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第5章 いつかの為に
第61話 池田屋商会
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ピスケス伯爵夫人のアストレア様の助言により、商会を立ち上げる事になったけれど
細かな手続きはミリーさんにお任せしている為、俺に出来るのは商会の名前を考えるくらいしかない。
既に『池田屋製麺所』があるから、ここは揃えて『池田屋商会』にするのが無難なところだろう。
新撰組好きとしては『壬生狼商会』とか格好いいなと思ったんだけど、流石に中二病が過ぎると思って却下した。
商会の名前は『池田屋商会』で決定!
なのだが
なんだかんだで既にそれなりの数の従業員を雇っている事に気付いた。
勿論必要に応じて俺が雇ったんだから当然なんだけど、、、
整理してみると
『製麺所』宿の女将さんから紹介されたママさん6人
『クレープ販売』ニック、スナック、元娼婦のアンさん
厳密にはニックとスナックは雇ってる訳では無いが、まぁいい
そしてアンさんの元同僚を10人雇った。
10人の女性から泣きながら雇って欲しいと言われて断れる奴がいたら見てみたいものだ。
意外にも娼婦という仕事は儲からないらしいのだが、1番の原因は自ら進んでやりたい仕事では無い事だった。
それぞれに色々な理由があるけれど、人手が足りないから雇う事に何の問題も無い
元娼婦の皆さんにはとりあえず
ウィンナーサンド、肉まん、クレープ、だし巻き玉子、等々の売り子をしてもらう事になる
これで人手不足も解消して余裕が出来たから、これからは美容品のように利益率の高い商品を売ってガンガン稼いでいこうと思っている。
『コンコン』
「あたしだよ開けとくれ~」
おや?
この声は宿の女将さんか
「今開けますよ~っと、、、『ガチャ』いらっしゃい女将さん、お昼過ぎのこんな時間に来るなんてどうしたんです?」
「今日は珍しく客が少なくてね、それであんたに頼みがあってさ」
「とにかく入って下さいよ」
「それじゃあ、おじゃまするよ~」
「それで頼みって何です?」
「ミリアリアから聞いたんだけど、商会を立ち上げるんだってね」
「もう知ってるんですか?早いですね」
「ははは、あんたが何かした時は直ぐ教えてくれるように頼んでるからね、そこでだ
あたしもあんたの商会に入れて欲しいんだよ」
「女将さんを俺の商会にですか?宿なら繁盛してて今のままでも問題無いですよね」
「問題だらけだよ!
あたしも馬鹿じゃ無いんだ、あのクソジジイの件で学んだのさ。
あたしらみたいな力の無いやつは簡単に潰されちまうってね。
今回はあんたが居たから大丈夫だったけど、毎回こんなに上手くは行かないだろうね。それに誰とは教えてくれなかったけど貴族が支援してくれるらしいじゃないか」
「その事に関して俺から言える事は無いですけど、商会に関しては女将さんなら歓迎しますよ」
「あんたなら断らないとは思ってたけど、即決してくれるとはねぇ、あたしが言うのもなんだけど考えるフリくらいはするもんだよ」
「俺と女将さんの仲じゃないですか、無駄な事はしたくないですし、それに他の奴だったら即断ってますよ」
「ふふっ、あんたのそういう所があたしは好きだよ♪
それにあたしもタダで商会に入れて貰おうなんて思ってないよ、ウチの宿には商人も多いんだ
あんたが最近冒険者達に探させてる物を知ってる奴もいるかもしれない、あんたにゃ銀貨よりこっちの方が良いだろ?
それにあんたの新しい食べ物は宿の食堂で出せばいいよ、ウチに来る客なら珍しい食べ物は喜んで食べるだろうからね
あとは土産用に保存食を売ってやりゃあ結構な稼ぎになると思うよ」
「流石女将さん分かってらっしゃる♪ちなみに米とチーズって聞いた事無いですか?」
「最近あんたが探してる物だね?聞いた事無いけど、どんなのなんだい?」
「米は穀物で、チーズは動物の乳を加工して作った長期保存可能な種類もある食べ物なんですけど」
「どっちも聞いた事無いねぇ、米はともかく長期保存可能な食べ物はもっと増やして欲しいね
あんたが来る前まで保存食はクソ不味い物だったんだ。この街では旨い保存食が当たり前になったけど、他ではほぼ流通してないからね
他の街から来た商人なんて、この街の保存食の旨さに驚いて泣きながら食ってるくらいだよ
商会が出来たらその辺りも考えてやっておくれよ、アメジスト商会のルートがあればどうにかなるだろ」
「アメジスト商会のルートってなんですか?」
「ん?聞いて無いのかい、アメジスト商会をあのまま潰すのは勿体無いからあんたの商会に組み込むらしいよ」
おぅふ、また俺の知らぬ間に色々と、、、
これはあれやな、考えたらあか、、、
待て待て、これはちゃんと考えなあかんやつぅー!
