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サウスランドへ
セイクリッド・クロス
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フォースの横を駆けるのは久しぶりだ。
「ちゃんとついて来いよアスィール。」
数カ月寝たきりだったとは思えない早さ。
それともコレまでは僕と合わせるために、スピードを落としていたのか。
……それとも、師の喪失という悲しみと焦燥が、彼を駆り立てているのか。
---疾風---
身体強化の魔術、それに、肉体が耐えられる程度のサンダー・エンチャントを、アスピにバレないようにかける。
彼のスピードに追いつく僕。
彼はそれを横目で見ると、更にスピードを上げてきた。
「久しぶり骨のある奴に出会ったみたいだな。」
「だが…… 」
「失望させるなよ。マスター・リー。」
僕はマスター・リーではない。
だが、彼は今、マスター・リーと戦っている気でいる。
長年果たせなかった悔恨を、今ここで晴らそうとしているのだ。
フォースにペンタゴンの杖が突きつけられる
フォースが腕を掴み、跳躍するとともに、僕は振り上げられたペンタゴンの左脚を、体勢を低くし潜り込む。
奴のつま先が、僕の額を掠った。
最適解は、バックステップで一度後ろに下がることか、竜宮の剣でパリィすること。
だが僕がここまで強気なのは、もう片割れにフォースがいることだ。
<<ここは数で一気に押し切る。>>
[ディスペル]
空いている左手をアスピへ向けてかざした。
アスピの手元が爆発し、魔術が不発に終わる。
「嬢ちゃんの魔術は素振りが分かりやすくて助かる。」
次の瞬間、僕の眉間に、氷の刃が突きつけられていた。
反射的にドゥルガで防ぐ。
反動で、近くの木の幹へと背中をぶつける。
「ガァ。」
同時にフォースも反対側へと飛ばされていた。
が、彼は幹を蹴飛ばすと、再びペンタゴンへと襲いかかる。
即座に棺桶を取り出し、ペンタゴンへとぶっ放す。
ペンタゴンはというと、それをヒラリと交わし、[ウィンド・ペガサス]息をするように魔術を唱えると、フォースの真後ろに回り込み、杖で地面に叩きつけた。
フォースもそれに応戦し、空中で体幹を利用し、自身を180°回転させると棺桶で、攻撃を受け止める。
だが、衝撃までは受け止めることは出来ず、地面に急降下した。
砂煙、フォースのバックステップ。
遅れて二度目の衝撃がやって来た。
[ディスペル]
砂煙が止むと、両手でパンパン砂埃を払った。
戦闘中に魔術師が杖を手放すなんて!
「おいおい、こういう妖術師タイプが肉弾戦が不得意なんてゲームだけのお話だぜ。」
「ったく。何度やるんだか。このクダリ。」
ペンタゴン、五大属性。
「魔術の真髄は使うことではなくて、相手の魔術を防ぐことにあるッ。」
アスピが苦虫を噛み潰した。
「私の使おうとしている魔術をピンポイントで当ててくるなんて。」
「なーに。魔術師の考えることなんて手に取るように分かるさ。熟練したモノの辿り着く場所はいつも同じ。最適化され、効率化され、より強く、単調で陳腐なモノに変わっていく。」
「でもここまで思考がシンクロするとはなぁ。俺と嬢ちゃんは似ているのかも知れない。」
「気持ち悪。」
アスピは不快感を地面に吐き捨てた。
「……アペシュ、聞こえるか。力を貸してくれ。」
[嫌です。犯罪者に手を貸すなんて。]
「頼むよ。なんとか。」
[勇者の味方をするなんて。貴方たちは平気で他人の家の壺を割ったり、ダンスを物色したりするのでしょう? ]
「伝説の勇者、君と冒険をした彼もそうだったのかい? 」
[彼は……例外です。ただ、]
[聞きました!! スカサア様から。勇者とはそういう小狡いモノだと!! ]
彼女があんまり自信満々に言うものだから、拍子抜けした。
ペンタゴンがこちらに迫ってくる。
今はアスピもフォースも取り込み中だ。
なら、
僕が代わりに彼を引きつけていなければならない。
二人を守るために。
もう何も失わないために。
僕はアペシュを被り、ドゥルガと乙姫を構えた。
[一皮剥けたなアスィール。]
[面白く無いけど斬ってみたく無いですか? あの筋肉ダルマ。]
考えろ。
なぜ彼はそこまでマスター・リーに執着するのか。
答えは……僕とアスピへの魔術の対処にあった。
僕らの魔術、ないしに魔法は、不確定要素が多すぎる。
それに、彼は感で相手がどのような魔術を使っているかを引き当てる。現にその方法で僕は彼に魔術を対処された。
だがディスペルしなかったのは……
「僕の魔術をお前は使うことが出来ないんだ。」
自信満々の巨躯が、初めて見せた不快な表情。
