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呪いを解くため
北峰のドラゴン
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どうやら北峰の白竜のせいで、物流が滞っていたということもあって、女王が家臣にその旨を告げると、快く馬車を貸してくれた。
「すごい吹雪ね。」
「うん。フォースには留守番してもらって正解だったよ。」
「ねえ大丈夫? じゃ無さそうね。」
「別に。アスピは悪くないよ。正しいことを言っている。僕があそこで村人たちを襲っていれば、僕は勇者ではいられなくなっていた。」
「だってッ、人間は正しくないじゃない。」
「いや、ごめん。今の言葉は忘れて。」
「お二人さん。」
御者の存在を再確認し、気まずくなった。
ソレから僕たちは罰が悪そうに別々の方を見る。
「女王様にはどうか内密にお願いしますね。」
「あっしらだって悪いことしているということは重々承知なんですよ。」
アスピが苦虫を噛み締める。
「ただね。奴隷を売らないと、この国はやっていけないんです。みんな飢えて死んじゃうんですよ。」
「だったら他の大陸に移住すれば良いじゃない。」
御者は一瞬言葉を濁らせた。
「卵が先か鶏が先か…… いや、モラルハザードって奴が正しいですかね。増えすぎた人口を養うために、他所から来た人間を奴隷にして、そうやっている内に、あっしらは他の大陸から疎まれるようになったんですわ。まぁ自業自得ですけどね。」
「でもね。人間ってのは不思議で。そういう毛嫌いした奴からでも『人を買う』という行為からは逃れなれないんですよ。人間は面倒なことを他人に押し付ける。金持ちは特にね。」
「嬢さんはどう思いますかね? 奴隷を売るあっしらと、奴隷を買う貴族たち。どっちが悪いと思いますか。」
彼女が無言で杖を振り上げるのを見た。
僕は行為が行われる前にソレを抑えた。
「ごめんなさい。私、今、貴方より全然冷静じゃない見たい。」
僕は横に諭すようにゆっくりと振った。
「怒ってくれてありがとうアスピ。アスピが怒ってくれなかったら、僕が御者を斬り殺していたよ。」
* * *
「じゃあ、お二人さん頼みましたよ。私はもちろん戦闘経験なんてありませんし。ホラ、餅は餅屋っていうでしょ。馬は馭者、ドラゴン退治は冒険者ってね。」
僕たちは冒険者ではない。
無論、あの白の顎門に身体を砕かれれば、運び屋に見つかり、教会で蘇生されることもなく死ぬ。
「あそこに行くには、目の前の洞窟を通れば良さそうだけど。」
「どうやらその必要は無さそうだけどね。」
白竜様はご丁寧にも、僕たちを見つけるや否や、銀色輝く翼を羽ばたかせてこちらへと降りて来た。
彼は僕らに襲い掛かる……ことはなく、その大きな翼で木々を揺らすと、ゆっくりこちらへと降りて来た。
[汝、我を討伐しに来たのか? ]
あまりの出来事に、僕は耳を疑った。
僕だけじゃない、アスピも目を点にして驚いている。
[人語はコレであっているな。]
アスピはポッカリ呟く。
「魔導竜。」
[通じているではないか。]
白竜は、つのを振って首を傾げた。
「そうだよ。ここの女王様との取引で。仲間を救うために、君を討伐してくれと。」
白竜は鋭い眼光を赫く光らせると、構える。
[ならば、それ以上話すことはあるまい。死ね!! ]
「アスピ!! 後ろは任せた。」
我に返ったアスピは大声で叫んだ。
「気をつけて。奴は魔導竜よ。」
回転するアスピを背に、僕は木の股に足をかけると、白竜の首まで跳躍した。
竜宮の剣がいつもより血を求めているきがする。
手元でカタカタと震えた。
[フンッ。]
白竜の薙ぎ払いをドゥルガで受け止めた。
そして竜宮の剣で尻尾を両断する。
[アアン。]
竜宮の剣が、爆発を起こす。
予期せぬ事態に白竜は少し怯んだ。
[ギガフレア]
その隙をアスピは見逃さなかった。
地獄の業火を白竜へと叩き込む。
雪で湿気っているはずの木が燃え始めた。
[ハッ!! ]
白竜が翼を払うと、周りの木々は黒煙を上げながら、消火されてしまった。
「嘘…….最上級魔術よ。」
[小娘よ。我にそのような術が通用すると思ったか? 我魔導竜ゾ。]
僕は腰を抜かすアスピを横目に、白竜の前へと走り出した。
[今度はこちらから行かせてもらうとするか。]
[オーロラ・ブレス!! ]
爆ける可視光線の嵐に思わず目を顰める。
だが、魔術に対する対抗策ならこちらにもある。
「ドゥルガ!!頼む!! 」
[アスィール!! 伏せろ。]
ドゥルガの様子が明らかにおかしい。
僕は彼女を信じて、体勢を低くし、頭を守る。
刹那、耳を聾すような轟音と、凍てつくような雹が僕を襲う。
ぐあっ!!
