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第7章 キャラバンシティ
第122話 サチコ・イセガミ
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ついに来たか、サチコ・イセガミ
この時を待っていたぞ!
なんかラスボスっぽく言ったけど、創造神様から頼まれていた保護をするだけだ。
俺は女将さんとイセガミさんをリビングに案内して向かい合わせに座る
「それじゃあ、イセガミさんを連れて来た理由を教えて貰えますか」
「実は会長が留守の時に宿に来たんだけど
雇って欲しいって言われてねぇ、悪い子には見えなかったし、実際話してみると良い子なんだよ
でも勝手には雇えないから、あたしが個人的に報酬を出して手伝って貰ってたんだよ、雇うかどうかは会長の自由だけど話だけでも聞いて欲しくて連れて来たって訳さ」
「分かりました、イセガミさんは宿の従業員として働きたいという事でしょうか?」
「雇って頂けるならどんな仕事でもします!」
「そうですか、、、サチコ・イセガミさん採用決定!みんな新しい従業員に拍手ー♪」
「「「「「「おめでとー!パチパチパチパチパチパチ♪」」」」」」
「おや、随分と簡単に決めるんだね」
「俺に女将さんほどの人を見る目はありませんからね、女将さんに認められてるなら問題無いでしょ」
「あはははは、嬉しいねぇ♪良かったねサチコさん」
「えっ?!あっ、はい、ありがとうございます!」
「わんわん♪」
「ははは、その白いおちびちゃんも喜んでるみたいだね」
「あっ!お前こんな所に居たの?」
フェンリルがスミレに抱っこされたまま祝福している、犬仲間って事で意気投合したのかな?
「その子、イセガミさんが飼ってるんですか?」
「いえ、旅の途中でまたまた知り合ったと言いますか、てっきり会長さんが飼い主だと思ってたんですけど」
「残念ならが俺は飼い主では無いですね、その子イセガミさんになついてるみたいだし、飼い主はイセガミさんで良いと思いますよ」
「でも、本当の飼い主が居るんじゃないでしょうか」
「わふっ」
「ねぇねぇ、この子もさっちゃんで良いって言ってるよ」
「本当に私が飼い主で良いの?」
「わん♪」
「本人、、、本犬?がそう言ってるなら決定ですね、お祝いって事で良かったら一杯どうですか?」
「良いねぇ、あたしは飲んでくけどサチコさんはどうする?」
「それではお言葉に甘えて、ご馳走になります」
ーー1時間後ーー
女将さんは見事に酔い潰れて寝てしまった
試しにテキーラで作ったカクテルが駄目だったか
酒場で出してるエールとワインに比べると凄く飲みやすいのに酒精はそれなりに強いからなぁ
「おーいケイト、女将さんを空き部屋に運んでベッドに寝かしてといてよ、俺とニィナはイセガミさんを送って来るから」
「あいよ~、任された」
「じゃあ、イセガミさん行こうか」
「はい、わざわざありがとうございます」
「わん」
「はいはい、お前も一緒に帰るのね、じゃあスミレちゃんまたね」
「ばいばいまた来てねー♪」
「イセガミさん、俺に何か聞きたい事があるんでしょ?」
「え?!」
イセガミさんを送る途中で、俺は思いきって聞いてみた
酒を飲んでる時もチラチラ見られてたし、俺が転生者だってのはその内バレるだろう
そもそも商会の看板に漢字を使ってるからそれは見てるだろうしな、でも何処まで話すべきなのか
おそらく1番聞きたいのは日本に帰れるかどうかだと思うんだけど、無理だろうなぁ
帰れるなら創造神様がわざわざ保護して欲しいとか言わないと思う
イセガミさんの外見は日本人そのものだ、たぶん魔法か何かで召喚された転移者だろう
だから元世界への未練も転生者である俺やお藤さんとは違うと思う。
しかし確認はしておくべきだな
「驚かせるつもりは無かったんだけど、イセガミさんは看板の漢字は見たんでしょ?」
「そうです!やっぱりあなたが書いたんですね、あなたも日本人なのでしょうか?それとも日本に詳しい外国人ですか?」
「確かに俺が書きました、その前に確認ですけど、イセガミさんはどうやってこの世界に来たか分かりますか?」
「えっと、気付いたらお城の部屋に居ました、お城の人は勇者召喚という魔法を使ったと言ってましたけど、詳しくは分かりません」
うーむ、やっぱあんのか勇者召喚、そうなると魔王も存在するってのが異世界テンプレだよなぁ(汗)
「イセガミさん、残念ながら俺は元日本人です。イセガミさんは転移者と転生者って言葉は分かりますか?」
「・・・いいえ」
その後
俺はイセガミさんに転移者と転生者の違いや、お藤さんも俺と同じ転生者である事
元世界の知識を使って商会を経営している事
そして
おそらく日本には戻れない事を話した。
創造神様の事や俺の能力については話すかどうか今は判断出来ない
何故ならイセガミさんは途中から俺の話を聞いているのか分からない状態になったからだ、ショックだろうという事は推測するけど・・・
今は放心状態のイセガミさんと一緒に帰るフェンリルに任せるしかない
お藤さんにフォローを頼んでおくとして、ミリーさんにも相談してみるか、長命種のエルフなら何か心のケアに良い方法を知ってるかもしれない
あとは、駄目元で創造神様に日本に帰れないか聞いてみるか、そうと決まれば今から我が家に帰るより教会の方が近いな
「ニィナ急用が出来た、教会に行くぞ!」
「はっ!」
つづく。
この時を待っていたぞ!