[サンダー・エンチャント]
---雷刃---
竜宮の剣に自身の雷を流し、ペンタゴンへと迫る。
予想通りだ。
彼は土属性の攻撃でエンチャントを消してくるようなことはせずに、杖で直接受けて来た。
弾き返し、逃げる彼を身体強化した身体で追いかける。
エンチャントの効果もあり、身体が更に活性化される。
スピードは僕の方が少し上だ。
木々をかき分けながら、徐々に彼を追い詰める。
「へへへ、かかったな。森の外に部下を配置しておいて良かった。」
「コレでお前も終わりだ!! マスター・リー。」
複数の魔術師に取り囲まれ、僕は……
[[セイクリッド・クロス]]
二人の叫び声とともに、極光の十字架が、森と、地面ごと彼らを屠った。
眩い光に包まれて……
気がつくと、僕はペンタゴンの部下たちとともに、地面に倒れていて。
「生きてるかアスィール。」
「時間稼ぎご苦労様。」
僕は我に返る。
「さっきのビームは、フォースたちが? 」
「そうだ。コレが私たちの合体魔術、セイクリッド・クロスさ。」
アスピはペンタゴンを踏み台にすると、腕を組んで自信満々に答える。
「対象の魔術を消し去る魔術。」
「誓って殺しはやってない。」
フォースは腰を低くすると、辺りをキョロキョロ見渡した。
「さぁ、コイツらの魔力が回復して、目を覚ます前に、ズラがるぞ。」
聖職者とは思えない言動に、思わず息が漏れる。
不意に竜宮の剣がカタカタと暴れ始めた。
[血を血を!! もう限界です。ソイツの血を!! ]
必死に柄を押さえようとしているが、力が強すぎる。
こんな時、伝説の勇者ならどうしていただろうか?
「二人とも、来ないで!! 乙姫に斬られる。」
考えろ!! 考えろ!!
多分、勇者ならこうしていただろう。
いや、こうするべきなのだ。
それが勇者としての責務。
それをしなければ、僕は勇者では無くなってしまう。
右手の竜宮の剣で、自分の左手腕を突き刺した。
痛みなら幾分か慣れている。
その度にアスピが回復させてくれていたっけ?
[ウフフ。美味しい。美味美味美味美味美味美味美味美味美味美味美味美味。]
乙姫に罪はない。
コレは僕が引き受けるべきもの。
アスピが無言で回復魔術をかけようとする。
僕はそれを制した。
---傷陽---
刺し後に向けて、治癒魔術をかける。
コレで多量出血で死ぬことは無くなるだろう。
「行こうみんな。サウスランドへ。」
「ちゃんとついて来いよアスィール。」
数カ月寝たきりだったとは思えない早さ。
それともコレまでは僕と合わせるために、スピードを落としていたのか。
……それとも、師の喪失という悲しみと焦燥が、彼を駆り立てているのか。
---疾風---
身体強化の魔術、それに、肉体が耐えられる程度のサンダー・エンチャントを、アスピにバレないようにかける。
彼のスピードに追いつく僕。
彼はそれを横目で見ると、更にスピードを上げてきた。
「久しぶり骨のある奴に出会ったみたいだな。」
「だが…… 」
「失望させるなよ。マスター・リー。」
僕はマスター・リーではない。
だが、彼は今、マスター・リーと戦っている気でいる。
長年果たせなかった悔恨を、今ここで晴らそうとしているのだ。
フォースにペンタゴンの杖が突きつけられる
フォースが腕を掴み、跳躍するとともに、僕は振り上げられたペンタゴンの左脚を、体勢を低くし潜り込む。
奴のつま先が、僕の額を掠った。
最適解は、バックステップで一度後ろに下がることか、竜宮の剣でパリィすること。
だが僕がここまで強気なのは、もう片割れにフォースがいることだ。
<<ここは数で一気に押し切る。>>
[ディスペル]
空いている左手をアスピへ向けてかざした。
アスピの手元が爆発し、魔術が不発に終わる。
「嬢ちゃんの魔術は素振りが分かりやすくて助かる。」
次の瞬間、僕の眉間に、氷の刃が突きつけられていた。
反射的にドゥルガで防ぐ。
反動で、近くの木の幹へと背中をぶつける。
「ガァ。」
同時にフォースも反対側へと飛ばされていた。
が、彼は幹を蹴飛ばすと、再びペンタゴンへと襲いかかる。
即座に棺桶を取り出し、ペンタゴンへとぶっ放す。
ペンタゴンはというと、それをヒラリと交わし、[ウィンド・ペガサス]息をするように魔術を唱えると、フォースの真後ろに回り込み、杖で地面に叩きつけた。
フォースもそれに応戦し、空中で体幹を利用し、自身を180°回転させると棺桶で、攻撃を受け止める。
だが、衝撃までは受け止めることは出来ず、地面に急降下した。
砂煙、フォースのバックステップ。
遅れて二度目の衝撃がやって来た。
[ディスペル]
砂煙が止むと、両手でパンパン砂埃を払った。
戦闘中に魔術師が杖を手放すなんて!
