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第7章 キャラバンシティ
第127話 おでんって本当に良いものですね♪
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「主様、そろそろ良いのではないでしょうか?」
「良い感じにサザエがグツグツしてるな、ここに醤油を垂らして少し待つ、熱燗はどうだ? 」
「飲み頃でございます!」
「よし!竹串でサザエをほじくり出して、食べやすい大きさに切る、ニィナは肝の部分どうする?」
「肝というとその何とも言えない色の部分ですよね、食べるのですか?」
「当然食べる!苦いけどそれが日本酒と合うんだ♪裏漉ししてソースにしても良いけど、まあ無理する必要は無い、俺が食べてやろう」
「いえ!主様が食べると言うなら、私も食べます!」
「そうか、じゃあ乾杯」
「はい♪」
現在の時刻は午後7時くらいだろうか?
おでん屋の営業も無事に終わり、ロブさんと中学生みたいな女の子達が帰った後も、それなりに客が来たけど基本はまったり営業だった。
噂を聞いて来たのか女性冒険者が多かった印象だ。
おでん屋の営業は終わったのだが、我が家に帰ってもみんな寝てる時間だからそれなら残ったおでんとサザエで一杯飲んで帰ろうかってなったんだけど、、、
「わん♪」
「ん?大根にはカラシで、厚揚げには一味唐辛子をかけて欲しいって?なかなか渋い食べ方するなぁ。ほら、熱いから気を付けてな」
「わふ!わふ!わふ!」
俺は今、おでん屋のカウンターの中でサザエをつまみながら熱燗を飲んでいる
足下にはフェンリルが大根を、『はふはふ』しながら
実際には『わふわふ』だけど、旨そうに食べていて
ニィナは何処に居るかというと、カウンターの端に座ってサザエの肝を食べながら熱燗を飲んでいる、、、
「ニィナさん、それ凄い見た目だけど美味しいの?」
「至高の味でございます」
「ねぇ、シン君はニィナさんが食べてるのは好き?」
「俺は好きですよ酒に合いますし、でも好き嫌いは別れるでしょうね」
「じゃあ遠慮しとこうかな、シン君じゃがいも頂戴♪」
「はいどうぞ」
「これミリアリアは食べなくて正解だね、凄く苦いよ、でもサザエの身と一緒に食べると酒によく合うねぇ♪」
「ヘレンさん、それは本当なの?!シンさん私にも同じ物とお酒を!!」
「オリビエさん、サザエも他の料理も沢山ありますから(汗)」
「ふふっ、貴族以外の方達とお食事するのって気を使わなくて楽しいわぁ♪」
現在おでん屋のカウンターには、アストレア様、オリビエさん、ミリーさん、女将さん、ニィナが座り、おでんとサザエを食べながら酒を飲んでいる
おでん屋の事はそれなりに噂になってるみたいだから、アストレア様や他の皆さんが知ってても驚かないけど
どうしてこうなった?
いや良いんだけどね、ニィナもちゃっかりカウンターに座って飲んでるけども
俺の護衛としてずっと一緒だからこのぐらいの役得は必要だと思うし
それで、俺の足下でおでんを食べるフェンリルが居るって事は、当然イセガミさんも来ている
今日1日元気が無かったイセガミさんを女将さんが連れて来たからだ。
そして何故かアストレア様とオリビエさんの間に座らされて凄く小さくなっている
たまにイセガミさんが助けを求めるように俺を見てくるけど
すまん!
このメンバーで俺に出来る事は無い、せめてフェンリルの面倒は見るから頑張れ!
「それで、ここに居る可愛らしいお嬢さんはシンさんの彼女という事で良いのかしら?」
「アストレア様、違いますから!女将さんの所で働いてる従業員ですから!」
「そうだよアストレア様、この子にはメリルの嬢ちゃんが居るんだから」
「へぇ、私はニィナさんも素敵だと思うんだけどなぁ」
「ミリアリア様、私は奴隷ですので側に居られるだけで充分です」
「あらあらあらあら♪想いを胸に仕舞って側に居続ける、劇の題材になりそうねぇ♪」
駄目だ!この展開はあかんやつや!!
