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第2章【交わる二人の歯車】
10罪 知りえなかった裏切り① ❤︎
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「……っ?」
目の前に飛び込んできた光景に、ヴェルは驚きすぎて声が出なかった。息を呑み、目の前の光景に目を見開く。夢が。夢じゃない。
「……目が覚めた?」
「なに、を……」
「なにを? 見て分からない?」
驚くヴェルに、目の前の少女が妖艶な笑みを浮かべ問い返す。質問に質問で返した。
目の前の少女は、着ていた衣服を横に脱ぎ捨て一糸まとわぬ姿でヴェルの足の間に座り込んでいた。その手にはヴェルのペニスを掴んだ状態で。
「……うっ」
そして、答えの代わりに少女は行動で示す。ヴェルが寝ている間にズボンの前をはだけさせていたのか、むき出しにされていた彼自身をあーんと口に含んだ。暖かい口内にヴェルはブルっと体を震わせた。気持ちとは裏腹に、暖かく柔らかい口の中の頬肉に包まれ快感に堕ちそうになる。
「静ちゃん……やめっ」
「やっと名前……呼んでくれたわね」
嬉しそうにうっとりとした表情を浮かべ、ヴェルのペニスを口にしながら呟いた。亀頭に息が吹きかかる度、ぞくっとした快感が背筋を駆け上がっていく。
一体どれくらいの時間、静にペニスを舐められていたのかはヴェルには分からない。けれど、夢の内容的に、そして快感にいきり立つ自身の状態的に今さっき愛撫され始めたわけではないことをヴェルは理解していた。
「ん……こうすると……気持ちいい、んでしょ?」
じゅぼっじゅぼっと卑猥な音を立てながら、静は頭を前後させた。ペニスを刺激し、どんどん快感の高みへと昇らせていく。小さく呻くように声を発するヴェルの様子に満足そうに瞳を歪め、口元に笑みを携える。
「ぅ、あっ……それ、やめっ」
強くペニスを吸い込みながら、今まで以上に激しく頭を動かした。強い刺激に体がビクンビクンと、陸地に打ち上げられた魚のように跳ねた。酸素を求めるように口を何度もパクパクと開閉し、けれど声は何も発することは出来なかった。
(駄目だ……絶えないと……駄目、だ……)
相手は思いを寄せている雪じゃない。先ほどまで話をしていたはずの静なのだ。ヴェルは別段静の事を好いているわけではない。雪の友達、そして七つの大罪の一人で前世を思い出させるために助ける相手の一人だ。
「ねぇ……ヴェルくん」
快感に身震いし、目をギュッと閉じて耐えていたヴェル。しかし、ぴたっと刺激が止み静寂が訪れた。聞こえた声にうっすらと目を開けると、静はもうヴェルのペニスを咥えてはいなかった。代わりに、彼女はヴェルの上に跨って顔を近づけてきていた。
「……んっ」
長い口づけ。口を頑なに開こうとしないヴェルの唇を静は自身の舌でなぞり、その口をこじ開けていく。細い舌先がヴェルの唇の間に割り込み、ゆっくりと中へ侵入していった。
口の中へと侵入されてしまえば、もうなす術はなかった。静の舌はヴェルの舌を探すように口内をまさぐり、ヴェルは静の舌から逃げようと舌を動かす。けれど、静の舌にすぐにからめとられ、濃厚な口づけに変わった。
長く口の中を蠢き、絡みつかれ、唇が離れるとツーっと二人の唾液を含んだ糸が伸びた。その様子に、嫌悪感が増す。
「雪ちゃんなんかより、私を選んで?」
「……は?」
静の言葉に、ヴェルは間の抜けた声を漏らした。何を言っているんだ? と言わんばかりの表情を浮かべ、困惑した視線を静に贈るヴェル。けれど、静はそんな視線さえも予想していたのか、不敵に笑みを浮かべながらよりヴェルの耳元に顔を寄せた。お尻を持ち上げ、上体を前屈させる。
「ね……いいでしょう?」
ぐち……ぐちち……
「――――っ⁉」
耳元で吐息交じりに呟いた静は、そのまま倒していた上体を起こした。その瞬間、ヴェルのペニスにそれまで以上の……耐えがたい快感が襲った。
熱くて、きつくて、うねる壁がヴェルのペニスを包み込む。
「それとも……私とこんな関係になっているのに、雪を選ぶの? 雪が知ったら……どう思うかしら?」
くすくすと笑いながら、静は重心を下へ降ろしていく。ぐちゅちゅ……と卑猥な音を立てながら、静の膣がヴェルのペニスを飲み込んでいった。
広がっていく膣の感覚に、静は小さく声を漏らし快感に体を震わせた。その心地よさは無意識に膣を締め付け、ヴェルはその快感にぞくりとした感覚を覚え、腰がゆっくりと揺れた。
「あ、ん……」
「静、ちゃん……ほんと、やめ、て……今ならまだ、間に合う、から……っ」
「なん、で? なんでやめないと……いけない、の?」
そう言うと、静はゆっくりと腰を持ち上げた。そして、勢いよく腰を落とす。ばちゅんと水音が響き、その卑猥な音と擦られる快感にヴェルは必死に耐えていた。