「おいおい、こういう妖術師タイプが肉弾戦が不得意なんてゲームだけのお話だぜ。」
「ったく。何度やるんだか。このクダリ。」
ペンタゴン、五大属性。
「魔術の真髄は使うことではなくて、相手の魔術を防ぐことにあるッ。」
アスピが苦虫を噛み潰した。
「私の使おうとしている魔術をピンポイントで当ててくるなんて。」
「なーに。魔術師の考えることなんて手に取るように分かるさ。熟練したモノの辿り着く場所はいつも同じ。最適化され、効率化され、より強く、単調で陳腐なモノに変わっていく。」
「でもここまで思考がシンクロするとはなぁ。俺と嬢ちゃんは似ているのかも知れない。」
「気持ち悪。」
アスピは不快感を地面に吐き捨てた。
「……アペシュ、聞こえるか。力を貸してくれ。」
[嫌です。犯罪者に手を貸すなんて。]
「頼むよ。なんとか。」
[勇者の味方をするなんて。貴方たちは平気で他人の家の壺を割ったり、ダンスを物色したりするのでしょう? ]
「伝説の勇者、君と冒険をした彼もそうだったのかい? 」
[彼は……例外です。ただ、]
[聞きました!! スカサア様から。勇者とはそういう小狡いモノだと!! ]
彼女があんまり自信満々に言うものだから、拍子抜けした。
ペンタゴンがこちらに迫ってくる。
今はアスピもフォースも取り込み中だ。
なら、
僕が代わりに彼を引きつけていなければならない。
二人を守るために。
もう何も失わないために。
僕はアペシュを被り、ドゥルガと乙姫を構えた。
[一皮剥けたなアスィール。]
[面白く無いけど斬ってみたく無いですか? あの筋肉ダルマ。]
考えろ。
なぜ彼はそこまでマスター・リーに執着するのか。
答えは……僕とアスピへの魔術の対処にあった。
僕らの魔術、ないしに魔法は、不確定要素が多すぎる。
それに、彼は感で相手がどのような魔術を使っているかを引き当てる。現にその方法で僕は彼に魔術を対処された。
だがディスペルしなかったのは……
「僕の魔術をお前は使うことが出来ないんだ。」
自信満々の巨躯が、初めて見せた不快な表情。
[サンダー・エンチャント]
---雷刃---
竜宮の剣に自身の雷を流し、ペンタゴンへと迫る。
予想通りだ。
彼は土属性の攻撃でエンチャントを消してくるようなことはせずに、杖で直接受けて来た。
弾き返し、逃げる彼を身体強化した身体で追いかける。
エンチャントの効果もあり、身体が更に活性化される。
スピードは僕の方が少し上だ。
木々をかき分けながら、徐々に彼を追い詰める。
「へへへ、かかったな。森の外に部下を配置しておいて良かった。」
「コレでお前も終わりだ!! マスター・リー。」
複数の魔術師に取り囲まれ、僕は……
[[セイクリッド・クロス]]
二人の叫び声とともに、極光の十字架が、森と、地面ごと彼らを屠った。
眩い光に包まれて……
気がつくと、僕はペンタゴンの部下たちとともに、地面に倒れていて。
「生きてるかアスィール。」
「時間稼ぎご苦労様。」
僕は我に返る。
「さっきのビームは、フォースたちが? 」
「そうだ。コレが私たちの合体魔術、セイクリッド・クロスさ。」
アスピはペンタゴンを踏み台にすると、腕を組んで自信満々に答える。
「対象の魔術を消し去る魔術。」
「誓って殺しはやってない。」
フォースは腰を低くすると、辺りをキョロキョロ見渡した。
「さぁ、コイツらの魔力が回復して、目を覚ます前に、ズラがるぞ。」
聖職者とは思えない言動に、思わず息が漏れる。
不意に竜宮の剣がカタカタと暴れ始めた。
[血を血を!! もう限界です。ソイツの血を!! ]
必死に柄を押さえようとしているが、力が強すぎる。
こんな時、伝説の勇者ならどうしていただろうか?
「二人とも、来ないで!! 乙姫に斬られる。」
考えろ!! 考えろ!!
多分、勇者ならこうしていただろう。
いや、こうするべきなのだ。
それが勇者としての責務。
それをしなければ、僕は勇者では無くなってしまう。
右手の竜宮の剣で、自分の左手腕を突き刺した。
痛みなら幾分か慣れている。
その度にアスピが回復させてくれていたっけ?
[ウフフ。美味しい。美味美味美味美味美味美味美味美味美味美味美味美味。]
乙姫に罪はない。
コレは僕が引き受けるべきもの。
アスピが無言で回復魔術をかけようとする。
僕はそれを制した。
---傷陽---
刺し後に向けて、治癒魔術をかける。
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