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第7章 キャラバンシティ
閑話 バルゴ王国パール事件
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side:王都のとある高官
わたしは今
王都から離れた場所に領地を持つ、辺境・地方貴族の今年成人した者達のお披露目パーティーに出席している
はぁ
毎年恒例の行事とはいえ実に面倒です。
勿論、このお披露目パーティーの重要性を理解しているからこそ、国王陛下の名代として祝辞を述べるという大役を、全力で全うする所存ではあるのですが・・・
お披露目パーティーの会場は、辺境・地方貴族の領地から毎年ランダムで決められます、
王都から1番遠い場所になると、そこまで馬車で30日程かかる事になります。
移動するのにも少なくないお金と人材が必要ですが、それは仕方ありません、バルゴ王国がそれだけの大国だという証なのですから
問題は
今年のパーティー会場が、王国十二家、アリエス辺境伯領だという事です。
こう言うと勘違いされてしまいますね、アリエス辺境伯家が問題なのではなく王国十二家、全部が問題なのです。
はっきり言って王国十二家は例外無くクセが強い者達の集まりだからです。
そして、彼等の忠誠は現国王陛下では無く、初代国王バルゴ1世と国にあり
現国王を王として不適格と判断すれば、即日クーデターを起こし国のトップをすげ替えて、国を存続させるくらいは当然のようにやってのけます。
彼等の総ては、バルゴ1世とバルゴ王国の未来の為にあるのです。間違っても現国王の為ではありません。
それが王国十二家であり、そんな彼等を慕って自然と集まったのが、今の辺境・地方貴族という者達なのです。なので何気ない仕草のひとつも油断は許されません。
おや?
わたしが憂鬱な気分で居ると向こうからやって来るのは、アリエス辺境伯家を監視する目的で派遣されている、王都の三等書記官であるヤーコフさんですね。
「お久し振りですねヤーコフさん」
「ああ、これはケティさんお久し振りです、1年振りでしょうか?」
「そうですね、ヤーコフさんが辺境伯家に派遣されて以来ですから」
「しかしながらケティさんは少しお疲れでしょうか?王都から来たのですから仕方ありませんが」
「まあ、それも含めて色々あるのですけど、1番は食事でしょうか。
アリエス辺境伯領はまだ良いですけど、この辺りの貴族はお腹を満たす事を1番の目的とした食事を好みますので、豪快な料理ばかりで
それも悪くは無いのですが、毎日続くとなると流石に、、、ははは」
「なるほど、しかしながら今日に限ってはその問題も心配無用でしょう」
「王都から料理人でも雇ったのでしょうか?」
「いえいえ、ケティさんもピスケス伯爵夫人のアストレア様はご存知と思いますが、実は今日のお披露目パーティーにアストレア様が懇意にしている方が出るらしいのですよ
それもあって本日並べられているお菓子は全てアストレア様がご用意された物なんですよ。料理も幾つかご用意されたと聞きましたね」
「はて?
懇意にされている方が出るのは分かりますが、それで何故アストレア様がお菓子をご用意なさるのでしょうか?辺境伯家にも料理人は居るのですから任せるべきでしょう」
「ケティさんはご存知無いのですか?最近各地で作られるようになった新しい保存食や柔らかいパン等のレシピは、全てキャラバンシティにある商会が作って登録しているのですよ。
あそこはアストレア様が領主代行をされてますから、未登録のレシピのひとつやふたつ持っていてもおかしくは無いでしょう。
見た事も無い料理が食べられるなら、ここの料理人も嫌とは言わないでしょうね」
「そういえば、美味しい保存食が出来たと遠征訓練に行く兵士達が喜んでいたような、、、」
「皆様お待たせ致しました、ただいまより新成人お披露目パーティーを始めさせて頂きます。」
「ケティさんそろそろお披露目パーティーが始まりますよ。」
「はぁ、こう言っては失礼ですが、わたしがお披露目パーティーを見る意味はあまり無いのですよね」
「ははは、まあケティさんはお役目で来ているだけですからね、私などはしっかり顔を覚えないといけませんけど、今年は十二家からキャンサー子爵家の四男が出るくらいで、他に覚えるべきなのは、、、まあ5年後に期待ですかね」
「そういえば、アストレア様の懇意にされている方というのはどなたなのでしょうか?」
「ちょっと待って下さいねリストがありますから、、、うーむ、名前を見る限りアストレア様と接点がありそうなのはキャンサー子爵家くらいですけど」
「それは無いでしょう、そもそも派閥が違いますし領地も離れていますから」
「そうなんですよね」
ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわざわざわざわざわ、ざわざわざわざわざわ
わたしがヤーコフさんと出席者のリストを見ながら首をかしげていると、何やら会場がざわつき始めました。
その原因を確認するべくわたしも会場を見渡すと
なっ?!
