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第6章 新たなる旅立ち
第84話 トラサンダー盗賊団
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キモい悪代官は地獄への招待状により、アワを吹いて失神してしまったので
悪代官に連れて行かれそうになって、未だに怯えているお嬢さんに声をかける。
「ほらお嬢さん、お父さんの所に行きなさい」
「うん、ありがとうトラのおにいちゃん!とうちゃーん(泣)」
「良かった、本当に良かった。皆さま助けて頂きありがとうございました!」
何はともあれ無事で良かった
だがしかし、このままでは終われないのよ
「おいおい、勘違いしてもらっちゃあ困るぜ、俺達はトラサンダー盗賊団、命が惜しくばそこの荷物全部置いていきな」
トラサンダーという名前は誤算だったが、これも計画の内なんだ。
俺達がここにいる皆さんの仲間とか思われたら、今後ここに居る皆さんが領主にどういう扱いを受けるかなんて簡単に想像出来る
だから俺達は通りすがりの盗賊団という事にして、皆さんから物を奪い被害者になって貰わないと駄目なんだ。
「俺は構わない!娘を助けてくれた事に違いは無いからな、たいした物は無いが持っていってくれ」
「チッ、しょうがねぇこっちも持ってけ!」
「あいつらに渡すよりはいいか、持ってけ!」
ほっ、殴りかかられたらどうしようかと思ったぜ
差し出されたのは焼き物だな。湯飲み?とか皿とかある、詳しくないけど結構良い物のように思う。
でもこの国だと焼き物って木で出来た物と比べると壊れやすいから需要が少ないって聞いたな
あとはその辺で気絶してる兵士とキモい悪代官から金目の物を回収しないとな、だって俺達は盗賊団なんだから♪
でも回収した物は全部収納のゴミ箱行きだ。下手に売ると足がついてしまう。
ついでに兵士に鼻を殴られ血まみれの女性にこっそり回復魔法で怪我を治しておく
既に感覚が麻痺して痛みを感じて無いみたいだったから、怪我が治った事に気付くのはもう少したってからだろう。
さぁて仕上げだ!
「俺達が無事に逃げるまでこいつらを預かる、街の方には絶対来るんじゃないぞ!」
「きゃー助けてー♪」
打ち合わせ通り草むらに隠れていた、メリル、カスミ、スミレを人質にする
勿論3人にも変装用に猫マスクを被せている
でもスミレ、人質なんだから楽しそうにしちゃ駄目だよ
「そうだ白虎さん、金を入れておいた袋知らないか?どうやら落としたみたいなんだよなー」
「そこの草むらに落としたのではないですか?」
「そうかもなー、でもたいした金は入ってないからわざわざ探さなくてもいいかー、こいつらから奪った物を売れば損はしないだろうしなー
そこの草むらに金が入った袋を落としたかもしれないけど、面倒だし探さなくてもいいかー」
チラッ
どうやら何人かはこちらの意図に気付いたみたいだな
奪った品物の代金と迷惑料を入れた袋を草むらに置いて来たんだ、ちゃんと回収して貰わないと困る!
「よしみんな、逃げるぞ!」
「「「「「おー!」」」」」
このままサウスビーチに直行だ!
◇ ◇ ◇
side:とある悪代官
「イーヴォ様!お気を確かに、直ぐに医者が参りますゆえ」
「痛い、、、股が、、股がぁーーー(泣)
何故我がこのような目に遭わねばならぬのだ、トラサンダー許さんぞぉ!!
子爵様に謁見の先触れを出せ!」
「かしこまりました」
「子爵様、急な謁見にも関わらず感謝致します」
「構わぬ、だがイーヴォよそなたらしくないの、いかがした?」
「はっ、関所にてトラサンダーなる穢らわしきトラ獣人に襲撃されて、やられてしまいました。お恥ずかしい限りでございます。」
「トラサンダー、、聞かぬ名だ。目的は何だと思う?」
「関所にいた領民によると、奴らトラサンダー盗賊団だと名乗り金目の物を奪い人質をとって逃げたそうです」
「ふむ、たまたま高ランクの元冒険者あたりが盗賊に成り下がったのであろう、よくある話だ」
「それが奴ら、先祖帰りの獣人で御座いました。赤、黒、白の毛色の三人組でリーダー格の男はアカ・トラサンダーと呼ばれておりました」
「では人相書きを領内に配り指名手配しろ、先祖帰りの獣人など珍しき輩何処へ行こうとも隠れられぬよ」
「はっ、子爵様の仰せの通りに」
《指名手配/トラサンダー盗賊団》
特徴:先祖帰りのトラ獣人、赤、白、黒の毛色をした三人組
名前
アカ・トラサンダー(頭目)
シロ・トラサンダー
クロ・トラサンダー
懸賞金:1人につき金貨10枚(ただし生きている事)
◇◇◇◇◇
この日、オフューカス子爵領及び近隣の領地に指名手配されたトラサンダー盗賊団であったが
目撃情報はおろか、噂話しひとつさえ聞かれなかったという
一部の地域、住民を除いては・・・
