138 / 305
第7章 キャラバンシティ
第120話 邂逅
しおりを挟む
「それじゃあミーナ、豚カツは任せたからよろしくな」
「かしこまりました、ご主人様の名ゃに恥じぬ、最高の豚カツを揚げてみせます!!」
「期待してるよ」
「はい♪」
ガゼル親方の工房を後にした俺とニィナは、そのまま池田屋商会の本店に来てカツサンド販売について話をしたところだ。
豚カツを揚げるのは猫耳獣人のミーナにお願いした。最高の豚カツは揚げて欲しいけど、適度に力を抜いて頑張って貰いたい
「それじゃあ帰るか、安全運転でお願いな」
「お任せ下さい!」
チリンチリン♪シャコ、シャコ、シャコ、シャコ、シャコ、シャコ
なんとなくニィナが自転車を漕ぎたそうだったから乗せてみたら、難なく乗ってしまった
くっ!
俺の子供の頃のあの苦労は何だったのか(泣)
「あっ!会長お帰りーー♪」
「おう、ただいまー!」
「おーい、会長ぉー!また何か依頼してくれよなーーー!」
「気が向いたらなぁ~」
ニィナが自転車にすんなり乗れた事に少しだけ落ち込みつつ、自転車の後ろに乗って我が家に帰る途中
暇な冒険者達に声をかけられる度に曖昧な返事をしてやり過ごす。
未だにこの街の冒険者ギルドは閉鎖中で、仕事の無い冒険者が昼間からウロウロしてるんだ。
実績と信頼のある冒険者は商会から直接依頼を貰えるけど、新人はそういう訳には行かない
仕事の無い奴が増えると治安が悪くなるから、俺も森に自生している野菜を探す依頼を出した事がある
でもそれだけじゃなぁ、ウチの露店とか孤児院に出来る行列の整理に雇うか?
こういうのは領主の仕事なんだけどいつになったら後任が決まるのやら、次にアストレア様に会ったら強めに催促してみよう!
今日の俺の仕事も終わって我が家に帰って来た
スンスン、良い匂いがする♪
家から漂ってくる料理の匂いってどうしてこんなに美味しそうなんだろう
俺はガキの頃マンションに住んでたから、夕方になると周りの家から色んな匂いがしてそれが混ざると場合によってはカオスな匂いになってたなぁ(笑)
「ただいまー♪」
「ただいま戻りました」
「シンさん、ニィナちゃんもおかえりなさい♪」
「お藤さん、今日は唐揚げですか♪」
「それとナポリタンね、みんなのリクエストを聞いた結果、うどんと中華麺も使ってるんだけど組み合わせとしてはやっぱり変かしら?」
「大丈夫ですよ我が家じゃそれが普通なんで、ナポリタンにケチャップライスを乗せるとかだったら嫌ですけど」
「ふふ、流石にそれは嫌ね(笑)あら、ニィナちゃん唐揚げを見つめてどうしたの?」
「カラアゲ、という物を初めて見たので、何かなと思いまして」
「そうなの?唐揚げは鳥肉に衣を付けて揚げた物よ」
そういえば唐揚げは作って無かったか、何故か異世界小説だとよく出てくるんだよな、あとカレーも多い
カレーはメリルと2人で宿に泊まってた時に食べたきりだし、久し振りに作るか!
この国だとスパイスは薬だから薬屋に行って探してみようかな、でも普通の家のカレーも好きなんだよなぁ
「お藤さーん、開けてぇ~」
「ちょっと待っててー!」
厨房の裏口からスミレの声が聞こえる
「お藤さん、俺が開けるからそのまま料理してて下さい」
「そう?じゃあお願いね」
「スミレ今開けるよー『ガチャ』・・・犬?!」
俺が裏口のドアを開けると、そこには白い毛の犬になったスミレが居た・・・
「ご主人さま~?」
おっ、おお!
