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第6章 新たなる旅立ち
第94話 サダルスウド侯爵閣下 その2
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サウスビーチの領主、サダルスウド侯爵に招かれて領主邸にやって来た俺は
領主の思惑に乗っかり料理を作る事にした。
そして
負けられない戦いが、今始まる!
まずはメイドさん達が持って来た食材の確認からだ。
肉も野菜も大抵の物は揃ってる。魚の方はアジ、サバ、スズキ、あれはウナギ?アナゴだったかな?
アゴがしゃくれてる方がどっちだっけ?
どっちにしても俺にウナギを捌く技術は無い!
調味料は塩とコショウだけ、コショウを用意してるって事は期待の表れか、試されてるのかな?
「料理を作る前に質問なのですが、閣下は酒は好きでしょうか?」
「酒か、嗜む程度には好きだが」
侯爵閣下が答えると俺は視界の端に居るケイトをそっと見る
するとケイトは髪を耳にかける仕草をした。
これは事前に決めていたサインで侯爵閣下は酒がそれほど好きではないか、苦手かもしれないという意味だ。
ケイトはAランクの冒険者、相手のちょっとした表情の変化から何を考えているかをある程度読み取る事が出来る
むしろ読み取れないと対人戦では命取りになるから自然と身に付いたらしいが
こんな事をしているのには勿論理由がある。
異世界小説に限らず映画やドラマでも貴族といえば酒好きというイメージで描かれている事が多いと思う。
だけど実際は酒の味が苦手だったり、そもそもアルコールが駄目という人もそれなりに居る筈なんだ。
そして酒より甘いものが好き、なんて人も当然居るだろう。
元世界でも男が1人でケーキのバイキングに行っても違和感が無くなったのって、つい最近10年とか15年くらいじゃないだろうか?
その反面、未だに一緒に酒を飲まないと本音が分からない、とか言うバカがいるとか信じられん!
かなり多様性が認められたとか言われてる元世界でもそんな感じなんだから、中世ヨーロッパみたいなこの世界では
男が酒が苦手とか言えないのだろう。それが貴族なら尚更だ。
酒を飲むのが貴族の嗜みという部分もあるだろうしな
俺の質問に答えた侯爵閣下の反応から酒は苦手かもしれない、そうなると作戦はプランBに移行する。
「料理が出来るまで多少お時間がかかりますので、その間に閣下には食前酒と事前に作って来た料理を食べて頂こうと思います。必要なら毒味を致しますが」
「毒味など要らぬよ、その気があるならそこの娘が既にワシの首を斬っておるだろう。
ふふっ、今のは実力を認めた誉め言葉と受け取って欲しいのだがな(笑)」
「アハハ(汗)ではこちらが酒と、料理は芋を油で揚げて塩をまぶした物です。」
「ほぅほぅ、綺麗な硝子の器だな、それに氷、暑いこの地方に合いそうな酒を用意するとはただの成り上がり物ではなさそうだ。
それでは頂くとしよう、んぐんぐんぐ?!
なんと飲みやすい!これが本当に酒なのか?」
「勿論でございます。氷とレモンで飲みやすくなっていますが、それなりに酒精は強いのでお気をつけ下さい」
俺が用意したのは硝子のグラスに安物のウイスキー、水、氷を入れてレモンを搾った物だ。
侯爵閣下の反応からアルコールそのものが駄目という事は無さそうだ。
本当に酒が苦手なのだろうか?
そもそもこの世界の貴族がどんな酒を飲んでるか知らないけど、単純に不味い酒しかない可能性も、、、ってむしろそっちか!!
さてと
俺は料理を作らないとな、せっかく新鮮な魚があるんだまずはアジから
アジの身を適当に切って、塩、コショウ、オリーブオイル、バルサミコ酢で和えるだけで出来る『アジのマリネ』
オリーブオイルもバルサミコ酢も未だにこの世界で見た事無いけど、まあ気に入って貰えたら侯爵さん個人にレシピを売り付けてもいいだろう。
普通に商業ギルドでレシピ登録してもバルサミコ酢なんて使い道が分からず売れないだろうしな
パリパリ、、ゴクゴク♪、、、サクサク、、グビグビ♪、、パリパリ、、、
でだ
俺が料理をしている間、侯爵さんは俺が出したポテトチップスとフライドポテトを交互に食べながら、嬉しそうにグビグビ酒を飲んでる
最初に会った時のプレッシャーはなんだったのか、今はただの気の良いおっちゃんにしか見えないよ(笑)
「お待たせしました、アジのマリネでございます」
「うむ、生の魚だな」
「はい、生の魚でございます」
バチバチバチバチ!
