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第62話 嫁と姑は仲良しです♪

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side:フィオナ


「ねぇフィオナさん、わさびについて詳しく教えてくれるかしら?」

「えっと、綺麗な緑色をした野菜で、すりおろして薬味として使います。食べると鼻の奥がツーンとする刺激が特徴ですね。
殺菌作用もあるので、もしかしたら『薬』として扱われているかもしれません。」

「そう、緑色で鼻の奥がツーン、、、それってグリーンスパイスの事かしら?」

「申し訳ありません。名称に関してはわさび以外に聞いた事が無いので分かりかねます。」


ソフィア様の言うグリーンスパイスがわさびかどうかは分からないけれど、見た目で名前を付けるならグリーンスパイスがわさびである可能性は充分あり得るだろう。


「フィオナさん、こんな事で謝る必要は無いわ。私達はもう家族なのだから、存分に甘えて頂戴。そうだわ!仲良くなる為には裸の付き合いが1番って聞くし、一緒にお風呂に入りましょう♪
お風呂の準備をお願いねルーファウス」

「母上がそう仰るだろうと思い風呂は既に準備してあります。着替えとタオルも用意してありますので、フィオナと一緒にごゆっくりどうぞ。」

「あらあら、ルーファウスがいつの間にか立派な大人になっていて嬉しいわぁ♪さぁさぁ、フィオナさん行くわよ!」

「あっ、ひゃいぃぃ(汗)」


私の腕を掴んでいたソフィア様は、そのまま私を引きずるようにしてお風呂場に向かって歩きだしてしまった。

厨房から出る時にルーファウス様とモニカ様が、こちらに向かって深々と頭を下げているのが見えたから

おそらくこれがソフィア様の通常運転って事なのだろう。

ただし

ミニーさんが笑顔で手を振っているのはちょっと違う気がしないでもない。

お風呂イベントは一気に心の距離を縮めるチャンスではあるから、頑張りますけどね。


チャポーン

はふぅ~、朝風呂が最高やぁ~♪


ムニッ

ん?

「ねぇねぇフィオナさん」

「なんでしょうかお母様、、、その前に密着する必要は無い気がするのですが」


何故かソフィア様はお風呂に入っても私の腕を離してくれず、今はソフィア様の程好く大きなお胸に私の腕が挟まれている状態だ。

柔らかい感触が気持ち良いとはいえ、リアクションに困るぅー(汗)


「えぇー?!せっかく可愛い娘が出来たんだから触れあいたいじゃない!でも嫌ならしょうがないけど、、、」


あらら

ソフィア様がしょんぼりして落ち込んでしまった。

お風呂に入る前とキャラも変わっちゃってるし、こっちがソフィア様の本来の性格なのかな?


「嫌という事は無いですけど、誰かと一緒にお風呂に入るという経験が無いのでどうしたら良いのか、、、あっ!以前モニカ様と一緒には入りましたけど、それくらいですね。」

「ふふっ、あの子は昔から強引な所があるから、でも優しい子だから仲良くしてあげてね」

「気軽に話せる知り合いは少ないので、私の方からお願いしてでも、モニカ様にはこれからも仲良くして欲しいくらいです。」


まぁモニカ様もソフィア様も母娘だけあって強引な所はソックリだけど、そういうの、私は嫌いじゃない♪


「あらあら、私にも気軽に話をしてくれて良いのよ?」

「えっと、少し時間がかかるかもしれませんけど、、、」

「全然構わないわよ、時間なんてこれから沢山あるんだから。あっ!せっかくだからモニカとルーファウスと一緒にお風呂に入れば良かったわね」


ええっ?!

モニカ様は良いけどルーファウス様と一緒にお風呂とか無理だぁー(恥)

いや、結婚して夫婦になったのに、一緒にお風呂に入るだけで恥ずかしがるのはどうかと思うけど、そういうのは2人きりの時にお願いします。


「えーーーっと、そうだ!お母様の背中を流して、もっと仲良くなりたいなぁ」

「あらあらあらあら♪もうっ、そんなに嬉しい事を言ってくれる娘は抱きしめちゃう!それっ♪」

ぎゅぅぅっ!

ひぃぃぃ(汗)



こうして嫁と姑の微笑ましいやり取りはその後、1時間ほど続いたとさ。





つづく。
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