びっくりしたなぁ、スミレが白い犬になってたんじゃなくて、白い犬をスミレが抱えていただけだった。
「スミレその犬どうしたん?」
「えっとね、ご主人さまに会いに来たんだって」
「ん?その犬が、俺に、会いに来た・・・?」
「わん♪」
「そうだよ、って何で犬の言葉が分かんねん!」
「わふっ」
「鑑定をしたら分かるって?ほんまかいな、とにかく鑑定っと」
名前 フェンリル(仮)
種族 神獣
使命 伊勢神幸子の守護/シンの保護
出た!
あぁ~、神獣なのね
伝説のフェンリルにしては可愛いらしいのが来たな♪
神獣って言えば神様の使徒的なやつだったよな
それで使命が伊勢神幸子の守護、神獣がわざわざ守護するんだから、この人が創造神様の言ってた『あの子』って事なんだろうな
伊勢神さんは守護だけど、俺は保護ってどういう事?
俺が伊勢神さんを保護するんだよな?その上で俺を保護してくれるって事か?
「あのですね、俺はフェンリルさんに保護して貰えるという事でいいのでしょうか?」
「わふっ」
「それが使命だから任せて。そうですか、これからよろしくお願いします。」
「わん♪」
つづく。
「かしこまりました、ご主人様の名ゃに恥じぬ、最高の豚カツを揚げてみせます!!」
「期待してるよ」
「はい♪」
ガゼル親方の工房を後にした俺とニィナは、そのまま池田屋商会の本店に来てカツサンド販売について話をしたところだ。
豚カツを揚げるのは猫耳獣人のミーナにお願いした。最高の豚カツは揚げて欲しいけど、適度に力を抜いて頑張って貰いたい
「それじゃあ帰るか、安全運転でお願いな」
「お任せ下さい!」
チリンチリン♪シャコ、シャコ、シャコ、シャコ、シャコ、シャコ
なんとなくニィナが自転車を漕ぎたそうだったから乗せてみたら、難なく乗ってしまった
くっ!
俺の子供の頃のあの苦労は何だったのか(泣)
「あっ!会長お帰りーー♪」
「おう、ただいまー!」
「おーい、会長ぉー!また何か依頼してくれよなーーー!」
「気が向いたらなぁ~」
ニィナが自転車にすんなり乗れた事に少しだけ落ち込みつつ、自転車の後ろに乗って我が家に帰る途中
暇な冒険者達に声をかけられる度に曖昧な返事をしてやり過ごす。
未だにこの街の冒険者ギルドは閉鎖中で、仕事の無い冒険者が昼間からウロウロしてるんだ。
実績と信頼のある冒険者は商会から直接依頼を貰えるけど、新人はそういう訳には行かない
仕事の無い奴が増えると治安が悪くなるから、俺も森に自生している野菜を探す依頼を出した事がある
でもそれだけじゃなぁ、ウチの露店とか孤児院に出来る行列の整理に雇うか?
こういうのは領主の仕事なんだけどいつになったら後任が決まるのやら、次にアストレア様に会ったら強めに催促してみよう!
今日の俺の仕事も終わって我が家に帰って来た
スンスン、良い匂いがする♪
家から漂ってくる料理の匂いってどうしてこんなに美味しそうなんだろう
俺はガキの頃マンションに住んでたから、夕方になると周りの家から色んな匂いがしてそれが混ざると場合によってはカオスな匂いになってたなぁ(笑)
「ただいまー♪」
「ただいま戻りました」
「シンさん、ニィナちゃんもおかえりなさい♪」
「お藤さん、今日は唐揚げですか♪」
「それとナポリタンね、みんなのリクエストを聞いた結果、うどんと中華麺も使ってるんだけど組み合わせとしてはやっぱり変かしら?」
「大丈夫ですよ我が家じゃそれが普通なんで、ナポリタンにケチャップライスを乗せるとかだったら嫌ですけど」
「ふふ、流石にそれは嫌ね(笑)あら、ニィナちゃん唐揚げを見つめてどうしたの?」
「カラアゲ、という物を初めて見たので、何かなと思いまして」
「そうなの?唐揚げは鳥肉に衣を付けて揚げた物よ」
そういえば唐揚げは作って無かったか、何故か異世界小説だとよく出てくるんだよな、あとカレーも多い
カレーはメリルと2人で宿に泊まってた時に食べたきりだし、久し振りに作るか!
