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第5章 いつかの為に
閑話 ミーナ
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side:とある猫耳獣人の奴隷
「みんにゃおはよう」
「「「姉御おはようっす」」」
「「「「姉さんおはようございます」」」」
私は猫耳の獣人で名前は『ミーナ』
この名前を口に出して言うとどうしても『ミーニャ』になってしまう。
猫耳の獣人には『ナ』の発音が難しいみたい
その事が恥ずかしくて自分の名前を言うのがずっと嫌だった。
でも奴隷である私の名前なんて誰も興味は無いから、奴隷となった日から自分の名前を名乗る事はほとんど無かったのは良かったのかな?
そんな私は小さい頃に両親と共に借金奴隷になった。
奴隷となった私達はバラバラに買われ、今でも両親が生きてるのか分からない
私がアメジスト商会に奴隷として買われ何年経っただろう?
最初奴隷は私だけだったが徐々に増えていき
奴隷は私を含めて8人になった。人族もいれば獣人族もいる
そんな奴隷達のなかでいつしか私はリーダー的な存在になっていた。ただ皆より長く奴隷をしているだけなのに
アメジスト商会での生活の日々は、、、
ふふっ
今では何十年も昔の事のように思える、つい最近の事なのにおかしな話よね
少し前までの私は何も考えず同じ毎日を過ごす日々で、死ぬまでずっとこの生活なのだろうと思っていた。
だけどそんなある日変化があった。
私達の主人が罪を犯し捕まって連れて行かれたのだ。
詳しい事は分からないし興味も無かった。
他の皆も同じだったと思う。
主人がいなくなった奴隷はまた別の誰かに買われるだけだ。
何年も共に過ごした皆と別れる事になるのがとても辛かった・・・
だけど私は今も皆と一緒にアメジスト商会、、、
今は『池田屋商会』と名前が変わったけれど、そこで奴隷として暮らしている
新しい主人が池田屋商会の会長だったからだ。
その新しい主人と初めて会った時、実を言うと全く興味が無かった。
だって主人が誰になろうと奴隷の扱いなんて同じだから
でも、出来れば暴力だけはしない主人だといいなと思っていたのは覚えてる
その新しい主人と会ったとき私達は変態貴族に売られると思った。
だって見た事もない美味しそうな匂いのする食事を出され、たくさん食べて良いって言われたんだから
最後の晩餐だと思うじゃない!
でもそれは私達の勘違いだった(恥)
それを説明しに来たのが、今では私達の尊敬するご主人様の奴隷のひとり、うさぎ耳獣人のカスミ様だ。
『様』付けで呼ぶと嫌がられてしまうので仕方なく『カスミちゃん』と呼んでいる
未だに緊張して上手く言えない時があるのは他の皆にはバレてるけど内緒にしてもらっている。
カスミ様の事は最初、ご主人様の妾だと思ってた。
だって耳の先からつま先までピッカピカに綺麗にしてて、フワッフワの毛なんだもの、カスミ様を見て誰が奴隷だと思うだろう。
でもカスミ様は間違いなく奴隷だった、あの綺麗な身体に刻まれた奴隷紋
それを見た瞬間、私は涙が抑えられなかった。
奴隷をここまで大切にしてくれるご主人様が居るなんて、私は産まれて初めて真剣に女神様に感謝の祈りを捧げた。
私の名前は『ミーナ』
口に出して言うと『ミーニャ』って言ってしまうけど
新しいご主人様はきちんと『ミーナ』と呼んでくれる
名前を訪ねられたとき『ミーニャ』って言ってしまったのに
何故かご主人様は私の事を『ミーナ』って呼んでくれた。
とても不思議なご主人様だけど、なんだかとても暖かい気持ちになる人だった。
私はそんなご主人様の奴隷である事に誇りを持っている
周りからどう思われてもいい、奴隷として堂々と生きてご主人様の役に立つんだ!
だから私は自分の名前を名乗るのに恥ずかしがる事を止めた。
両親から貰った私の大切な名前
素晴らしいご主人様、その奴隷である私の名前は『ミーナ』だって堂々と言うんだ。
たとえそれが相手には『ミーニャ』と聞こえたとしても
「ミー姉さーん、あとは姉さんの毛を編み込めば完成だよ」
「ふぅー、にゃんとか間にあったね、喜んでくれるかにゃ?」
「分かんないけど気持ちは伝わるといいなぁ」
「私はニィナ様の反応が気になるなぁ」
「それ分かるー、でもご主人様の信頼は1番なのよねー」
「はいはい、皆そろそろ寝るよー」
「「「「はーい」」」」
私の名前はミーナ、口に出して言うとミーニャって言ってしまうけど
今ではこの名前が大好きだ♪
「みんにゃおはよう」
「「「姉御おはようっす」」」
「「「「姉さんおはようございます」」」」
私は猫耳の獣人で名前は『ミーナ』
この名前を口に出して言うとどうしても『ミーニャ』になってしまう。
猫耳の獣人には『ナ』の発音が難しいみたい
その事が恥ずかしくて自分の名前を言うのがずっと嫌だった。
でも奴隷である私の名前なんて誰も興味は無いから、奴隷となった日から自分の名前を名乗る事はほとんど無かったのは良かったのかな?
