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第1章 青春のスタートライン ~始まりの高校生活~
10時間目 真夏のような体育大会
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5月。
まだ、夏の始まりでもなく、春の終わりでもない曖昧な季節。
夏の始まりは本来、セミが鳴き始めてからが夏だ。僕は、この風習を無くしたいと思っている。
セミが鳴いてなかろうが鳴いてようがこんな真夏のような日を僕は、今まで経験したことがない。
幸い、美容スキンケアの日焼け止めクリームを朝から塗ってきているので日焼けは大丈夫だと思っている。
そう、思いたい。
近年日本は、世界は、地球温暖化に悩んでいるが、本当にそうだと思っている。
年が経つにつれ、気温がドンドン上がっていっている。
もちろん、止めようとしている。
だけど、止まらない。
なんてくだらない事を考えていたら、ラジオ体操及び開会式は終わっていた。
体は意識していなくても勝手に動くし、スッと自分の席に座っていた。
僕は自身の意識をもとに戻して、
「いやぁ、今日も暑いね」
と言った。
いつものごとく、パタパタと手で扇ぎながら。
汗が少しでているが、匂いとかは大丈夫だと思う。
洗剤を新しく変えて、汗が出ても吸収して匂いに変換する新技術の洗剤を買ったから。
「そうだな。 っか、まさか同じチームだったとはな」
敦志が空を睨みながら言った。
そんなにひどい空模様なのかと空を見上げる。
恐ろしいほどに蒼く雲ひとつない空模様だった。
目付きは睨んでいるが目の奥の瞳は空の色が反射してクリスタルブルー色に澄んでいる。
彼は、口調や態度は以下にも強そうで少し地味だ。
だが、過去に何かしらあったのか、それとも、最初からそんな人間なのか友達になってもそれは分からないが、やはり、根はぶれない何かを持っていて、強さと優しさを帯びている。
驚くほどにステキな人間だと僕は思っている。
そう思いながら、僕らはグータッチを交わした。
そして、いつも通り、女の子達の歓声が聞こえた。
敦志や、遼太郎が不機嫌そうな顔をしていた。
そして、敦志は僕の事を羨ましいと言わんばかりに男の性を僕にポツリと伝えた。
「・・・モテまくりだな」
その一言が、僕の心を憂鬱にさせるのだ。
彼にはすまないが、僕は自分の顔にはかなり自信があるし、勉強も運動も上位の方だと思っている。
事実、過去の成績や女の子達の歓声が全てを物語っている。
別に悪いことじゃないし、むしろ誇りに思っていいと信じている。
だが、こう目の前で言われれば何かと気分が下がるものだ。
別にこれを伝えてどうこうじゃない。
今の生活と友達に満足しているし、当たり前だが、彼らと友達になって心の底から良かったと思っている。
だが、直してほしい所はいくら友達でも少しはある。
僕は、友達が居なくなるのが1番嫌だ。
だから、この関係を壊したくないし、出来れば僕が慣れるまで言い続けて欲しいと洗脳を欲求してしまう自分が居る。
きっと、何かと縛り付けられたからだろう。
慣れって怖いな・・
僕は少し複雑な気持ちを持ったまま言った。
今はこの体育大会に集中しよう。
きっと、少し震えた声で言ったと思う。
「これは、誰もでないよね?」
と。
まだ、夏の始まりでもなく、春の終わりでもない曖昧な季節。
夏の始まりは本来、セミが鳴き始めてからが夏だ。僕は、この風習を無くしたいと思っている。
セミが鳴いてなかろうが鳴いてようがこんな真夏のような日を僕は、今まで経験したことがない。
幸い、美容スキンケアの日焼け止めクリームを朝から塗ってきているので日焼けは大丈夫だと思っている。
そう、思いたい。
近年日本は、世界は、地球温暖化に悩んでいるが、本当にそうだと思っている。
年が経つにつれ、気温がドンドン上がっていっている。
もちろん、止めようとしている。
だけど、止まらない。
なんてくだらない事を考えていたら、ラジオ体操及び開会式は終わっていた。
体は意識していなくても勝手に動くし、スッと自分の席に座っていた。
僕は自身の意識をもとに戻して、
「いやぁ、今日も暑いね」
と言った。
いつものごとく、パタパタと手で扇ぎながら。
汗が少しでているが、匂いとかは大丈夫だと思う。
洗剤を新しく変えて、汗が出ても吸収して匂いに変換する新技術の洗剤を買ったから。
「そうだな。 っか、まさか同じチームだったとはな」
敦志が空を睨みながら言った。
そんなにひどい空模様なのかと空を見上げる。
恐ろしいほどに蒼く雲ひとつない空模様だった。
目付きは睨んでいるが目の奥の瞳は空の色が反射してクリスタルブルー色に澄んでいる。
彼は、口調や態度は以下にも強そうで少し地味だ。
だが、過去に何かしらあったのか、それとも、最初からそんな人間なのか友達になってもそれは分からないが、やはり、根はぶれない何かを持っていて、強さと優しさを帯びている。
驚くほどにステキな人間だと僕は思っている。
そう思いながら、僕らはグータッチを交わした。
そして、いつも通り、女の子達の歓声が聞こえた。
敦志や、遼太郎が不機嫌そうな顔をしていた。
そして、敦志は僕の事を羨ましいと言わんばかりに男の性を僕にポツリと伝えた。
「・・・モテまくりだな」
その一言が、僕の心を憂鬱にさせるのだ。
彼にはすまないが、僕は自分の顔にはかなり自信があるし、勉強も運動も上位の方だと思っている。
事実、過去の成績や女の子達の歓声が全てを物語っている。
別に悪いことじゃないし、むしろ誇りに思っていいと信じている。
だが、こう目の前で言われれば何かと気分が下がるものだ。
別にこれを伝えてどうこうじゃない。
今の生活と友達に満足しているし、当たり前だが、彼らと友達になって心の底から良かったと思っている。
だが、直してほしい所はいくら友達でも少しはある。
僕は、友達が居なくなるのが1番嫌だ。
だから、この関係を壊したくないし、出来れば僕が慣れるまで言い続けて欲しいと洗脳を欲求してしまう自分が居る。
きっと、何かと縛り付けられたからだろう。
慣れって怖いな・・
僕は少し複雑な気持ちを持ったまま言った。
今はこの体育大会に集中しよう。
きっと、少し震えた声で言ったと思う。
「これは、誰もでないよね?」
と。
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