なんかラスボスっぽく言ったけど、創造神様から頼まれていた保護をするだけだ。
俺は女将さんとイセガミさんをリビングに案内して向かい合わせに座る
「それじゃあ、イセガミさんを連れて来た理由を教えて貰えますか」
「実は会長が留守の時に宿に来たんだけど
雇って欲しいって言われてねぇ、悪い子には見えなかったし、実際話してみると良い子なんだよ
でも勝手には雇えないから、あたしが個人的に報酬を出して手伝って貰ってたんだよ、雇うかどうかは会長の自由だけど話だけでも聞いて欲しくて連れて来たって訳さ」
「分かりました、イセガミさんは宿の従業員として働きたいという事でしょうか?」
「雇って頂けるならどんな仕事でもします!」
「そうですか、、、サチコ・イセガミさん採用決定!みんな新しい従業員に拍手ー♪」
「「「「「「おめでとー!パチパチパチパチパチパチ♪」」」」」」
「おや、随分と簡単に決めるんだね」
「俺に女将さんほどの人を見る目はありませんからね、女将さんに認められてるなら問題無いでしょ」
「あはははは、嬉しいねぇ♪良かったねサチコさん」
「えっ?!あっ、はい、ありがとうございます!」
「わんわん♪」
「ははは、その白いおちびちゃんも喜んでるみたいだね」
「あっ!お前こんな所に居たの?」
フェンリルがスミレに抱っこされたまま祝福している、犬仲間って事で意気投合したのかな?
「その子、イセガミさんが飼ってるんですか?」
「いえ、旅の途中でまたまた知り合ったと言いますか、てっきり会長さんが飼い主だと思ってたんですけど」
「残念ならが俺は飼い主では無いですね、その子イセガミさんになついてるみたいだし、飼い主はイセガミさんで良いと思いますよ」
「でも、本当の飼い主が居るんじゃないでしょうか」
「わふっ」
「ねぇねぇ、この子もさっちゃんで良いって言ってるよ」
「本当に私が飼い主で良いの?」
「わん♪」
「本人、、、本犬?がそう言ってるなら決定ですね、お祝いって事で良かったら一杯どうですか?」
「良いねぇ、あたしは飲んでくけどサチコさんはどうする?」
「それではお言葉に甘えて、ご馳走になります」
ーー1時間後ーー
女将さんは見事に酔い潰れて寝てしまった
試しにテキーラで作ったカクテルが駄目だったか
酒場で出してるエールとワインに比べると凄く飲みやすいのに酒精はそれなりに強いからなぁ
「おーいケイト、女将さんを空き部屋に運んでベッドに寝かしてといてよ、俺とニィナはイセガミさんを送って来るから」
「あいよ~、任された」
「じゃあ、イセガミさん行こうか」
「はい、わざわざありがとうございます」
「わん」
「はいはい、お前も一緒に帰るのね、じゃあスミレちゃんまたね」
「ばいばいまた来てねー♪」
「イセガミさん、俺に何か聞きたい事があるんでしょ?」
「え?!」
イセガミさんを送る途中で、俺は思いきって聞いてみた
酒を飲んでる時もチラチラ見られてたし、俺が転生者だってのはその内バレるだろう
そもそも商会の看板に漢字を使ってるからそれは見てるだろうしな、でも何処まで話すべきなのか
おそらく1番聞きたいのは日本に帰れるかどうかだと思うんだけど、無理だろうなぁ
帰れるなら創造神様がわざわざ保護して欲しいとか言わないと思う
イセガミさんの外見は日本人そのものだ、たぶん魔法か何かで召喚された転移者だろう
だから元世界への未練も転生者である俺やお藤さんとは違うと思う。
しかし確認はしておくべきだな
「驚かせるつもりは無かったんだけど、イセガミさんは看板の漢字は見たんでしょ?」
「そうです!やっぱりあなたが書いたんですね、あなたも日本人なのでしょうか?それとも日本に詳しい外国人ですか?」
「確かに俺が書きました、その前に確認ですけど、イセガミさんはどうやってこの世界に来たか分かりますか?」
「えっと、気付いたらお城の部屋に居ました、お城の人は勇者召喚という魔法を使ったと言ってましたけど、詳しくは分かりません」
うーむ、やっぱあんのか勇者召喚、そうなると魔王も存在するってのが異世界テンプレだよなぁ(汗)
「イセガミさん、残念ながら俺は元日本人です。イセガミさんは転移者と転生者って言葉は分かりますか?」
「・・・いいえ」
その後
俺はイセガミさんに転移者と転生者の違いや、お藤さんも俺と同じ転生者である事
元世界の知識を使って商会を経営している事
そして
おそらく日本には戻れない事を話した。
創造神様の事や俺の能力については話すかどうか今は判断出来ない
何故ならイセガミさんは途中から俺の話を聞いているのか分からない状態になったからだ、ショックだろうという事は推測するけど・・・
今は放心状態のイセガミさんと一緒に帰るフェンリルに任せるしかない
お藤さんにフォローを頼んでおくとして、ミリーさんにも相談してみるか、長命種のエルフなら何か心のケアに良い方法を知ってるかもしれない
あとは、駄目元で創造神様に日本に帰れないか聞いてみるか、そうと決まれば今から我が家に帰るより教会の方が近いな
「ニィナ急用が出来た、教会に行くぞ!」
「はっ!」
つづく。
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