「ヤーコフさん!あれはどなたですか?ヤーコフさん聞いているのですか!」
「はっ?え?ちょっ、ケティさんそんなに揺すられては確認出来ませんよ(泣)」
「失礼!さあヤーコフさん、最後に出て来て舞台の右端に立っているあのお嬢様は何処のどなたなのですか!」
「右端ですね、、、はて?あのようなお方が居たでしょうか?新成人の皆様には一度ご挨拶をしたのですけど」
どうやらヤーコフさんも知らないらしく、しきりにリストを見ているけど、そんな事はどうでもいいのよ!
何なのよあのお嬢様の姿は!
先ずドレスよ、身体に吸い付いているかの如く柔らかそうな素材、そして従来のドレスと違い余計な装飾が無い分、スッキリとしていてそれが身体をとても綺麗に見せている
あのようなデザイン見た事が無い、そもそもドレスの裾が膝までしか無いってどういう事なの?!
しかもスカート部分が見事にぺちゃんこなのに、どうしてあんなに素敵に見えるのよ!
スカートはいかに大きく綺麗に広げるかが大事なんじゃないの?!
駄目押しは身に付けている物よ、ダイヤやエメラルド等の宝石では無くどうして『花』を付けてるの?!
普通の『花』であれば驚かない、あれは普通の『花』では絶対に無いわ!
そして、あれは宝石なのかしら?控え目ながらも光沢のある白い珠が沢山付いているけど、、、分からない、、、分からない事だらけだけど
確実に分かるのはそれらの物が、身に付けているあのお嬢様を際立たせる為の脇役だって事よ
「ケティさん分かりましたよ、あのお嬢様はおそらくパール男爵家のミルキー様です。リストには舞台上での立ち位置も書いてありましたから間違いありません。
いやぁ、女性と言うのは着飾ると別人のように綺麗になるんですねぇ♪」
「はぁ?!ヤーコフ、あんたの目は節穴か?パール男爵家のミルキー様といえば、もっと地味で目立たない『美』とは無縁の顔だったでしょうが!
どこをどう見たらあの舞台上の美女がミルキー様なのよ!」
「ちょっ、ケティさん、私に言われましても、、、ほら!ミルキー様の母君が声をかけられてますし間違いありませんよ、アストレア様も御一緒ですね、懇意にされているのはパール男爵家だったようですね♪」
そんな、、、本当にあれがミルキー様なの?
ちょっと待ってよ
アストレア様と懇意にしているパール男爵家
突然美しくなったミルキー様
少し前から貴族のお茶会で話題が絶えない美容品の噂
その出所は・・・
ッ?!