______________
「……ィール。」
「アスィール!! 」
彼女が右手で僕の身体を溶かしながら、左手で身体の治癒を行なっている。
どうやら気を失っていたのは一瞬だったらしい。
良かった。
「ありがとうアスピ。」
僕は突き刺さった竜宮の剣を再び手に取ると、白竜へと向ける。
[いつの時代も人間というものは…… ]
再び白竜が、顎門に何かを溜め始める。
[アレは魔術じゃない。分かるだろう?奴は文字通り息を吐くように魔力を放出している。]
ドゥルガが僕にアドバイスをする。
二度目はない。
アレをもう一度喰らえば、僕は間違いなく死ぬだろう。
だからと言って、アスピを見殺しにするわけには行かない。
ここら一帯は足場が悪い。
僕だけならなんとかなるだろうけど。
「本で読んだことがある。ドラゴンは、魔力の使い方が上手くて、魔術を唱えなくても、攻撃が出来るって。」
ドゥルガで防げないのなら、あの『手』を使うしかない。
--- 次元の腕---
体勢を低くし、雪を掻き分けながら走る。
そして右手で世界の片鱗を掴み取った。
「ビンゴ!! 」
すぐさま僕は、その術を叫んだ。
---星鉄---
僕の身体が鉛のように硬くなる。
アスピも同時に、銀色の光沢に包まれた。
身体が動かなくなる。
だが今度は、耳を聾することも、雹に身体を吹き飛ばされることも無かった。
嵐が止み、したり顔の白竜の輪郭が徐々に顕になる。
[エルフレア]
星鉄の解けたアスピが、中級魔術を叩き込む。
[馬鹿の一つ覚えか。]
吠える白竜。
だが、彼女の狙いは白竜では無い。
[なっ!! 馬鹿な。]
足元の雪が一瞬で溶け、白き巨躯は、熱湯へと落とされる。
慌てて翼を羽ばたかせるも、翼についた水滴のせいで、上手くいっていないようだ。
僕は走りながら奴に迫った。
「【珪眼流】」
【捌ノ拳】
【飛鐡】
翼に穴を穿ち、白竜の飛行を妨害する。
そのまま回転しながら、奴の後頭部へと向けて武術を放つ。
【竜巻招来】
白銀の大山は、そこで力無く倒れると、水飛沫を上げて、それから動かなくなった。
「すごい吹雪ね。」
「うん。フォースには留守番してもらって正解だったよ。」
「ねえ大丈夫? じゃ無さそうね。」
「別に。アスピは悪くないよ。正しいことを言っている。僕があそこで村人たちを襲っていれば、僕は勇者ではいられなくなっていた。」
「だってッ、人間は正しくないじゃない。」
「いや、ごめん。今の言葉は忘れて。」
「お二人さん。」
御者の存在を再確認し、気まずくなった。
ソレから僕たちは罰が悪そうに別々の方を見る。
「女王様にはどうか内密にお願いしますね。」
「あっしらだって悪いことしているということは重々承知なんですよ。」
アスピが苦虫を噛み締める。
「ただね。奴隷を売らないと、この国はやっていけないんです。みんな飢えて死んじゃうんですよ。」
「だったら他の大陸に移住すれば良いじゃない。」
御者は一瞬言葉を濁らせた。
「卵が先か鶏が先か…… いや、モラルハザードって奴が正しいですかね。増えすぎた人口を養うために、他所から来た人間を奴隷にして、そうやっている内に、あっしらは他の大陸から疎まれるようになったんですわ。まぁ自業自得ですけどね。」
「でもね。人間ってのは不思議で。そういう毛嫌いした奴からでも『人を買う』という行為からは逃れなれないんですよ。人間は面倒なことを他人に押し付ける。金持ちは特にね。」
「嬢さんはどう思いますかね? 奴隷を売るあっしらと、奴隷を買う貴族たち。どっちが悪いと思いますか。」
彼女が無言で杖を振り上げるのを見た。
僕は行為が行われる前にソレを抑えた。
「ごめんなさい。私、今、貴方より全然冷静じゃない見たい。」
僕は横に諭すようにゆっくりと振った。
「怒ってくれてありがとうアスピ。アスピが怒ってくれなかったら、僕が御者を斬り殺していたよ。」
* * *
「じゃあ、お二人さん頼みましたよ。私はもちろん戦闘経験なんてありませんし。ホラ、餅は餅屋っていうでしょ。馬は馭者、ドラゴン退治は冒険者ってね。」
僕たちは冒険者ではない。
無論、あの白の顎門に身体を砕かれれば、運び屋に見つかり、教会で蘇生されることもなく死ぬ。
「あそこに行くには、目の前の洞窟を通れば良さそうだけど。」
