上 下
273 / 283
第8章【苦い祈り】

63罪 喉を通るモノ ❤︎‬②

しおりを挟む
「あんた、雪ちゃんの友達じゃないのか……⁉」
「ええ、友達よ。私は雪ちゃんの親友よ。それは違わないわ」
「なら、なんでそんな事を――――」
「言えるのかって?」

 ヴェルの言わんとしていた言葉を、静は彼を待たずに言葉にした。言おうと思っていることは分かっていると、にっこりと微笑みながら。

「事実は事実だからよ。親友だけど、雪ちゃんが犯されたのは紛れも無い事実じゃない」
「友達なら、そんな事口が裂けても言えるはず――――」
「それはヴェルくんの考えよね?」

 いつの間にかヴェルのペニスをしごく手が止まっていた静は、ゆっくりと彼のペニスの先端に口を近づけた。

「雪ちゃんは事実を言った所で怒らないわよ。私から離れても……いかないわ」

 知っているのよ、と静はにこりと微笑むと大きく口を開けた。そして、そのままヴェルのペニスを飲み込むように口に含んだ。
 ねっとりとした質感が包み込み、唾液と口腔の熱さでドクンとペニスが脈打った。口の中で小さく反るように揺れる様が感じ取れる。

「……ぅ、あ」
「ん……じゅ、ず……ぶ、じゅ……」

 口をすぼめて吸い込むようにしながら静はペニスを銜えたまま頭を上下に動かした。
 ヴェルのガマン汁と静の唾液が混ざり合い、吸い込みながら動かすたびにじゅぼじゅぼと卑猥な音が鳴り響いた。聴覚と視覚、感覚により犯されているヴェルはムクムクとペニスを太くしてのけ反らせていった。素直なヴェルの身体の反応に静は嬉しそうににやりと笑みを浮かべ、フェラチオを繰り返しながら上目遣いにヴェルを見た。

「ぅっ……く、ぅあ……‼」

 身体を丸めるようにビクンビクンとヴェルは痙攣すると、その瞬間その場に仰向けに倒れこんだ。
 ゆらゆらと腰を揺するように動かしていると、静の上下に口を動かしていた動きがぴたりと止まった。

「……ん、く」

 ごくん、と喉を鳴らしながらヴェルが吐き出した精液を飲み込んだ。

「そんなに良かったのかしら?」

 ぺろりと舌なめずりをしながら問いかける静。彼女の唇からチラリと見えた赤い舌先に、ヴェルは無意識にゾクリとしたものを感じた。
 駄目だと分かっているからこそ、静を愛さないと思っているからこそ、雪を大切にしたいと、雪が大好きだと、そう思っているからこそ、現在の状況に背徳感を覚え、身体は反応してしまう。理性と本能は紙一重だ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

【R18】黒髪メガネのサラリーマンに監禁された話。

猫足02
恋愛
ある日、大学の帰り道に誘拐された美琴は、そのまま犯人のマンションに監禁されてしまう。 『ずっと君を見てたんだ。君だけを愛してる』 一度コンビニで見かけただけの、端正な顔立ちの男。一見犯罪とは無縁そうな彼は、狂っていた。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。

ねんごろ
恋愛
 主人公のセフレがどういうわけか義妹になって家にやってきた。  その日を境に彼らの関係性はより深く親密になっていって……  毎日にエロがある、そんな時間を二人は過ごしていく。 ※他サイトで連載していた作品です

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

お嬢様、お仕置の時間です。

moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。 両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。 私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。 私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。 両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。 新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。 私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。 海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。 しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。 海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。 しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。

処理中です...