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第7章 キャラバンシティ
閑話 王国の牙と盾
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side:???
「待たせたな」
「はっ!サダルスウド侯爵閣下におかれましては」「止めんか!ワシとそなたしかおらんのだ」
「ケジメだ馬鹿もん!如何な相手にも敬う心を持って接する、人として当然の事であろう」
「それに関してはワシも同意見だがな、今は友としてここに居るのだ、面倒なやり取りは要らん、そうだろう?」
ガシッ!
「ゲオルグ、息災で何よりだ」
「北の守りを担うそなたと比べればたいした事はしておらんからな」
「それで何だ?わざわざ訪ねて来るとは貴様らしくない、いよいよ保守派での立場が危うくなったか?」
「そちらは問題無いわ!実は旨い酒が手に入ったからな、自慢しに来たのだ♪」
「貴様、俺に酒とは嫌がらせにも程があるぞ」
「わはははは!王国の牙と呼ばれるそなたに嫌がらせをするほどワシも馬鹿では無い、ワシとて酒は付き合いで飲む程度なのだ、これまではな」
「さっさと本題に入らんか!」
「うむ、そなたの酒嫌いは有名だが飲めん訳ではあるまい?縁あって手に入れた酒を飲んで欲しくてな。氷を出してくれ、ワシは芋の準備をする」
「氷?酒を冷やすつもりか、しかし芋とは何だ?」
「酒に合う簡単な料理を教えて貰ってな、出来立てが旨いからここで作るのだ♪」
「貴様の荷物が多いのは鍋やら食材を持って来たからか。氷魔法は苦手だがグラス2つ分くらいは、むぅぅ、、、『カラン、カラン』ほれ」
「うむ、ここに酒と水とレモンを入れる、料理も直ぐ出来るからしばし待て『ジュワーーーーーーーーシュワシュワシュワ』よし、油をきってから塩を振れば、完成だ!」
「ほぉ~、誠に簡単な料理だな、貴様が料理をするようになるとは隠居でもして店を出す気か?」
「それも悪くないが今は酒を楽しもう、カンパイ」
「カンパイ、スンスン匂いはレモンで消されておるな、んぐんぐ?!、、、おい!これが酒だと?俺を謀る気か!!」
「わはははは♪ワシもこの酒を飲んだ時、そなたと同じ事を言うてしまったわ」
「ならば本当に酒なのか、、、」
「ほれ、ワシが作った揚げ芋も食うてみろ。フライドポテトという名前の料理だ」
「ふん!所詮は塩味の野菜だろうが、サクサクサクサク、、、ぐぬぬぬぬ!悔しいが旨い」
「そう悔しがるな、ワシも教えて貰っただけだ」
「んぐんぐ、ぷはぁっ!しかしこの酒は旨くて飲みやすいな、しかもこのフライ、、、なんたらが抜群に酒に合う♪
それでなんだ、この酒を対価に俺に頼み事でもあるのか?」
「いや、酒を自慢しに来ただけだ、そなたの悔しがる顔も見れたしな(笑)」
「なっ!、、、本当にその為だけに来たのか?全く貴様と言う奴は王国の盾と呼ばれていた当時から変わらんな。」
「懐かしい話だが、今やその事を知る者も少なくなった」
「うむ、共に戦った者で残っとるのは俺と貴様とジェラルドだけになったか、奴の無茶な指揮のおかげで随分苦労をしたもんだ(笑)」
「ああ、あれは酷かった、だがそのお陰で生き残れたとも言えるがな」
「んぐんぐんぐ、ふぅーーー、しかし本当に旨いな、未だに酒と言われなければ分からんぞ!それで、俺に頼みは無くとも話ぐらいはあるんだろう?」
「まあな、池田屋商会を知っておるか?」
「馬鹿にするなよ、最近茶会を賑わしとるピスケスの御用商会という事ぐらい知っておる」