そんな私は小さい頃に両親と共に借金奴隷になった。
奴隷となった私達はバラバラに買われ、今でも両親が生きてるのか分からない
私がアメジスト商会に奴隷として買われ何年経っただろう?
最初奴隷は私だけだったが徐々に増えていき
奴隷は私を含めて8人になった。人族もいれば獣人族もいる
そんな奴隷達のなかでいつしか私はリーダー的な存在になっていた。ただ皆より長く奴隷をしているだけなのに
アメジスト商会での生活の日々は、、、
ふふっ
今では何十年も昔の事のように思える、つい最近の事なのにおかしな話よね
少し前までの私は何も考えず同じ毎日を過ごす日々で、死ぬまでずっとこの生活なのだろうと思っていた。
だけどそんなある日変化があった。
私達の主人が罪を犯し捕まって連れて行かれたのだ。
詳しい事は分からないし興味も無かった。
他の皆も同じだったと思う。
主人がいなくなった奴隷はまた別の誰かに買われるだけだ。
何年も共に過ごした皆と別れる事になるのがとても辛かった・・・
だけど私は今も皆と一緒にアメジスト商会、、、
今は『池田屋商会』と名前が変わったけれど、そこで奴隷として暮らしている
新しい主人が池田屋商会の会長だったからだ。
その新しい主人と初めて会った時、実を言うと全く興味が無かった。
だって主人が誰になろうと奴隷の扱いなんて同じだから
でも、出来れば暴力だけはしない主人だといいなと思っていたのは覚えてる
その新しい主人と会ったとき私達は変態貴族に売られると思った。
だって見た事もない美味しそうな匂いのする食事を出され、たくさん食べて良いって言われたんだから
最後の晩餐だと思うじゃない!
でもそれは私達の勘違いだった(恥)
それを説明しに来たのが、今では私達の尊敬するご主人様の奴隷のひとり、うさぎ耳獣人のカスミ様だ。
『様』付けで呼ぶと嫌がられてしまうので仕方なく『カスミちゃん』と呼んでいる
未だに緊張して上手く言えない時があるのは他の皆にはバレてるけど内緒にしてもらっている。
カスミ様の事は最初、ご主人様の妾だと思ってた。
だって耳の先からつま先までピッカピカに綺麗にしてて、フワッフワの毛なんだもの、カスミ様を見て誰が奴隷だと思うだろう。
でもカスミ様は間違いなく奴隷だった、あの綺麗な身体に刻まれた奴隷紋
それを見た瞬間、私は涙が抑えられなかった。
奴隷をここまで大切にしてくれるご主人様が居るなんて、私は産まれて初めて真剣に女神様に感謝の祈りを捧げた。
私の名前は『ミーナ』
口に出して言うと『ミーニャ』って言ってしまうけど
新しいご主人様はきちんと『ミーナ』と呼んでくれる
名前を訪ねられたとき『ミーニャ』って言ってしまったのに
何故かご主人様は私の事を『ミーナ』って呼んでくれた。
とても不思議なご主人様だけど、なんだかとても暖かい気持ちになる人だった。
私はそんなご主人様の奴隷である事に誇りを持っている
周りからどう思われてもいい、奴隷として堂々と生きてご主人様の役に立つんだ!
だから私は自分の名前を名乗るのに恥ずかしがる事を止めた。
両親から貰った私の大切な名前
素晴らしいご主人様、その奴隷である私の名前は『ミーナ』だって堂々と言うんだ。
たとえそれが相手には『ミーニャ』と聞こえたとしても
「ミー姉さーん、あとは姉さんの毛を編み込めば完成だよ」
「ふぅー、にゃんとか間にあったね、喜んでくれるかにゃ?」
「分かんないけど気持ちは伝わるといいなぁ」
「私はニィナ様の反応が気になるなぁ」
「それ分かるー、でもご主人様の信頼は1番なのよねー」
「はいはい、皆そろそろ寝るよー」
「「「「はーい」」」」
私の名前はミーナ、口に出して言うとミーニャって言ってしまうけど
今ではこの名前が大好きだ♪
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