる。
「あっ…あっ…あんっ…んんんっ…」
 考えることに疲れたリーンの思考は止まっていた。
 フールシアが突然動きを止め、右手をリーンの前方に掲げる。
「『移動』」
 そんな風に聞こえたかと思ったら、リーンの目の前にルークがいた。
「「!?」」
 何が起こったのか、驚いているルークとリーンを見て、フールシアはニヤリと笑う。
「リーン。お前の可愛いところを見せてやれ」
 そう言って、フールシアはリーンの両ひざ裏を掴み、左右に開いた。
 リーンは我に返り、蜜を溢しながらち上がっているモノを両手で隠し、涙を溢した。
「嫌っ!見ないで!」
 こんな姿をルークには見られたくなかった。
 欲情して、身体を繋げて、男を欲しがっている姿なんて見せてくなかった。
 悲しくて、涙が止まらない…。
 ルークは固まったまま、じっとリーンを見ている。
「…抱かせてないのか?」
 二人の様子を見ていたフールシアが、不思議そうに笑う。
「…そんな…関係じゃ…ない…って…」
 ルークの視線にさらされながら、恥ずかしくて、しどろもどろで答える。
「ふ~ん」
 フールシアは納得しかねない感じで、ルークを見る。
「リーンが苦しそうだから、お前が慰めてやれ」
「ちょっと!何を言って!」
 何を言い出すんだ!
 この状況で、どう慰めるって!
 ルークは顔を赤くして、操られたかのようにリーンに近付いて来て、顔を近づけてきた。
「ちょっとルーク!んっ…っ…」
 ルークに口付けられ、口内に舌が侵入してきて、絡まり合う。
 角度を変えられながら口内を蹂躙される。
「んっ…っ…んっ…つっ…んっっ…」
 …気持ちがいい…思考が…溶ける…。
 唇が離され、唾液が糸を作り、身体の力が抜け、背後のフールシアにもたれ掛かってしまう。
 そう、まだ、フールシアは身体の中で固さを保ったまま…。
 ルークはリーンが両手で隠している股間に顔を近付け、その隙間から見える濡れた茎に舌を這わす。
「あああっっ…!」
 何度もイって敏感になっているソレは蜜を溢す。
「…ダメ…ルークが…ああっ…そんなことを…はぁ…んんっ…ダメ…」
 そう言いながらも、リーンのモノはビクビクと震え、蜜を溢し、快楽から逃げようと腰が揺れ、中のフールシアを締め付ける。
 外からと中からの刺激にリーンの身体が揺れだし、ルークにリーンの手が隠しているモノから、手を退けられた。
 ルークの目の前に曝された、濡れてち上がるモノに熱い視線を向けられ、身体が火照ってくる。 
「…あっ…」
 視観され、トロリと蜜が流れて、それをルークが舌で舐め取っていく。
「あああぁぁ…!」
 ルークが前を咥え、舌先で刺激され、フールシアが後ろから突き上げてくる。
「あああっっ…あっ…あああっっ…あっ…あっ…あああっ…!」
 …もう、快楽に身を委ねるしかなかった。
 
 




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