この国だとスパイスは薬だから薬屋に行って探してみようかな、でも普通の家のカレーも好きなんだよなぁ
「お藤さーん、開けてぇ~」
「ちょっと待っててー!」
厨房の裏口からスミレの声が聞こえる
「お藤さん、俺が開けるからそのまま料理してて下さい」
「そう?じゃあお願いね」
「スミレ今開けるよー『ガチャ』・・・犬?!」
俺が裏口のドアを開けると、そこには白い毛の犬になったスミレが居た・・・
「ご主人さま~?」
おっ、おお!
びっくりしたなぁ、スミレが白い犬になってたんじゃなくて、白い犬をスミレが抱えていただけだった。
「スミレその犬どうしたん?」
「えっとね、ご主人さまに会いに来たんだって」
「ん?その犬が、俺に、会いに来た・・・?」
「わん♪」
「そうだよ、って何で犬の言葉が分かんねん!」
「わふっ」
「鑑定をしたら分かるって?ほんまかいな、とにかく鑑定っと」
名前 フェンリル(仮)
種族 神獣
使命 伊勢神幸子の守護/シンの保護
出た!
あぁ~、神獣なのね
伝説のフェンリルにしては可愛いらしいのが来たな♪
神獣って言えば神様の使徒的なやつだったよな
それで使命が伊勢神幸子の守護、神獣がわざわざ守護するんだから、この人が創造神様の言ってた『あの子』って事なんだろうな
伊勢神さんは守護だけど、俺は保護ってどういう事?
俺が伊勢神さんを保護するんだよな?その上で俺を保護してくれるって事か?
「あのですね、俺はフェンリルさんに保護して貰えるという事でいいのでしょうか?」
「わふっ」
「それが使命だから任せて。そうですか、これからよろしくお願いします。」
「わん♪」
つづく。
294
お気に入りに追加
869
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
レジェンドテイマー ~異世界に召喚されて勇者じゃないから棄てられたけど、絶対に元の世界に帰ると誓う男の物語~
裏影P
ファンタジー
【2022/9/1 一章二章大幅改稿しました。三章作成中です】
宝くじで一等十億円に当選した運河京太郎は、突然異世界に召喚されてしまう。
異世界に召喚された京太郎だったが、京太郎は既に百人以上召喚されているテイマーというクラスだったため、不要と判断されてかえされることになる。
元の世界に帰してくれると思っていた京太郎だったが、その先は死の危険が蔓延る異世界の森だった。
そこで出会った瀕死の蜘蛛の魔物と遭遇し、運よくテイムすることに成功する。
大精霊のウンディーネなど、個性溢れすぎる尖った魔物たちをテイムしていく京太郎だが、自分が元の世界に帰るときにテイムした魔物たちのことや、突然降って湧いた様な強大な力や、伝説級のスキルの存在に葛藤していく。
持っている力に振り回されぬよう、京太郎自身も力に負けない精神力を鍛えようと決意していき、絶対に元の世界に帰ることを胸に、テイマーとして異世界を生き延びていく。
※カクヨム・小説家になろうにて同時掲載中です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺! 神獣達のママ(♂)なんです!
青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。
世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。
王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。
その犯人は5体の神獣。
そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。
一件落着かと思えたこの事件。
だが、そんな中、叫ぶ男が1人。
「ふざけんなぁぁぁあ!!」
王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。
神獣達のママ(男)であった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる