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第5章 いつかの為に
第57話 伯爵夫人
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コンコン
「ミリアリア様、シン殿をお連れしました」
「入って頂戴」
ガチャ
「失礼します」
ウェンディさんに案内されて部屋に入ると、正面のソファにミリーさんが座っていて、右側のソファに30代前半くらいの綺麗なブロンドの髪を後ろで束ねた女性が座っていて、あの御方が伯爵夫人だと思う。
貴族なんて初めて見るが明らかに纏っているオーラが違うのが分かる。
「シン君いらっしゃ、、、シン君?!その服はどうしたの?!」
「今日は正装で、って事だったので用意したんですけど、変ですかね?」
「そんな事は無いわ、見たことない服でとても驚いたけれどよく似合っているもの♪
シン君は会う度に驚かせてくれるのだから、あなたと出会ってから退屈しなくなったわ(笑)」
「ふふっ、ミリアリアが驚いた顔なんて始めて見たわね。2人だけで話してないでそろそろ紹介して貰えるかしら?」
「失礼しました。シン君紹介するわね、こちらピスケス伯爵夫人のアストレア様よ」
「初めましてアストレア様、私はシンと申します。隣に居るのはニィナ、奴隷ですが私の家族同然の者ですので同席をお許し頂けますでしょうか」
「ええ構わないわ、まさかその見た目で奴隷だとは思わなかったけれど、とても大事にされているのが分かるわ。シンさんの噂は聞いているけれど噂以上のようね♪」
「どんな噂を聞いたのかは分かりませんが、私は自分の幸せを1番大事にしているだけなのですけどね」
「自分が大事なのは皆同じよ、でもそこを勘違いして、自分しか大事にしないで身を滅ぼす馬鹿な貴族が多くて困ってるのよ。
シンさんは貴族になる気はないかしら?」
「わっ、私が貴族ですか?なんの功績も無いのに貴族になるのは無理だと思うのですが(汗)」
「問題無いわよ。ピスケス家の権限で男爵にする事は可能よ、今なら領主不在のこの街を領地に出来るけどどうかしら?」
「アッ、アストレア様?!」
「私は自由に商売をして生きて行きたいだけですのでお断り致します。
それに私が貴族になると私の扱う商品、たとえば美容品等を販売する事は無くなりますが宜しいでしょうか?」
「あらあら、それは駄目ね。シンさんを貴族に誘うのは諦める事にします。
ふふっ、あっさりフラれてしまったわ」
「アストレア様!ですので事前に申し上げた通り、シン君は貴族に興味はありません!それにこの街をどうにかする権限など無いでしょう」
「そこは私が頭を下げてでも押し通すつもりだったわよ♪」
「王国十二家であるピスケス家が男爵の為にそのような事をすれば国が割れます。冗談でもそのような事は仰らないで下さい!」
「私はそれでも良いと考えているわ、それ程の価値がシンさんにはあると思っているもの」
えぇー?!
これって何なのぉーー!
国が割れるとか恐怖しかないわ!
そんな事に勝手に巻き込まないで欲しい(汗)
「さてと、シンさんにその気が無い事は確認出来たし、本題に入りましょうか
以前シンさんに頂いた品々、あれはどれも素晴らしい物だったわ
特に髪の毛専用の石鹸、シャンプーとリンスだったわね。あれを使ってから髪の毛が産まれ変わったみたいなの♪
以前はごわごわでパサパサしていた髪の毛がツヤツヤでサラサラでしっとりしてるのよ
最近ではお風呂上がりに日々綺麗になっていく髪の毛を見るのが楽しみなの♪
シンさんの隣にいるニィナさんのような髪の毛になるには、それなりに時間がかかるのかしら?」
「ニィナのようにですか?それは、、、個人差がありますのでなんとも言えませんね、申し訳ありません」
「あらあらあら、シンさん、あなた今何か言おうとして止めたわね?」
すっ鋭い!
これが貴族というやつか?!
確かに俺は言おうとしていた言葉を飲み込んだ
アストレア様の髪の毛は今でも充分綺麗だ、だがそれと比べるとニィナの髪の毛の綺麗さはレベルが違う。
何故なら髪質に合わせた高級なシャンプーとリンスを使っているし、おそらく貴族よりも栄養バランスを考えた食事をしているからだ。
体の外と中の両方の影響によりニィナの美しさは出来ている。
それを説明しようとしたがどう考えても面倒くさい。しかも相手は貴族だから下手な事を言えないというプレッシャーもあった。
「いやぁ~、貴族の方と話すのは初めてでして緊張から言葉が上手く出てこなかったのですよ。アハハ」
「そう、嘘は言っていないけど大事な部分も言ってない感じね、シンシア」
すっ鋭い!
貴族というのは庶民の3倍鋭いという事か?!
っていうか、アストレア様のうしろに立っていたメイドさんがいつの間にか俺の背後に立っていて、俺の肩を押さえているのだが(汗)
「シン様、アストレア様はたいへんお優しい方でございます。多少の無礼は笑って許して下さいますのでどうぞ遠慮なく話して頂いて結構でごさいます」
おぅふ、どうやら退路は絶たれたようだ。
隣に座っているニィナを見るが、、、
援軍は無し!
