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第2章 夏休みと青春 ~バイト尽くしの常夏!職は違えど楽しさは同じ!~
18・5時間目 偶然に次ぐ偶然
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俺がクレーマーにオロオロしていた時、偶然に次ぐ偶然とはこの事だろうか。
山内も、なんとクレーマーに絡まれていた。
それは、俺がクレーマーに絡まれる30分前に遡る。
ー
「いらっしゃいませー」
僕は、今日何度目かの開閉音をレジで聞き、お客さんを待っている。
僕に任された仕事はレジ打ち。
お客さんがレジに来ればバーコードを読み取り、合計金額を言い、そして、お代を受け取ってから商品を渡す。
これの繰り返しだ。
そして、暇が出来たら、僕は薔薇さんに話しかける。
「この本って、珍しいですね。 表紙がモノクロですよ!」
「あ、や、山内く、君。 お、お疲れさま。 そうなんだ。 実はこの本はあえて表紙をモノクロにしているんだよ。 内容が分かりやすくするためだって」
「そうなんですね。 世の中にはまだまだ知らない本がたくさんあるものですね。 倉庫整理頑張ってください」
「あ、ありがとう。 僕頑張るね」
僕は、コクリと頷き、レジに戻った。
店内は、2階建てのかなり広々とした空間。
1階は、主にゲームやトレーディングカードが売ってある。
大きなスペースに置かれた超人気ゲームから、ひと昔の懐かしのゲームまでありとあらゆるゲームが並んでいる。
トレーディングカードは若い世代に人気で6年間トップの位置を掴んでいるカードゲームのカードがビッチリとショーケースに収納されている。
そして、最新のデッキがでたと大きな表紙に書かれた物まである。
そして、先程行った2階には、小説や漫画、同人誌まで色々な種類、ジャンルの本がたくさん並んでいる。
僕は、本の多さにかなりビビってしまった。
同時に、本を沢山読めることを確信した。
そんな所で僕はバイトをしている。
なんて幸せなんだろう。
ここでバイト出来て良かった。
山崎さんに感謝しなきゃと思っていると、
「うっさいんじゃ! クソガキ! なめてんのか!」
と2階から罵声が響きわたった。
なんだなんだと1階にいるお客さんが不思議そうに2階を見ている。
僕は、2階に駆け寄った。
「オイ! 聞いてんのか?! コーヒー代とクリーニング代払え! この店の評価落として店潰すぞゴラ。 とっとと払えや!」
「と、と、当店での飲食は禁止とな、なってお、おります。 すみませんが、ウチでは、は、はらえま、せん」
「アア? なんやて? もーいいや。 この店潰す。 つーかさ、店長呼んでこいや」
と、かなり薔薇さんに対して暴言を吐いているヤンキーのお兄さんを、僕は許せなかった。
ここは、こうするしかない。
相手が暴力や圧力で迫ってくるのなら、国家権力と知識を使うしかない。
「あ、あの~。 ウチの店員がどうかしましたか? とりあえず、話を聞きます。 僕が店長の山内です」
「アア?」
「・・・ッ!」
ヤンキーお兄さんは僕の方に怒りを露にして振り向き、薔薇さんは小さかったが、驚いた声をだした。
「オウオウオウ、店長さんよぉ、この店員ダメダメじゃねぇか。 声ちいせぇし、ぶつかってくるしよ。 解雇した方がいいんじゃねぇか? そして、俺にコーヒーがかかってしまったからよぉ。 クリーニング代とコーヒー代弁償しろって話してたんだわ。 って、ことで店長さんカネ」
「お客様、誠に残念ですが、当店でのご飲食は禁止となっております。 万が一、このような事がありましても、責任は取れません。 そして、今あなたがやっている行為は脅迫です。 そして、コーヒー代及びクリーニング代を弁償しろとおっしゃってますが、それは間違いなく恐喝罪、または、強盗罪となりますが・・・。 まぁ、誰でも分かるように言えば、これは犯罪です。 防犯カメラがあるので警察につき出せば1発でアウトですよ」
僕は、あえて煽った。
たかが、ヤンキーの暴力等、プロのラグビー選手、ボクシング選手、柔道選手に鍛えぬかれた僕には知れているレベルだ。
「ざっけんな! お前! 殺すぞ! サツなんて慣れてんだよ! カネだせやゴラ!」
もの凄い剣幕でこちらに向かってくる。
これだから、と言いたい。
僕は、強い。
足にガッと蹴りを入れて、右腕を掴む。
そのまま、後はグルリと回した。
これは、かつて柔道では無く、相撲に使われている技だ。
一応今もそうだと思う。
天神真楊流。
一本背負い!