「えぇーーーっと、そうだ!イセガミさんの元気が無いんですよね女将さん」
「そうなんだよ、今日はずっと元気が無くてねぇ、あんたの所で美味しい物でも食べたら元気が出るかなと思って連れて来たんだよ」
「悩み事かしら?でもこんなに美味しいお酒があるんだもの、一気に飲むか、ゆっくり飲むか以外の悩みなんて些細な事よ」
おおっ、さすがドワーフ考え方が酒中心だな、でもアドバイスにはなってませんから!
「あらあら、若い子が悩む姿って可愛いから、抱き締めちゃう♪『ぎゅうぅぅぅ』」
「っ?!む゛ぅぅぅ」
あぁ~、イセガミさんがアストレア様の胸圧で苦しんでいるけど
すまん!
今の俺に出来る事はサザエとハマグリを焼く事だけだ。
「シンさん、お酒と小鉢追加お願いね♪」
「はい、少々お待ちください」
「ぷはぁっ!はぁ、はぁ、、」
「はい、もう一回♪『ぎゅうぅぅぅ』」
「む゛ぅ゛ぅぅぅ、、、ぷはぁっ!はぁ、、はぁ、、」
「サチコさんお酒が来たよ、人族はもっとお酒を飲むべきだと思うの、だから悩むのは飲んでからにしなさいよ、ほら一気にグイっと♪」
「えっ?!、、、シンさ~ん(泣)」
イセガミさん健闘を祈る!
俺が覚悟を決めるように表情だけでイセガミさんに伝えると
イセガミさんは全てを諦めたような表情をして酒を飲み始めた。
たぶんここに居る人達と一緒なら悩む暇なんて無いと思う
ショック療法というやつかな?
何が正解かはさっぱり分からんけど、今の俺は追加のおでんを用意するので精一杯だ。
イセガミさん、ファイトやで!
つづく。
「良い感じにサザエがグツグツしてるな、ここに醤油を垂らして少し待つ、熱燗はどうだ? 」
「飲み頃でございます!」
「よし!竹串でサザエをほじくり出して、食べやすい大きさに切る、ニィナは肝の部分どうする?」
「肝というとその何とも言えない色の部分ですよね、食べるのですか?」
「当然食べる!苦いけどそれが日本酒と合うんだ♪裏漉ししてソースにしても良いけど、まあ無理する必要は無い、俺が食べてやろう」
「いえ!主様が食べると言うなら、私も食べます!」
「そうか、じゃあ乾杯」
「はい♪」
現在の時刻は午後7時くらいだろうか?
おでん屋の営業も無事に終わり、ロブさんと中学生みたいな女の子達が帰った後も、それなりに客が来たけど基本はまったり営業だった。
噂を聞いて来たのか女性冒険者が多かった印象だ。
おでん屋の営業は終わったのだが、我が家に帰ってもみんな寝てる時間だからそれなら残ったおでんとサザエで一杯飲んで帰ろうかってなったんだけど、、、
「わん♪」
「ん?大根にはカラシで、厚揚げには一味唐辛子をかけて欲しいって?なかなか渋い食べ方するなぁ。ほら、熱いから気を付けてな」
「わふ!わふ!わふ!」
俺は今、おでん屋のカウンターの中でサザエをつまみながら熱燗を飲んでいる
足下にはフェンリルが大根を、『はふはふ』しながら
実際には『わふわふ』だけど、旨そうに食べていて
ニィナは何処に居るかというと、カウンターの端に座ってサザエの肝を食べながら熱燗を飲んでいる、、、
「ニィナさん、それ凄い見た目だけど美味しいの?」
「至高の味でございます」
「ねぇ、シン君はニィナさんが食べてるのは好き?」
「俺は好きですよ酒に合いますし、でも好き嫌いは別れるでしょうね」
「じゃあ遠慮しとこうかな、シン君じゃがいも頂戴♪」
「はいどうぞ」
「これミリアリアは食べなくて正解だね、凄く苦いよ、でもサザエの身と一緒に食べると酒によく合うねぇ♪」
「ヘレンさん、それは本当なの?!シンさん私にも同じ物とお酒を!!」
「オリビエさん、サザエも他の料理も沢山ありますから(汗)」
「ふふっ、貴族以外の方達とお食事するのって気を使わなくて楽しいわぁ♪」
現在おでん屋のカウンターには、アストレア様、オリビエさん、ミリーさん、女将さん、ニィナが座り、おでんとサザエを食べながら酒を飲んでいる
おでん屋の事はそれなりに噂になってるみたいだから、アストレア様や他の皆さんが知ってても驚かないけど
どうしてこうなった?