「ヤーコフ!『イ弍号』案件で王都に緊急連絡!パール男爵家をなんとしてもこちら側に引き入れるように要請して!可能ならピスケス伯爵家もよ!」
「えっ?!ケティさん私にそのような権限はありませんよ(汗)」
「ならアリエス辺境伯にでも頼みなさい!手遅れになったら、わたしと貴方の首が物理的に飛ぶ事になるわよ
わたしは急いで王都に帰って直接報告をします!」
「いっ、急ぎ頼んで参ります!」
◇ ◇ ◇
この日、真珠とドレスと謎の花飾りの情報が王国中を駆け巡り、後にパール事件と呼ばれる出来事となる
そして、もうひとつのパール事件
王国中に衝撃が走った同日、鮮烈なデビューを果たしたパール男爵家令嬢、ミルキー・パール
この日の出来事が切っ掛けで、後にライブラ公爵家の次期当主とめでたく結ばれる事となり
ミルキー・パールをモデルにした『Milky Way』という、名も無き少女のサクセスストーリーの本が出版されると空前の大ヒット
恋する乙女達のバイブルとして永く愛されるようになるのだが
それはまた、別のおはなし。
わたしは今
王都から離れた場所に領地を持つ、辺境・地方貴族の今年成人した者達のお披露目パーティーに出席している
はぁ
毎年恒例の行事とはいえ実に面倒です。
勿論、このお披露目パーティーの重要性を理解しているからこそ、国王陛下の名代として祝辞を述べるという大役を、全力で全うする所存ではあるのですが・・・
お披露目パーティーの会場は、辺境・地方貴族の領地から毎年ランダムで決められます、
王都から1番遠い場所になると、そこまで馬車で30日程かかる事になります。
移動するのにも少なくないお金と人材が必要ですが、それは仕方ありません、バルゴ王国がそれだけの大国だという証なのですから
問題は
今年のパーティー会場が、王国十二家、アリエス辺境伯領だという事です。
こう言うと勘違いされてしまいますね、アリエス辺境伯家が問題なのではなく王国十二家、全部が問題なのです。
はっきり言って王国十二家は例外無くクセが強い者達の集まりだからです。
そして、彼等の忠誠は現国王陛下では無く、初代国王バルゴ1世と国にあり
現国王を王として不適格と判断すれば、即日クーデターを起こし国のトップをすげ替えて、国を存続させるくらいは当然のようにやってのけます。
彼等の総ては、バルゴ1世とバルゴ王国の未来の為にあるのです。間違っても現国王の為ではありません。
それが王国十二家であり、そんな彼等を慕って自然と集まったのが、今の辺境・地方貴族という者達なのです。なので何気ない仕草のひとつも油断は許されません。
おや?
わたしが憂鬱な気分で居ると向こうからやって来るのは、アリエス辺境伯家を監視する目的で派遣されている、王都の三等書記官であるヤーコフさんですね。
「お久し振りですねヤーコフさん」
「ああ、これはケティさんお久し振りです、1年振りでしょうか?」
「そうですね、ヤーコフさんが辺境伯家に派遣されて以来ですから」
「しかしながらケティさんは少しお疲れでしょうか?王都から来たのですから仕方ありませんが」
「まあ、それも含めて色々あるのですけど、1番は食事でしょうか。
アリエス辺境伯領はまだ良いですけど、この辺りの貴族はお腹を満たす事を1番の目的とした食事を好みますので、豪快な料理ばかりで
それも悪くは無いのですが、毎日続くとなると流石に、、、ははは」
「なるほど、しかしながら今日に限ってはその問題も心配無用でしょう」
「王都から料理人でも雇ったのでしょうか?」
「いえいえ、ケティさんもピスケス伯爵夫人のアストレア様はご存知と思いますが、実は今日のお披露目パーティーにアストレア様が懇意にしている方が出るらしいのですよ
それもあって本日並べられているお菓子は全てアストレア様がご用意された物なんですよ。料理も幾つかご用意されたと聞きましたね」
「はて?
懇意にされている方が出るのは分かりますが、それで何故アストレア様がお菓子をご用意なさるのでしょうか?辺境伯家にも料理人は居るのですから任せるべきでしょう」
「ケティさんはご存知無いのですか?最近各地で作られるようになった新しい保存食や柔らかいパン等のレシピは、全てキャラバンシティにある商会が作って登録しているのですよ。
あそこはアストレア様が領主代行をされてますから、未登録のレシピのひとつやふたつ持っていてもおかしくは無いでしょう。
見た事も無い料理が食べられるなら、ここの料理人も嫌とは言わないでしょうね」
「そういえば、美味しい保存食が出来たと遠征訓練に行く兵士達が喜んでいたような、、、」
「皆様お待たせ致しました、ただいまより新成人お披露目パーティーを始めさせて頂きます。」
「ケティさんそろそろお披露目パーティーが始まりますよ。」
「はぁ、こう言っては失礼ですが、わたしがお披露目パーティーを見る意味はあまり無いのですよね」
「ははは、まあケティさんはお役目で来ているだけですからね、私などはしっかり顔を覚えないといけませんけど、今年は十二家からキャンサー子爵家の四男が出るくらいで、他に覚えるべきなのは、、、まあ5年後に期待ですかね」
「そういえば、アストレア様の懇意にされている方というのはどなたなのでしょうか?」
「ちょっと待って下さいねリストがありますから、、、うーむ、名前を見る限りアストレア様と接点がありそうなのはキャンサー子爵家くらいですけど」
「それは無いでしょう、そもそも派閥が違いますし領地も離れていますから」
「そうなんですよね」
ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわざわざわざわざわ、ざわざわざわざわざわ
わたしがヤーコフさんと出席者のリストを見ながら首をかしげていると、何やら会場がざわつき始めました。
その原因を確認するべくわたしも会場を見渡すと
なっ?!
