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第7章 キャラバンシティ
第153話 池田屋商会下着騒動 その3
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「あらあらあら、皆で集まってとっても楽しそうねぇ♪」
こっ、この声は?!
ざわついていたロビーが一瞬にして静になり、声の聞こえた方を皆が見た
商会の扉を開けて入ってくるあの御方は・・・
神か?!
天使か?!
否!
アストレア様だぁーーーー♪
「アアアアッ、アストレア様?!ごっ、ごごご御機嫌麗しゅう御座います(泣)」
「貴女はたしか、ラフレシア子爵家の方だったかしら?」
「ひゃい!!ララッ、ラフィネル・リャフレヒィアと、ももも申します(汗)」
あっ、噛んだ!
さっきまで騒がしかったお嬢さん達の顔色が一気に悪くなっているよ、まさかアストレア様自ら商会に来るとは思って無かったんだろうな
俺でさえキャラバンシティにアストレア様が来られてる事を知らなかったんだから、そこは少しだけ同情するよ。本当に少しだけどな
そもそも下着はアストレア様が仕切ってるから、商会で何かしたら自然とアストレア様の耳に入る事ぐらい、、、
あの反応を見ると知らなかったんだろうなぁ
この国の情報を伝える手段は、緊急時のみ文字だけ送れるメールみたいな魔道具は使えるけど、その他は
手紙か人伝(ひとづて)の伝言ゲームしか無い
どういう風に池田屋商会と下着の事を知ったのか分からないけど
アストレア様と池田屋商会の詳しい関係までは伝わって無いか
「シンさん」
「はっ、はい!アストレア様何でしょうか?」
ひぃぃぃ!いきなりこっちに振られるとは思わなかった(汗)
「私の居ない所でこんなに楽しそうな事をしてるなんて、私皆さんに嫉妬してしまうじゃない♪」
おぅふ!
アストレア様が笑顔でいらっしゃる、それはもう素敵過ぎる程に笑顔でいらっしゃる!
「実は私も今朝知らされたばかりでして、、、そうそう!今回の主催はラフィネル様と伺っております。もう少し早くお知らせ頂ければアストレア様にもお伝え出来たのですが」
ラフィネル様が、「裏切ったわね!」という顔をして俺を見ているが、貴女と仲間になった覚えは無い!
今回の事を考えたのがラフィネル様かどうかは知らないけれど、このままアストレア様に笑顔のままお帰り頂くには犠牲が必要なのです。
アストレア様の笑顔が消えた時、それはここに居る全員に悲しい事が起きるのだから(汗)
「あらあら、そうだったのねぇ、ラフィネルさん是非あちらの部屋で2人だけでじっくりお話がしたいわぁ♪」
「ッ?!」
あぁ~、ラフィネル様がアストレア様に連れて行かれたけど、基本的にはアストレア様は凄く優しい方だから大丈夫だと思う。
今後はアストレア様の手足となって馬車馬の如く働かされるかもしれないけど、それぐらいだろうと思う。
あっちはいいとして、商会のロビーで未だに顔色の悪い御嬢様達をどうにかしなければ
「えぇーと、皆様、新作の紅茶の味はいかがでしたでしょうか?」
「は?」「えっ?」「紅茶?」
「はい紅茶です。この度は紅茶の試飲会にお越し頂きありがとうございます。」
困惑するのも当然だけど、アストレア様が出てきた以上こちらとしても穏便に済ませたいのよ
商会に損害は無かったし「下着を売れ!」とかの強要も無かったんだから。多少の圧力はあったけど目をつぶろうじゃないか
今回は紅茶の試飲会に集まった事にして、さっさと帰って欲しい。
勿論、この場を穏便に済ませた俺に対して感謝の気持ちを持って帰るのを忘れないように。
そしていつか利息を付けて返してくれれば良いです。
「そっ、そうでしたわね!紅茶とても美味しかったです♪」
「素晴らしい試飲会でしたわ!」
「あのう、会長さん」
「はい、何でしょう?」
「つかぬ事をお聞きしますが、会長さんとアストレア様は、その、、、仲が宜しいのでしょうか?」
「仲が良いの定義が分かりませんが、お互いにお願いをしたりされたりする程度の関係です。とだけお答えしておきます。」
「あのアストレア様にお願いをするなんて・・・」
御嬢様達の顔色が一層悪くなったような気もするけど、貴族ならもっと慎重な行動を心掛けて欲しい
「あらあら、皆さんなんだか元気がないようだけどどうしたのかしら?」
おっと、アストレア様とラフィネル様が帰って来たか、ラフィネル様は、、、
なんだか清々しい顔をしている。アストレア様と2人きりで何があったかなんて1ミリも興味は無い!
