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勇者の妹
自身について
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「食え。」
僕はセカンドからシチューの缶詰を受け取る。
缶の封は切ってあった。
中から温かい熱気と共に、食欲を誘う香りが僕の鼻口を刺激する。
「ねぇ。リワン姉さんは僕のことを勇者だって言っていた。アレは本当? 」
彼は缶詰に口をつけると、シチューを啜った。
「半分本当で、半分嘘だ。」
「教えてやる。お前には世界の真実を知る権利がある。」
僕はスプーンで、底の肉を取り出すと、それを口に運んだ。
「勇者は存在する。血筋関係なく、ある一定間隔で生まれてくる。」
「常人離れした能力を生まれつき持って生まれてくる彼らを私たちは英雄と呼んだ。」
「すごーい。今すぐ会ってみたいよ。セカンドは知り合い? 」
彼は苦虫をすり潰したような顔で答えた。
「この世界の人間なら誰でも知っているさ。英雄は生まれて来て、その能力が明らかになると、女神によって処刑の烙印を押される。」
「ひどい…… 」
「お前は、その代わり。だからお前は勇者なんだ。」
処刑したのに? なんで僕は?
「僕も処刑されるの? 」
「さぁな。教会も一枚岩じゃない。一つ言えることは、状況が状況ということだ。」
「お前らが組織された理由。それは…… 」
「勇者が魔王の手に落ちたということ。」
「なんで? 処刑されたんじゃ? 」
「彼は魔王によって蘇生された。そして今は彼女、エスカリーナに洗脳されている。」
「同じく、お前の兄弟子も。だから計画は凍結された。」
「お前のすべきことは、魔王を倒すこと。そのために伝説の武具を魔王より先に集めろ。」
急にそんなことを言われても混乱する。
「右も左も分からないお前に言うことでは無いことなんて分かっている。だが。今は時間がない。」
気がつくと、シチュー缶は空になっていた。
気持ちか、身体が温まったような気がする。
「よし、低体温症の心配も無くなった。王都へ急ぐぞ。」
彼の後を追い、走る。
そこで彼が立ち止まり、断崖から落ちそうになった僕の服をガッチリ掴んだ。
「見ろ。アレが王都だ。」
断崖の先には平原が広がっており、その中に立派な城塞都市が屹立していた。
平野の強い風を全身で受け取った。
「気持ちいい。」
「ああ、ここに来るたびに俺は、この景色に、我を忘れてしまう。」
「ここも無くなっちゃうの? 」
「お前が守ってくれ。頼む。」
「分かった。約束する。」
そういうと、彼は無言で小道を降り始めた。
僕もその後を追う。
* * *
ここが王都か。
魔王軍が活発になり始めて、辺境の村が襲われ始めたというのに、まだその影響を受けていないようであった。
「凄い。おおきな街。」
「ビギニアという。ウェストランド最大の都市だ。」
「ウェストランド? 」
「世界は5つの大陸に分かれている。」
「北のノースランド大陸、南のサウスランド大陸、東のイーストランド大陸、我々が今いるウェストランド大陸。そして、世界の中心に浮かぶのが、魔大陸…… 」
「魔王のいるところ? 」
「そういったところだ。」
セカンドから色々なことを教えてもらっているうちに、教会へとついた。
「ここが王都の教会? 」
「そうだ。中に入るぞ。」
彼が、両開きの大きなドアを押して開ける。
ギギッというヒンジの金属音が、僕の耳を擦った。
見たところは普通の教会だ。
教壇では、冒険者が、神父から加護を受けているところだ。
セカンドは、一番前の座席、教壇の左側を目指す。
僕も、冒険者たちの邪魔にならないように、そろそろと彼の後を追った。
『staff only』
真紅の布の裏側には、地下へと続く階段が。
何度か松明が続き、その奥に緑色の扉が出現した。
「セカンド。ただいま帰還した。」