「ヤーコフさん!あれはどなたですか?ヤーコフさん聞いているのですか!」
「はっ?え?ちょっ、ケティさんそんなに揺すられては確認出来ませんよ(泣)」
「失礼!さあヤーコフさん、最後に出て来て舞台の右端に立っているあのお嬢様は何処のどなたなのですか!」
「右端ですね、、、はて?あのようなお方が居たでしょうか?新成人の皆様には一度ご挨拶をしたのですけど」
どうやらヤーコフさんも知らないらしく、しきりにリストを見ているけど、そんな事はどうでもいいのよ!
何なのよあのお嬢様の姿は!
先ずドレスよ、身体に吸い付いているかの如く柔らかそうな素材、そして従来のドレスと違い余計な装飾が無い分、スッキリとしていてそれが身体をとても綺麗に見せている
あのようなデザイン見た事が無い、そもそもドレスの裾が膝までしか無いってどういう事なの?!
しかもスカート部分が見事にぺちゃんこなのに、どうしてあんなに素敵に見えるのよ!
スカートはいかに大きく綺麗に広げるかが大事なんじゃないの?!
駄目押しは身に付けている物よ、ダイヤやエメラルド等の宝石では無くどうして『花』を付けてるの?!
普通の『花』であれば驚かない、あれは普通の『花』では絶対に無いわ!
そして、あれは宝石なのかしら?控え目ながらも光沢のある白い珠が沢山付いているけど、、、分からない、、、分からない事だらけだけど
確実に分かるのはそれらの物が、身に付けているあのお嬢様を際立たせる為の脇役だって事よ
「ケティさん分かりましたよ、あのお嬢様はおそらくパール男爵家のミルキー様です。リストには舞台上での立ち位置も書いてありましたから間違いありません。
いやぁ、女性と言うのは着飾ると別人のように綺麗になるんですねぇ♪」
「はぁ?!ヤーコフ、あんたの目は節穴か?パール男爵家のミルキー様といえば、もっと地味で目立たない『美』とは無縁の顔だったでしょうが!
どこをどう見たらあの舞台上の美女がミルキー様なのよ!」
「ちょっ、ケティさん、私に言われましても、、、ほら!ミルキー様の母君が声をかけられてますし間違いありませんよ、アストレア様も御一緒ですね、懇意にされているのはパール男爵家だったようですね♪」
そんな、、、本当にあれがミルキー様なの?
ちょっと待ってよ
アストレア様と懇意にしているパール男爵家
突然美しくなったミルキー様
少し前から貴族のお茶会で話題が絶えない美容品の噂
その出所は・・・
ッ?!
「ヤーコフ!『イ弍号』案件で王都に緊急連絡!パール男爵家をなんとしてもこちら側に引き入れるように要請して!可能ならピスケス伯爵家もよ!」
「えっ?!ケティさん私にそのような権限はありませんよ(汗)」
「ならアリエス辺境伯にでも頼みなさい!手遅れになったら、わたしと貴方の首が物理的に飛ぶ事になるわよ
わたしは急いで王都に帰って直接報告をします!」
「いっ、急ぎ頼んで参ります!」
◇ ◇ ◇
この日、真珠とドレスと謎の花飾りの情報が王国中を駆け巡り、後にパール事件と呼ばれる出来事となる
そして、もうひとつのパール事件
王国中に衝撃が走った同日、鮮烈なデビューを果たしたパール男爵家令嬢、ミルキー・パール
この日の出来事が切っ掛けで、後にライブラ公爵家の次期当主とめでたく結ばれる事となり
ミルキー・パールをモデルにした『Milky Way』という、名も無き少女のサクセスストーリーの本が出版されると空前の大ヒット
恋する乙女達のバイブルとして永く愛されるようになるのだが
それはまた、別のおはなし。
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