世の中には興味すら持ってはいけない事があるのを俺は知っているのだから!
「アストレア様、お耳をこちらに」
「シンさん何かしら?」
「今後は紹介状を持って無い方にも最低ランクの下着なら売っても良いのではないでしょうか?
これからも同じような事は起きると思われますので、サイズの関係で直接商会に来られた方にしか売らない事にした方が余計なトラブルは減ると思うのですが」
「それはそうかもねぇ。ラフィネルさんこちらに」
「はい!」
「ごにょごにょごにょごにょ」
「イエス!アイ・マム!」
ラフィネル様?!
あぁー、うん、大丈夫
あれは大丈夫なやつや。きっと何の問題も無いやつや(汗)
「という事でシンさん、今後は下級貴族が問題を起こした時はラフィネルさんが対処して下さるそうです。」
「そっ、そうですか」
「さあさあ皆さん、楽しい時間もそろそろ終わりにしましょうか、あまり長居をしては池田屋商会さんの邪魔になってしまいますから」
ほっ
これにて一件落着かな
「ご主人様、パール男爵家の奥方様と御嬢様が商会に来られましたがいかが致しましょう?」
ぐはぁ!
忘れてたーーー!!
つづく。
こっ、この声は?!
ざわついていたロビーが一瞬にして静になり、声の聞こえた方を皆が見た
商会の扉を開けて入ってくるあの御方は・・・
神か?!
天使か?!
否!
アストレア様だぁーーーー♪
「アアアアッ、アストレア様?!ごっ、ごごご御機嫌麗しゅう御座います(泣)」
「貴女はたしか、ラフレシア子爵家の方だったかしら?」
「ひゃい!!ララッ、ラフィネル・リャフレヒィアと、ももも申します(汗)」
あっ、噛んだ!
さっきまで騒がしかったお嬢さん達の顔色が一気に悪くなっているよ、まさかアストレア様自ら商会に来るとは思って無かったんだろうな
俺でさえキャラバンシティにアストレア様が来られてる事を知らなかったんだから、そこは少しだけ同情するよ。本当に少しだけどな
そもそも下着はアストレア様が仕切ってるから、商会で何かしたら自然とアストレア様の耳に入る事ぐらい、、、
あの反応を見ると知らなかったんだろうなぁ
この国の情報を伝える手段は、緊急時のみ文字だけ送れるメールみたいな魔道具は使えるけど、その他は
手紙か人伝(ひとづて)の伝言ゲームしか無い
どういう風に池田屋商会と下着の事を知ったのか分からないけど
アストレア様と池田屋商会の詳しい関係までは伝わって無いか
「シンさん」
「はっ、はい!アストレア様何でしょうか?」
ひぃぃぃ!いきなりこっちに振られるとは思わなかった(汗)
「私の居ない所でこんなに楽しそうな事をしてるなんて、私皆さんに嫉妬してしまうじゃない♪」
おぅふ!
アストレア様が笑顔でいらっしゃる、それはもう素敵過ぎる程に笑顔でいらっしゃる!