ミリーさんの所に行って確認が必要だ。
そうと決まれば商業ギルドに
れっつらごー♪
つづく。
細かな手続きはミリーさんにお任せしている為、俺に出来るのは商会の名前を考えるくらいしかない。
既に『池田屋製麺所』があるから、ここは揃えて『池田屋商会』にするのが無難なところだろう。
新撰組好きとしては『壬生狼商会』とか格好いいなと思ったんだけど、流石に中二病が過ぎると思って却下した。
商会の名前は『池田屋商会』で決定!
なのだが
なんだかんだで既にそれなりの数の従業員を雇っている事に気付いた。
勿論必要に応じて俺が雇ったんだから当然なんだけど、、、
整理してみると
『製麺所』宿の女将さんから紹介されたママさん6人
『クレープ販売』ニック、スナック、元娼婦のアンさん
厳密にはニックとスナックは雇ってる訳では無いが、まぁいい
そしてアンさんの元同僚を10人雇った。
10人の女性から泣きながら雇って欲しいと言われて断れる奴がいたら見てみたいものだ。
意外にも娼婦という仕事は儲からないらしいのだが、1番の原因は自ら進んでやりたい仕事では無い事だった。
それぞれに色々な理由があるけれど、人手が足りないから雇う事に何の問題も無い
元娼婦の皆さんにはとりあえず
ウィンナーサンド、肉まん、クレープ、だし巻き玉子、等々の売り子をしてもらう事になる
これで人手不足も解消して余裕が出来たから、これからは美容品のように利益率の高い商品を売ってガンガン稼いでいこうと思っている。
『コンコン』
「あたしだよ開けとくれ~」
おや?
この声は宿の女将さんか
「今開けますよ~っと、、、『ガチャ』いらっしゃい女将さん、お昼過ぎのこんな時間に来るなんてどうしたんです?」
「今日は珍しく客が少なくてね、それであんたに頼みがあってさ」
「とにかく入って下さいよ」
「それじゃあ、おじゃまするよ~」
「それで頼みって何です?」
「ミリアリアから聞いたんだけど、商会を立ち上げるんだってね」
「もう知ってるんですか?早いですね」
「ははは、あんたが何かした時は直ぐ教えてくれるように頼んでるからね、そこでだ
あたしもあんたの商会に入れて欲しいんだよ」
「女将さんを俺の商会にですか?宿なら繁盛してて今のままでも問題無いですよね」
「問題だらけだよ!
あたしも馬鹿じゃ無いんだ、あのクソジジイの件で学んだのさ。
あたしらみたいな力の無いやつは簡単に潰されちまうってね。
今回はあんたが居たから大丈夫だったけど、毎回こんなに上手くは行かないだろうね。それに誰とは教えてくれなかったけど貴族が支援してくれるらしいじゃないか」
「その事に関して俺から言える事は無いですけど、商会に関しては女将さんなら歓迎しますよ」
「あんたなら断らないとは思ってたけど、即決してくれるとはねぇ、あたしが言うのもなんだけど考えるフリくらいはするもんだよ」
「俺と女将さんの仲じゃないですか、無駄な事はしたくないですし、それに他の奴だったら即断ってますよ」
「ふふっ、あんたのそういう所があたしは好きだよ♪
それにあたしもタダで商会に入れて貰おうなんて思ってないよ、ウチの宿には商人も多いんだ
あんたが最近冒険者達に探させてる物を知ってる奴もいるかもしれない、あんたにゃ銀貨よりこっちの方が良いだろ?
それにあんたの新しい食べ物は宿の食堂で出せばいいよ、ウチに来る客なら珍しい食べ物は喜んで食べるだろうからね
あとは土産用に保存食を売ってやりゃあ結構な稼ぎになると思うよ」
「流石女将さん分かってらっしゃる♪ちなみに米とチーズって聞いた事無いですか?」
「最近あんたが探してる物だね?聞いた事無いけど、どんなのなんだい?」
「米は穀物で、チーズは動物の乳を加工して作った長期保存可能な種類もある食べ物なんですけど」
「どっちも聞いた事無いねぇ、米はともかく長期保存可能な食べ物はもっと増やして欲しいね
あんたが来る前まで保存食はクソ不味い物だったんだ。この街では旨い保存食が当たり前になったけど、他ではほぼ流通してないからね
他の街から来た商人なんて、この街の保存食の旨さに驚いて泣きながら食ってるくらいだよ
商会が出来たらその辺りも考えてやっておくれよ、アメジスト商会のルートがあればどうにかなるだろ」
「アメジスト商会のルートってなんですか?」
「ん?聞いて無いのかい、アメジスト商会をあのまま潰すのは勿体無いからあんたの商会に組み込むらしいよ」
おぅふ、また俺の知らぬ間に色々と、、、
これはあれやな、考えたらあか、、、
待て待て、これはちゃんと考えなあかんやつぅー!
ミリーさんの所に行って確認が必要だ。
そうと決まれば商業ギルドに
れっつらごー♪
つづく。
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