ニィナよ、こういう時に主を助けるのも護衛の役目だと俺は思うぞ
つづく。
「ミリアリア様、シン殿をお連れしました」
「入って頂戴」
ガチャ
「失礼します」
ウェンディさんに案内されて部屋に入ると、正面のソファにミリーさんが座っていて、右側のソファに30代前半くらいの綺麗なブロンドの髪を後ろで束ねた女性が座っていて、あの御方が伯爵夫人だと思う。
貴族なんて初めて見るが明らかに纏っているオーラが違うのが分かる。
「シン君いらっしゃ、、、シン君?!その服はどうしたの?!」
「今日は正装で、って事だったので用意したんですけど、変ですかね?」
「そんな事は無いわ、見たことない服でとても驚いたけれどよく似合っているもの♪
シン君は会う度に驚かせてくれるのだから、あなたと出会ってから退屈しなくなったわ(笑)」
「ふふっ、ミリアリアが驚いた顔なんて始めて見たわね。2人だけで話してないでそろそろ紹介して貰えるかしら?」
「失礼しました。シン君紹介するわね、こちらピスケス伯爵夫人のアストレア様よ」
「初めましてアストレア様、私はシンと申します。隣に居るのはニィナ、奴隷ですが私の家族同然の者ですので同席をお許し頂けますでしょうか」
「ええ構わないわ、まさかその見た目で奴隷だとは思わなかったけれど、とても大事にされているのが分かるわ。シンさんの噂は聞いているけれど噂以上のようね♪」
「どんな噂を聞いたのかは分かりませんが、私は自分の幸せを1番大事にしているだけなのですけどね」
「自分が大事なのは皆同じよ、でもそこを勘違いして、自分しか大事にしないで身を滅ぼす馬鹿な貴族が多くて困ってるのよ。
シンさんは貴族になる気はないかしら?」
「わっ、私が貴族ですか?なんの功績も無いのに貴族になるのは無理だと思うのですが(汗)」
「問題無いわよ。ピスケス家の権限で男爵にする事は可能よ、今なら領主不在のこの街を領地に出来るけどどうかしら?」
「アッ、アストレア様?!」
「私は自由に商売をして生きて行きたいだけですのでお断り致します。
それに私が貴族になると私の扱う商品、たとえば美容品等を販売する事は無くなりますが宜しいでしょうか?」
「あらあら、それは駄目ね。シンさんを貴族に誘うのは諦める事にします。
ふふっ、あっさりフラれてしまったわ」
「アストレア様!ですので事前に申し上げた通り、シン君は貴族に興味はありません!それにこの街をどうにかする権限など無いでしょう」
「そこは私が頭を下げてでも押し通すつもりだったわよ♪」
「王国十二家であるピスケス家が男爵の為にそのような事をすれば国が割れます。冗談でもそのような事は仰らないで下さい!」
「私はそれでも良いと考えているわ、それ程の価値がシンさんにはあると思っているもの」
えぇー?!
これって何なのぉーー!
国が割れるとか恐怖しかないわ!
そんな事に勝手に巻き込まないで欲しい(汗)
「さてと、シンさんにその気が無い事は確認出来たし、本題に入りましょうか
以前シンさんに頂いた品々、あれはどれも素晴らしい物だったわ
特に髪の毛専用の石鹸、シャンプーとリンスだったわね。あれを使ってから髪の毛が産まれ変わったみたいなの♪
以前はごわごわでパサパサしていた髪の毛がツヤツヤでサラサラでしっとりしてるのよ
最近ではお風呂上がりに日々綺麗になっていく髪の毛を見るのが楽しみなの♪
シンさんの隣にいるニィナさんのような髪の毛になるには、それなりに時間がかかるのかしら?」
「ニィナのようにですか?それは、、、個人差がありますのでなんとも言えませんね、申し訳ありません」
「あらあらあら、シンさん、あなた今何か言おうとして止めたわね?」
すっ鋭い!
これが貴族というやつか?!
確かに俺は言おうとしていた言葉を飲み込んだ
アストレア様の髪の毛は今でも充分綺麗だ、だがそれと比べるとニィナの髪の毛の綺麗さはレベルが違う。
何故なら髪質に合わせた高級なシャンプーとリンスを使っているし、おそらく貴族よりも栄養バランスを考えた食事をしているからだ。
体の外と中の両方の影響によりニィナの美しさは出来ている。
それを説明しようとしたがどう考えても面倒くさい。しかも相手は貴族だから下手な事を言えないというプレッシャーもあった。
「いやぁ~、貴族の方と話すのは初めてでして緊張から言葉が上手く出てこなかったのですよ。アハハ」
「そう、嘘は言っていないけど大事な部分も言ってない感じね、シンシア」
すっ鋭い!
貴族というのは庶民の3倍鋭いという事か?!
っていうか、アストレア様のうしろに立っていたメイドさんがいつの間にか俺の背後に立っていて、俺の肩を押さえているのだが(汗)
「シン様、アストレア様はたいへんお優しい方でございます。多少の無礼は笑って許して下さいますのでどうぞ遠慮なく話して頂いて結構でごさいます」
おぅふ、どうやら退路は絶たれたようだ。
隣に座っているニィナを見るが、、、
援軍は無し!
ニィナよ、こういう時に主を助けるのも護衛の役目だと俺は思うぞ
つづく。
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