いや良いんだけどね、ニィナもちゃっかりカウンターに座って飲んでるけども
俺の護衛としてずっと一緒だからこのぐらいの役得は必要だと思うし
それで、俺の足下でおでんを食べるフェンリルが居るって事は、当然イセガミさんも来ている
今日1日元気が無かったイセガミさんを女将さんが連れて来たからだ。
そして何故かアストレア様とオリビエさんの間に座らされて凄く小さくなっている
たまにイセガミさんが助けを求めるように俺を見てくるけど
すまん!
このメンバーで俺に出来る事は無い、せめてフェンリルの面倒は見るから頑張れ!
「それで、ここに居る可愛らしいお嬢さんはシンさんの彼女という事で良いのかしら?」
「アストレア様、違いますから!女将さんの所で働いてる従業員ですから!」
「そうだよアストレア様、この子にはメリルの嬢ちゃんが居るんだから」
「へぇ、私はニィナさんも素敵だと思うんだけどなぁ」
「ミリアリア様、私は奴隷ですので側に居られるだけで充分です」
「あらあらあらあら♪想いを胸に仕舞って側に居続ける、劇の題材になりそうねぇ♪」
駄目だ!この展開はあかんやつや!!
「えぇーーーっと、そうだ!イセガミさんの元気が無いんですよね女将さん」
「そうなんだよ、今日はずっと元気が無くてねぇ、あんたの所で美味しい物でも食べたら元気が出るかなと思って連れて来たんだよ」
「悩み事かしら?でもこんなに美味しいお酒があるんだもの、一気に飲むか、ゆっくり飲むか以外の悩みなんて些細な事よ」
おおっ、さすがドワーフ考え方が酒中心だな、でもアドバイスにはなってませんから!
「あらあら、若い子が悩む姿って可愛いから、抱き締めちゃう♪『ぎゅうぅぅぅ』」
「っ?!む゛ぅぅぅ」
あぁ~、イセガミさんがアストレア様の胸圧で苦しんでいるけど
すまん!
今の俺に出来る事はサザエとハマグリを焼く事だけだ。
「シンさん、お酒と小鉢追加お願いね♪」
「はい、少々お待ちください」
「ぷはぁっ!はぁ、はぁ、、」
「はい、もう一回♪『ぎゅうぅぅぅ』」
「む゛ぅ゛ぅぅぅ、、、ぷはぁっ!はぁ、、はぁ、、」
「サチコさんお酒が来たよ、人族はもっとお酒を飲むべきだと思うの、だから悩むのは飲んでからにしなさいよ、ほら一気にグイっと♪」
「えっ?!、、、シンさ~ん(泣)」
イセガミさん健闘を祈る!
俺が覚悟を決めるように表情だけでイセガミさんに伝えると
イセガミさんは全てを諦めたような表情をして酒を飲み始めた。
たぶんここに居る人達と一緒なら悩む暇なんて無いと思う
ショック療法というやつかな?
何が正解かはさっぱり分からんけど、今の俺は追加のおでんを用意するので精一杯だ。
イセガミさん、ファイトやで!
つづく。
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