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第3章【一途に想うからこそ】

25罪 ネヘミヤの子種③ ❤︎‬

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「雪兎ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ‼‼‼‼‼‼」

 眉間にシワを寄せ、整っていたはずのネヘミヤの表情はとんでもないくらいに崩壊していた。
 目を見開き、瞳孔は開き、顔を歪めて大きな口を開いて叫ぶ。
 その表情は美形とはいえないくらいに崩れていて、まるで三枚目キャラのようだ。
 ネヘミヤの両腕に絡みついたツタは勢いよく後ろに――――私とネヘミヤを引き離すように引っ張った。
 その勢いのまま、私の中に埋め込まれていたネヘミヤのソレはズルッと抜けた。
 濡れた私の秘部は空気に晒されてスース―するが、ネヘミヤの精液を中に注がれなくて済むことが分かって全身の力が抜けた。

「あと少しでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼‼ 中に出せたというのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃ‼‼」
「させるはずないでしょう!」

 ヒステリックな叫び声を上げながら私達から離れた場所にある木の幹にネヘミヤの体は投げ飛ばされた。
 絡みついていたツタがネヘミヤの腕から外れた瞬間、重力に従うようにネヘミヤの体は吹っ飛んだ。
 ダンッ‼‼ と大きな音を立ててネヘミヤが木の幹に叩きつけられると、そのままズルズルと地面に向かってずり落ちていった。

「ぐぅっ」
「雪様、申し訳ありません。すぐに助けたかったのですが……ネヘミヤの隙をつくためとはいえ……」

 白卯はくうが何を言わんとしているのか、なんとなくだけど分かった。
 たぶん、すぐにツタを使うことも出来たけど、ネヘミヤの隙をついて確実に助けるために機を見ていたことを謝りたいんだろう。
 隙を伺うという事はその間、私はネヘミヤに体を好き勝手に弄ばれるという事だ。好きでもない人と体を重ね、まぐわわないといけないという事だ。
 その事を、白卯はくうは気にしているんだろう。

「でも、白卯はくうは最後までされる前に助けてくれたじゃない」

 ゆっくりと体を起こしながら、にっこりと微笑み「ありがとう」と告げた。
 そして、みんなのことを見渡せるようになった私は、ネヘミヤに捕らわれていたみんなの状況を確認しようと視線を巡らせた。

「雪ちゃん‼」
「雪‼」
「雪、ちゃん……‼」

 ネヘミヤの銀糸に捕らわれていたヴェル君達は、解放されていた。
 白卯はくうのツタが銀糸を切ってくれたのかとも思ったが、そういうわけではなさそうだった。
 白卯はくうが伸ばすツタは私の方にしか伸びていない。ということは、ネヘミヤが木の幹に叩きつけられた衝撃で術が解けた……ということだろう。

「く、そ……我としたこと、が…………」

 ふらふらとした足取りでネヘミヤはその場から立ち上がった。
 木の幹に手をついて、ゆっくりと立ち上がる様子を見れば先ほどの衝撃はネヘミヤに対してかなりのダメージを与えていたようだ。
 ネヘミヤが立ち上がる姿に気付いたヴェル君達が、慌てた様に私と白卯はくうのもとに駆け寄ってきた。
 バラバラに居たら、またネヘミヤの思うツボかもしれない。
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