「実は私も今朝知らされたばかりでして、、、そうそう!今回の主催はラフィネル様と伺っております。もう少し早くお知らせ頂ければアストレア様にもお伝え出来たのですが」
ラフィネル様が、「裏切ったわね!」という顔をして俺を見ているが、貴女と仲間になった覚えは無い!
今回の事を考えたのがラフィネル様かどうかは知らないけれど、このままアストレア様に笑顔のままお帰り頂くには犠牲が必要なのです。
アストレア様の笑顔が消えた時、それはここに居る全員に悲しい事が起きるのだから(汗)
「あらあら、そうだったのねぇ、ラフィネルさん是非あちらの部屋で2人だけでじっくりお話がしたいわぁ♪」
「ッ?!」
あぁ~、ラフィネル様がアストレア様に連れて行かれたけど、基本的にはアストレア様は凄く優しい方だから大丈夫だと思う。
今後はアストレア様の手足となって馬車馬の如く働かされるかもしれないけど、それぐらいだろうと思う。
あっちはいいとして、商会のロビーで未だに顔色の悪い御嬢様達をどうにかしなければ
「えぇーと、皆様、新作の紅茶の味はいかがでしたでしょうか?」
「は?」「えっ?」「紅茶?」
「はい紅茶です。この度は紅茶の試飲会にお越し頂きありがとうございます。」
困惑するのも当然だけど、アストレア様が出てきた以上こちらとしても穏便に済ませたいのよ
商会に損害は無かったし「下着を売れ!」とかの強要も無かったんだから。多少の圧力はあったけど目をつぶろうじゃないか
今回は紅茶の試飲会に集まった事にして、さっさと帰って欲しい。
勿論、この場を穏便に済ませた俺に対して感謝の気持ちを持って帰るのを忘れないように。
そしていつか利息を付けて返してくれれば良いです。
「そっ、そうでしたわね!紅茶とても美味しかったです♪」
「素晴らしい試飲会でしたわ!」
「あのう、会長さん」
「はい、何でしょう?」
「つかぬ事をお聞きしますが、会長さんとアストレア様は、その、、、仲が宜しいのでしょうか?」
「仲が良いの定義が分かりませんが、お互いにお願いをしたりされたりする程度の関係です。とだけお答えしておきます。」
「あのアストレア様にお願いをするなんて・・・」
御嬢様達の顔色が一層悪くなったような気もするけど、貴族ならもっと慎重な行動を心掛けて欲しい
「あらあら、皆さんなんだか元気がないようだけどどうしたのかしら?」
おっと、アストレア様とラフィネル様が帰って来たか、ラフィネル様は、、、
なんだか清々しい顔をしている。アストレア様と2人きりで何があったかなんて1ミリも興味は無い!
世の中には興味すら持ってはいけない事があるのを俺は知っているのだから!
「アストレア様、お耳をこちらに」
「シンさん何かしら?」
「今後は紹介状を持って無い方にも最低ランクの下着なら売っても良いのではないでしょうか?
これからも同じような事は起きると思われますので、サイズの関係で直接商会に来られた方にしか売らない事にした方が余計なトラブルは減ると思うのですが」
「それはそうかもねぇ。ラフィネルさんこちらに」
「はい!」
「ごにょごにょごにょごにょ」
「イエス!アイ・マム!」
ラフィネル様?!
あぁー、うん、大丈夫
あれは大丈夫なやつや。きっと何の問題も無いやつや(汗)
「という事でシンさん、今後は下級貴族が問題を起こした時はラフィネルさんが対処して下さるそうです。」
「そっ、そうですか」
「さあさあ皆さん、楽しい時間もそろそろ終わりにしましょうか、あまり長居をしては池田屋商会さんの邪魔になってしまいますから」
ほっ
これにて一件落着かな
「ご主人様、パール男爵家の奥方様と御嬢様が商会に来られましたがいかが致しましょう?」
ぐはぁ!
忘れてたーーー!!
つづく。
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