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第8章 空へ
第167話 池田屋商会presents 第1回春のお花見大会 その4
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ゆらゆら揺れるスミレのもふもふ尻尾はいくら見ても飽きないな♪
お昼ご飯の弁当を食べたらスミレはお昼寝したので、俺はスミレの横でデザートの桜餅とよもぎ餅を食べながらまったりタイムだ
メリル、カスミ、ケイトも一緒に寝ちゃったし、ニィナはオリビエさんと一緒に日本酒を飲んでるからな
他の従業員達も、たこ焼き、焼きそば、ポップコーン、クレープ等を、皆で楽しげに作って食べている
今日は基本的にセルフサービスで食べ放題にしているから、クレープなんかは生クリームを山盛りにしてたり、何故か焼きそばを挟んで食べたりしてるけど
意外に美味しかったりするのだろうか?
「わふっ♪」
「リリーお疲れさん、こども達の相手はもういいのか?」
「わん♪」
「そうか、向こうもお昼寝タイムなのね」
こども園の子供達とずっと遊んでいたリリーが、口の周りに付いた生クリームをペロペロ舐めながら戻って来たと思ったら、そのままスミレの隣で昼寝をしてしまった
子供達にクレープを貰って食べたのか、寝顔がとても幸せそうだ
リリーも花見を堪能してるんだな♪
俺がみんなの寝顔を見てほっこりしていると、クレープを頬張りながら嬉しそうに歩いているライラとアリアの双子の兄妹がいた
向こうも俺に気付いたみたいだな
「おーい、シンさーん♪」
2人ともクレープが美味しいのは分かるが、君達は大人なんだから口の周りに生クリームを付けたまま大きな声を出すんじゃないよ
子供達の教育に悪いでしょうが
「シンさん!この生クリーム凄く美味しいです♪」
「ありがとうアリア、でもそれは2人が頑張ってくれたお陰だよ」
「まさか牛のミルクがこんなに美味しくなるなんて、そりゃあシンさんが牛を欲しがる訳だよ」
「そうだろ♪」
そう!
ついに我が池田屋商会の乳製品部門が動き出したんだ、冬の間にミリーさんに頼んでいた牛が届いたからな
メスばかり10頭、ライラとアリアが買ってきてくれた子牛のオスとメスを合わせても12頭しか居ないから
子牛は繁殖用に育てる事にしたんだ、ちなみにライラとアリアは乳製品部門の責任者だ
乳製品部門では毎日、生クリーム、バター、チーズを作っているのだが、一般販売はしていない
我が家で使う用、従業員の食事用
アストレア様とゲオルグ様には長期熟成のチーズを贈るので、それらを確保するのが精一杯で一般販売するには全然足りてない
これ以上牛を増やすと、また従業員を雇わないといけないから当分は現状維持だ。
しかも最近何故かコサージュとドレスの問い合わせ件数が増えて服飾部門が大変なんだよ
にも関わらず注文件数はそんなに多くないっていう謎の現象が起きてたんだけど
アストレア様が仰るには、中立派の貴族が防波堤になっているんだとか、詳しく聞くのはなんだか怖いから詳細は知らないけれど
感謝の意味を込めて、中立派に所属するピスケス伯爵家と同じ王国十二家の
ライブラ公爵
アリエス辺境伯
タウラス子爵
この三家のドレスとコサージュの注文を優先している
あと、袖の下って訳じゃ無いけど中立派貴族に、酒や日持ちするお菓子を贈ってみたりしている
下心のある贈り物ではあるけどあくまで挨拶程度の物だ、これで反応を見てから、これからの付き合い方を考えようと思っている
貴族とつき合うって改めてスゲェ面倒だよ(泣)
さてと、そろそろお花見大会も終了するかな、『大会』らしい事は何ひとつしてないけど(笑)
そういえばここに来てからニックとスナックを見てないけど、何処に居るんだろ?
ん~~
居た!