「最近そこの会長と知り合ってな、その酒も少し無理を言って譲って貰ったのだ」
「ほぉ、あの商会は美容品を扱っていて中立派以外の派閥では全く手に入らんと娘が愚痴を言ってたが、酒も扱ってるのか」
「ああ、まだ若いのに知識が豊富で将来が楽しみな御仁でな、調べてみるとドワーフのオリビエと、エルフのフレデリカが大層気にかけとるようだ」
「ブフォッ?!おい、オリビエとフレデリカなど酒を飲みながら気軽に出して良い名前では無いぞ!」
「わはははは、驚いたようだな♪だがこれで事の重大さは理解しただろう」
「当たり前だ、我が国との外交で多大な影響力を持つのがオリビエとフレデリカ、この二人の機嫌を損ねてドワーフとエルフどちらか一方でも関係が悪くなれば、周辺国との均衡が崩れかねん」
「うむ、そんな二人に気にかけられとる池田屋商会会長に、ちょっかいを出しそうな馬鹿が居る、オフューカスだ」
「あのブタか、良い噂は聞かんが砂糖のお陰で領地経営は順調らしい、羨ましい限りだ」
「秘匿事項を何故知っとるのか気になるがまあよい、最近池田屋商会が新しき甘味を売り出し人気なのだ、そのせいで奴が動く可能性が出てきた」
「あのブタなら十中八九動くだろう。砂糖を独占して得ていた利益が減るかもしれんのだ。池田屋商会には手を出さんように警告すべきだな」
「だが奴は手を出すだろう、ピスケスの御用商会と言うても所詮は平民としか見ておらん。ドワーフやエルフが関わってると教えた所で信用などせんだろうからな」
「ならどうする?問題を起こす前では直接手は出せんぞ」
「ワシにちょっとした考えがある、上手く行けば奴は自滅、そうでなくとも砂糖の製法は普及出来るかもしれん」
「砂糖に関してはあまり興味は無いが、馬鹿が居なくなるのは歓迎だ。」
ガシッ!
「「総てはこの国の未来の為に!」」
「待たせたな」
「はっ!サダルスウド侯爵閣下におかれましては」「止めんか!ワシとそなたしかおらんのだ」
「ケジメだ馬鹿もん!如何な相手にも敬う心を持って接する、人として当然の事であろう」
「それに関してはワシも同意見だがな、今は友としてここに居るのだ、面倒なやり取りは要らん、そうだろう?」
ガシッ!
「ゲオルグ、息災で何よりだ」
「北の守りを担うそなたと比べればたいした事はしておらんからな」
「それで何だ?わざわざ訪ねて来るとは貴様らしくない、いよいよ保守派での立場が危うくなったか?」
「そちらは問題無いわ!実は旨い酒が手に入ったからな、自慢しに来たのだ♪」
「貴様、俺に酒とは嫌がらせにも程があるぞ」
「わはははは!王国の牙と呼ばれるそなたに嫌がらせをするほどワシも馬鹿では無い、ワシとて酒は付き合いで飲む程度なのだ、これまではな」
「さっさと本題に入らんか!」
「うむ、そなたの酒嫌いは有名だが飲めん訳ではあるまい?縁あって手に入れた酒を飲んで欲しくてな。氷を出してくれ、ワシは芋の準備をする」
「氷?酒を冷やすつもりか、しかし芋とは何だ?」
「酒に合う簡単な料理を教えて貰ってな、出来立てが旨いからここで作るのだ♪」
「貴様の荷物が多いのは鍋やら食材を持って来たからか。氷魔法は苦手だがグラス2つ分くらいは、むぅぅ、、、『カラン、カラン』ほれ」
「うむ、ここに酒と水とレモンを入れる、料理も直ぐ出来るからしばし待て『ジュワーーーーーーーーシュワシュワシュワ』よし、油をきってから塩を振れば、完成だ!」
「ほぉ~、誠に簡単な料理だな、貴様が料理をするようになるとは隠居でもして店を出す気か?」
