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第4章 1年の締めくくりと次のステップ ~青い1日と温かな雪~
55時間目 大晦日の娯楽
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「なぁ、なんでこんな事になったんだ?」
俺達が今いるのは、地元の銭湯。
地元民の間では憩いの場だ。
「いや~、最近銭湯に行くのハマっていてさ。せっかくだから皆で行こうかなって」
「山内は、趣味がオッサンだね。でも、俺はいいと思うな! 結構体にいいらしいよ」
「そうそう、婿入り前の体になにかあったらいけないからね」
「ちょっとまて、お前ら、なんで結婚を前提に言ってんの?」
「えっ、だって、結婚するんでしょ?」
「するかもしれない」
「おやおや、敦志君。中途半端な気持ちじゃ森山さんが泣いてしまうよ」
「裕太、脅すのやめろ」
まったくと俺はため息をつく。
今日は、12月31日。
大晦日だ。
中学の頃は、0時まで起きていて、友達に新年の挨拶を送ってから寝ていた。
それまでの時間はテレビを見て、ダラダラと時間を潰していた。
だけど、今年は裕太の提案で、【今年最後にやりたい○○】というゲームをすることになり、裕太、俺、遼太郎の順番でひとつだけ行きたい所に行ったり、遊んだりする。
真っ昼間に裕太の家に来て、歩いてここにきたのだが。
一つ目がまさかの、銭湯。
「とりあえず、中に入ろうよ。寒いからさ」
「おう」
俺達は、男風呂の扉を開け、裕太が1歩俺達の前に出て、
「おじさん、高校生3人で!」
「はいよー! 裕太君のツレだからマケておくよ。一人200円ね! いや~、裕太君のおかげで客が増えたよ……! ありがたいっ!」
どうやら、裕太はここの常連らしい。
裕太も気楽にハゲ……違うか。スキンヘッドの30代、もしくは40代くらいのオッサンに話しかけている。
オッサン曰く、裕太にお近付きになりたい若い女性客が増えているとかなんとか。
「別に僕はなにもしてませんから……」
「いやいや、君が来てから1日に来るお客さんが女性客の割合が増えたからね。過疎化、少子高齢化が進んでるこの地域にとってありがたいことだよ」
学校でも、社会全体についての授業をやっている。
このオッサンにとって、裕太は救世主のような感じなのだろう。
「まぁ、長話はこの辺りにして、青春を楽しめよ。俺には気持ちが分からないからさ」
厳つかったオッサンの顔に笑顔に溢れた。
少し、俺にはその言葉が刺さった。
_______
「ふぃ……。きっもちぃぃ……」
ふぅとため息に近い息がでる。
風呂って、こんなに気持ち良かったっけな……。
身体中から疲れがジワジワと湯に溶けだしている。
「ここの柚子風呂いいねぇ! 俺、けっこう好きだな!」
俺の横に入ってきた遼太郎が歓喜の声をあげる。
露天風呂だからか、それとももともと遼太郎の声がデカイのか、めっちゃ声が響く。
「裕太は?」
「まだシャワーと格闘してるよ。美容がなんたらこうたら、脱毛がうんたらかんたらって、俺にはオシャレをするやつの気持ちが分からない」
「あいつ、シャワーなげぇって思ってたけどそんな事もしてるんだな。そりゃ、モテるな」
「やっぱり、リア充は違うね。それにしても、あったかぁーい」
「一生入ってられる……は言い過ぎか。でも、疲れが溶けていくような感覚なんだよな」
ガラガラとドアが開く音がした。
俺達は、同時に振り向く。
そこには、裕太。
「どうしたの? 二人とも?」
「や、腹筋すげぇなぁって思って」
「なんで、センター分けなの?」
俺も気になっていた。
裕太は普段ストレートなのに、今はセンター分けをしているからだ。
ちなみに、俺の髪型は超協力な接着剤でもつけてんのかと思うほど髪をどれだけ濡らしても、髪型は少し、ハネる度合いが減っただけでほとんどいつもと変わらずハネまくる。
「あぁ。実はこれをしてからじゃないといつもみたいにまっすぐにならないんだ。だからやってる」
「マジか。んじゃ、温まったらサウナでも入ろうぜ」
「じゃあじゃあ、どれだけ長くいられるか我慢大会しようよ!」
「おっ、三石いいね! 一番初めに出た人は明日罰ゲームを受けてもらうよ!」
「オイオイマジかよ。って、ん? 明日に罰ゲームってどういうことだよ?」
「あれ? 言ってなかったっけ? 明日MISHIHANAで皆で集まる事。明日、皆でパーティーするよ 」
「えっと、それはだいたい何人くらい来る?」
遼太郎が裕太に投げ掛ける。
俺も同じ事を聞こうとしていた。
「知り合いかな」
もっと早く言えよおおおぉぉぉぉぉ!
_______
「あっつい! 無理もうでるっ!」
「……無理、これ……」
俺と遼太郎は汗を流してから、水風呂に一直線。
サウナとの急激な温度差で一度はでようとしたものの、そのまま浸かった。
「はぁ……。生き返る」
「きっもちぃぃな、オイ」
裕太がスタスタと歩いてきて、汗を流しながら、
「それじゃ、二人とも罰ゲームってことで用意しておくよ」
「裕太、お、お前まさか……」
急に慣れてきたはずの水風呂の寒さが再び体を襲う。
「メイド服じゃないよな……」
「ふっふっふ……。どうだろうね」
その時に見た裕太の笑顔はまるで悪魔だった。
やめてくれぇぇぇぇ!