アンさんや露店組の女性従業員達と一緒だったか、酒に酔ったアンさん達に絡まれてるだけのようにも見えるけど、、、
2人とも頑張れ!
なんだかんだでニックとスナックは女性から人気があるんだよな
数少ない年頃の男ってのもあるけど、何故か俺が2人に対して将来を凄く期待してるっていう噂が流れている
勿論期待はしているけど、将来どうするかは2人の自由だからなぁ、もしかしたらこの街を出て行って1から何か始めるかもしれんしな
そんな感じで、大商会の会長に期待されてるなら将来安泰だって事で、玉の輿を狙ってニックとスナックにお近づきになりたい街の女性が急増中だ♪
その前に、アンさんや女性従業員達がニックとスナックに近付く女性を蹴散らしてるから、まずはそこを突破しないと駄目なのだが
アンさん達はニックとスナックに言い寄って来る金目当ての女性達を言葉通り、本当に『蹴り』散らしている(汗)
男が少ないこの国だと、それぐらいの事は普通にやるし、やり返すぐらいしないと、良い男を手に入れられないんだとか
それがこの国の常識だと言うのならば受け入れるしかない
ちなみに、俺も玉の輿狙いの対象なのだが、、、
ニィナが優しく殺気を放って近付けさせないので、平和な毎日です。
それに、我が家の娘達の相手で俺は忙しいんだ
新しい商売のアイデアを実際に出来るか検討しなきゃいかんし
腹を出して寝る癖を治してやらなきゃいけないし
我儘の、ひとつやふたつやみっつくらい言えるようにしてあげなきゃいけないし
もふもふを維持する為に、毎日のブラッシングはかかせないし
日本酒に合う料理を教えなきゃいかんし
商会の仕事は毎日あるし・・・
あれ?
俺ってめっちゃやる事多くて忙しくないか?
おかしいな
俺はスローライフをしたいわけでも、アホ程稼いで一生遊んで暮らしたいわけでも無いけれど
それなりに稼いで気ままに生きていく予定だったのだが・・・
何故だ?
理由は簡単だ
我が家のみんなが可愛いからだよ!
こんちくしょー♪
つづく。
お昼ご飯の弁当を食べたらスミレはお昼寝したので、俺はスミレの横でデザートの桜餅とよもぎ餅を食べながらまったりタイムだ
メリル、カスミ、ケイトも一緒に寝ちゃったし、ニィナはオリビエさんと一緒に日本酒を飲んでるからな
他の従業員達も、たこ焼き、焼きそば、ポップコーン、クレープ等を、皆で楽しげに作って食べている
今日は基本的にセルフサービスで食べ放題にしているから、クレープなんかは生クリームを山盛りにしてたり、何故か焼きそばを挟んで食べたりしてるけど
意外に美味しかったりするのだろうか?
「わふっ♪」
「リリーお疲れさん、こども達の相手はもういいのか?」
「わん♪」
「そうか、向こうもお昼寝タイムなのね」
こども園の子供達とずっと遊んでいたリリーが、口の周りに付いた生クリームをペロペロ舐めながら戻って来たと思ったら、そのままスミレの隣で昼寝をしてしまった
子供達にクレープを貰って食べたのか、寝顔がとても幸せそうだ
リリーも花見を堪能してるんだな♪
俺がみんなの寝顔を見てほっこりしていると、クレープを頬張りながら嬉しそうに歩いているライラとアリアの双子の兄妹がいた
向こうも俺に気付いたみたいだな
「おーい、シンさーん♪」
2人ともクレープが美味しいのは分かるが、君達は大人なんだから口の周りに生クリームを付けたまま大きな声を出すんじゃないよ
子供達の教育に悪いでしょうが
「シンさん!この生クリーム凄く美味しいです♪」
「ありがとうアリア、でもそれは2人が頑張ってくれたお陰だよ」
「まさか牛のミルクがこんなに美味しくなるなんて、そりゃあシンさんが牛を欲しがる訳だよ」
「そうだろ♪」
そう!
