テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織

文字の大きさ
上 下
221 / 303
第8章 空へ

第198話 組合となんやかんや

しおりを挟む
「すぅ、すぅ、すぅ」


泣き疲れたのかミリーさんは俺の膝を枕にして寝てしまった。

ミリーさんにはお世話になってるし、泣いて頼まれたら組合に入るしかないか。

年2回行われる大きな会合に俺が出席すれば、月1回の定例会には代理人でも良いって話だし


そもそも、組合が多過ぎやねん!

商人組合、露店組合、服飾組合、布組合、穀物組合、トマト組合


服飾と布組合は別々にせんでも一緒でええやろ

それは許すとしても

トマト組合って、トマトだけなんで独立して組合作っとんねん!

それやったら、小麦とかトウモロコシも組合作ったらな可哀想やろ!!


とまあこんな感じで池田屋商会に関係する組合だけでこれだけあるんだもの、そりゃあミリーさんも嫌になって泣いちゃうって

ガゼル親方の工房だと、銅や鉄といった取り扱う材料それぞれに組合が存在して、プラスで工房組合、職人組合、薪組合、ハンマー組合etc...

組合作り過ぎーー(泣)



コンコン、ガチャ

「ミリアリア様ぁ~、アストレア様が来られましたよぉ、、、」

「こんにちはウェンディさんお邪魔してます」

「えぇーっと、、、シン殿ごゆっくりどうぞぉ」

「ん?、、、ちゃうちゃう!ウェンディさんが想像するような『ムフフ』な状況じゃないですから、ドア閉めなくていいですから(汗)」

「シン殿くらいの立場なら愛人が沢山居るのは普通ですから、私は気にしませんよぉ」

「いやいやいや!俺が気にしますから、、、そうだ!最近素敵になったウェンディさんと一緒に居たいなぁ」

「もう、シン殿はしょうがないなぁ、最近素敵になった私が一緒に居てあげます♪」



ほっ

良かった、、、のだろうか?

あのままウェンディさんに部屋から出て行かれると、誤解されたままの噂が広がる可能性があったから仕方ないのだけど

未だに俺の膝を枕にしてミリーさんが寝てるし、左腕はウェンディさんががっつり掴んでるし

事態は悪化してる気がする

そういえばさっきまで俺の左側に座って居たニィナは何処に行ったんだ?


居たよ、窓際で優雅にお茶とお菓子を堪能してるけど、ニィナってこういう時絶対助けてくれないんだよな

なんとなく俺が困ってるのを見て楽しんでる気もするけど、楽しんでくれてるならまあいいか



「ウェンディ、いつまで待たせるの?、、、あら♪シンさん来てたのね」


開いたままの部屋のドアから顔を覗かせたのはアストレア様だった

ウェンディさんはアストレア様が来られた事を伝えに来たのを忘れてたよ(汗)



「こんにちはアストレア様、ミリーさんに用事ですか?」

「用って程でも無いんだけど、、、お邪魔だったかしら♪」

「アストレア様、邪魔とか全く無いですから!」

「ふぁ~~、、、あれ?アストレア様じゃないですかこんにちは、私いつの間にか寝てたのね、シン君ごめんね」

「いえ、謝る事ではないですよ」

「ふふふ、ミリアリアとシンさんがいつの間にそんなに仲が良くなったのか気になるわぁ♪」

「シン君との仲は良いですけどアストレア様の思ってるような関係ではありませんよ、言わば盟友ですね」




ミリーさんとは仲は良いけど不思議と恋人とかそういう仲にはなりそうもない、俺もミリーさんも今の所そういう相手を求めてないって言うのが1番の原因だろうけど



「盟友ねぇ、今はそういう事にしておきましょ♪それはさておき、ここに元気な姿のシンさんとニィナさんが居るって事は、浮島から無事に帰って来れたのね?」

「はい、みんな無事に帰って来ました。アストレア様の都合が良ければ、このまま浮島の報告会をしようと思うのですが、どうでしょう?」

「是非、浮島の事を聞かせて頂戴♪ドラゴンは連れて帰って来なかったみたいで残念だけど、それに代わるお土産話はあるんでしょ?」

「ソウデスネ、アハハハ(汗)」



もう少しでドラゴンと一緒に帰って来るところだったし、いずれドラゴンが遊びに来る可能性は高いんだけど

絶対に言わないでおこう


アストレア様ならドラゴンにお願いして、どこかの馬鹿な貴族にドラゴンブレスを放つくらいは笑顔でやりそうだからな


馬鹿な貴族が灰になろうがどうでもいいんだけど、俺は平穏な毎日を過ごしたいんだよ



それより、カスミが頑張って書いてくれた報告書で浮島報告会だ!





つづく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~

斬原和菓子
ファンタジー
ここは異世界の中都市にある料理屋。日々の疲れを癒すべく店に来るお客様は様々な問題に悩まされている 酒と食事に癒される人々をさらに幸せにするべく奮闘するマスターの異世界食事情冒険譚

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~

芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。 駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。 だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。 彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。 経験値も金にもならないこのダンジョン。 しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。 ――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?

異世界転生漫遊記

しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は 体を壊し亡くなってしまった。 それを哀れんだ神の手によって 主人公は異世界に転生することに 前世の失敗を繰り返さないように 今度は自由に楽しく生きていこうと 決める 主人公が転生した世界は 魔物が闊歩する世界! それを知った主人公は幼い頃から 努力し続け、剣と魔法を習得する! 初めての作品です! よろしくお願いします! 感想よろしくお願いします!

散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。

アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。 それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。 するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。 それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき… 遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。 ……とまぁ、ここまでは良くある話。 僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき… 遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。 「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」 それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。 なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…? 2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。 皆様お陰です、有り難う御座います。

転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。

モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。 日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。 今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。 そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。 特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】

一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。 追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。 無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。 そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード! 異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。 【諸注意】 以前投稿した同名の短編の連載版になります。 連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。 なんでも大丈夫な方向けです。 小説の形をしていないので、読む人を選びます。 以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。 disりに見えてしまう表現があります。 以上の点から気分を害されても責任は負えません。 閲覧は自己責任でお願いします。 小説家になろう、pixivでも投稿しています。

祓い屋の俺は異世界で魔法剣士となって金髪碧眼美少女と旅をしながら無双する

ぽとりひょん
ファンタジー
祓い屋の仕事中、異世界に迷い込んでしまった熊野つなは、金髪碧眼美少女の清音と出会う。異世界は彼女を忌み人として差別している。つなはそんな世界に反発するが、旅をしていくうちにいろいろな人に出会い2人の景色は変わってゆく。そして2人は成り上がっていく。

処理中です...