テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織

文字の大きさ
上 下
206 / 305
第8章 空へ

第183話 浮島産メロン

しおりを挟む
浮島の畑を管理するゴーレムにメロンを貰ったので、休憩も兼ねて食事をする事にした。


浮島に来たからにはメニューはアレしかない、空賊が大好きなあのシチューだ!

表面に焼き色を付けた牛スネ肉を、大きめに切ったジャガイモ、ニンジン、マッシュルームと一緒に赤ワイン、ホールトマト、を鍋に入れて煮込んだ特製ビーフシチュー

前日から仕込んでおいたから、味も馴染んで二日目のカレー的な旨さになってるはず。

パンを浸して食べるのも良しだ♪


デザートはせっかく貰ったからメロンにしよう


「ケイト、この貰ったメロン真っ二つに切ってくれよ」

「あいよ~、、、セイッ!」

スパッスパッ

「おおっ!ナイフひと振りでメロンをふたつとも切るとは、お見事♪」

「えへへ♪」


夕張メロンの方は綺麗なオレンジ色をしていてとても旨そうだ♪

もうひとつの方も鑑定したら、クラウンメロンという品種なんだとか、初耳だ!

俺が知らないメロンって事は、きっと百貨店とかにしか売って無かった高級メロンなのだろう。


「それじゃあ、いただきます」

「「「「「いただきます♪」」」」」



「ねぇ、おにいちゃん」

「どうしたのメリル?」

「このメロン凄く美味しいんだけど、何の為に作ってるのかな?ゴーレムは食べないでしょ?」

「確かに、、、創造神様にお供えするのかな?」

「それはあるかもしれないけど、こんなに沢山必要とは思えないかな。おにいちゃんもお供えしてるけど量は自由なんでしょ?」

「量も種類もお供えの頻度も自由だね、、、じゃあ食べる人が居るって事かな?」

「そう考えるのが自然かな、でもそんなに沢山の人がこの浮島に居たら私達はとっくに捕まってる気もするんだよね」

「なるほど、案外臆病なのかもしれないよ、隠れて俺達が帰るのを待ってるのかも」

「そうなのかなぁ?」



「ダンナ!さっきのゴーレムが帰ってきた。また何か手に持ってるけど、どうする?」

「どうすると言われてもなぁ、何かくれるなら受け取るしかない」


俺はミスリルゴーレムがこちらに差し出して来た物を受け取る

これは、、、なるほど甘くないメロンの正体はこいつか

俺が受け取ったのは冬瓜だった。食べた事無いけどみそ汁に入れて食べるんだったかな?


とりあえず今回はきっちり、お礼を言わせて貰う!


「ありがとうゴーレムさん、、、いや、ゴーレムは名前としては変か、、、ゴーレム、、ゴーレ、、レム、、、ゴレさん♪

ありがとうゴレさん♪」


勝手に名前を付けてみたけど、ゴレさんは反応する事なく来た道を戻って行った。

だけど、少し足取りが軽くなったか?

よたよた歩いていたのが『のしのし』歩くようになっていて、喜んでるように見えなくもない

ゴーレムに感情があるのかは知らんけど、嫌がってはなさそうだから良しとしよう。



◇     ◇     ◇



「すぅ、すぅ、すぅ」


ありゃりゃ

お腹が一杯になったからかスミレが俺にもたれ掛かって寝てしまっている、今日は朝が早かったからな

みんなを見るとニィナとケイトは元気そうだけど、メリルとカスミは眠そうだ。

ゴーレムが危険じゃ無いって分かったし、お腹が膨れて緊張の糸が切れたんだろう


まだ午前中だけどいったん昼寝が必要だな、ブルーシートの上に布団を敷けば良いか、今日は春の陽気で外で寝るにはちょうど良いしな



「ニィナ、ケイト、こっちは限界みたいだから少し寝るよ、すまんがその間の護衛は頼む」

「かしこまりました」

「あいよ~、ねぇダンナ、残ったメロン食べて良い?」

「良いけど畑のメロンは勝手に食べるなよ、泥棒と間違えられてゴーレムからビームが飛んで来くるかもしれん」

「ビーム?」

「ゴーレムの必殺技だな、他にはロケットパンチとか周囲を巻き込んで自爆するとか色々あるから気を付けろよ」

「うん!畑のは絶対に食べないから(汗)」



注意しないと食べるつもりだったのかな?

まあいいや


「メリル、カスミ、昼寝するぞー」

「・・・うん」「・・・はい」


こっちはそろそろ限界だな


「2人ともおやすみ」

「「すぅ、すぅ、すぅ」」






「ダンナ、、、おーいダンナ」

ゆさゆさゆさ


う~ん、誰だ俺の身体を揺らすのは、もう少し寝かせてくれよぉ~


「ダンナ!!」

「うおっ?!ビックリしたなぁ耳元で大声出すなよ」

「そんな事より周り見てよ」

「なんだ敵襲か?」


ケイトに言われて周りを見ると、少し離れた所にゴーレムのゴレさんが居て、その後ろに7体のゴーレムがこちらを観察するように並んでいる

顔に目が無いから観察してるかどうかは分からんけど、、、


何この状況(汗)





つづく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

レジェンドテイマー ~異世界に召喚されて勇者じゃないから棄てられたけど、絶対に元の世界に帰ると誓う男の物語~

裏影P
ファンタジー
【2022/9/1 一章二章大幅改稿しました。三章作成中です】 宝くじで一等十億円に当選した運河京太郎は、突然異世界に召喚されてしまう。 異世界に召喚された京太郎だったが、京太郎は既に百人以上召喚されているテイマーというクラスだったため、不要と判断されてかえされることになる。 元の世界に帰してくれると思っていた京太郎だったが、その先は死の危険が蔓延る異世界の森だった。 そこで出会った瀕死の蜘蛛の魔物と遭遇し、運よくテイムすることに成功する。 大精霊のウンディーネなど、個性溢れすぎる尖った魔物たちをテイムしていく京太郎だが、自分が元の世界に帰るときにテイムした魔物たちのことや、突然降って湧いた様な強大な力や、伝説級のスキルの存在に葛藤していく。 持っている力に振り回されぬよう、京太郎自身も力に負けない精神力を鍛えようと決意していき、絶対に元の世界に帰ることを胸に、テイマーとして異世界を生き延びていく。 ※カクヨム・小説家になろうにて同時掲載中です。

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

俺! 神獣達のママ(♂)なんです!

青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。 世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。 王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。 その犯人は5体の神獣。 そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。 一件落着かと思えたこの事件。 だが、そんな中、叫ぶ男が1人。 「ふざけんなぁぁぁあ!!」 王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。 神獣達のママ(男)であった……。

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】

一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。 追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。 無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。 そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード! 異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。 【諸注意】 以前投稿した同名の短編の連載版になります。 連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。 なんでも大丈夫な方向けです。 小説の形をしていないので、読む人を選びます。 以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。 disりに見えてしまう表現があります。 以上の点から気分を害されても責任は負えません。 閲覧は自己責任でお願いします。 小説家になろう、pixivでも投稿しています。

処理中です...