ついに我が池田屋商会の乳製品部門が動き出したんだ、冬の間にミリーさんに頼んでいた牛が届いたからな
メスばかり10頭、ライラとアリアが買ってきてくれた子牛のオスとメスを合わせても12頭しか居ないから
子牛は繁殖用に育てる事にしたんだ、ちなみにライラとアリアは乳製品部門の責任者だ
乳製品部門では毎日、生クリーム、バター、チーズを作っているのだが、一般販売はしていない
我が家で使う用、従業員の食事用
アストレア様とゲオルグ様には長期熟成のチーズを贈るので、それらを確保するのが精一杯で一般販売するには全然足りてない
これ以上牛を増やすと、また従業員を雇わないといけないから当分は現状維持だ。
しかも最近何故かコサージュとドレスの問い合わせ件数が増えて服飾部門が大変なんだよ
にも関わらず注文件数はそんなに多くないっていう謎の現象が起きてたんだけど
アストレア様が仰るには、中立派の貴族が防波堤になっているんだとか、詳しく聞くのはなんだか怖いから詳細は知らないけれど
感謝の意味を込めて、中立派に所属するピスケス伯爵家と同じ王国十二家の
ライブラ公爵
アリエス辺境伯
タウラス子爵
この三家のドレスとコサージュの注文を優先している
あと、袖の下って訳じゃ無いけど中立派貴族に、酒や日持ちするお菓子を贈ってみたりしている
下心のある贈り物ではあるけどあくまで挨拶程度の物だ、これで反応を見てから、これからの付き合い方を考えようと思っている
貴族とつき合うって改めてスゲェ面倒だよ(泣)
さてと、そろそろお花見大会も終了するかな、『大会』らしい事は何ひとつしてないけど(笑)
そういえばここに来てからニックとスナックを見てないけど、何処に居るんだろ?
ん~~
居た!
アンさんや露店組の女性従業員達と一緒だったか、酒に酔ったアンさん達に絡まれてるだけのようにも見えるけど、、、
2人とも頑張れ!
なんだかんだでニックとスナックは女性から人気があるんだよな
数少ない年頃の男ってのもあるけど、何故か俺が2人に対して将来を凄く期待してるっていう噂が流れている
勿論期待はしているけど、将来どうするかは2人の自由だからなぁ、もしかしたらこの街を出て行って1から何か始めるかもしれんしな
そんな感じで、大商会の会長に期待されてるなら将来安泰だって事で、玉の輿を狙ってニックとスナックにお近づきになりたい街の女性が急増中だ♪
その前に、アンさんや女性従業員達がニックとスナックに近付く女性を蹴散らしてるから、まずはそこを突破しないと駄目なのだが
アンさん達はニックとスナックに言い寄って来る金目当ての女性達を言葉通り、本当に『蹴り』散らしている(汗)
男が少ないこの国だと、それぐらいの事は普通にやるし、やり返すぐらいしないと、良い男を手に入れられないんだとか
それがこの国の常識だと言うのならば受け入れるしかない
ちなみに、俺も玉の輿狙いの対象なのだが、、、
ニィナが優しく殺気を放って近付けさせないので、平和な毎日です。
それに、我が家の娘達の相手で俺は忙しいんだ
新しい商売のアイデアを実際に出来るか検討しなきゃいかんし
腹を出して寝る癖を治してやらなきゃいけないし
我儘の、ひとつやふたつやみっつくらい言えるようにしてあげなきゃいけないし
もふもふを維持する為に、毎日のブラッシングはかかせないし
日本酒に合う料理を教えなきゃいかんし
商会の仕事は毎日あるし・・・
あれ?
俺ってめっちゃやる事多くて忙しくないか?
おかしいな
俺はスローライフをしたいわけでも、アホ程稼いで一生遊んで暮らしたいわけでも無いけれど
それなりに稼いで気ままに生きていく予定だったのだが・・・
何故だ?
理由は簡単だ
我が家のみんなが可愛いからだよ!
こんちくしょー♪
つづく。
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