中はダイニングになっていて、長方形の机の上に、純白のユリが生けられた花瓶が鎮座している。
よく見ると、この部屋には複数のドアがあった。
浴場、調理場、化粧室、倉庫。
そしてセカンドは奥の『円卓』という部屋のドアノブをひねる。
中には、七人の聖職者が、円卓を囲むように座り、ポーカーをしていた。
「あら早かったじゃない。」
「お勤めご苦労。」
「あいにくフォースの謹慎処分はまだ解けてないみたいだよ。ファーストも頑固だよねェ。」
「ふっ、もういい歳してるくせに、ガキみたいに呆けやがって。」
「何コレ、カワイイ。」
「困難が俺たちのキーマンだなんて。」
「拍子抜けだな。」
セカンドは咳払いした。
「左からテンス、セブンズ、サード、フィフス、イレブンス、シクス、エイトス。」
「そこの、綺麗なお姉さんが、テンス。人が良さそうなお兄さんが、セブンズ。背が小さいお姉さんが、サード。行儀が悪いお兄さんが、フィフス。タレ目のお姉さんが、イレブンズ。メガネをかけたお兄さんが、シクス。カッコいいお姉さんが、エイトス。」
「よく出来ました。偉いわね。プププ。」
とテンス。
「僕はチビじゃねえ。」
とサード。
「あいにくナイスンスとトゥエルブスは出払っている。」
「っ!! 」
背中をツーッと撫でられたのでびっくりした。
「ふふ。予想通りの反応。やっぱりカワイイわね君。私と良いことしない? 大丈夫。私の個室でね。ちゃんと鍵をかけたら、後は二人っきりよ。」
「テンス!! 」
セカンドが慌てて、彼女を制する。
「勘違いするなアスィール。コイツは男癖が激しいビッチだ。流されてはいけない。」
「坊や? 何のことか分からないでしょ? お姉さんが、お部屋で教えてあげるから。とても気持ち良いこと よ。」
そのぐらい僕だって知っている。
「ごめんなさい。僕、許嫁がいるんだ。」
「どうせ。あの、時戻しの小娘でしょ。アナタ。騙されているわよ。アナタたち孤児に戸籍があるわけないでしょ。戸籍が無い人間は、教会で契りを結べないの。奴隷と一緒。手枷足枷をされないだけ、感謝しなさい。」
「テンス。言い過ぎだ。彼は記憶喪失なんだぞ。」
セブンスさんが。テンス姉さんの肩をガッチリ掴んだ。
「リワン姉さんが嘘をつくはずない。僕の姉さんを侮辱しないで。」
「馬鹿な女を馬鹿にしたところで何が悪いのかしら。男のくせに感情的ね。私の嫌いなタイプ。」
僕は自分の左手のグローブを右手で抜き取ると、それをテンス姉さんに投げつける。
「決闘? そういうのは嫌いじゃないかも。良いじゃない。久しぶりに暴れてあげる。」
「テンス!! 今は仲間同士で争っている場合じゃない。早く魔王討伐の…… 」
「肝心なフォースが来ないんじゃ何も始まらないわよ。良いじゃない。勇者の代替品って奴がどれほどの実力か、私が確かめてあげるわ。」
「アスィール。すまないが、ここじゃ物が壊れるから、道場でやってくれ。」
セブンスさんが、頭を抱えて、奥の扉を指差す
僕はセカンドからシチューの缶詰を受け取る。
缶の封は切ってあった。
中から温かい熱気と共に、食欲を誘う香りが僕の鼻口を刺激する。
「ねぇ。リワン姉さんは僕のことを勇者だって言っていた。アレは本当? 」
彼は缶詰に口をつけると、シチューを啜った。
「半分本当で、半分嘘だ。」
「教えてやる。お前には世界の真実を知る権利がある。」
僕はスプーンで、底の肉を取り出すと、それを口に運んだ。
「勇者は存在する。血筋関係なく、ある一定間隔で生まれてくる。」
「常人離れした能力を生まれつき持って生まれてくる彼らを私たちは英雄と呼んだ。」
「すごーい。今すぐ会ってみたいよ。セカンドは知り合い? 」
彼は苦虫をすり潰したような顔で答えた。
「この世界の人間なら誰でも知っているさ。英雄は生まれて来て、その能力が明らかになると、女神によって処刑の烙印を押される。」
「ひどい…… 」
「お前は、その代わり。だからお前は勇者なんだ。」
処刑したのに? なんで僕は?