っ?!
一瞬の出来事だったが生の魚と聞いた瞬間、侯爵さんの後ろに控える執事のおっさんから殺気?のような物が放たれたっぽいのだが
隣に座るケイトがその殺気を相殺したのだろうか?俺と侯爵さんの間に見えるはずの無い火花が散ったような気がした
やはり安全性の問題で生魚は食べないんだろうな、執事さんからしたら毒を出されたのと同じだったりして(汗)
「セバス!」
「申し訳ございません、出過ぎた真似をしました」
おおっ!!
やはり執事の名前はセバスだよな。
「シン殿、セバスが失礼な振る舞いをした、どうか許して欲しい」
「だっ、旦那様?!いけません!」
「セバス、これ以上ワシに恥をかかせる気か?」
「・・・」
「えーと、、、閣下もセバスさんも私は気にしていません、それに事前に確認をしなかった私にも落ち度があります。
魚の種類にもよりますが新鮮であれば生で食べる事が可能です、私の故郷で生食は普通でしたので」
「うむ、かたじけない、魚を生で食べるとは興味深いな♪だが不味ければ意味がない
どれひとつ、、、、、っ?!
ふふっ、あははははははは♪」
「旦那様!もしや笑い毒?!」
「心配するな問題無い、まさか生の魚がこれほど美味とは
シン殿、ワシの完敗だよ
海辺の街にいながらこのように旨い食べ方を今まで思いつかなかった
いや、考えようともしなかったと言う方が正しいか
シン殿、そなたの事はサダルスウド侯爵家が責任を持って後ろ楯となろう
アクエリアス公爵にもワシからよう言うておくから心配無用だ。
ふん!レヴァティめ、とんでもない御仁を手に入れおって」
レヴァティってたしか、アストレア様の旦那さんだよな
レヴァティ・フォン・ピスケス伯爵
侯爵閣下と仲は良いのか?悪いのか?
そして評価してくれてるのは嬉しいけど、急に王国十二家のアクエリアス公爵とか出てくるし(汗)
隣に居るケイトを見るが、、、
駄目だ、何故か笑顔で侯爵さんと握手してるよ
これはあれやな、考えたらあかんやつや
さっさと料理を作って帰ろう。
つづく。
領主の思惑に乗っかり料理を作る事にした。
そして
負けられない戦いが、今始まる!
まずはメイドさん達が持って来た食材の確認からだ。
肉も野菜も大抵の物は揃ってる。魚の方はアジ、サバ、スズキ、あれはウナギ?アナゴだったかな?
アゴがしゃくれてる方がどっちだっけ?
どっちにしても俺にウナギを捌く技術は無い!
調味料は塩とコショウだけ、コショウを用意してるって事は期待の表れか、試されてるのかな?
「料理を作る前に質問なのですが、閣下は酒は好きでしょうか?」
「酒か、嗜む程度には好きだが」
侯爵閣下が答えると俺は視界の端に居るケイトをそっと見る
するとケイトは髪を耳にかける仕草をした。
これは事前に決めていたサインで侯爵閣下は酒がそれほど好きではないか、苦手かもしれないという意味だ。
ケイトはAランクの冒険者、相手のちょっとした表情の変化から何を考えているかをある程度読み取る事が出来る
むしろ読み取れないと対人戦では命取りになるから自然と身に付いたらしいが
こんな事をしているのには勿論理由がある。
異世界小説に限らず映画やドラマでも貴族といえば酒好きというイメージで描かれている事が多いと思う。
だけど実際は酒の味が苦手だったり、そもそもアルコールが駄目という人もそれなりに居る筈なんだ。
そして酒より甘いものが好き、なんて人も当然居るだろう。
元世界でも男が1人でケーキのバイキングに行っても違和感が無くなったのって、つい最近10年とか15年くらいじゃないだろうか?
その反面、未だに一緒に酒を飲まないと本音が分からない、とか言うバカがいるとか信じられん!