首からコンクリートにかなりのスピードで落下したので、ヤンキーお兄さんは失神したと思った。
だが、あまりのスピードで投げられたせいなのかまるで顔が白くなったように数十分後、バトル漫画を購入し、帰っていった。
「ありがとうございましたー」
ヤンキーお兄さんは去っていった。
「あ・・・。 あのッ! 山内君・・・」
「どうしました? 怪我はないですか?」
「おかげさまでないよ。 あ、ありがとう」
薔薇さんは、可愛い。
「そうですか。 また何かあったら教えてくださいね。 僕が潰しますから」
「そ、それはやめた方がいいよ・・・」
僕はふとあることに気づいた。
「あれ・・・? 薔薇さん、普通に喋れてます?」
「本当だ。 なんか睡蓮みたいで・・・。 それで普通に喋れているのかな?」
「なら、良かったです。 これからもよろしくお願いします! ありがとうございます!」
僕は、この力を人を守るために使う。
これからも。
ー
「・・・って、事があってさ~! いやぁ、弱かったよ」
山内が、俺達に向かって、バイトの話をしていた。
この3日であったことを言い合う。
俺と三石が口を揃えて言った。
「「お前、いくらなんでも強すぎだろ!!」」
「? そうかい?」
ダメだ。
コイツ、自分の強さを自覚していない。
「そういや、三石はどうだったの?」
山内が三石に降った。
「あ~。 俺? 俺はねぇ・・・」
山内も、なんとクレーマーに絡まれていた。
それは、俺がクレーマーに絡まれる30分前に遡る。
ー
「いらっしゃいませー」
僕は、今日何度目かの開閉音をレジで聞き、お客さんを待っている。
僕に任された仕事はレジ打ち。
お客さんがレジに来ればバーコードを読み取り、合計金額を言い、そして、お代を受け取ってから商品を渡す。
これの繰り返しだ。
そして、暇が出来たら、僕は薔薇さんに話しかける。
「この本って、珍しいですね。 表紙がモノクロですよ!」
「あ、や、山内く、君。 お、お疲れさま。 そうなんだ。 実はこの本はあえて表紙をモノクロにしているんだよ。 内容が分かりやすくするためだって」
「そうなんですね。 世の中にはまだまだ知らない本がたくさんあるものですね。 倉庫整理頑張ってください」
「あ、ありがとう。 僕頑張るね」
僕は、コクリと頷き、レジに戻った。
店内は、2階建てのかなり広々とした空間。
1階は、主にゲームやトレーディングカードが売ってある。
大きなスペースに置かれた超人気ゲームから、ひと昔の懐かしのゲームまでありとあらゆるゲームが並んでいる。
トレーディングカードは若い世代に人気で6年間トップの位置を掴んでいるカードゲームのカードがビッチリとショーケースに収納されている。
そして、最新のデッキがでたと大きな表紙に書かれた物まである。
そして、先程行った2階には、小説や漫画、同人誌まで色々な種類、ジャンルの本がたくさん並んでいる。
僕は、本の多さにかなりビビってしまった。
同時に、本を沢山読めることを確信した。
そんな所で僕はバイトをしている。
なんて幸せなんだろう。
ここでバイト出来て良かった。
山崎さんに感謝しなきゃと思っていると、
「うっさいんじゃ! クソガキ! なめてんのか!」
と2階から罵声が響きわたった。
なんだなんだと1階にいるお客さんが不思議そうに2階を見ている。
僕は、2階に駆け寄った。
「オイ! 聞いてんのか?! コーヒー代とクリーニング代払え! この店の評価落として店潰すぞゴラ。 とっとと払えや!」
「と、と、当店での飲食は禁止とな、なってお、おります。 すみませんが、ウチでは、は、はらえま、せん」
「アア? なんやて? もーいいや。 この店潰す。 つーかさ、店長呼んでこいや」
と、かなり薔薇さんに対して暴言を吐いているヤンキーのお兄さんを、僕は許せなかった。
ここは、こうするしかない。
相手が暴力や圧力で迫ってくるのなら、国家権力と知識を使うしかない。
「あ、あの~。 ウチの店員がどうかしましたか? とりあえず、話を聞きます。 僕が店長の山内です」
「アア?」
「・・・ッ!」
ヤンキーお兄さんは僕の方に怒りを露にして振り向き、薔薇さんは小さかったが、驚いた声をだした。
「オウオウオウ、店長さんよぉ、この店員ダメダメじゃねぇか。 声ちいせぇし、ぶつかってくるしよ。 解雇した方がいいんじゃねぇか? そして、俺にコーヒーがかかってしまったからよぉ。 クリーニング代とコーヒー代弁償しろって話してたんだわ。 って、ことで店長さんカネ」
「お客様、誠に残念ですが、当店でのご飲食は禁止となっております。 万が一、このような事がありましても、責任は取れません。 そして、今あなたがやっている行為は脅迫です。 そして、コーヒー代及びクリーニング代を弁償しろとおっしゃってますが、それは間違いなく恐喝罪、または、強盗罪となりますが・・・。 まぁ、誰でも分かるように言えば、これは犯罪です。 防犯カメラがあるので警察につき出せば1発でアウトですよ」
僕は、あえて煽った。
たかが、ヤンキーの暴力等、プロのラグビー選手、ボクシング選手、柔道選手に鍛えぬかれた僕には知れているレベルだ。
「ざっけんな! お前! 殺すぞ! サツなんて慣れてんだよ! カネだせやゴラ!」
もの凄い剣幕でこちらに向かってくる。
これだから、と言いたい。
僕は、強い。
足にガッと蹴りを入れて、右腕を掴む。
そのまま、後はグルリと回した。
これは、かつて柔道では無く、相撲に使われている技だ。
一応今もそうだと思う。
天神真楊流。
一本背負い!
首からコンクリートにかなりのスピードで落下したので、ヤンキーお兄さんは失神したと思った。
だが、あまりのスピードで投げられたせいなのかまるで顔が白くなったように数十分後、バトル漫画を購入し、帰っていった。
「ありがとうございましたー」
ヤンキーお兄さんは去っていった。
「あ・・・。 あのッ! 山内君・・・」
「どうしました? 怪我はないですか?」
「おかげさまでないよ。 あ、ありがとう」
薔薇さんは、可愛い。
「そうですか。 また何かあったら教えてくださいね。 僕が潰しますから」
「そ、それはやめた方がいいよ・・・」
僕はふとあることに気づいた。
「あれ・・・? 薔薇さん、普通に喋れてます?」
「本当だ。 なんか睡蓮みたいで・・・。 それで普通に喋れているのかな?」
「なら、良かったです。 これからもよろしくお願いします! ありがとうございます!」
僕は、この力を人を守るために使う。
これからも。
ー
「・・・って、事があってさ~! いやぁ、弱かったよ」
山内が、俺達に向かって、バイトの話をしていた。
この3日であったことを言い合う。
俺と三石が口を揃えて言った。
「「お前、いくらなんでも強すぎだろ!!」」
「? そうかい?」
ダメだ。
コイツ、自分の強さを自覚していない。
「そういや、三石はどうだったの?」
山内が三石に降った。
「あ~。 俺? 俺はねぇ・・・」
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