後に山村地域では、トラのマスクを被った住民による、貧しき者達への支援活動が恒例となるのだが
それはもう少し先のおはなし
つづく。
悪代官に連れて行かれそうになって、未だに怯えているお嬢さんに声をかける。
「ほらお嬢さん、お父さんの所に行きなさい」
「うん、ありがとうトラのおにいちゃん!とうちゃーん(泣)」
「良かった、本当に良かった。皆さま助けて頂きありがとうございました!」
何はともあれ無事で良かった
だがしかし、このままでは終われないのよ
「おいおい、勘違いしてもらっちゃあ困るぜ、俺達はトラサンダー盗賊団、命が惜しくばそこの荷物全部置いていきな」
トラサンダーという名前は誤算だったが、これも計画の内なんだ。
俺達がここにいる皆さんの仲間とか思われたら、今後ここに居る皆さんが領主にどういう扱いを受けるかなんて簡単に想像出来る
だから俺達は通りすがりの盗賊団という事にして、皆さんから物を奪い被害者になって貰わないと駄目なんだ。
「俺は構わない!娘を助けてくれた事に違いは無いからな、たいした物は無いが持っていってくれ」
「チッ、しょうがねぇこっちも持ってけ!」
「あいつらに渡すよりはいいか、持ってけ!」
ほっ、殴りかかられたらどうしようかと思ったぜ
差し出されたのは焼き物だな。湯飲み?とか皿とかある、詳しくないけど結構良い物のように思う。
でもこの国だと焼き物って木で出来た物と比べると壊れやすいから需要が少ないって聞いたな
あとはその辺で気絶してる兵士とキモい悪代官から金目の物を回収しないとな、だって俺達は盗賊団なんだから♪
でも回収した物は全部収納のゴミ箱行きだ。下手に売ると足がついてしまう。
ついでに兵士に鼻を殴られ血まみれの女性にこっそり回復魔法で怪我を治しておく
既に感覚が麻痺して痛みを感じて無いみたいだったから、怪我が治った事に気付くのはもう少したってからだろう。
さぁて仕上げだ!
「俺達が無事に逃げるまでこいつらを預かる、街の方には絶対来るんじゃないぞ!」
「きゃー助けてー♪」
打ち合わせ通り草むらに隠れていた、メリル、カスミ、スミレを人質にする
勿論3人にも変装用に猫マスクを被せている
でもスミレ、人質なんだから楽しそうにしちゃ駄目だよ
「そうだ白虎さん、金を入れておいた袋知らないか?どうやら落としたみたいなんだよなー」
「そこの草むらに落としたのではないですか?」
「そうかもなー、でもたいした金は入ってないからわざわざ探さなくてもいいかー、こいつらから奪った物を売れば損はしないだろうしなー
そこの草むらに金が入った袋を落としたかもしれないけど、面倒だし探さなくてもいいかー」
チラッ
どうやら何人かはこちらの意図に気付いたみたいだな
奪った品物の代金と迷惑料を入れた袋を草むらに置いて来たんだ、ちゃんと回収して貰わないと困る!
「よしみんな、逃げるぞ!」
「「「「「おー!」」」」」
このままサウスビーチに直行だ!
◇ ◇ ◇
side:とある悪代官
「イーヴォ様!お気を確かに、直ぐに医者が参りますゆえ」
「痛い、、、股が、、股がぁーーー(泣)
何故我がこのような目に遭わねばならぬのだ、トラサンダー許さんぞぉ!!
子爵様に謁見の先触れを出せ!」
「かしこまりました」
「子爵様、急な謁見にも関わらず感謝致します」
「構わぬ、だがイーヴォよそなたらしくないの、いかがした?」
「はっ、関所にてトラサンダーなる穢らわしきトラ獣人に襲撃されて、やられてしまいました。お恥ずかしい限りでございます。」
「トラサンダー、、聞かぬ名だ。目的は何だと思う?」
「関所にいた領民によると、奴らトラサンダー盗賊団だと名乗り金目の物を奪い人質をとって逃げたそうです」
「ふむ、たまたま高ランクの元冒険者あたりが盗賊に成り下がったのであろう、よくある話だ」
「それが奴ら、先祖帰りの獣人で御座いました。赤、黒、白の毛色の三人組でリーダー格の男はアカ・トラサンダーと呼ばれておりました」
「では人相書きを領内に配り指名手配しろ、先祖帰りの獣人など珍しき輩何処へ行こうとも隠れられぬよ」
「はっ、子爵様の仰せの通りに」
《指名手配/トラサンダー盗賊団》
特徴:先祖帰りのトラ獣人、赤、白、黒の毛色をした三人組
名前
アカ・トラサンダー(頭目)
シロ・トラサンダー
クロ・トラサンダー
懸賞金:1人につき金貨10枚(ただし生きている事)
◇◇◇◇◇
この日、オフューカス子爵領及び近隣の領地に指名手配されたトラサンダー盗賊団であったが
目撃情報はおろか、噂話しひとつさえ聞かれなかったという
一部の地域、住民を除いては・・・
後に山村地域では、トラのマスクを被った住民による、貧しき者達への支援活動が恒例となるのだが
それはもう少し先のおはなし
つづく。
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