かなり多様性が認められたとか言われてる元世界でもそんな感じなんだから、中世ヨーロッパみたいなこの世界では
男が酒が苦手とか言えないのだろう。それが貴族なら尚更だ。
酒を飲むのが貴族の嗜みという部分もあるだろうしな
俺の質問に答えた侯爵閣下の反応から酒は苦手かもしれない、そうなると作戦はプランBに移行する。
「料理が出来るまで多少お時間がかかりますので、その間に閣下には食前酒と事前に作って来た料理を食べて頂こうと思います。必要なら毒味を致しますが」
「毒味など要らぬよ、その気があるならそこの娘が既にワシの首を斬っておるだろう。
ふふっ、今のは実力を認めた誉め言葉と受け取って欲しいのだがな(笑)」
「アハハ(汗)ではこちらが酒と、料理は芋を油で揚げて塩をまぶした物です。」
「ほぅほぅ、綺麗な硝子の器だな、それに氷、暑いこの地方に合いそうな酒を用意するとはただの成り上がり物ではなさそうだ。
それでは頂くとしよう、んぐんぐんぐ?!
なんと飲みやすい!これが本当に酒なのか?」
「勿論でございます。氷とレモンで飲みやすくなっていますが、それなりに酒精は強いのでお気をつけ下さい」
俺が用意したのは硝子のグラスに安物のウイスキー、水、氷を入れてレモンを搾った物だ。
侯爵閣下の反応からアルコールそのものが駄目という事は無さそうだ。
本当に酒が苦手なのだろうか?
そもそもこの世界の貴族がどんな酒を飲んでるか知らないけど、単純に不味い酒しかない可能性も、、、ってむしろそっちか!!
さてと
俺は料理を作らないとな、せっかく新鮮な魚があるんだまずはアジから
アジの身を適当に切って、塩、コショウ、オリーブオイル、バルサミコ酢で和えるだけで出来る『アジのマリネ』
オリーブオイルもバルサミコ酢も未だにこの世界で見た事無いけど、まあ気に入って貰えたら侯爵さん個人にレシピを売り付けてもいいだろう。
普通に商業ギルドでレシピ登録してもバルサミコ酢なんて使い道が分からず売れないだろうしな
パリパリ、、ゴクゴク♪、、、サクサク、、グビグビ♪、、パリパリ、、、
でだ
俺が料理をしている間、侯爵さんは俺が出したポテトチップスとフライドポテトを交互に食べながら、嬉しそうにグビグビ酒を飲んでる
最初に会った時のプレッシャーはなんだったのか、今はただの気の良いおっちゃんにしか見えないよ(笑)
「お待たせしました、アジのマリネでございます」
「うむ、生の魚だな」
「はい、生の魚でございます」
バチバチバチバチ!
っ?!
一瞬の出来事だったが生の魚と聞いた瞬間、侯爵さんの後ろに控える執事のおっさんから殺気?のような物が放たれたっぽいのだが
隣に座るケイトがその殺気を相殺したのだろうか?俺と侯爵さんの間に見えるはずの無い火花が散ったような気がした
やはり安全性の問題で生魚は食べないんだろうな、執事さんからしたら毒を出されたのと同じだったりして(汗)
「セバス!」
「申し訳ございません、出過ぎた真似をしました」
おおっ!!
やはり執事の名前はセバスだよな。
「シン殿、セバスが失礼な振る舞いをした、どうか許して欲しい」
「だっ、旦那様?!いけません!」
「セバス、これ以上ワシに恥をかかせる気か?」
「・・・」
「えーと、、、閣下もセバスさんも私は気にしていません、それに事前に確認をしなかった私にも落ち度があります。
魚の種類にもよりますが新鮮であれば生で食べる事が可能です、私の故郷で生食は普通でしたので」
「うむ、かたじけない、魚を生で食べるとは興味深いな♪だが不味ければ意味がない
どれひとつ、、、、、っ?!
ふふっ、あははははははは♪」
「旦那様!もしや笑い毒?!」
「心配するな問題無い、まさか生の魚がこれほど美味とは
シン殿、ワシの完敗だよ
海辺の街にいながらこのように旨い食べ方を今まで思いつかなかった
いや、考えようともしなかったと言う方が正しいか
シン殿、そなたの事はサダルスウド侯爵家が責任を持って後ろ楯となろう
アクエリアス公爵にもワシからよう言うておくから心配無用だ。
ふん!レヴァティめ、とんでもない御仁を手に入れおって」
レヴァティってたしか、アストレア様の旦那さんだよな
レヴァティ・フォン・ピスケス伯爵
侯爵閣下と仲は良いのか?悪いのか?
そして評価してくれてるのは嬉しいけど、急に王国十二家のアクエリアス公爵とか出てくるし(汗)
隣に居るケイトを見るが、、、
駄目だ、何故か笑顔で侯爵さんと握手してるよ
これはあれやな、考えたらあかんやつや
さっさと料理を作って帰ろう。
つづく。
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