けれど、体は正直でペニスはどんどん硬さを増していく。
目の前に飛び込んできた光景に、ヴェルは驚きすぎて声が出なかった。息を呑み、目の前の光景に目を見開く。夢が。夢じゃない。
「……目が覚めた?」
「なに、を……」
「なにを? 見て分からない?」
驚くヴェルに、目の前の少女が妖艶な笑みを浮かべ問い返す。質問に質問で返した。
目の前の少女は、着ていた衣服を横に脱ぎ捨て一糸まとわぬ姿でヴェルの足の間に座り込んでいた。その手にはヴェルのペニスを掴んだ状態で。
「……うっ」
そして、答えの代わりに少女は行動で示す。ヴェルが寝ている間にズボンの前をはだけさせていたのか、むき出しにされていた彼自身をあーんと口に含んだ。暖かい口内にヴェルはブルっと体を震わせた。気持ちとは裏腹に、暖かく柔らかい口の中の頬肉に包まれ快感に堕ちそうになる。
「静ちゃん……やめっ」
「やっと名前……呼んでくれたわね」
嬉しそうにうっとりとした表情を浮かべ、ヴェルのペニスを口にしながら呟いた。亀頭に息が吹きかかる度、ぞくっとした快感が背筋を駆け上がっていく。
一体どれくらいの時間、静にペニスを舐められていたのかはヴェルには分からない。けれど、夢の内容的に、そして快感にいきり立つ自身の状態的に今さっき愛撫され始めたわけではないことをヴェルは理解していた。
「ん……こうすると……気持ちいい、んでしょ?」
じゅぼっじゅぼっと卑猥な音を立てながら、静は頭を前後させた。ペニスを刺激し、どんどん快感の高みへと昇らせていく。小さく呻くように声を発するヴェルの様子に満足そうに瞳を歪め、口元に笑みを携える。
「ぅ、あっ……それ、やめっ」
強くペニスを吸い込みながら、今まで以上に激しく頭を動かした。強い刺激に体がビクンビクンと、陸地に打ち上げられた魚のように跳ねた。酸素を求めるように口を何度もパクパクと開閉し、けれど声は何も発することは出来なかった。
(駄目だ……絶えないと……駄目、だ……)
相手は思いを寄せている雪じゃない。先ほどまで話をしていたはずの静なのだ。ヴェルは別段静の事を好いているわけではない。雪の友達、そして七つの大罪の一人で前世を思い出させるために助ける相手の一人だ。
「ねぇ……ヴェルくん」
快感に身震いし、目をギュッと閉じて耐えていたヴェル。しかし、ぴたっと刺激が止み静寂が訪れた。聞こえた声にうっすらと目を開けると、静はもうヴェルのペニスを咥えてはいなかった。代わりに、彼女はヴェルの上に跨って顔を近づけてきていた。
「……んっ」
長い口づけ。口を頑なに開こうとしないヴェルの唇を静は自身の舌でなぞり、その口をこじ開けていく。細い舌先がヴェルの唇の間に割り込み、ゆっくりと中へ侵入していった。
口の中へと侵入されてしまえば、もうなす術はなかった。静の舌はヴェルの舌を探すように口内をまさぐり、ヴェルは静の舌から逃げようと舌を動かす。けれど、静の舌にすぐにからめとられ、濃厚な口づけに変わった。
長く口の中を蠢き、絡みつかれ、唇が離れるとツーっと二人の唾液を含んだ糸が伸びた。その様子に、嫌悪感が増す。
「雪ちゃんなんかより、私を選んで?」
「……は?」
静の言葉に、ヴェルは間の抜けた声を漏らした。何を言っているんだ? と言わんばかりの表情を浮かべ、困惑した視線を静に贈るヴェル。けれど、静はそんな視線さえも予想していたのか、不敵に笑みを浮かべながらよりヴェルの耳元に顔を寄せた。お尻を持ち上げ、上体を前屈させる。
「ね……いいでしょう?」
ぐち……ぐちち……
「――――っ⁉」
耳元で吐息交じりに呟いた静は、そのまま倒していた上体を起こした。その瞬間、ヴェルのペニスにそれまで以上の……耐えがたい快感が襲った。
熱くて、きつくて、うねる壁がヴェルのペニスを包み込む。
「それとも……私とこんな関係になっているのに、雪を選ぶの? 雪が知ったら……どう思うかしら?」
くすくすと笑いながら、静は重心を下へ降ろしていく。ぐちゅちゅ……と卑猥な音を立てながら、静の膣がヴェルのペニスを飲み込んでいった。
広がっていく膣の感覚に、静は小さく声を漏らし快感に体を震わせた。その心地よさは無意識に膣を締め付け、ヴェルはその快感にぞくりとした感覚を覚え、腰がゆっくりと揺れた。
「あ、ん……」
「静、ちゃん……ほんと、やめ、て……今ならまだ、間に合う、から……っ」
「なん、で? なんでやめないと……いけない、の?」
そう言うと、静はゆっくりと腰を持ち上げた。そして、勢いよく腰を落とす。ばちゅんと水音が響き、その卑猥な音と擦られる快感にヴェルは必死に耐えていた。
けれど、体は正直でペニスはどんどん硬さを増していく。
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