「僕も処刑されるの? 」
「さぁな。教会も一枚岩じゃない。一つ言えることは、状況が状況ということだ。」
「お前らが組織された理由。それは…… 」
「勇者が魔王の手に落ちたということ。」
「なんで? 処刑されたんじゃ? 」
「彼は魔王によって蘇生された。そして今は彼女、エスカリーナに洗脳されている。」
「同じく、お前の兄弟子も。だから計画は凍結された。」
「お前のすべきことは、魔王を倒すこと。そのために伝説の武具を魔王より先に集めろ。」
急にそんなことを言われても混乱する。
「右も左も分からないお前に言うことでは無いことなんて分かっている。だが。今は時間がない。」
気がつくと、シチュー缶は空になっていた。
気持ちか、身体が温まったような気がする。
「よし、低体温症の心配も無くなった。王都へ急ぐぞ。」
彼の後を追い、走る。
そこで彼が立ち止まり、断崖から落ちそうになった僕の服をガッチリ掴んだ。
「見ろ。アレが王都だ。」
断崖の先には平原が広がっており、その中に立派な城塞都市が屹立していた。
平野の強い風を全身で受け取った。
「気持ちいい。」
「ああ、ここに来るたびに俺は、この景色に、我を忘れてしまう。」
「ここも無くなっちゃうの? 」
「お前が守ってくれ。頼む。」
「分かった。約束する。」
そういうと、彼は無言で小道を降り始めた。
僕もその後を追う。
* * *
ここが王都か。
魔王軍が活発になり始めて、辺境の村が襲われ始めたというのに、まだその影響を受けていないようであった。
「凄い。おおきな街。」
「ビギニアという。ウェストランド最大の都市だ。」
「ウェストランド? 」
「世界は5つの大陸に分かれている。」
「北のノースランド大陸、南のサウスランド大陸、東のイーストランド大陸、我々が今いるウェストランド大陸。そして、世界の中心に浮かぶのが、魔大陸…… 」
「魔王のいるところ? 」
「そういったところだ。」
セカンドから色々なことを教えてもらっているうちに、教会へとついた。
「ここが王都の教会? 」
「そうだ。中に入るぞ。」
彼が、両開きの大きなドアを押して開ける。
ギギッというヒンジの金属音が、僕の耳を擦った。
見たところは普通の教会だ。
教壇では、冒険者が、神父から加護を受けているところだ。
セカンドは、一番前の座席、教壇の左側を目指す。
僕も、冒険者たちの邪魔にならないように、そろそろと彼の後を追った。
『staff only』
真紅の布の裏側には、地下へと続く階段が。
何度か松明が続き、その奥に緑色の扉が出現した。
「セカンド。ただいま帰還した。」
中はダイニングになっていて、長方形の机の上に、純白のユリが生けられた花瓶が鎮座している。
よく見ると、この部屋には複数のドアがあった。
浴場、調理場、化粧室、倉庫。
そしてセカンドは奥の『円卓』という部屋のドアノブをひねる。
中には、七人の聖職者が、円卓を囲むように座り、ポーカーをしていた。
「あら早かったじゃない。」
「お勤めご苦労。」
「あいにくフォースの謹慎処分はまだ解けてないみたいだよ。ファーストも頑固だよねェ。」
「ふっ、もういい歳してるくせに、ガキみたいに呆けやがって。」
「何コレ、カワイイ。」
「困難が俺たちのキーマンだなんて。」
「拍子抜けだな。」
セカンドは咳払いした。
「左からテンス、セブンズ、サード、フィフス、イレブンス、シクス、エイトス。」
「そこの、綺麗なお姉さんが、テンス。人が良さそうなお兄さんが、セブンズ。背が小さいお姉さんが、サード。行儀が悪いお兄さんが、フィフス。タレ目のお姉さんが、イレブンズ。メガネをかけたお兄さんが、シクス。カッコいいお姉さんが、エイトス。」
「よく出来ました。偉いわね。プププ。」
とテンス。
「僕はチビじゃねえ。」
とサード。
「あいにくナイスンスとトゥエルブスは出払っている。」
「っ!! 」
背中をツーッと撫でられたのでびっくりした。
「ふふ。予想通りの反応。やっぱりカワイイわね君。私と良いことしない? 大丈夫。私の個室でね。ちゃんと鍵をかけたら、後は二人っきりよ。」
「テンス!! 」
セカンドが慌てて、彼女を制する。
「勘違いするなアスィール。コイツは男癖が激しいビッチだ。流されてはいけない。」
「坊や? 何のことか分からないでしょ? お姉さんが、お部屋で教えてあげるから。とても気持ち良いこと よ。」
そのぐらい僕だって知っている。
「ごめんなさい。僕、許嫁がいるんだ。」
「どうせ。あの、時戻しの小娘でしょ。アナタ。騙されているわよ。アナタたち孤児に戸籍があるわけないでしょ。戸籍が無い人間は、教会で契りを結べないの。奴隷と一緒。手枷足枷をされないだけ、感謝しなさい。」
「テンス。言い過ぎだ。彼は記憶喪失なんだぞ。」
セブンスさんが。テンス姉さんの肩をガッチリ掴んだ。
「リワン姉さんが嘘をつくはずない。僕の姉さんを侮辱しないで。」
「馬鹿な女を馬鹿にしたところで何が悪いのかしら。男のくせに感情的ね。私の嫌いなタイプ。」
僕は自分の左手のグローブを右手で抜き取ると、それをテンス姉さんに投げつける。
「決闘? そういうのは嫌いじゃないかも。良いじゃない。久しぶりに暴れてあげる。」
「テンス!! 今は仲間同士で争っている場合じゃない。早く魔王討伐の…… 」
「肝心なフォースが来ないんじゃ何も始まらないわよ。良いじゃない。勇者の代替品って奴がどれほどの実力か、私が確かめてあげるわ。」
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セブンスさんが、頭を抱えて、奥の扉を指差す
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