「どうやらその必要は無さそうだけどね。」
白竜様はご丁寧にも、僕たちを見つけるや否や、銀色輝く翼を羽ばたかせてこちらへと降りて来た。
彼は僕らに襲い掛かる……ことはなく、その大きな翼で木々を揺らすと、ゆっくりこちらへと降りて来た。
[汝、我を討伐しに来たのか? ]
あまりの出来事に、僕は耳を疑った。
僕だけじゃない、アスピも目を点にして驚いている。
[人語はコレであっているな。]
アスピはポッカリ呟く。
「魔導竜。」
[通じているではないか。]
白竜は、つのを振って首を傾げた。
「そうだよ。ここの女王様との取引で。仲間を救うために、君を討伐してくれと。」
白竜は鋭い眼光を赫く光らせると、構える。
[ならば、それ以上話すことはあるまい。死ね!! ]
「アスピ!! 後ろは任せた。」
我に返ったアスピは大声で叫んだ。
「気をつけて。奴は魔導竜よ。」
回転するアスピを背に、僕は木の股に足をかけると、白竜の首まで跳躍した。
竜宮の剣がいつもより血を求めているきがする。
手元でカタカタと震えた。
[フンッ。]
白竜の薙ぎ払いをドゥルガで受け止めた。
そして竜宮の剣で尻尾を両断する。
[アアン。]
竜宮の剣が、爆発を起こす。
予期せぬ事態に白竜は少し怯んだ。
[ギガフレア]
その隙をアスピは見逃さなかった。
地獄の業火を白竜へと叩き込む。
雪で湿気っているはずの木が燃え始めた。
[ハッ!! ]
白竜が翼を払うと、周りの木々は黒煙を上げながら、消火されてしまった。
「嘘…….最上級魔術よ。」
[小娘よ。我にそのような術が通用すると思ったか? 我魔導竜ゾ。]
僕は腰を抜かすアスピを横目に、白竜の前へと走り出した。
[今度はこちらから行かせてもらうとするか。]
[オーロラ・ブレス!! ]
爆ける可視光線の嵐に思わず目を顰める。
だが、魔術に対する対抗策ならこちらにもある。
「ドゥルガ!!頼む!! 」
[アスィール!! 伏せろ。]
ドゥルガの様子が明らかにおかしい。
僕は彼女を信じて、体勢を低くし、頭を守る。
刹那、耳を聾すような轟音と、凍てつくような雹が僕を襲う。
ぐあっ!!
______________
「……ィール。」
「アスィール!! 」
彼女が右手で僕の身体を溶かしながら、左手で身体の治癒を行なっている。
どうやら気を失っていたのは一瞬だったらしい。
良かった。
「ありがとうアスピ。」
僕は突き刺さった竜宮の剣を再び手に取ると、白竜へと向ける。
[いつの時代も人間というものは…… ]
再び白竜が、顎門に何かを溜め始める。
[アレは魔術じゃない。分かるだろう?奴は文字通り息を吐くように魔力を放出している。]
ドゥルガが僕にアドバイスをする。
二度目はない。
アレをもう一度喰らえば、僕は間違いなく死ぬだろう。
だからと言って、アスピを見殺しにするわけには行かない。
ここら一帯は足場が悪い。
僕だけならなんとかなるだろうけど。
「本で読んだことがある。ドラゴンは、魔力の使い方が上手くて、魔術を唱えなくても、攻撃が出来るって。」
ドゥルガで防げないのなら、あの『手』を使うしかない。
--- 次元の腕---
体勢を低くし、雪を掻き分けながら走る。
そして右手で世界の片鱗を掴み取った。
「ビンゴ!! 」
すぐさま僕は、その術を叫んだ。
---星鉄---
僕の身体が鉛のように硬くなる。
アスピも同時に、銀色の光沢に包まれた。
身体が動かなくなる。
だが今度は、耳を聾することも、雹に身体を吹き飛ばされることも無かった。
嵐が止み、したり顔の白竜の輪郭が徐々に顕になる。
[エルフレア]
星鉄の解けたアスピが、中級魔術を叩き込む。
[馬鹿の一つ覚えか。]
吠える白竜。
だが、彼女の狙いは白竜では無い。
[なっ!! 馬鹿な。]
足元の雪が一瞬で溶け、白き巨躯は、熱湯へと落とされる。
慌てて翼を羽ばたかせるも、翼についた水滴のせいで、上手くいっていないようだ。
僕は走りながら奴に迫った。
「【珪眼流】」
【捌ノ拳】
【飛鐡】
翼に穴を穿ち、白竜の飛行を妨害する。
そのまま回転しながら、奴の後頭部へと向けて武術を放つ。
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