「それも悪くないが今は酒を楽しもう、カンパイ」
「カンパイ、スンスン匂いはレモンで消されておるな、んぐんぐ?!、、、おい!これが酒だと?俺を謀る気か!!」
「わはははは♪ワシもこの酒を飲んだ時、そなたと同じ事を言うてしまったわ」
「ならば本当に酒なのか、、、」
「ほれ、ワシが作った揚げ芋も食うてみろ。フライドポテトという名前の料理だ」
「ふん!所詮は塩味の野菜だろうが、サクサクサクサク、、、ぐぬぬぬぬ!悔しいが旨い」
「そう悔しがるな、ワシも教えて貰っただけだ」
「んぐんぐ、ぷはぁっ!しかしこの酒は旨くて飲みやすいな、しかもこのフライ、、、なんたらが抜群に酒に合う♪
それでなんだ、この酒を対価に俺に頼み事でもあるのか?」
「いや、酒を自慢しに来ただけだ、そなたの悔しがる顔も見れたしな(笑)」
「なっ!、、、本当にその為だけに来たのか?全く貴様と言う奴は王国の盾と呼ばれていた当時から変わらんな。」
「懐かしい話だが、今やその事を知る者も少なくなった」
「うむ、共に戦った者で残っとるのは俺と貴様とジェラルドだけになったか、奴の無茶な指揮のおかげで随分苦労をしたもんだ(笑)」
「ああ、あれは酷かった、だがそのお陰で生き残れたとも言えるがな」
「んぐんぐんぐ、ふぅーーー、しかし本当に旨いな、未だに酒と言われなければ分からんぞ!それで、俺に頼みは無くとも話ぐらいはあるんだろう?」
「まあな、池田屋商会を知っておるか?」
「馬鹿にするなよ、最近茶会を賑わしとるピスケスの御用商会という事ぐらい知っておる」
「最近そこの会長と知り合ってな、その酒も少し無理を言って譲って貰ったのだ」
「ほぉ、あの商会は美容品を扱っていて中立派以外の派閥では全く手に入らんと娘が愚痴を言ってたが、酒も扱ってるのか」
「ああ、まだ若いのに知識が豊富で将来が楽しみな御仁でな、調べてみるとドワーフのオリビエと、エルフのフレデリカが大層気にかけとるようだ」
「ブフォッ?!おい、オリビエとフレデリカなど酒を飲みながら気軽に出して良い名前では無いぞ!」
「わはははは、驚いたようだな♪だがこれで事の重大さは理解しただろう」
「当たり前だ、我が国との外交で多大な影響力を持つのがオリビエとフレデリカ、この二人の機嫌を損ねてドワーフとエルフどちらか一方でも関係が悪くなれば、周辺国との均衡が崩れかねん」
「うむ、そんな二人に気にかけられとる池田屋商会会長に、ちょっかいを出しそうな馬鹿が居る、オフューカスだ」
「あのブタか、良い噂は聞かんが砂糖のお陰で領地経営は順調らしい、羨ましい限りだ」
「秘匿事項を何故知っとるのか気になるがまあよい、最近池田屋商会が新しき甘味を売り出し人気なのだ、そのせいで奴が動く可能性が出てきた」
「あのブタなら十中八九動くだろう。砂糖を独占して得ていた利益が減るかもしれんのだ。池田屋商会には手を出さんように警告すべきだな」
「だが奴は手を出すだろう、ピスケスの御用商会と言うても所詮は平民としか見ておらん。ドワーフやエルフが関わってると教えた所で信用などせんだろうからな」
「ならどうする?問題を起こす前では直接手は出せんぞ」
「ワシにちょっとした考えがある、上手く行けば奴は自滅、そうでなくとも砂糖の製法は普及出来るかもしれん」
「砂糖に関してはあまり興味は無いが、馬鹿が居なくなるのは歓迎だ。」
ガシッ!
「「総てはこの国の未来の為に!」」
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