俺が着たら軽く地獄だからぁぁぁぁ!
俺達が今いるのは、地元の銭湯。
地元民の間では憩いの場だ。
「いや~、最近銭湯に行くのハマっていてさ。せっかくだから皆で行こうかなって」
「山内は、趣味がオッサンだね。でも、俺はいいと思うな! 結構体にいいらしいよ」
「そうそう、婿入り前の体になにかあったらいけないからね」
「ちょっとまて、お前ら、なんで結婚を前提に言ってんの?」
「えっ、だって、結婚するんでしょ?」
「するかもしれない」
「おやおや、敦志君。中途半端な気持ちじゃ森山さんが泣いてしまうよ」
「裕太、脅すのやめろ」
まったくと俺はため息をつく。
今日は、12月31日。
大晦日だ。
中学の頃は、0時まで起きていて、友達に新年の挨拶を送ってから寝ていた。
それまでの時間はテレビを見て、ダラダラと時間を潰していた。
だけど、今年は裕太の提案で、【今年最後にやりたい○○】というゲームをすることになり、裕太、俺、遼太郎の順番でひとつだけ行きたい所に行ったり、遊んだりする。
真っ昼間に裕太の家に来て、歩いてここにきたのだが。
一つ目がまさかの、銭湯。
「とりあえず、中に入ろうよ。寒いからさ」
「おう」
俺達は、男風呂の扉を開け、裕太が1歩俺達の前に出て、
「おじさん、高校生3人で!」
「はいよー! 裕太君のツレだからマケておくよ。一人200円ね! いや~、裕太君のおかげで客が増えたよ……! ありがたいっ!」
どうやら、裕太はここの常連らしい。
裕太も気楽にハゲ……違うか。スキンヘッドの30代、もしくは40代くらいのオッサンに話しかけている。
オッサン曰く、裕太にお近付きになりたい若い女性客が増えているとかなんとか。
「別に僕はなにもしてませんから……」
「いやいや、君が来てから1日に来るお客さんが女性客の割合が増えたからね。過疎化、少子高齢化が進んでるこの地域にとってありがたいことだよ」
学校でも、社会全体についての授業をやっている。
このオッサンにとって、裕太は救世主のような感じなのだろう。
「まぁ、長話はこの辺りにして、青春を楽しめよ。俺には気持ちが分からないからさ」
厳つかったオッサンの顔に笑顔に溢れた。
少し、俺にはその言葉が刺さった。
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「ふぃ……。きっもちぃぃ……」
ふぅとため息に近い息がでる。
風呂って、こんなに気持ち良かったっけな……。
身体中から疲れがジワジワと湯に溶けだしている。
「ここの柚子風呂いいねぇ! 俺、けっこう好きだな!」
俺の横に入ってきた遼太郎が歓喜の声をあげる。
露天風呂だからか、それとももともと遼太郎の声がデカイのか、めっちゃ声が響く。
「裕太は?」
「まだシャワーと格闘してるよ。美容がなんたらこうたら、脱毛がうんたらかんたらって、俺にはオシャレをするやつの気持ちが分からない」
「あいつ、シャワーなげぇって思ってたけどそんな事もしてるんだな。そりゃ、モテるな」
「やっぱり、リア充は違うね。それにしても、あったかぁーい」
「一生入ってられる……は言い過ぎか。でも、疲れが溶けていくような感覚なんだよな」
ガラガラとドアが開く音がした。
俺達は、同時に振り向く。
そこには、裕太。
「どうしたの? 二人とも?」
「や、腹筋すげぇなぁって思って」
「なんで、センター分けなの?」
俺も気になっていた。
裕太は普段ストレートなのに、今はセンター分けをしているからだ。
ちなみに、俺の髪型は超協力な接着剤でもつけてんのかと思うほど髪をどれだけ濡らしても、髪型は少し、ハネる度合いが減っただけでほとんどいつもと変わらずハネまくる。
「あぁ。実はこれをしてからじゃないといつもみたいにまっすぐにならないんだ。だからやってる」
「マジか。んじゃ、温まったらサウナでも入ろうぜ」
「じゃあじゃあ、どれだけ長くいられるか我慢大会しようよ!」
「おっ、三石いいね! 一番初めに出た人は明日罰ゲームを受けてもらうよ!」
「オイオイマジかよ。って、ん? 明日に罰ゲームってどういうことだよ?」
「あれ? 言ってなかったっけ? 明日MISHIHANAで皆で集まる事。明日、皆でパーティーするよ 」
「えっと、それはだいたい何人くらい来る?」
遼太郎が裕太に投げ掛ける。
俺も同じ事を聞こうとしていた。
「知り合いかな」
もっと早く言えよおおおぉぉぉぉぉ!
_______
「あっつい! 無理もうでるっ!」
「……無理、これ……」
俺と遼太郎は汗を流してから、水風呂に一直線。
サウナとの急激な温度差で一度はでようとしたものの、そのまま浸かった。
「はぁ……。生き返る」
「きっもちぃぃな、オイ」
裕太がスタスタと歩いてきて、汗を流しながら、
「それじゃ、二人とも罰ゲームってことで用意しておくよ」
「裕太、お、お前まさか……」
急に慣れてきたはずの水風呂の寒さが再び体を襲う。
「メイド服じゃないよな……」
「ふっふっふ……。どうだろうね」
その時に見た裕太の笑顔はまるで悪魔だった。
やめてくれぇぇぇぇ!
俺が着たら軽く地獄だからぁぁぁぁ!
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